BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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堕ちた刑事は自ら肉欲に溺れる

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どこにでもある家。その家にある、少し大きめな事以外は何の変哲も無いシャッターの閉じたガレージ。そして、そのガレージにはごく普通のキャンピングカーが入れられている。内部で正常からは遠くかけ離れた状況が繰り広げられているごく普通のキャンピングカーが、だ。
キャンピングカーとガレージ。遮音性に優れている二重の壁に遮られた空間では、どんなに声を張り上げても外には届かない。
逆恨みで捕らわれた刑事の男が必死で助けを求めても届かず。自分の足首を握った状態から離れられないよう手と足を黒いガムテープでぐるぐる巻きに縛り上げられ仰向けに転がされた裸体を車内に設置されたベッドの上でじたばたともがかせながら加えられる責めに苦悶の悲鳴を上げてもそれは刑事を攫った男の耳を愉しませるだけで。無感情な淫具を使った甘く容赦の無い苛みを、男根に似せた形状の太いバイブで尻穴を掻き回されベルトで根元を戒められた男根の先端をしつこく休み無く手で擦られる激しい快楽の責めを、終わらせる事は出来ない。

「あぁぁーっ! も、やめっ、やめでぇぇっ!! イぎだくないぃ! イけないのに、イかされるの……いやらぁぁぁーっ!!」

拘束された手足を強張らせながら刑事は喉が張り裂けんばかりに絶叫し、自分を責め嬲る男に懇願の意思を伝える。
しかし、刑事の叫びが確実に聞こえていたはずの男は知らん顔だ。刑事としての誇りと男としての誇りを捨てた心の底からの哀願を無視して男は手を動かし、刑事の尻穴と男根を望まぬ悦楽で責め立てている。
乱暴な首振りを続けるバイブの表面に生えた醜悪なイボで過敏な腸壁を絶え間無く抉られ、特に鋭敏な前立腺をバイブの先端で狙われた尻穴はすっかり緩んでほぐれ切り、バイブをはむはむとしゃぶりながら泡立った腸液をベッドのシーツへと垂らしている。赤く充血した先端を男の左の手の平で包まれ、過敏な箇所を全体的に刺激され続けている刑事の男根は、根元をベルトで強く絞め付けられている為に射精したくてもさせてもらえず、絶頂を迎える度にはしたなくビクビクと脈打ちながら男の手の平を透明な先走りでぐちょぐちょに汚してしまっている。
それらの淫らな反応は、屈辱と恥辱を煽る物だ。だが、気絶すらも許されないまま快楽で追い詰められ、平静を保てなくなる程に射精無しの絶頂を強いられた刑事は屈辱と恥辱を感じる余裕も無い。ただただ、涙と唾液と汗でどろどろになった赤ら顔を男に向け、掠れた声で許しを請う事しか出来ない。

「もぉ……もぉっ! ゆりゅひでぇぇっ! おがじくなる! たじゅげで、たひゅげで! しゃせー、させひぇぇぇぇっ!!」

白濁の放出を望む言葉を発しつつ、刑事は数十回目となる射精を伴わない絶頂を迎えた。思う通りに動けない裸体を一しきり痙攣させ、刑事はくったりと脱力した。その表情は虚ろで目は焦点が合わず、唾液を垂らす口はうわ言のように射精を欲する言葉を呟いている。
放心状態の刑事は、絶頂を迎えた瞬間にバイブを勢いよく抜き取られぽっかりと開いた尻穴がとろとろに蕩けた腸内を晒している事に気付かない。抜き取ったバイブをベッドの上に置き、開いた尻穴を短く目で愉しんだ男が、尻穴に自身の硬くふくらんだ男根の狙いを定めている事に気付かない。
全く気付かなかった刑事は当然、侵入してくる男根を拒むささやかな抵抗を試みる事さえ叶わず、心の準備を整える事すらも不可能で、自分を苦しめる男の肉棒に犯されながら情けない鳴き声を上げてしまっていた。

「んぉぉぉぉぉっ!? はぉ、ふぁぁぁんっ!」

さっきまで挿入されていたバイブとは全く違う感触。絞め付けに反応してビクつき、内部全体を抉るのではなく前立腺のみを集中して抉ってくる硬い男根の感触。嫌だと思わなければいけないのに、苛烈な躾で快楽を叩き込まれた尻穴は男根での掘削を勝手に悦び、ついさっき達したばかりの刑事の肉体を再びの絶頂へと押し上げていく。

「やぁぁぁんっ! きもひいい、きもぢぃぃ! きもぢよくてイぐっ! せーえきだしぇないのにぃ……!!」

このまま、射精の無い絶頂をまた味わされる。その覚悟と絶望を抱いていた刑事の声は、不意に幸福感に満ちた物となった。
男が腰を振りながら右手を刑事の男根に伸ばし、器用な手付きで素早く、射精を封じていたベルトを外したからだ。

「あぅぅっ、イけりゅの!? イかしぇてもらえるのぉぉぉーっ! ありがとうごじゃいましゅぅぅっ…んぁぁ、ひんぽのながっ、しぇーえき、のぼっへくりゅぅぅぅぅぅぅぅーっ!!」

嬉しそうに蕩けた笑顔を見せながら、自分を犯す男の肉棒を食い千切らんばかりに絞め上げながら、刑事は男根の先端から濃くて量の多い精液を噴水のように噴き出させ、これ以上無い開放感を伴った絶頂を迎えた。

「あぅぅ、入ってるぅ……けつのなか、どぷどぷ入って……んひぃ、きもひぃ、きもひぃぃ……っ!」

長時間の凌辱で高められた刑事の腸内は、液体である精液を中に放出されただけでも堪らない悦楽を覚えてしまう。
苛烈な快楽調教で理性を壊され、待望の射精の悦びと内部を硬い男根と粘ついた液体で埋め尽くされる悦びを同時に注がれた刑事はもはや、正気を取り戻せない。甘い刺激を求めて、自分を攫った男におねだりを口にしてしまう。

「もっろ、もっと、イかひぇてぇ…いっぱいけひゅ穴掻き混ぜて、おれのひんこ苛めて……たくひゃん、イかしぇでくらひゃいぃぃ……っ!」

陥落し切った無様な刑事を微笑んで見つめ、男はとめていた腰の動きを再開した。

「あっ、あぁぁんっ! これ、ひゅきぃ。ずんずん掻き混ぜられるの、きもひよくでらいひゅきぃ……!」

自ら肉欲に溺れる道を選んだ刑事の淫らな鳴き声はキャンピングカーの中に甘く響き渡り、刑事を恨んでいた男の心を支配感と征服感で高揚させていた。
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