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男は刑事を犯し抜きながら欲望と未練を解消する

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纏っていた衣服を剥ぎ取られた肉体に厳重な拘束をもたらされた刑事の男が言葉にならない絶叫を放っても、男は慈悲を見せない。
黒色のガムテープを鼻以外の部分を覆い尽くす形で顔面へと貼り付けられた刑事が視界を閉ざす黒色の下で苦しげに表情を歪ませ、執拗に施された黒によってしゃべることを禁じられた口から誇りを捨てた哀願の叫びを飛ばしても。背中で左右の肘から先を重ねた状態を強いるテープと動きを封じられた腕を胴体へと括り付けるテープを上半身に加えられ、窮屈に折り畳んだ状態を左右の足に強制した上で暴れさせることも出来ないよう伸ばせない足を腹部へと縛り付けるテープを施された刑事が仰向けの体勢から抜け出せないテープ塗れの裸体をベッドの上で無様に痙攣させても、男は救いの手を差し伸べようとはしない。
見張りの役目を与えられた男は、痛々しい身悶えに合わせて揺れ動く刑事の男根に巻き付けた二つのベルト型のローターを確認し、テープで抜け落ちないように尻穴へと固定した極太のアナルバイブを気まぐれに動かして淫猥な苦悶を強めさせ、上の人間の命令に従って直接手出しすること無く機械製の快楽を用いて刑事の肉体を淫猥に成熟させていくだけだ。

「むー! ぶむっ、ふぶぅ! んもぉぉぉっ!!」

自由を奪われた裸体を折れそうな程に仰け反らせ、全身のテープとベッドが軋む音に甲高いくぐもった悲鳴を混ぜながら、刑事がまた絶頂に至る。根元と亀頭のすぐ下を締め付けるベルトに振動を注がれている男根が白色の薄まった精液を弱々しく分泌し、幾ら力んでも吐き出せないバイブに蹂躙されている尻穴が荒々しく暴れるバイブを無意識に強く包み込みつつ、内部に留めきれなくなった泡立った腸液を絶頂の痙攣に合わせて自分を見張っている男の方に撒き散らす。
だが、そんな惨め極まりない絶頂姿を晒しても刑事はわずかな休息すら許されない。身動きを封じられ、淫獄からの脱出を不可能にされた刑事は断続的な駆動を行う男根と尻穴の機械によって、為す術無く次の絶頂へと追い上げられるしか無いのだ。

「んみゅぅぅっ! ぶふっ、むぉぉっ! うー! ぶむぅぅぅぅーっ!!」

助けを呼ぶことには繋がらない喉が破れんばかりの悲鳴を地下室中に反響させながら、刑事が一層激しく身をもがかせる。萎える暇も認められずに限界を超えた射精を要求され続けている男根を前後左右に振り乱しながら、刑事は尻穴を嬲るバイブを振り払おうと憔悴しきった裸体をくねらせる。
そんな獣欲を掻き立てる愉快な痴態を見せられても、上からの指示がある以上男は掻き立てられた欲望を刑事にぶつけたくてもぶつけられない。いつも美味しい部分は上だけが持っていく。お膳立てした自分は淫猥な宴に参加することは叶わず、男はいつも自らの手で興奮した愚息を慰める流れを選ばされる。
それに対する理不尽と苛立ちを募らせながら、男はよがり狂う刑事から目を逸らし左ポケットから取り出したスマートフォンを弄ろうとした。しかし、男の動きはスマホを起動させた直後に硬直した。画面上部を右から左へと流れる形で映し出されたニュースが、速報と銘打ちながら自身の組織の幹部連中の逮捕を伝えていたからだ。
自分に刑事の見張りと淫らな成熟を行うよう言い含めた幹部達は、出掛ける前に取引が目的と言っていた。おそらく、その現場を抑えられたのだろう。
余りの驚きに男は逆に冷静となり、淡々と今知った事実を分析した。続けて男は幹部連中がここに戻ってくることは二度と無いという情報と、幹部達が所持していたスマホなどを調べられればこの拠点の場所及び自分が組織に関わっていた事実はすぐに把握されるだろうという情報も理解した。
それらを理解した男は身の破滅に打ちひしがれながらも歪んだ高揚を抱き、不要となったスマホを近くの丸テーブルに置いていた珈琲入りのマグカップに放り込みつつ、椅子から立ち上がって刑事へと歩み寄った。
もう、欲望を縛る者はいない。どうせ自分も捕まるのならば、刑事を崩壊へと導く勢いで全てを吐き出してやる。狂気に染まった笑みを浮かべながら何も知らぬままイき続けている刑事を見下ろした男は、溜めに溜め込んだ鬱憤と獣欲を絶望に乗せて叩き付けるべく、バイブを尻穴に固定していたテープを一気に引き剥がした。

「むぎゅぅっ!?」

左右の尻肉にテープが乱暴に剥がされる痛みと衝撃が走り、刑事が困惑混じりの鳴き声を上げる。テープの支えを失ったバイブは自らの重量でずるずると抜け、緩みきった腸壁を素早く擦り上げながら体外へと排出されていき、ぶぽんっ、と情けない音を発してバイブが吐き出されると同時に刑事はまた甘く鳴かされつつ、絶頂へと上り詰めさせられた。

「ぶむぅぅぅんっ!?」

何が起きたのか分からぬまま、数十度目の絶頂に至った刑事は裸体を小刻みに痙攣させている。開ききった尻穴が痙攣に合わせてヒクヒクと収縮している様を自暴自棄となった男が悪魔のように口角を吊り上げながら堪能していることを知る由も無い刑事は、これから始まる正気も手加減も無い凌辱に恐怖することも出来ぬまま、訪れた快楽の極みに喘いでいる。
この最高の見世物を、これから占有出来る。警察がやって来るまでだが、欲しても手に入らなかった捕らえた刑事を淫欲のままに犯し抜く至福を存分に得られる。

「さぁ、刑事さん。たっぷり愉しもうぜ? お仲間が助けに来るのが先か、刑事さんが壊れるのが先か、一体……どっちが先だろうねぇ……?」
「むぉっ!? んぎゅぅぅぅっ!? んーふっ、むっ、ぶもぉぉぉっ!!」

口を閉じ切れていなかった尻穴を滾った男根で再び拡張されながら男根を責め立てていたベルトの振動を最強の物へと引き上げられた刑事が、堪えきれず再度絶頂に達し全身を跳ねさせながら男根を熱烈に腸壁で包み込む様子をありとあらゆる器官で愉しむ男は黒い笑みにわずかな虚しさを滲ませつつ腰を激しく前後に動かし始め、抗えぬ刑事を甘い崩壊へと突き落とす為の悦楽を次から次に生み出し淫蕩に悶え苦しむ刑事を目と耳に焼き付け、己の中にある蓄積した欲望と娑婆への未練を一方的な交尾が味わわせてくる快感を使って、欠片も残さず解消させていくのだった。
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