折れた男達は仲良く無様におねだりを叫ぶ

五月雨時雨

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折れた男達は仲良く無様におねだりを叫ぶ

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地下室の床に、鉄棒に似た形状をした金属製の器具が設置されている。床と平行となっている棒の両端と中央を三本の柱で支えるその器具は、大人の男が数人がかりで力を込めてもビクともしないよう床へと緩み無く接続されている。
そんな器具を用いて裸体を拘束された男達はもう、何をしようとも自力では何処にも逃れられはしない。左右の手首を中央の柱と平行となった棒が交わる部分へと鎖を用いて縛り付けられた腕は、万歳の形から抜け出せない。両端の柱と平行の棒が交わっている箇所に運ばされた足首にも鎖による括り付けを施された男達の足は、恥部を見せ付けているかのような開脚から離れられない。
器具を挟んだすぐ後ろにいる仲間と、脱出を求める協力を試みることも叶わない。そんな無様極まりない格好に追いやられた二人の男は、自分達を生け捕りにした敵達が用意した残酷で悪趣味な追い打ちが生み出す苦悶に、ただただ心と身体を擦り減らされ続けていた。

「あぁっ! うぁ、は、んぐうぅ……!」
「ふっ、んうぅ! はぁ、あ、ひぎ……っ!」

仲間に、情けない声を聞かれたくない。そう考えて引き結ばれていた唇をだらしなく緩ませた男達は、抑えられなくなった喘ぎを絶え間無く零しつつ手足を封じられた裸体をくねくねと仲良く惨めに踊らせている。
幾ら頑張っても、手足を頑丈な器具に縫い付ける鎖は外れない。そう判断した男達は少しでも自分を狂わせる地獄を紛らわせることを優先し、床に敷かれた小さな薄桃色のマットの上に腰のみを預けさせられた裸体を休み無く悶えさせている。
だが、恥を捨てた試行錯誤を重ねても二人の思惑とは裏腹に地獄は全く和らがない。痛々しく見開かれた目から大粒の涙を垂れ流し非道の現場を虚しく見つめつつ救いをなりふり構わずに探しても、二人を捕獲した者達が作り上げた拷問はその足掻きを嘲笑うかのように激しさと無慈悲さを際限無く加速させていく。
もう、これ以上は耐えられない。憎き敵達への怒りを胸に湧き上がらせながら忍耐を継続していた男達の理性にヒビが入る。
もう、これ以上我慢させられたくない。己がこれまで積み上げた誇りと、共に捕らわれた仲間の存在を糧にして維持してきた正気が、終わりの見えない責め苦によって砕けていく。
その不可逆的な瓦解に到達した男達は、この地下室の様子を敵達が別室から鑑賞しているという屈辱的な事実を再認識しつつ、とうとう本能に任せて二人同時に屈服と同じ意味を持つおねだりを、尻穴に突き刺さったプラグと繋がっているチューブを通して流し込まれる悶絶からの解放を望む哀願を、地下室中に響き渡る声量で叫び始めた。

「もっ、もぉ嫌だぁぁぁっ!! おぢり、がゆいのやらぁぁぁ-っ!! 頭、ごわれるぅ! もうやだ! だじゅげでぇぇぇっ!!」
「おじりっ、ほじっでぇぇっ!! ほじほじじで、がゆいのどめでぇぇぇっ!! なんれも、はなじゅがらぁっ! もぅゆりゅじで……ぐるっぢゃうぅぅぅぅーっ!!」

腸内を嬲り思考を延々と掻き乱す痒みに破壊された男達が、汗に塗れた裸体をめちゃくちゃに跳ねさせながら助けを請う。
絶対に堕ちないと決意を抱いていた心に情報の白状を始めとした陥落の意思を膨らませながら、男達は尻穴に痒みを誘発する薬剤を注入するプラグから伸びたチューブと丸出しの男根を振り乱しつつ地下室に取り付けられた監視カメラの向こうにいる敵達に許しを欲する。
その、計画通りに折れきった滑稽な男達を堪能しながら、別室で監視を兼ねた鑑賞を味わっていた敵達は視線で合図を交わして立ち上がり、心地良い絶叫と悶絶を直接満喫しつつ行う尋問への期待を胸に地下室への移動を開始するのだった。
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