淫蕩な地獄は躊躇い無く再構築される

五月雨時雨

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淫蕩な地獄は躊躇い無く再構築される

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地下空間の中央に設置された円柱状をした小さなステージの上で、自由を奪われた肉体が間抜けな身悶えを披露している。
両手両足を窮屈に折り畳む機構を有した白色の衣装に裸体の首から下を閉じ込められ、更に腹部をステージへと縫い付ける黒革製のベルトを加えられた無様な肉体が、伸ばすことを禁じられた四肢をめちゃくちゃに振り乱しつつステージを取り囲んだ残忍な観察者の男達の前で情けない悶絶を滑稽な娯楽として提供し続けている。
逃げられない。非道な視線から抜け出せない。絶えず襲い来る責めを拒むことも叶わない。三つの絶望の中で延々と嬲られ続けた肉体の持ち主である男はもう、心も身体も限界だ。
行動を制限する悪趣味な衣装に仕込まれた装置達が生み出す振動によって過敏な弱点である男根を執拗にいたぶられる様を見られながらの射精という恥辱を数えきれぬ程に迎えさせられた惨めな男はもはや、自分を捕らえ弄ぶ者達への怒りはおろか自らが胸に抱いていた陥落を拒む決意を思い出すことすらも出来はしない。
痛々しく見開いた左右の目から大粒の涙を流し、引き結ぶことも不可能となった口から唾液と共に甘く歪んだ絶叫を零しながら、男根を萎える暇さえ認めずに震わせる装置の攻撃に屈して断続的な絶頂に達する。そんな哀れで滑稽な男は、観察を行っている男の輪を掻き分けて現れた者達に対し、敗北を露わにした態度と声音で慈悲をねだった。

「もっ、もぉ、ゆりゅじで、ぐらじゃいぃ! もっ、イぎだぐ、にゃい……イぐのやらぁ! あっ、やら、やらぁぁぁぁーっ!!」

一心不乱に泣きじゃくり、喚き散らしながら、男が思い通りに動かせぬ肉体で股間を主張し装置の停止を懇願する。悪を憎む正義の面影を欠片も感じさせない屈服を示し、非道な組織に捕らわれた罪無き民間人の代わりにと自ら公開された場での加虐を受け入れた際に見せていた気高さを完全に消失させた崩壊を聞く者全てに認識させる絶叫を地下に虚しく響かせながら、男は手足をバタバタと振り乱しつつ男根を苛む装置をとめてくれと必死に要求する。
もちろん、男の声が届く範囲にいる者達はそんな願いを聞き入れてくれるような存在達ではない。悪と繋がりがあるこの場に招待された観察者達は正義の愉快な陥落をただただ愉しみ、観察の輪を崩してまで接近した悪に属する男達はかつて正義だった男の順調な瓦解に達成感を募らせつつ、抗えぬ男に追い打ちの地獄を嬉々としてもたらし始めた。

「ひっ!? な、やぁぁぁっ!? やめっ、だじゅげっ……んうぅ! ふびゅぅぅぅっ!!」

首から下を覆い手足を無力化する衣装に合わせた白いマスクが、その内側に突き出た棒で男の口を塞ぎつつ頭部を隙間無く包み込んでいく。無慈悲な衣装に趣を合わせた猫のマスクが、肉球の飾りを肘と膝にあしらわれた手足を揺らしつつもがく男の拒絶を軽くあしらう男達の手で頭部へと被せられ、自力では脱げないようにと背面に用意された複数のベルトを緩み無く締め上げられていく。

「んふうぅ! ぶーっ! むぉぉぉんっ!!」

正常な発音を没収された口で諦め悪く助けを求めても、やはり希望は訪れない。マスクに開けられた穴から覗いている目を恐怖に歪ませ、鼻の部分にあてがわれた呼吸用の穴からプスプスというみっともない音を奏でながら呼吸と言葉を遮られた口で救いを望んでも、支配下に置いた正義を追い詰めることに快楽を覚える狂った集団は許しを与えようとはしない。
それどころか、残忍な集団は白猫の衣装にほぼ全身を飲み込まれた正義に、一層の拷問を躊躇い無く加えていく。次の責めを視線と荒く乱れた呼吸で促す観察者達の意向を受けた悪の男達は、無駄に縋り付く視線を寄せている正義に嘲りの笑みを返しつつ、それまで起動させずに放置していた装置を、白い猫の尻尾飾りと衣装の内部で一体化した極太のアナルバイブを、動かし始めてしまった。
男根を震わせていた淫猥な装置の駆動をついでと言わんばかりに一段上の物へと引き上げながら、悪達は今まであえて嬲らずにいた尻穴をとどめを手繰り寄せる為の悦楽として苛烈にほじくり回し始めてしまったのだ。

「むぎゅぅぅぅーっ!? もごっ、ぼっ、あもぉぉぉぉぉっ!!」

悪の手に堕ちた日から淫薬を交えた調教で開発されていた尻穴が、乱暴な首振りを開始した凶悪なバイブで蹂躙される。正義を無くす程の限界に至るまで責め立てられていた男根が強まった振動に殴り付けられ、我慢さえもままならない絶頂の波へと為す術無く突き落とされていく。
雌の悦びと、雄の悦び。二つの至福を無理矢理に流し込まれ、白猫に覆われた裸体に生物らしからぬ痙攣をさせ始めた正義を作り出した悪達は客である観察者達に一礼をして再び輪の外に退出し、理性の抹消と同義であるイき地獄に悶絶する男を客として招いた観察者達を愉しませる見世物として扱う状況をさも当然のようにまた構築していくのだった。
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