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男達は残酷な指先に尻穴をいたぶられる

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地下室の壁を覆う形で設置された一枚の巨大な鏡を、二人の男が見つめている。鏡に映った己の今の姿を眺めて屈辱と悔しさを募らせ、鏡越しにもう一人と視線を合わせて危機からの脱出を欲する意思を掻き立て合いながら、男達はどうにかして状況を変えようと必死で身をもがかせている。
しかし、そのもがきは一向に望む結果へと結び付かない。言葉を封じる為に噛まされた赤いギャグボールの穴から唾液と共に意味を持たぬ唸りを零しながら暴れに暴れても、二人は裸体を縛める縄を緩めることさえ叶わない。口を封じられ、縄に縛り上げられてしまった男達の試行錯誤はただただ体力を消耗し、絶望を加速させ、仲良く並んで鏡の前に吊るされた二つの裸体を惨めに揺れ動かせるだけの行動でしか無いのだ。

「ん、まっ……うぐっ、ぶうぅ……っ!」
「うぅ、むぐぁぁ! ふぅぅ、むふぅぅっ!」

唾液の泡を飛ばしながら、男達が二の腕を胸部に結び付け手首を背中で縛る上半身の縄を解こうと身悶える。くぐもった唸りを放ちながら、二人は足首と太もも、そして膝の上下を短く結合している縄から抜け出そうと伸ばせなくされた足に力を込める。
けれど、厳重に施された縄はやはり解けない。閉じることも許されない足の間で剥き出しの男根を情けなく振り乱しつつなりふり構わずに身をよじらせても、二人の男は自分達を低い位置で宙吊りにしている手足を拘束する縄に後から繋がれた天井のフックへと結び付けられている縄から離れることも出来ない。
両手両足の自由を奪われ、しゃべることを禁じられた男達はもはや、縄を軋ませるだけの無駄な足掻きを繰り返し誰にも届かぬ助けを求める叫びを地下室内に反響させながら、為す術無く自分達を捕らえた存在の思い通りに扱われるしか無い。目を覚まし宙吊りの格好に追いやられていた事実に驚愕する自分達を嘲笑い、鏡の前で行う必死の努力を愉しみつつ残忍な宣言を発して立ち去った男が醜悪な笑みと共にプラスチック製のボトルと薄緑色のゴム手袋を携えて戻ってきても、文字通り手も足も出せない哀れな男達は非情な男の悪意を何一つとして拒めはしないのだ。

「ただいま、お二人さん。俺が戻ってくるまで十分もあったのに、逃げないで良い子に待ってたんだね。偉いぞぉ」
「むぐぁぁ! んむぁぁぁ!」
「うーっ! うぎゅぅぅぅっ!」

白々しい褒め言葉に苛立ちを抱く余裕も、二人には無い。吊るされた自分達の間に腰を下ろした男の口からボトルの中身を約十分前に教えられていた男達は恐怖に苛まれるのに精一杯で、怒気を湧き上がらせる気力も紡げない。
そうして気の毒な程に怯え切る無様な二人を堪能しながら、男は左右の手にゴム手袋を嵌める。続いて男はこれから始まる地獄を思い知らせる為にボトルを鏡に向かって突き出し、戦慄を深める二人の表情を味わいつつ、左右のゴム手袋の指先にボトルの中身をたっぷりと付着させていく。

「ふぅ、うぁぁっ……!」
「ふー……! むーっ……!!」

もう、逃れられない。この男に嬲られるしか無い。諦めの悪い縄との格闘すらも忘れ、男達は打ちひしがれながら吊るされた裸体を小刻みに震わせる。その滑稽な恐れの反応に目を細めた冷酷な男は、愉しげに歪めた口で責めの開始を宣言しながらボトルの中身を載せた指をゆっくりと目的地に向かって迫らせた。

「さぁ、大人しく待てた良い子達にはご褒美だよ。君達が調べてたこのお薬で、二人仲良く躾けてあげるよ。この可愛くヒクついてるお尻をじっくり気持ち良くして、何処に出しても恥ずかしくない淫乱に調教してあげるからね」
「んまっ、も! おむぅぅぅぅんっ!?」
「はぐっ、ごぉぉんっ!? ふっ、ふっ、ふうぅ! んむふぅぅぅっ!!」

慎ましげに窄まった尻穴の収縮をゴム手袋を通して感じながら感度を高め強烈な疼きを引き起こす媚薬を丹念に塗り込んでいく男の指に翻弄される男達は、早くも快楽を得出し更なる悦楽をねだり出した己の尻穴に困惑とより色濃い絶望を与えられながら尻穴のみでの絶頂へと押し上げられていく。

「おっ、二人共痙攣が激しくなってきたね。イきそうなのがお尻のヒクヒクでも、鏡に映ってる限界の顔でも丸分かりだよ? ほらほら、一緒にイっちゃいなさい。我慢しても無駄だよぉ?」

尻穴を緩く揉み込む媚薬の力を借りた指先の動きで触られてもいない二本の男根を射精へと導く男に捕らわれ、抗えぬ姿で快感を流し込まれる男達は鏡に映る自分と仲間の痴態を見つめ、自分達の尻穴を左右の指先で嬉々としていたぶる男に対して涙に潤んだ瞳で無視されるだけの哀願の視線を寄せながら、尻穴への刺激無しでは生きられない淫乱へと陥落するまで決して終わらない調教の幕開けとなる尻穴のみでの射精を、巧みに調整した男の目論見通り同時に迎えさせられるのだった。
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