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15話
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柑乃も含めた全員が離れに集まった。
芦月も、今は薊彌の後ろに正座している。熟した実をもいで離れに運んで来る役割を一人で担っていたのだが、ついさっき最後の実が運び込まれた為、庭にいる必要もなくなったのだ。
芦月の収穫と平行して、離れの中では利玖達によって実の切開が進められた。
今、ブルーシートの上にはすべての歯が揃っている。実から取り出された後、水気を拭い、一個ずつチャック付きのポリ袋に収められた歯は、薊彌の指示によって四×四の正方形に並べられていた。
「利玖様がご覧になったのは、『十二番』の本来の姿ではありません」薊彌はそう言って話を始めた。「元々は、五センチ四方ほどのキューブ状をしています。種としての機能は、中心部のごくわずかな空間に凝集しており、そこさえ傷つけなければ外殻部分はいくら削っても問題ありません」
「わたしが最初に見つけたのは、その加工がされた後のものだったんですね」利玖はひときわ目立つ犬歯のポリ袋を手元に引き寄せながら言う。「種と同じ形、だけど、実の中から出て来たのは、限りなく本物に近い歯……」
利玖はポリ袋の端を指で押さえたまま、上目遣いに薊彌を見た。
「手に入れたい物の形に種を加工し、育てる事で『本物』が手に入る。それが、この種に備わった力なのですね?」
「おっしゃる通りです」薊彌はにっこりと頷いた。
「ただし、既にご覧になったかもしれませんが、『十二番』は成長の為に大量の霊気を必要とします。こちらのように霊気が潤沢な場所でなければ、土地そのものが持つ恵みまで吸い尽くしてしまいかねません。
それに、人間に対してもまったくの無害という訳ではない。不足した霊気を補う為に、居合わせた人間が精力を吸い取られたり、花が受粉を誘う為に放つ精気にあてられて体調を崩す例が続出しました」
薊彌は、奇術師がする仕草のように、人さし指を立てて唇の下に当てる。
「そもそも『本物』が手に入るかどうかは、加工した者の腕次第。九十九パーセントの再現を成功させて、初めて実りへの期待を抱く権利を得るような代物なのです。労力と結果がとても釣り合わないとの理由で、早々に取り扱いが終了しました。現在では、我々がお見せする商品目録からも名前が消え、売り買いそのものが禁じられています」
利玖は「つまり……」と呟き、拳を額に当てた。
「誰かが膨大な時間と手間をかけて、十六個の種を削り、それをこっそりわたしのアパートに置いた。ご丁寧に『そだててください』という書き置きまで残して……」利玖は比重の大きなため息をつく。「なぜ、わたしに育てさせたかったんでしょう?」
すると、それまで顔を俯かせて何事か考えていた史岐が、ぱっと顔を上げた。
「薊彌さん」彼の声は冷たく、尖っている。「これの売り買いが禁じられたのは、霊気や労力だけが理由ではありませんね?」
「と、おっしゃいますと」薊彌の表情に変化はない。
「加工の方は、金に糸目を付けなければ何とでもなる。人でも機械でも、現代では精度の高い加工技術が揃っています。
霊気は、足りないのなら、他所から調達してくれば良い。命あるものには皆、大なり小なり宿る力です。それを供物として異形の存在や、神、あるいは自然に対して捧げる行為は、電子制御で木材を加工する技術が確立するよりもずっと前から行われています。これらの問題をクリアすれば、極端な話、『十二番』はクローンさえ生み出し得る装置になる」
「そうまでして手に入れたい物が、ただのサルの歯の標本とも思えない」匠も発言する。だが、ほとんどひとり言のような喋り方だった。「今の科学技術では、たとえ完璧なクローンを用意しても、そこに同じ魂が──同じ人格が宿る事はない。だが、ヒトの理の外にあるモノならば話は別だ。ヌシのように強い力を持つ妖であれば、精巧な『器』を用意するだけで、そこに魂が入る事もあり得る」
話し終えると、匠はふっと夢から醒めたように瞬きをして、「ああ……」と呟き歯の入ったポリ袋を一瞥した。
「そうか。だから、こんな風に歯を並べるようにおっしゃったんですね」
「なんともはや、こちらにいらっしゃるのは大変に頭脳明察な方ばかりで、私の出る幕が御座いませんな」薊彌は苦笑した。「種をどのように加工しても、実の大きさは変わりません。つまり、得られる『本物』の一個あたりの大きさは、実の空洞部分の容積が上限なのです。ですが、同じ組織であれば、収穫後に接合が可能で、理論上はどんな大きさの物でも再現出来ると聞き及んでおります」
「なるほど……」匠は頷き、まだ犬歯のポリ袋を持っている妹に目を向けた。
「利玖。色々、飛躍した話をしてしまったけれど、もしそういう事情がなかったとしたら──それらがまったく無害なものであるとわかっていたら、十六本の歯が手に入った時、次におまえはどうするね?」
利玖は犬歯のポリ袋を元の位置に戻し、じっくりと十六個の歯に視線をめぐらした。
「やはり、一度、きちんと元の並びに揃えたいと思います。粘土か何かで土台を作って、実際の生え方を再現し、既存の資料と比較出来たら最高ですね」
「相手の狙いもそれだ」匠が断言する。「たぶん、どこかに、対になるもう片方の顎が既にある。僕らが残りのパーツを並び終えるのを待っているんだ」
「でも、歯だけで復活出来るものなんですか?」利玖が眉をひそめる。
「力の象徴として、頭骨や牙、顎の骨を封じた伝承はいくつかある」匠が眼鏡を指で押し上げた。
「顎、つまり頭骨の形状は、生き物によって本当に様々だ。同じ種であっても、加齢や外傷で個体差が生じる。人間も、武功を示すのに、相手の首を取って持ち帰ったりするよね。アイデンティティの象徴としてわかりやすいんだと思うよ。他の個体の命を奪い、噛み裂いて、咀嚼する。生そのものが現れる部位と言っても良い。
収穫された『本物』の歯が、元通りに並べられ、顎としての形を得た瞬間、もう片方の顎を顕現させて目の前にいる人間を食い殺す。復活ついでに、最初の食事も済ませられるという訳だ」
「…………」
利玖は自らの顎に手を当てて、ますます眉間の皺を深くする。
「失礼ですが……」薊彌が身を乗り出した。「利玖様、サルから恨みを買うような事をされた覚えは御座いますか?」
「いえ、思い当たりません」利玖は首を振る。「わたしは車の運転をしませんから、夜道で撥ねてしまったという事もないでしょう。ただ、恨みというのは、どこで買うかわかりませんから……」
「それ、もしかしたら、つごもりさんの時と同じじゃないかしら」真波が口を開いた。
「つごもりさん?」薊彌が訊ね返す。
「ええ。大晦日になると地上へ出てこられて、古本をもらって行くだけの大人しい妖だったのですけれど、去年は母屋の中まで入ってきて、手当たり次第色んな本を持ち出してしまったんです」
真波は頬に片手を当てて吐息を漏らす。
「うちでは時々、こういう事があるんです。地下水流に含まれる霊気が豊かで、滋養があるせいか、独占しようと企む妖が後を絶たないの。つごもりさんが凶暴な妖に変わってしまったように、今回も、何者かが利玖を通して、ここに『十二番』を持ってくるように仕掛けたんじゃないかしら」
「しかし、それなら、ずいぶん回りくどい事をしますね。初めからわたしのアパートじゃなくて、ここに置いておけば良かったのに」
「それはね、利玖」匠が諭すような口調で言った。「この中で、種を即刻燃やさないのは、おまえだけだからだよ」
「え?」
利玖は周囲を見回した。
母どころか、史岐までもが頷いている。
「まあ、処分されるとわかったら、あっちも反撃してくるだろうから……」史岐が代表して口を開く。「それを凌ぐ手段を持っていない利玖ちゃんは、これが最善手だったと思うよ」
「わたしも燃やした方が良いと思ったわ」真波がにっこりと笑って言う。「でも、その種はあなたが見つけたものだから、任せてみようと思ったのよ。どう転んでも、成長するのに良い機会ですからね」
利玖はぽかんと口を開けたまま周囲の人間の顔を眺め、それから、綺麗に整列した歯に目を戻した。
誰にも止められなかったから、意気揚々とこんな物が出来るまで育ててしまったけれど、それは何か、とんでもない災いを招く扉を開く行為だったのではないか、という気がし始めていた。
「如何致しましょうか? この段階で、すべてお引き取りする事も可能ですが」薊彌が訊く。
利玖は視線を上げ、薊彌を見据えて首を振った。
「そこまでお世話になる訳にはいきません。ここで、迎え撃ちます。それが出来るだけの勢力が、今は揃っていると判断します」
「わかりました」薊彌は胸に片手を当て、優美な仕草で頭を下げる。「微力ながら、我らもお手伝い致しましょう。上手くいけば、種の出所を突き止める事が出来るかもしれません」
芦月も、今は薊彌の後ろに正座している。熟した実をもいで離れに運んで来る役割を一人で担っていたのだが、ついさっき最後の実が運び込まれた為、庭にいる必要もなくなったのだ。
芦月の収穫と平行して、離れの中では利玖達によって実の切開が進められた。
今、ブルーシートの上にはすべての歯が揃っている。実から取り出された後、水気を拭い、一個ずつチャック付きのポリ袋に収められた歯は、薊彌の指示によって四×四の正方形に並べられていた。
「利玖様がご覧になったのは、『十二番』の本来の姿ではありません」薊彌はそう言って話を始めた。「元々は、五センチ四方ほどのキューブ状をしています。種としての機能は、中心部のごくわずかな空間に凝集しており、そこさえ傷つけなければ外殻部分はいくら削っても問題ありません」
「わたしが最初に見つけたのは、その加工がされた後のものだったんですね」利玖はひときわ目立つ犬歯のポリ袋を手元に引き寄せながら言う。「種と同じ形、だけど、実の中から出て来たのは、限りなく本物に近い歯……」
利玖はポリ袋の端を指で押さえたまま、上目遣いに薊彌を見た。
「手に入れたい物の形に種を加工し、育てる事で『本物』が手に入る。それが、この種に備わった力なのですね?」
「おっしゃる通りです」薊彌はにっこりと頷いた。
「ただし、既にご覧になったかもしれませんが、『十二番』は成長の為に大量の霊気を必要とします。こちらのように霊気が潤沢な場所でなければ、土地そのものが持つ恵みまで吸い尽くしてしまいかねません。
それに、人間に対してもまったくの無害という訳ではない。不足した霊気を補う為に、居合わせた人間が精力を吸い取られたり、花が受粉を誘う為に放つ精気にあてられて体調を崩す例が続出しました」
薊彌は、奇術師がする仕草のように、人さし指を立てて唇の下に当てる。
「そもそも『本物』が手に入るかどうかは、加工した者の腕次第。九十九パーセントの再現を成功させて、初めて実りへの期待を抱く権利を得るような代物なのです。労力と結果がとても釣り合わないとの理由で、早々に取り扱いが終了しました。現在では、我々がお見せする商品目録からも名前が消え、売り買いそのものが禁じられています」
利玖は「つまり……」と呟き、拳を額に当てた。
「誰かが膨大な時間と手間をかけて、十六個の種を削り、それをこっそりわたしのアパートに置いた。ご丁寧に『そだててください』という書き置きまで残して……」利玖は比重の大きなため息をつく。「なぜ、わたしに育てさせたかったんでしょう?」
すると、それまで顔を俯かせて何事か考えていた史岐が、ぱっと顔を上げた。
「薊彌さん」彼の声は冷たく、尖っている。「これの売り買いが禁じられたのは、霊気や労力だけが理由ではありませんね?」
「と、おっしゃいますと」薊彌の表情に変化はない。
「加工の方は、金に糸目を付けなければ何とでもなる。人でも機械でも、現代では精度の高い加工技術が揃っています。
霊気は、足りないのなら、他所から調達してくれば良い。命あるものには皆、大なり小なり宿る力です。それを供物として異形の存在や、神、あるいは自然に対して捧げる行為は、電子制御で木材を加工する技術が確立するよりもずっと前から行われています。これらの問題をクリアすれば、極端な話、『十二番』はクローンさえ生み出し得る装置になる」
「そうまでして手に入れたい物が、ただのサルの歯の標本とも思えない」匠も発言する。だが、ほとんどひとり言のような喋り方だった。「今の科学技術では、たとえ完璧なクローンを用意しても、そこに同じ魂が──同じ人格が宿る事はない。だが、ヒトの理の外にあるモノならば話は別だ。ヌシのように強い力を持つ妖であれば、精巧な『器』を用意するだけで、そこに魂が入る事もあり得る」
話し終えると、匠はふっと夢から醒めたように瞬きをして、「ああ……」と呟き歯の入ったポリ袋を一瞥した。
「そうか。だから、こんな風に歯を並べるようにおっしゃったんですね」
「なんともはや、こちらにいらっしゃるのは大変に頭脳明察な方ばかりで、私の出る幕が御座いませんな」薊彌は苦笑した。「種をどのように加工しても、実の大きさは変わりません。つまり、得られる『本物』の一個あたりの大きさは、実の空洞部分の容積が上限なのです。ですが、同じ組織であれば、収穫後に接合が可能で、理論上はどんな大きさの物でも再現出来ると聞き及んでおります」
「なるほど……」匠は頷き、まだ犬歯のポリ袋を持っている妹に目を向けた。
「利玖。色々、飛躍した話をしてしまったけれど、もしそういう事情がなかったとしたら──それらがまったく無害なものであるとわかっていたら、十六本の歯が手に入った時、次におまえはどうするね?」
利玖は犬歯のポリ袋を元の位置に戻し、じっくりと十六個の歯に視線をめぐらした。
「やはり、一度、きちんと元の並びに揃えたいと思います。粘土か何かで土台を作って、実際の生え方を再現し、既存の資料と比較出来たら最高ですね」
「相手の狙いもそれだ」匠が断言する。「たぶん、どこかに、対になるもう片方の顎が既にある。僕らが残りのパーツを並び終えるのを待っているんだ」
「でも、歯だけで復活出来るものなんですか?」利玖が眉をひそめる。
「力の象徴として、頭骨や牙、顎の骨を封じた伝承はいくつかある」匠が眼鏡を指で押し上げた。
「顎、つまり頭骨の形状は、生き物によって本当に様々だ。同じ種であっても、加齢や外傷で個体差が生じる。人間も、武功を示すのに、相手の首を取って持ち帰ったりするよね。アイデンティティの象徴としてわかりやすいんだと思うよ。他の個体の命を奪い、噛み裂いて、咀嚼する。生そのものが現れる部位と言っても良い。
収穫された『本物』の歯が、元通りに並べられ、顎としての形を得た瞬間、もう片方の顎を顕現させて目の前にいる人間を食い殺す。復活ついでに、最初の食事も済ませられるという訳だ」
「…………」
利玖は自らの顎に手を当てて、ますます眉間の皺を深くする。
「失礼ですが……」薊彌が身を乗り出した。「利玖様、サルから恨みを買うような事をされた覚えは御座いますか?」
「いえ、思い当たりません」利玖は首を振る。「わたしは車の運転をしませんから、夜道で撥ねてしまったという事もないでしょう。ただ、恨みというのは、どこで買うかわかりませんから……」
「それ、もしかしたら、つごもりさんの時と同じじゃないかしら」真波が口を開いた。
「つごもりさん?」薊彌が訊ね返す。
「ええ。大晦日になると地上へ出てこられて、古本をもらって行くだけの大人しい妖だったのですけれど、去年は母屋の中まで入ってきて、手当たり次第色んな本を持ち出してしまったんです」
真波は頬に片手を当てて吐息を漏らす。
「うちでは時々、こういう事があるんです。地下水流に含まれる霊気が豊かで、滋養があるせいか、独占しようと企む妖が後を絶たないの。つごもりさんが凶暴な妖に変わってしまったように、今回も、何者かが利玖を通して、ここに『十二番』を持ってくるように仕掛けたんじゃないかしら」
「しかし、それなら、ずいぶん回りくどい事をしますね。初めからわたしのアパートじゃなくて、ここに置いておけば良かったのに」
「それはね、利玖」匠が諭すような口調で言った。「この中で、種を即刻燃やさないのは、おまえだけだからだよ」
「え?」
利玖は周囲を見回した。
母どころか、史岐までもが頷いている。
「まあ、処分されるとわかったら、あっちも反撃してくるだろうから……」史岐が代表して口を開く。「それを凌ぐ手段を持っていない利玖ちゃんは、これが最善手だったと思うよ」
「わたしも燃やした方が良いと思ったわ」真波がにっこりと笑って言う。「でも、その種はあなたが見つけたものだから、任せてみようと思ったのよ。どう転んでも、成長するのに良い機会ですからね」
利玖はぽかんと口を開けたまま周囲の人間の顔を眺め、それから、綺麗に整列した歯に目を戻した。
誰にも止められなかったから、意気揚々とこんな物が出来るまで育ててしまったけれど、それは何か、とんでもない災いを招く扉を開く行為だったのではないか、という気がし始めていた。
「如何致しましょうか? この段階で、すべてお引き取りする事も可能ですが」薊彌が訊く。
利玖は視線を上げ、薊彌を見据えて首を振った。
「そこまでお世話になる訳にはいきません。ここで、迎え撃ちます。それが出来るだけの勢力が、今は揃っていると判断します」
「わかりました」薊彌は胸に片手を当て、優美な仕草で頭を下げる。「微力ながら、我らもお手伝い致しましょう。上手くいけば、種の出所を突き止める事が出来るかもしれません」
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