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Extra.1 もう少しだけ
Act.2-01☆
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風呂にも入って落ち着くと、いい雰囲気になった。
夕純さんに引かれるようにベッドに誘いざなわれ、ほぼ同時に縁の方に腰を下ろすと、互いの唇を貪り合う。舌が絡むたびに水音が響き、時おり、夕純さんから艶めかしい声が漏れる。
俺はキスをしたまま、夕純さんのパジャマの中に手を滑らせる。ブラジャーはしていなかったから、小さな膨らみに直接触れる。
「勃ってる……」
夕純さんの耳元でわざと囁き、ぷっくりとしている頂を指で摘まんだり弾いたりしてみた。
夕純さんが身体をピクリとさせる。声こそ出さなかったが、小さく眉間に皺を寄せている。
「痛いですか?」
相変わらず弄り続けたままで、俺は夕純さんに訊ねる。
夕純さんはやはり、眉根を寄せている。
「痛くはない、けど……」
「『けど』?」
「変な、感じで……」
「どんな風に変なんですか?」
「――言わなくったって、分かるでしょ……」
夕純さんから切ない吐息が出てくる。恨めしそうに潤んだ瞳で俺を睨み、「もっと……」と言葉を紡ぐ。
「私を、メチャクチャに壊してよ……」
いきなり過激なことを言ってくる。夕純さんらしいといえば夕純さんらしいけれど、本気でメチャクチャに壊すなんて出来るはずがない。
俺は口元に笑みを浮かべ、静かに夕純さんをベッドに横たえた。
「ゆっくりと夕純さんを気持ち良くしてあげますから」
そう言って、夕純さんのパジャマを全て脱がせ、ショーツだけの姿にさせる。そして、そのままショーツに手を入れ、指で秘所に触れてみた。
「濡れてますね」
夕純さんに告げてから、ぬるりとした愛液を掬うと、今度は濡れた指先で蕾を弄ってみる。
「あ……んっ……」
俺の肩にしがみ付きながら鳴く夕純さん。感じている表情も可愛くて、俺自身も反応してしまう。
「もっと、可愛い声を聴かせてくれますか?」
指を休めることなく訊く。
「や……んん……っ……」
多分、『馬鹿』と言いたかったのかもしれない。でも、上手く言葉に出来なかった夕純さんは、途切れがちに喘ぐことが精いっぱいだったようだ。
ただ、俺に攻められっ放しにならないのが夕純さんだ。俺の行為に感じながらも、夕純さんの右手は俺の下半身へと伸びてゆく。かと思ったら、そのまま、スウェット越しに勃ち上がっていた俺自身を擦ってきた。
もう、我慢が出来なくなってきた。夕純さんに触られて興奮が増してしまったのは不本意だと思いつつ、俺は夕純さんのショーツから手を抜き、着ていたものを全て脱ぎ捨てる。
夕純さんの視線は、屹立した俺自身に注がれている。俺が片膝を上げた姿勢で座ると、夕純さんは半身を起こし、躊躇いもせずに俺の性器に触れてきた。
「はちきれそうね」
口角を上げながら言うと、夕純さんは俺自身をそのまま口に含んだ。口淫はこれまでに何度かやってもらったことがあったから、今回も流れ的にしてくれるのでは、とは思っていた。
「夕純さん、ダメですって」
軽く窘めるも、夕純さんは咥えたままで首を横に振る。
夕純さんの口から淫靡な水音が鳴る。時々、裏筋や先端を舌で刺激されると、ゾクリと全身に電流が走る。
「だ……ダメです……から……」
そう言いつつも、夕純さんに奉仕してもらっていることに悦びを覚えている。頭もぼんやりとしてきて、もっと気持ち良くしてほしいと思ってしまう。でも、不意に我に返り、そんな自分に嫌悪感を抱く。
冷静さを取り戻し、俺はやや強引に夕純さんを引き離した。あと少しで、夕純さんの口に欲望を吐き出してしまいそうだった。
「イキそうになったの?」
俺自身は相変わらず握ったままで、夕純さんが頭をもたげて俺を見上げる。
「ええ」
俺は素直に頷いた。
「あと一歩遅かったら、夕純さんの口の中に出していました」
「出しても良かったのに」
「良くありませんよ」
俺は眉根を寄せながら続けた。
「俺は別にそこまで望んじゃいません。それに……、イクなら夕純さんと繋がってイキたいですから……」
言いながら、だんだんと恥ずかしくなってきた。とんでもないことを言ってしまったような気がしなくもないが、他に表現のしようがなかったのだから仕方がない。
夕純さんは居住まいを正し、俺に視線を注いでくる。
「なら、今日は生でやってみる?」
俺以上にとんでもないことを口走ってきた。
俺は仰天して、「馬鹿言わないで下さい!」と思わず声を荒らげてしまった。
「俺はいいです。いや、いいわけもないか……。と、とにかく、生でやるなんて危険です。上手く外に出せたらいいですけど、万一ってこともあります。――もし、夕純さんが……、その、妊娠したら……、身体が……」
「私に子供が出来るのは、衛也君にとって都合が悪いってこと?」
「そうは言ってないです」
「なら、どういうこと?」
真顔で訊ねられ、俺は答えに窮した。でも、だんまりを続けていても埒が明かない。
「――つまりですね、妊娠は女性に負担がかかるから……。さっきも言いましたが、俺は別に構わないですよ。ただ、夕純さんはまだ……、結婚とか、考えられないでしょう……?」
まさか、こんなことを言うことになるなんて自分でも考えていなかった。
夕純さんに至ってはなおさらだろう。穴が空くほど俺を見つめ、口を小さく開いたままポカンとしている。
夕純さんに引かれるようにベッドに誘いざなわれ、ほぼ同時に縁の方に腰を下ろすと、互いの唇を貪り合う。舌が絡むたびに水音が響き、時おり、夕純さんから艶めかしい声が漏れる。
俺はキスをしたまま、夕純さんのパジャマの中に手を滑らせる。ブラジャーはしていなかったから、小さな膨らみに直接触れる。
「勃ってる……」
夕純さんの耳元でわざと囁き、ぷっくりとしている頂を指で摘まんだり弾いたりしてみた。
夕純さんが身体をピクリとさせる。声こそ出さなかったが、小さく眉間に皺を寄せている。
「痛いですか?」
相変わらず弄り続けたままで、俺は夕純さんに訊ねる。
夕純さんはやはり、眉根を寄せている。
「痛くはない、けど……」
「『けど』?」
「変な、感じで……」
「どんな風に変なんですか?」
「――言わなくったって、分かるでしょ……」
夕純さんから切ない吐息が出てくる。恨めしそうに潤んだ瞳で俺を睨み、「もっと……」と言葉を紡ぐ。
「私を、メチャクチャに壊してよ……」
いきなり過激なことを言ってくる。夕純さんらしいといえば夕純さんらしいけれど、本気でメチャクチャに壊すなんて出来るはずがない。
俺は口元に笑みを浮かべ、静かに夕純さんをベッドに横たえた。
「ゆっくりと夕純さんを気持ち良くしてあげますから」
そう言って、夕純さんのパジャマを全て脱がせ、ショーツだけの姿にさせる。そして、そのままショーツに手を入れ、指で秘所に触れてみた。
「濡れてますね」
夕純さんに告げてから、ぬるりとした愛液を掬うと、今度は濡れた指先で蕾を弄ってみる。
「あ……んっ……」
俺の肩にしがみ付きながら鳴く夕純さん。感じている表情も可愛くて、俺自身も反応してしまう。
「もっと、可愛い声を聴かせてくれますか?」
指を休めることなく訊く。
「や……んん……っ……」
多分、『馬鹿』と言いたかったのかもしれない。でも、上手く言葉に出来なかった夕純さんは、途切れがちに喘ぐことが精いっぱいだったようだ。
ただ、俺に攻められっ放しにならないのが夕純さんだ。俺の行為に感じながらも、夕純さんの右手は俺の下半身へと伸びてゆく。かと思ったら、そのまま、スウェット越しに勃ち上がっていた俺自身を擦ってきた。
もう、我慢が出来なくなってきた。夕純さんに触られて興奮が増してしまったのは不本意だと思いつつ、俺は夕純さんのショーツから手を抜き、着ていたものを全て脱ぎ捨てる。
夕純さんの視線は、屹立した俺自身に注がれている。俺が片膝を上げた姿勢で座ると、夕純さんは半身を起こし、躊躇いもせずに俺の性器に触れてきた。
「はちきれそうね」
口角を上げながら言うと、夕純さんは俺自身をそのまま口に含んだ。口淫はこれまでに何度かやってもらったことがあったから、今回も流れ的にしてくれるのでは、とは思っていた。
「夕純さん、ダメですって」
軽く窘めるも、夕純さんは咥えたままで首を横に振る。
夕純さんの口から淫靡な水音が鳴る。時々、裏筋や先端を舌で刺激されると、ゾクリと全身に電流が走る。
「だ……ダメです……から……」
そう言いつつも、夕純さんに奉仕してもらっていることに悦びを覚えている。頭もぼんやりとしてきて、もっと気持ち良くしてほしいと思ってしまう。でも、不意に我に返り、そんな自分に嫌悪感を抱く。
冷静さを取り戻し、俺はやや強引に夕純さんを引き離した。あと少しで、夕純さんの口に欲望を吐き出してしまいそうだった。
「イキそうになったの?」
俺自身は相変わらず握ったままで、夕純さんが頭をもたげて俺を見上げる。
「ええ」
俺は素直に頷いた。
「あと一歩遅かったら、夕純さんの口の中に出していました」
「出しても良かったのに」
「良くありませんよ」
俺は眉根を寄せながら続けた。
「俺は別にそこまで望んじゃいません。それに……、イクなら夕純さんと繋がってイキたいですから……」
言いながら、だんだんと恥ずかしくなってきた。とんでもないことを言ってしまったような気がしなくもないが、他に表現のしようがなかったのだから仕方がない。
夕純さんは居住まいを正し、俺に視線を注いでくる。
「なら、今日は生でやってみる?」
俺以上にとんでもないことを口走ってきた。
俺は仰天して、「馬鹿言わないで下さい!」と思わず声を荒らげてしまった。
「俺はいいです。いや、いいわけもないか……。と、とにかく、生でやるなんて危険です。上手く外に出せたらいいですけど、万一ってこともあります。――もし、夕純さんが……、その、妊娠したら……、身体が……」
「私に子供が出来るのは、衛也君にとって都合が悪いってこと?」
「そうは言ってないです」
「なら、どういうこと?」
真顔で訊ねられ、俺は答えに窮した。でも、だんまりを続けていても埒が明かない。
「――つまりですね、妊娠は女性に負担がかかるから……。さっきも言いましたが、俺は別に構わないですよ。ただ、夕純さんはまだ……、結婚とか、考えられないでしょう……?」
まさか、こんなことを言うことになるなんて自分でも考えていなかった。
夕純さんに至ってはなおさらだろう。穴が空くほど俺を見つめ、口を小さく開いたままポカンとしている。
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