BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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淫らな様は悪と愛しい男の前に捧げさせられる

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視界を閉ざす黒い魔力のせいで、周囲の様子は全く見えない。耳を囲う黒い魔力に込められた魔術の力で、己を取り巻く状況を音で判断することは不可能にされている。
分かるのは、自由を奪われた己の裸体が数人がかりで運ばれているということのみ。その情報に屈辱を感じさせられながら、男はどうにかして逃走を図ろうと雄々しく鍛えられた身体をなりふり構わずにじたばたと暴れさせた。口を塞ぐ魔力越しに怒りの唸りを放ちながら、男は拘束を解き危機から脱しようと試行錯誤を重ねに重ねた。
だが、幾ら頑張っても男は状況を変えられなかった。反対の肘を手の平で包んでいるかのような形を取らされた腕に絡み付きその状態の維持を強制している黒の魔力を軋ませ、反対の膝に足を密着させるあぐらのような形の固定を腕と同じようにもたらしている魔力を鳴らし、丸出しにさせられた乳首と男根を間抜けに跳ねさせながらもがきにもがいても、男は自分を好き勝手に運ぶ者達の手を煩わせることすらも出来なかった。
為す術無く運ばれ、終点であるホールに用意された背が低く丸いステージの上へと仰向けで寝かされた男はもう、そのステージを包囲していた残忍な男達の思惑に沿った無様を披露させられるだけの存在でしか無い。目を覆っていた魔力と聴覚を遮っていた魔力を消失させられ信じがたい光景と共に小さな嘲りの笑いをあらゆる方向から浴びせられた男はもはや、残酷な裏切りの事実に絶望しながらステージに乗せられた裸体に加虐を注がれるしか無い。
国からの命を受け様々な調査を極秘に行う組織に身を置いていた男は、その組織において上司に当たる男に今惨めな自分の姿を醜悪な笑みを交えて堪能されている哀れな男は、日々鍛練を重ね育て上げた屈強な肉体とたゆまぬ努力の果てに会得した自身の魔術がどちらも使い物にならなくなる縛めを己に与えた犯罪組織の思惑に沿った恥辱を、自分だけで無く国も裏切った信じていた男とその他大勢に鑑賞されながら叩き込まれるしか無いのだ。

「んぶうぅっ!?」

自分を囲んでいた男の中の三人の指先から放たれた淡い桃色の魔力が、左右の乳房と男根を一瞬にして包み込む。その感触に困惑と戦慄を抱いた男が情けない悲鳴を上げても、悪意はとまらない。続けて自身から切り離された魔力に無慈悲な指示を飛ばす三人の動きを阻止出来ない男は、憎き悪の男達とその中に混じった恋慕に近い憧れを寄せていた男の前で、始まり出した甘い苦悶にただただ翻弄を強いられていく。

「ぶ、むぶうぅっ!? んも、ぶ、ふみゅぅぅぅーっ!!」

乳房全体が優しく、それで荒々しさを感じる動きで巧みに揉みしだかれる。それと同時に左右の乳首が人間の指で苛まれているかのように捏ね回されていく。
男根全体に心地良い圧迫をもたらされながら、それと平行して小刻みな振動を流し込まれる。過敏な亀頭を中心にした淫らな研磨も容赦無く上乗せされ左右の睾丸をぐにぐにと快楽に紐付く強さで握られながら、意に染まぬ絶頂へと忍耐も叶わぬ勢いで押し上げられていく。

「んぐ! みゅぅぅっ! ふっ、んふ、むぐうぅぅぅんっ!!」

このままでは、絶頂させられてしまう。射精へと惨めに達する様を悪達と、○○さんに見られてしまう。
自分と組織と国を裏切った憎きはずの相手へと向けていた感情を無自覚にまた膨らませながら、捕らわれた男はその慎ましい恋心すらも跡形も無くすり潰し肉欲に溺れた雄奴隷へと躾けることを目的とした責め苦に悶絶し一回目の精液を薄い桃色の魔力に取り込まれた男根から迸らせる様を勝利の愉悦と興奮に歪んだ笑みを浮かべている悪達と、自身の正面に陣取り悪達と同じ笑みをぶつけているまだ愛しい男に、捧げさせられていくのだった。
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