BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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少年は満ち足りた笑みを浮かべる

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視界を塞ぐ黒布の目隠しを施され、口に穴の開いたギャグボールを噛まされた青年は見る事を禁じられ、意味のある言葉を発する事も出来ないようにされている。手首と足首に内側にクッションの付いた革の枷を嵌められ、その四つの枷とベッドの脚を鎖で繋がれてしまった青年は裸体をX字に伸ばした仰向けの体勢から離れられず、目隠しとギャグボールを外す事はもちろん、ベッドから下りる事も、性の弱点に固定された淫具達をとめる事も不可能な状態に陥っている。
左右の乳首を挟み込んでいるクリップ型のローターと、男根の根元と亀頭のすぐ下に巻き付けられた細いベルトと一体化しているローター、そして、青年の尻穴に挿入されている小さな球を連結させたような見た目の棒は常に電力を送られて小刻みに震え続け、無抵抗の青年を甘い快楽でいたぶっている。それも、決して絶頂には至れない程に弱い、生殺しの快楽で、だ。

「うぅ……! ふっ、むぅ、んぐうぅぅ……!」

長時間加えられた快楽によって乳首と男根はパンパンに張り詰めており、尻穴はパクパクと開閉を繰り返して震える棒を絞め付けている。刺激を強くされれば今すぐにでも絶頂出来るのに、淫具達は青年がどんなに強い快楽を欲しがってもそれを与えてはくれず、もどかしい振動で容赦無く淫らな苦悶を与えてくる。
視界を塞がれて情報を遮断されている事もあり、青年の思考はもはや心地良い射精の事しか考えられない。
哀しげに透明な先走りのみを零している男根から、白く濁った雄の汁を噴き出させたい。誇りも忘れ、プライドも捨て、はしたない絶頂を心の底から望む青年。そんな青年は、自分を拘束し、生殺しの責め苦を与えて放置していた存在が部屋に戻って来た瞬間なりふり構わずに唸り声を上げ、気が狂いそうなもどかしさから解放してくれとおねだりした。

「むぐぅぅーっ!! ふっ、ふぐぅぅぅ!!」
「ただいま、先生。僕がいない間、良い子にしてましたか?」

一回り以上年下の少年に、その上家庭教師として勉強を教えていた相手である少年に裸体を拘束され、無感情な機械で淫らに嬲られた青年は、ようやく戻って来た少年が笑顔で放つのんきな言葉に苛立ちを抱く余裕も無い。青年の抱いている感情は、許してと、イきたいのみだ。

「随分と必死ですねぇ、先生。もしかして、射精したくておかしくなっちゃいそうなんですか?」
「んー! んぅぅーっ!!」

その通りだ。の意思を込めて叫び、青年は首をガクガクと縦に振る。
射精欲に支配され、虚勢を張る事も叶わなくなった青年のより愛らしい姿を更に引き出す為に、鬼畜な少年は今よりも苛烈な焦らし責めを加えようかと一瞬考えたが、すぐに思い直した。愛しい青年を壊してしまったら元も子もない事に加えて、これからは思う存分自分に逆らえなくなった青年を苛めて、愛らしい姿を観賞出来ると考えたからだ。

「じゃあ、先生。お望み通り射精させてあげますよ。好きなだけ愉しんでくださいね」

優しい声音で言いながら、少年は青年の弱点を緩く責め立てている淫具達の駆動を一気に最強まで引き上げた。
淫具達の駆動音と青年のくぐもった甘い悲鳴が、比べ物にならない程激しくなる。青年を襲う快楽の波と、汗と淫液に濡れた裸体の動きが、うねりを大きく荒々しく変える。
もう、青年は快楽を追い掛ける事以外何も考えられない。少年の残酷な言葉も、どこか別の世界の事のようにしか聞こえない。

「すごく可愛いですよ、先生。先生がエッチに射精をしまくる様子、しっかり写真と映像に残してあげますからね」
「んむぅぅーっ!! ふっ、ふっふぅ! うむぉぉぉぉぉーっ……!!」

拘束された裸体をベッドの上で仰け反らせながら待ち望んだ射精を迎えて悦びの唸りを上げる青年の痴態を少年はカメラごしに眺め、幸せそうな満ち足りた笑みを浮かべていた。
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