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Chapter.7 愛され続けて
Act.4-02☆
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「ほんとに可愛いな、絢は。だから苛めたくなる」
「苛めたくなる、って……」
身じろぎするも、高遠さんはなおも強く私を抱き締めて放そうとしない。
「仕方ないから、一緒に入るのはまた今度な?」
そう言って、私の顎に手を添えてきた。高遠さんの唇が私のそれと重なり、音を立てながら何度も啄む。最初は軽く口付けるだけだったけれど、唇の割れ目をこじ開け、高遠さんと私の舌が絡み合う。
全身が熱を帯び、甘い疼きを覚える。キスだけでは物足りない。もっと、私を高遠さんで満たしてほしい。
高遠さんの手がスカートをめくり上げた。そして、ストッキングを脱がせると、ショーツの中に手を挿し入れてきた。
「ぐしょぐしょだよ、ここ」
官能的な声音で私の耳元に囁いてくるから、なお意識してしまう。
「凄いな、何もしてないのに。このままだと下着が汚れちゃうね」
気付けばショーツも脱がされていた。スカートは穿いたままだけど、だからこそ破廉恥さが増しているように思える。
「どうする?」
高遠さんが訊ねてくる。ただ、主語がないから何が言いたいのか全く分からない。
「どうする、って……?」
問い返すと、高遠さんはわずかに口の端を上げた。
「このまましようか、って意味だけど?」
あまりに当然のように言われ、また理解するのに多少の時間を要した。けれど、分かったとたん、私は眉をひそめてしまった。
「――ここで、するんですか……?」
探るように訊ねてみれば、高遠さんはなおもニヤリと口元を歪めた。
「絢がしたいならするよ。俺は無理強いする趣味はないけどね」
私に判断を委ねてこようとする辺り、やはり高遠さんは狡いと思う。絶対、私の反応を覗って面白がっている。
「――ベッドがいいです……」
今の高遠さんを見ていたら、高遠さんに任せる、などと言えば暴走しそうな気がしなくもない。悔しかったけれど、私からあえて場所を指定した。
高遠さんは特に何も言わず、代わりに私を抱き上げた。そのまま、隣室のベッドへと運ばれる。
ゆっくりと降ろされた私は、高遠さんを見上げる格好となった。
寝室は暗い。けれども、戸が明けられたままの隣室からの明かりで、お互いの表情がよく見える。
私の唇が高遠さんのそれに塞がれる。貪るように口付けられ、呼吸するタイミングを覗うのが精いっぱいだった。
出逢った頃の高遠さんとは違うな、とふと思う。でも、これが高遠さんの本質なのかもしれない。いや、普通の男性の本質と言った方が正しいのか。
高遠さんの〈違う顔〉を知ったところで、私は幻滅することはない。強引でも、高遠さんはちゃんと私のことを考えてくれている。不安が全くないと言えば嘘になるけれど、高遠さんに愛されれば愛されるほど、私の心は満たされてゆくのも本当だ。
「苛めたくなる、って……」
身じろぎするも、高遠さんはなおも強く私を抱き締めて放そうとしない。
「仕方ないから、一緒に入るのはまた今度な?」
そう言って、私の顎に手を添えてきた。高遠さんの唇が私のそれと重なり、音を立てながら何度も啄む。最初は軽く口付けるだけだったけれど、唇の割れ目をこじ開け、高遠さんと私の舌が絡み合う。
全身が熱を帯び、甘い疼きを覚える。キスだけでは物足りない。もっと、私を高遠さんで満たしてほしい。
高遠さんの手がスカートをめくり上げた。そして、ストッキングを脱がせると、ショーツの中に手を挿し入れてきた。
「ぐしょぐしょだよ、ここ」
官能的な声音で私の耳元に囁いてくるから、なお意識してしまう。
「凄いな、何もしてないのに。このままだと下着が汚れちゃうね」
気付けばショーツも脱がされていた。スカートは穿いたままだけど、だからこそ破廉恥さが増しているように思える。
「どうする?」
高遠さんが訊ねてくる。ただ、主語がないから何が言いたいのか全く分からない。
「どうする、って……?」
問い返すと、高遠さんはわずかに口の端を上げた。
「このまましようか、って意味だけど?」
あまりに当然のように言われ、また理解するのに多少の時間を要した。けれど、分かったとたん、私は眉をひそめてしまった。
「――ここで、するんですか……?」
探るように訊ねてみれば、高遠さんはなおもニヤリと口元を歪めた。
「絢がしたいならするよ。俺は無理強いする趣味はないけどね」
私に判断を委ねてこようとする辺り、やはり高遠さんは狡いと思う。絶対、私の反応を覗って面白がっている。
「――ベッドがいいです……」
今の高遠さんを見ていたら、高遠さんに任せる、などと言えば暴走しそうな気がしなくもない。悔しかったけれど、私からあえて場所を指定した。
高遠さんは特に何も言わず、代わりに私を抱き上げた。そのまま、隣室のベッドへと運ばれる。
ゆっくりと降ろされた私は、高遠さんを見上げる格好となった。
寝室は暗い。けれども、戸が明けられたままの隣室からの明かりで、お互いの表情がよく見える。
私の唇が高遠さんのそれに塞がれる。貪るように口付けられ、呼吸するタイミングを覗うのが精いっぱいだった。
出逢った頃の高遠さんとは違うな、とふと思う。でも、これが高遠さんの本質なのかもしれない。いや、普通の男性の本質と言った方が正しいのか。
高遠さんの〈違う顔〉を知ったところで、私は幻滅することはない。強引でも、高遠さんはちゃんと私のことを考えてくれている。不安が全くないと言えば嘘になるけれど、高遠さんに愛されれば愛されるほど、私の心は満たされてゆくのも本当だ。
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