オメガ判定は一億もらって隔離学園へ

梅鉢

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三年生編

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 前回の発情期から三か月と少し、誕生日に朝永が言っていた通り十二月頭に発情期が来た。遅れ気味ではあるが、来る前兆は分かり始めている。熱っぽいしだるい。こうなれば保健室に電話だ。血液検査をして反応が出ればオメガの先生かオメガの看護師が付き添いして隔離部屋まで連れて行ってくれる。その前に朝永に連絡する。今着ている服を看護師に渡しておいてと。
 以前は前もってもらっていたが、看護師を通せば脱ぎたてが貰えることを知り、さっそく実践だ。
 朝永も学園内にいれば仕事が早く、隔離部屋到着とともにカーディガンが届いた。顔にぐるぐる巻きにして思い切り匂いを吸い込む。
 たったそれだけで俺の体は動かなくなる。
 がふがふとカーディガンを噛みながら熱が治まるまで自慰を繰り返すだけだ。

 発情期は慣れないもので脳内ピンクが治まらない。たまに症状の軽いときは本当にラッキーと思っている。今回も軽いもので、時々欲を吐き出せば熱が治まってしまうものでほっとした。

 症状が軽いと体も楽なので気ままにシャワーを浴びたり、食事を頼んだり、呑気にカフェインを飲んでくつろぐ。
 隔離部屋は常にカメラで医師と看護師に監視されているが、症状が酷すぎるときには番済みのオメガの看護師が部屋に来て様子を見てくれる。看護師は何人かが交代でいてくれるわけだが、しんどすぎるときは全員が「大丈夫?」「大丈夫だよ」と“大丈夫”という単語だけ発し血圧を測っていく。そういうマニュアルなのだろうか。
 若そうな人から少し年配の看護師まで年齢は様々だ。看護師ということは資格を取るために学校も行ったはずだし、ここへ働きに来ているということはアルファの旦那がそれを許しているということだ。
 新堂も体育教師にはなれなかったけど、一応“教師”の職には就いている。
 一方、俺の将来は無職……。


 今回の発情期は楽に終わり、自室に戻ってシャワーを浴びて頭を拭きながら今更ながら進路について考えた。
 大好きな朝永に囲われている生活は悪くないだろう。窮屈なこともありそうだけどこの学校よりはマシだと思う。オメガ相手だとアルファはどうしても管理したがるし、閉じ込めておきたくなる、そんなものだと習った。
 朝永も俺を閉じ込める気満々だ。無職がいい例だ。他のクラスメイトも無職が決定している。進学もせず、就職もせず、ただアルファの用意した家の中にいる。それが“普通”だ。
 番えばこの動物と思わせる首輪がはずれる。その代わり傷痕のある項が出来上がる。社会にでるとこの傷を晒しながら生きていくということだ。今はまだ想像ではぼんやりとしているが、慣れるまでは勇気がいりそうだ。定期的に発情があることも面倒くさい。だから朝永のそばにいようと決めたのだったけれど……。

 将来のことは自分で考えるものだが、オメガの場合はアルファと相談が必須だ。アルファは自分たちで勝手に進路を決めるくせに。生きにくい。そういう性別であるのは十分理解している。これからもこうやって自分のことを自分で決められない未来が待っていそうだ。
 今更納得できないものが胸に広がり、俺は朝永ではなく温度の低い担任に電話した。
 まだ校内に残っていたようで一五分だけなら話をしてくれるとのことで、急いで教員室へ向かった。新堂は俺を見つけると顎でついてこいと促し、教員室奥の応接間へと入っていった。

「進路? アルファに相談して断られたのか?」

 十二月の寒い季節に、窓を開けて堂々と応接間で煙草を吸う新堂。旦那さんはこれも許しているのか。
 態度は悪いが一応聞く気はあるようだ。

「まだ……。ただ、このまま無職っていうのは、俺の人生なんだろなーって思えてきて」
「ふーん」

 ふーん、って。
 聞いてはくれるけど親身になって答えてくれるかは別物なのか。

「何になりたいとかもないし、こう、漠然としてるんですけど」
「夢もなければ希望もないな。夢くらいもってから相談しろ」
「……はい」

 冷たい。
 担任三年目の俺の教師は冷たい。分かっていたことだけど。
 小さく礼を言って応接間をでようとドアに手を掛けると、

「小波にここの看護師にならないかと持ち掛けた。理由は本人に伝えているから話をしてみたら何かヒントになるかもしれないぞ」
「……さ、ざなみって」

 継直の苗字だ。確かに俺は継直の名前を知っているし、担任である新堂も把握済みだろう。今は二人きりしかいないしなんのリスクもないかもしれないけど、ここで番号以外の名前を聞かされるなんて思ってもみない。
 驚きで目をまん丸にして新堂に振り替えると

「お前ら名前まで教えあって今まで仲良くここまでやれてんだろ。アルファよりもいい相談できるんじゃないか」

 新堂は窓の外に向かって煙を吐き出している。生徒の進路相談をしている姿には決して見えない。
 でもクラスメイトであっても信用することがなかなかできなくて、時々誰を信用していいのか分からなくなるこの学園内にて、俺と継直の関係が認められたような気がした。まっとうな、俺が望んでいた“普通”の友達なんだと。
 腹の底からじわじわとあたたかなものがこみ上げて、目も熱くなってきた。

 涙なんてこぼれないけど鼻水がたれそうで、鼻をすすりながら寮へ向かった。走りながら継直に電話する。
 すぐに出た継直は快く部屋に呼んでくれた。
 寒い渡り廊下を走ってきたため、前髪は吹き飛び、鼻も真っ赤だったらしい。継直は俺を見るなり噴き出した。

「子供みてーになってるぞ。あったかいもん飲むか?」
「うん」

 前髪を直しながら靴を脱いで部屋に上がる。俺よりも小さい継直。でも俺よりも強いメンタルを持っている。頼りがいもある。この人がいなかったら俺はこの学園にいて笑うことが少しでもできていただろうか。

 出された紅茶はマグカップにたっぷりと入っていた。暖かなそれを手にしてほっと息をついた。

「で、どうしたんだ。暇だから、ってわけじゃなさそうだし」
「うん。進路について新堂に相談に行ったら、新堂が継直に看護師にならないかと言ったって聞いたから」
「ああ、それな。断ったけど」
「え、断った?」
「そんなもん即お断りだわ。俺は先輩と一緒にいたいし。先輩も働かなくていいって言ってくれてるからそこは甘える」

 まあ、そうか。継直はずっと先輩と会えていないから、ずっとそばにいたいとなるのか。俺も朝永のそばにいたいけど進路はまた別物として考えていたんだけどな。

「新堂にはなんて言われたの?」
「俺がアルファの圧力を感じないってどっかから聞いたみたいで、それがまず大きいことと、意外と世話好きで物怖じもしないし頭も悪くないって。オメガの医療従事者は常に人手不足で、こうやって適正者を見つけたら誘っているらしいわ。給料も普通の看護師よりもかなりいいみたいだったけど」
「でも、新堂の言ってること、分かるなぁ。継直って見た目から想像できないけど、頼りがいあるし。継直がいると安心する」
「お前からしたら、そうかもな。俺もお前見てると安心するけど」
「それ俺と同じ意味に聞こえないけど」
「はは、同じ同じ」

 新堂に適性と言われているのに、すぐに断ったという継直が勿体なく思う。
 俺なら……と思うのは悲しくなるからやめだ。
 でも、

「俺が看護師ってどうなんだろ」

 ぽつりと出た言葉に咄嗟に口を塞いだ。特別なりたいものだったわけじゃない。でも特殊な空間においても自分の中では身近な職業であったし、継直が勧められたということに、俺の中で現実身が出てきたのだ。

「いいんじゃね。北原が許せば」

 継直の返答はあっさりとしたもので、人の進路はそんなものかと口を塞いでいた手をゆっくりとおろした。

「安易だなって思わない?」
「別に。本人がやりたいならいいと思うけど」
「そっか」
「ただ、俺達の場合はなりたいものが何か、じゃなくて、アルファがどう思うかなんじゃないか」
「まあ、そうだね……」

 朝永は俺が進学して、さらに就職したいとなったらどう思うだろう。家にいてほしいことはすでに聞いていて了承もしてしまっているわけだけど。朝永と歩んでいく人生であるが、俺の人生は俺だけのものでもあるわけで。
 小さいころから追い求めていた夢じゃない。さらに朝永を納得させるだけの熱意もなければ頭もない。
 ただ、家に籠って朝永を待つだけの生活は息が苦しくなってしまいそうと考えてしまう、社会につながっていたい自分の欲求だ。これが動機では、どうやったら朝永をうんと言わせられるのかは俺にも分からない。


 翌日も新堂を捕まえ、思い切って話を切り出してみた。俺が看護師になるのはどうか、と。

「いいんじゃないか、人は足りてないし。ただ、お前の場合は校内で働くというより、オメガ専門病院で働くのがむいてそうだな」
「何が違うんですか」
「まず働く場所が違う。オメガ専門病院は国内に二つ。関東、関西一つずつ。主にオメガの出産に関わる看護業務だな。あそこだけは医者もオメガだ」
「はあ」

 俺の反応がいまいちなのか、新堂は呆れ顔をむけてきた。

「やる気あるのか? 俺の時間を削ってやっているんだが」
「す、すみません」
「ま、本当にやる気があるのならまた声を掛けろ。オメガはある一定の成績があれば、都内にあるオメガ専門の学校に小論文一つで入学できるから。それほど医療は人材不足であるからな。その代わり卒業はきちんと試験を受けなければならないが、頑張ればなんとかなる」

 具体的な話が出てきたことで、頭の中に一本の道ができる。人から聞いた話だが、俺が行ったこともない学校に通い、講義を受け、さらに未知の病院で働いている姿まで想像してしまった。
 架空のものが、現実のように入り込んでしまった。実に単純だ。
 都内ということは、朝永の進学先と同じだし一緒に住むのは可能だ。これは大きい。

 教員室からの帰り道、歩きながら朝永に電話した。
 今なら勢いで言えそうだったから。朝永に話をするなら早めが絶対だ。興奮も手伝っているかも。

「……看護師?」
「うん。今新堂……担任と話をしてきた。朝永と話をしたら、正式に担任にまた話をする予定」
「会って話そう。申請出すから時間はあとで連絡する」

 朝永には珍しく、早口でまくしたてられそしてさよならも言わずに切られてしまった。
 声は暗いが機嫌は……、悪そうではなかった。焦り?
 朝永の態度は気になったが、言いたいことを言えたことにほっと一息ついた。
 ダメ元は承知だ。ダメって言われたら諦めよう。家に閉じこもっていたくないというのが根底にある即席の夢だし。“働く俺”というのを短い間だったけど想像して楽しくなれたし、それだけもよしとしよう。

 朝永に電話し終わったことで興奮も少しずつ治まり、諦めることも容易に思えた。

 部屋についたとき、丁度朝永から連絡がきた。
 十七時にオメガ棟の入り口前に集合で。
 今日はあっさりと申請が通ったらしい。かなり早い時間だからか。時間まであと四十分もない。シャワーを浴びて小腹をパンで満たしているとあっという間に時間が来た。
 オメガ棟の入り口にはいつものように壁に寄りかかっている朝永が。

「朝永」
「こんばんは」
「こ、こんばんは」
「行こう」

 いつもの笑顔に、いつもの腰を抱いたエスコート。見上げた先のかっこいい横顔。
 気持ち悪いくらい“いつも”だ。
 これから話す進路の話などかすりもしない、日常のことを朝永は穏やかに話している。
 しかし部屋につくなり朝永は黙り込んでしまい、俺をソファへ促すと、テーブルを挟んだ向かい側の床にべちゃっと座って胡坐をかいた。

 この部屋で真正面に座られたこともなく、いつになく強くて真っ直ぐな視線には勝てずに視線を逸らしてしまう。
 表情からすると怒っていないと思うんだけど、分からない。
 何も喋らないのはどうしてなのか。でも廊下では普通だったのに。これがどちらかが話すまで我慢比べになるのか。どう考えても俺の進路の話を朝永に聞いてもらいたいのだから、俺から経緯や希望を話すものじゃないのか。でも話しにくい……。
 頭の中で独り言が渦巻いていると、朝永がゆっくりと息を吐き出していた。
 ちらりと視線を向ければ、朝永は力なく目を伏せていた。

「看護師になりたいのなら、いくつか、約束してほしいことがある」
「え、いいの?」

 あっさりと承諾をもらい、拍子抜けだ。
 条件付きであるようだが、俺の話も聞かないでもOKしてもらえるなんて。

「俺の希望は夏に伝えてあるし、それを踏まえて夜詩人が考えたことだし。いいも何も、夜詩人の人生だから」
「……いいの?」
「いいよ。ダメと言われたかった?」

 柔らかく笑う朝永の、その優しさに胸がいっぱいになる。
 断られる、って当然のように思っていた。
 俺は朝永の何を見てきたんだろう。
 朝永いつも優しい。
 時々おかしいなって思うことあるけど、……結構あるけど、でもずっと俺を守ってくれ、そして安心させてくれた。

 朝永が這って俺の足元まで移動してきた。俺の目の前で膝立ちした朝永は両手で俺の頬を包んだ。

「……朝永、大好き」
「俺も。夜詩人には負けないくらい」

 朝永の顔が近づいてきて静かに目を閉じた。閉じた瞼の奥が熱い。合わされた唇は、いつになくあたたかだった。

 二人の間にふんわりとした空気が纏い、自然と笑顔になる。そして朝永は「そうだ、約束事。とても大切なことだから」とテーブルの下に置いてあったらしい紙を手にした。

「調べものしてから急いで書いてしまって、字が汚くてごめん」

 はにかむ朝永からA四サイズのコピー用紙を渡され、読んで真顔になってしまった。


 ―――――――――――――――――――――――――
 ◎都内で同棲
 ・移動は用意された送迎車(運転手付き)のみを使用すること←俺が用意する
 ・外泊は禁止
 ◎GPSはつけさせてもらう
 ・看護師になるのなら就職先は都内のオメガ専門病院
 ◎一日の行動はお互い朝に連絡しあうこと
 ◎喧嘩しても一緒のベッドで休み、朝は必ず顔を合わせて「おはよう」の挨拶をする

 ※1、◎は絶対! もともとは卒業後の同棲前に二人で決めたかったけど! 他にも色々あるからそれは同棲のときにでも
 ※2、オメガ専用の学校であれば、オメガはいつでも入学可能とあるので入学は第弐卒業後翌年の4月からとさせてね
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