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Act.2-03☆
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こうなったら悪女でも演じてやる。私は開き直って、弘尚さんのバスローブの合わせ目から手を入れ、下肢に触れた。下着越しにでも、弘尚さん自身が固くなっているのが分かる。
「いつからこんなになってたの?」
弘尚さん自身に手を添えたまま、私は弘尚さんに視線を注ぐ。
弘尚さんは唇を噛み締めている。この期に及んで、まだ理性を保とうとしているのだろうか。でも、弘尚さんの身体は正直に反応している。
「ほんとにどうするの?」
「どうする、って……」
「私は別に構わないけど?」
「――自分を安売りするんじゃない……」
「誰にでもいいなんて思っちゃいないわよ。弘尚さんだからなんだけど?」
「けど、俺と君は別れただろ?」
「別れたからってセックスしちゃいけないなんてルールはないでしょ? それとも、私とすることで不都合でもある? ほんとは彼女がいるとか?」
「――いたらラブホに連れ込むなんて馬鹿な真似は出来ない」
「でしょうね。あなたは根っからのクソ真面目人間だから、浮気なんて器用な真似は出来ないもの」
「――酷い言い草だな」
「それはお互い様じゃない。私は『男を誑かす天才』なんて言われたんだから」
私は下肢から手を離し、弘尚さんの頬を両手で挟み込む。
「ラブホに来て何もしないなんて不自然じゃない、ね?」
そう言って、私は顔を近づけ、そのまま唇を重ねた。
弘尚さんは最初、受け身状態だった。けれど、とうとう理性を保てなくなったのか、私の舌に弘尚さんのそれを絡めてきた。
幸せな気分だった。貪るようにキスをしながら、やっぱり、私はまだこの人が好きなんだと改めて思う。
「美帆」
唇が離れてから、弘尚さんが私の名前を呼ぶ。このラブホに入ってから初めて呼ばれた。別れる前は何度も呼ばれ慣れていたのに、久しぶりだからか、恋に目覚めたばかりの少女のように胸が高鳴る。
「もっと、互いの愛を確かめ合わないとな」
弘尚さんは無邪気に微笑むと、私を抱き上げた。そして、私がひとりで寝かせられていたベッドへと運ばれる。
弘尚さんと向かい合わせに座る格好になった私は、彼が身に着けていたバスローブの紐に手をかけ、スルスルと解く。
弘尚さんは私の行為に目を瞠り、けれどもすぐに困ったように微苦笑を浮かべながらそれを脱ぎ捨てた。着痩せするタイプなのは知っていたけれど、やっぱりいい身体をしてるな、なんてちょっと見惚れてしまう。
今度は弘尚さんの手が伸びてきて、私の服を脱がせてゆく。ブラジャーも外され、私も弘尚さん同様、下だけ着けている状態になった。
「相変わらず大きいな、おっぱい」
そう言って、弘尚さんは私の胸の膨らみを揉み、時おり指で頂を弾く。まるで子供の悪戯だ。
「他も触ってほしい?」
弘尚さんに訊かれ、私は頷く。胸を触られるのも嫌いじゃないけど、一方的なのは何となく淋しい。
弘尚さんは私をゆっくりと仰向けにさせ、ショーツの中に手を入れてきた。
「凄いことになってる、ここ」
口の端を上げながら、花芯に指を入れる。久々で圧迫感を覚えた私は、思わず顔をしかめた。
「痛いの?」
「ずっとしてなかったから……。けど平気」
「無理なら無理ではっきり言っていいから」
「ほんとに平気。だから続けて?」
「途中で嫌だと言っても止められないぞ? いいな?」
弘尚さんは強く念を押し、私のショーツを脱がせた。そして、露わになった割れ目に顔を近付け、舌を這わせる。
甘い痺れが全身を駆け抜けた。
「ん……あん……っ……」
鼻にかかったような声が私から漏れる。我慢しようにも出来なくて、弘尚さんに与えられる快楽の波に身を任せながら鳴く。
弘尚さんの舌が、奥へと入ってくる。無駄に広い室内に水音が響き、それがさらに私を興奮させた。
「いつからこんなになってたの?」
弘尚さん自身に手を添えたまま、私は弘尚さんに視線を注ぐ。
弘尚さんは唇を噛み締めている。この期に及んで、まだ理性を保とうとしているのだろうか。でも、弘尚さんの身体は正直に反応している。
「ほんとにどうするの?」
「どうする、って……」
「私は別に構わないけど?」
「――自分を安売りするんじゃない……」
「誰にでもいいなんて思っちゃいないわよ。弘尚さんだからなんだけど?」
「けど、俺と君は別れただろ?」
「別れたからってセックスしちゃいけないなんてルールはないでしょ? それとも、私とすることで不都合でもある? ほんとは彼女がいるとか?」
「――いたらラブホに連れ込むなんて馬鹿な真似は出来ない」
「でしょうね。あなたは根っからのクソ真面目人間だから、浮気なんて器用な真似は出来ないもの」
「――酷い言い草だな」
「それはお互い様じゃない。私は『男を誑かす天才』なんて言われたんだから」
私は下肢から手を離し、弘尚さんの頬を両手で挟み込む。
「ラブホに来て何もしないなんて不自然じゃない、ね?」
そう言って、私は顔を近づけ、そのまま唇を重ねた。
弘尚さんは最初、受け身状態だった。けれど、とうとう理性を保てなくなったのか、私の舌に弘尚さんのそれを絡めてきた。
幸せな気分だった。貪るようにキスをしながら、やっぱり、私はまだこの人が好きなんだと改めて思う。
「美帆」
唇が離れてから、弘尚さんが私の名前を呼ぶ。このラブホに入ってから初めて呼ばれた。別れる前は何度も呼ばれ慣れていたのに、久しぶりだからか、恋に目覚めたばかりの少女のように胸が高鳴る。
「もっと、互いの愛を確かめ合わないとな」
弘尚さんは無邪気に微笑むと、私を抱き上げた。そして、私がひとりで寝かせられていたベッドへと運ばれる。
弘尚さんと向かい合わせに座る格好になった私は、彼が身に着けていたバスローブの紐に手をかけ、スルスルと解く。
弘尚さんは私の行為に目を瞠り、けれどもすぐに困ったように微苦笑を浮かべながらそれを脱ぎ捨てた。着痩せするタイプなのは知っていたけれど、やっぱりいい身体をしてるな、なんてちょっと見惚れてしまう。
今度は弘尚さんの手が伸びてきて、私の服を脱がせてゆく。ブラジャーも外され、私も弘尚さん同様、下だけ着けている状態になった。
「相変わらず大きいな、おっぱい」
そう言って、弘尚さんは私の胸の膨らみを揉み、時おり指で頂を弾く。まるで子供の悪戯だ。
「他も触ってほしい?」
弘尚さんに訊かれ、私は頷く。胸を触られるのも嫌いじゃないけど、一方的なのは何となく淋しい。
弘尚さんは私をゆっくりと仰向けにさせ、ショーツの中に手を入れてきた。
「凄いことになってる、ここ」
口の端を上げながら、花芯に指を入れる。久々で圧迫感を覚えた私は、思わず顔をしかめた。
「痛いの?」
「ずっとしてなかったから……。けど平気」
「無理なら無理ではっきり言っていいから」
「ほんとに平気。だから続けて?」
「途中で嫌だと言っても止められないぞ? いいな?」
弘尚さんは強く念を押し、私のショーツを脱がせた。そして、露わになった割れ目に顔を近付け、舌を這わせる。
甘い痺れが全身を駆け抜けた。
「ん……あん……っ……」
鼻にかかったような声が私から漏れる。我慢しようにも出来なくて、弘尚さんに与えられる快楽の波に身を任せながら鳴く。
弘尚さんの舌が、奥へと入ってくる。無駄に広い室内に水音が響き、それがさらに私を興奮させた。
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