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Extra.3 悪戯にはほろ苦い媚薬を
Act.2-02☆
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「男を惑わす悪い姫にはお仕置きが必要ですね」
「――何をするつもりなの……?」
夕純さんに問われ、俺は少しばかり考える。
と、クローゼットに目が留まった。本当に無意識だったが、ここで本格的な〈悪戯〉が頭に浮かんだ。
「夜は長いんです。じっくり楽しみましょう」
俺は口元を緩めながら、夕純さんの服を脱がせてゆく。
夕純さんは抵抗しない。むしろ、俺が脱がせやすいようにと、軽く身体を浮かせてくれたほどだ。
生まれたままの姿にさせてから、俺は一度、ベッドから降りた。そして、先ほど目に付いたクローゼットへ向かうと、そこからネクタイを適当に一本取り出して再び戻った。
「夕純さん、こういうの好きなんじゃないですか?」
「――なに言ってるのか分かんないんだけど……?」
怪訝そうにしている夕純さんの両手首を掴んだ俺は、そのまま持っていたネクタイで縛った。
「ちょっ、馬鹿! ほんとになに考えてんのっ? すぐこれ解いてっ!」
「あれ? 昔の夕純さんはこういうプレイも喜んでやらせてたと思うんですけど?」
「――そ、それは……」
否定しない。どうやら図星らしい。
それにしても、どうしてこういうことをしようと思ったのか、自分で自分が信じられない。だが、俺の知らない夕純さんが知らない男にいいように身体を弄ばれていたと思うと、冷静さを保てなくなった。
「大丈夫ですよ。俺はサドじゃないですから。夕純さんを泣かせるようなことはしないです」
言いながら、状況的に説得力に欠けていると自分に呆れる。
手首をネクタイで拘束された夕純さんは俺を睨んでいた。けれど、結局は諦め、目を閉じて深い溜め息を吐いた。
「酷いことはしないでよ。いい?」
俺に念を押してくる夕純さん。
俺は、「もちろん」と大きく首を縦に動かした。
「俺は夕純さんを気持ち良くさせてあげたいだけですから」
「――わざわざ手首を拘束する意味が分かんないけど……」
「そっちの方が燃えません?」
「私はそこまで変態じゃないわ……」
「どうでしょねえ?」
俺はニヤリと口角を吊り上げ、自分の着ているものも全て脱ぎ捨てた。
夕純さんが半身を起こす。何をするつもりかと思ったら、開かれた俺の両脚の間に顔を近付け、俺自身を咥えてきた。
正直、ここまでさせるつもりは全くなかった。なのに、夕純さんは縛られた状態で自ら口淫を続ける。本当に、この人は過去にどれほど破廉恥な行為を強要されてきたのか。
引き離そうと思えば出来た。だが、夕純さんの口淫はあまりにも気持ち良くて、無意識に腰が浮いてしまう。
――ヤバい……!
頭がぼんやりとしてきて、あと一歩で射精しそうなところで慌てて夕純さんの口から竿を引き抜く。
「もういいの?」
夕純さんは不満げだったが、出来るならば口の中で出したくはなかった。
「今度は俺が気持ち良くする番ですから」
そう言って、夕純さんを再び仰向けにし、今度は逆に俺が夕純さんの陰部に顔を埋めて舌を挿し入れた。
「んっ……はぁ……ん……」
最奥を刺激すると、夕純さんから甘い吐息が漏れる。
もっと鳴かせてみたい。そう思い、愛液で濡らした指で蕾を愛撫し、夕純さんのナカを舐めた。
「あ……っ……きもちい……もりやく……あぁ……!」
夕純さんの上体がしなる。イキそうだと分かった俺は寸前で止め、そんな俺を夕純さんは恨めしそうに睨む。
「俺だって我慢したんですから、夕純さんひとりでイカせませんよ?」
俺は半身を起こし、ベッドのヘッドボードに手を伸ばしてコンドームをひとつ手に取る。いつもならば夕純さんが着けてくれるが、手首の自由を奪われている状態ではさすがに出来ない。
根元までしっかり入ったことを確認してから、俺は夕純さんを見下ろす格好になる。そして、両脚を俺の肩にかけると、俺自身で夕純さんを貫いた。
「――何をするつもりなの……?」
夕純さんに問われ、俺は少しばかり考える。
と、クローゼットに目が留まった。本当に無意識だったが、ここで本格的な〈悪戯〉が頭に浮かんだ。
「夜は長いんです。じっくり楽しみましょう」
俺は口元を緩めながら、夕純さんの服を脱がせてゆく。
夕純さんは抵抗しない。むしろ、俺が脱がせやすいようにと、軽く身体を浮かせてくれたほどだ。
生まれたままの姿にさせてから、俺は一度、ベッドから降りた。そして、先ほど目に付いたクローゼットへ向かうと、そこからネクタイを適当に一本取り出して再び戻った。
「夕純さん、こういうの好きなんじゃないですか?」
「――なに言ってるのか分かんないんだけど……?」
怪訝そうにしている夕純さんの両手首を掴んだ俺は、そのまま持っていたネクタイで縛った。
「ちょっ、馬鹿! ほんとになに考えてんのっ? すぐこれ解いてっ!」
「あれ? 昔の夕純さんはこういうプレイも喜んでやらせてたと思うんですけど?」
「――そ、それは……」
否定しない。どうやら図星らしい。
それにしても、どうしてこういうことをしようと思ったのか、自分で自分が信じられない。だが、俺の知らない夕純さんが知らない男にいいように身体を弄ばれていたと思うと、冷静さを保てなくなった。
「大丈夫ですよ。俺はサドじゃないですから。夕純さんを泣かせるようなことはしないです」
言いながら、状況的に説得力に欠けていると自分に呆れる。
手首をネクタイで拘束された夕純さんは俺を睨んでいた。けれど、結局は諦め、目を閉じて深い溜め息を吐いた。
「酷いことはしないでよ。いい?」
俺に念を押してくる夕純さん。
俺は、「もちろん」と大きく首を縦に動かした。
「俺は夕純さんを気持ち良くさせてあげたいだけですから」
「――わざわざ手首を拘束する意味が分かんないけど……」
「そっちの方が燃えません?」
「私はそこまで変態じゃないわ……」
「どうでしょねえ?」
俺はニヤリと口角を吊り上げ、自分の着ているものも全て脱ぎ捨てた。
夕純さんが半身を起こす。何をするつもりかと思ったら、開かれた俺の両脚の間に顔を近付け、俺自身を咥えてきた。
正直、ここまでさせるつもりは全くなかった。なのに、夕純さんは縛られた状態で自ら口淫を続ける。本当に、この人は過去にどれほど破廉恥な行為を強要されてきたのか。
引き離そうと思えば出来た。だが、夕純さんの口淫はあまりにも気持ち良くて、無意識に腰が浮いてしまう。
――ヤバい……!
頭がぼんやりとしてきて、あと一歩で射精しそうなところで慌てて夕純さんの口から竿を引き抜く。
「もういいの?」
夕純さんは不満げだったが、出来るならば口の中で出したくはなかった。
「今度は俺が気持ち良くする番ですから」
そう言って、夕純さんを再び仰向けにし、今度は逆に俺が夕純さんの陰部に顔を埋めて舌を挿し入れた。
「んっ……はぁ……ん……」
最奥を刺激すると、夕純さんから甘い吐息が漏れる。
もっと鳴かせてみたい。そう思い、愛液で濡らした指で蕾を愛撫し、夕純さんのナカを舐めた。
「あ……っ……きもちい……もりやく……あぁ……!」
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「俺だって我慢したんですから、夕純さんひとりでイカせませんよ?」
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根元までしっかり入ったことを確認してから、俺は夕純さんを見下ろす格好になる。そして、両脚を俺の肩にかけると、俺自身で夕純さんを貫いた。
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