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Extra.3 悪戯にはほろ苦い媚薬を
Act.2-03☆
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「あ……あぁ……」
律動を繰り返すと、クチュクチュと厭らしい音が響く。夕純さんの控えめな乳房も揺れ、夕純さんも動きに合わせて可愛く鳴く。
「はぁ……っ……いぃ……っ……も……とぉ……」
「ここですか?」
「い……あぁ……っ……!」
夕純さんの弱い部分を突いたら、ひときわ声を上げた。
「夕純さん、可愛い」
「ば……」
『馬鹿』と言いかけたであろう唇を、俺のそれで素早く塞ぐ。互いの舌を絡ませ合いながら、強弱を付けながら腰を打ち続ける。
唇が離れると、夕純さんの口角から透明な唾液が零れてきた。夕純さんは気付いているのかいないのか。どちらにしても、手首は相変わらず縛ったままだし、拭うだけの余裕もないだろう。
「あぁ……イク……イッちゃう……!」
「まだ、ダメです、よ……」
俺も余裕がなくなっているが、自制しながら奥を責める。
「い……あぁ……っ……」
絶頂を迎えた夕純さんが俺自身を強く締め付けた。
ここで俺も限界に達してきた。
「俺も、イキますよ……?」
「や……また……っ……あぁぁ……!」
夕純さんの嬌声を聴きながら、俺は膜越しに白濁を吐き出した。少しばかり夕純さんのナカに留まり、全て出しきってからゆっくりと引き抜いてゆく。
夕純さんは放心状態で仰向けになっている。口も小さく開かれ、乱れた髪が汗でぴたりと頬に付いていた。
俺はまず、コンドームの後処理を済ませる。それから、夕純さんの秘部をティッシュで拭き、手首を縛っていたネクタイを解いた。
ようやく自由になった夕純さんは、横になった俺に抱き着いてくる。
「大丈夫ですか?」
夕純さんを抱き返し、頬の髪をよけながら問う。
夕純さんは俺の胸に顔を埋めながら、「うん」と小さく答えた。
「大丈夫だけど……」
「『だけど』、何ですか?」
夕純さんは少し間を置き、くぐもった声で言葉を紡む。
「いつもより……、感じちゃったから……」
「そんなに良かったんですか?」
「――認めたくないけど……」
どこまでも意地を張り続ける夕純さん。けれど、そんな彼女が堪らなく愛おしくて、抱き締める腕に力が籠る。
「また、やってみます?」
俺の問いに、「冗談じゃないわ!」と怒鳴られるかと思った。
「たまになら……」
意外な反応だった。
「俺にもっと苛めてほしい、ってことですか?」
「さあ……」
いざとなると、素直に応じなくなる。だが、やっぱりそんな夕純さんが可愛いと思ってしまう。
――惚れた弱み、っつうやつだろうな……
そんなことを考えていたら、俺の口元が自然と緩む。
「――衛也君」
くぐもった声で夕純さんが俺の名前を呼び、続けた。
「ありがと……」
いきなり礼を言われ、さすがに面食らった俺は、つい、「何がです?」と訊き返してしまった。
すると、夕純さんは頭をもたげ、俺を真っ直ぐに見つめてきた。
「衛也君のお陰で、私もちょっとは可愛げのある女になれた気がするから」
「今さら何を言ってるんですか」
夕純さんの言葉に、俺は目を細めて口を綻ばせた。
「夕純さんは可愛いですよ。以前からずっと」
「――本気で言ってる?」
「本気ですが?」
「――ほんとに馬鹿ね」
憎まれ口を叩きながらも、夕純さんは嬉しそうに微笑んでいる。俺の台詞はまんざらでもなかったということだ。
「可愛い夕純さんは俺だけのものです」
そう告げると、俺は夕純さんの唇に軽くキスし、抱き締めていた腕を緩めた。
夕純さんを、見下ろす格好になる。
「また、苛めていいですか?」
俺の言わんとしていることを、夕純さんもすぐに察したらしい。少しだけ間を置き、それから諦めたように、「好きにすれば?」と返してきた。
「なら、俺の好きなようにしますよ」
俺は満面の笑みを向けてから、夕純さんに口付けた。先ほどよりも深く――
【悪戯にはほろ苦い媚薬を - End】
律動を繰り返すと、クチュクチュと厭らしい音が響く。夕純さんの控えめな乳房も揺れ、夕純さんも動きに合わせて可愛く鳴く。
「はぁ……っ……いぃ……っ……も……とぉ……」
「ここですか?」
「い……あぁ……っ……!」
夕純さんの弱い部分を突いたら、ひときわ声を上げた。
「夕純さん、可愛い」
「ば……」
『馬鹿』と言いかけたであろう唇を、俺のそれで素早く塞ぐ。互いの舌を絡ませ合いながら、強弱を付けながら腰を打ち続ける。
唇が離れると、夕純さんの口角から透明な唾液が零れてきた。夕純さんは気付いているのかいないのか。どちらにしても、手首は相変わらず縛ったままだし、拭うだけの余裕もないだろう。
「あぁ……イク……イッちゃう……!」
「まだ、ダメです、よ……」
俺も余裕がなくなっているが、自制しながら奥を責める。
「い……あぁ……っ……」
絶頂を迎えた夕純さんが俺自身を強く締め付けた。
ここで俺も限界に達してきた。
「俺も、イキますよ……?」
「や……また……っ……あぁぁ……!」
夕純さんの嬌声を聴きながら、俺は膜越しに白濁を吐き出した。少しばかり夕純さんのナカに留まり、全て出しきってからゆっくりと引き抜いてゆく。
夕純さんは放心状態で仰向けになっている。口も小さく開かれ、乱れた髪が汗でぴたりと頬に付いていた。
俺はまず、コンドームの後処理を済ませる。それから、夕純さんの秘部をティッシュで拭き、手首を縛っていたネクタイを解いた。
ようやく自由になった夕純さんは、横になった俺に抱き着いてくる。
「大丈夫ですか?」
夕純さんを抱き返し、頬の髪をよけながら問う。
夕純さんは俺の胸に顔を埋めながら、「うん」と小さく答えた。
「大丈夫だけど……」
「『だけど』、何ですか?」
夕純さんは少し間を置き、くぐもった声で言葉を紡む。
「いつもより……、感じちゃったから……」
「そんなに良かったんですか?」
「――認めたくないけど……」
どこまでも意地を張り続ける夕純さん。けれど、そんな彼女が堪らなく愛おしくて、抱き締める腕に力が籠る。
「また、やってみます?」
俺の問いに、「冗談じゃないわ!」と怒鳴られるかと思った。
「たまになら……」
意外な反応だった。
「俺にもっと苛めてほしい、ってことですか?」
「さあ……」
いざとなると、素直に応じなくなる。だが、やっぱりそんな夕純さんが可愛いと思ってしまう。
――惚れた弱み、っつうやつだろうな……
そんなことを考えていたら、俺の口元が自然と緩む。
「――衛也君」
くぐもった声で夕純さんが俺の名前を呼び、続けた。
「ありがと……」
いきなり礼を言われ、さすがに面食らった俺は、つい、「何がです?」と訊き返してしまった。
すると、夕純さんは頭をもたげ、俺を真っ直ぐに見つめてきた。
「衛也君のお陰で、私もちょっとは可愛げのある女になれた気がするから」
「今さら何を言ってるんですか」
夕純さんの言葉に、俺は目を細めて口を綻ばせた。
「夕純さんは可愛いですよ。以前からずっと」
「――本気で言ってる?」
「本気ですが?」
「――ほんとに馬鹿ね」
憎まれ口を叩きながらも、夕純さんは嬉しそうに微笑んでいる。俺の台詞はまんざらでもなかったということだ。
「可愛い夕純さんは俺だけのものです」
そう告げると、俺は夕純さんの唇に軽くキスし、抱き締めていた腕を緩めた。
夕純さんを、見下ろす格好になる。
「また、苛めていいですか?」
俺の言わんとしていることを、夕純さんもすぐに察したらしい。少しだけ間を置き、それから諦めたように、「好きにすれば?」と返してきた。
「なら、俺の好きなようにしますよ」
俺は満面の笑みを向けてから、夕純さんに口付けた。先ほどよりも深く――
【悪戯にはほろ苦い媚薬を - End】
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