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テスト期間
DAY3-3
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教室に戻ってくると夜須に話しかけられた。
「おい景花、なんだあの美女は」
こちらに戻ってくる時に見られていたらしく、すぐさま質問された。
「なんか女装癖のある男子生徒らしいよ」
僕は少し揶揄ってやる。
「え、まじか…あんな美女なのに男なのかよ、嘘だろ…」
「え、あ、ごめん嘘。同じ学年の女子だよ。お昼食べていたら偶然出会った」
思っていた以上に夜須が本気にしていたため僕は焦りながら弁明する。
「……景花」
「ほんとにごめんって、夜須がそんなバk…そんな引っかかりやすい人だとは思ってなくて」
「本音が漏れてるぞー、よし、景花、その喧嘩買った」
夜須が久々にキレているのを悟った瞬間僕はその場から逃げ出した……かったのだが、夜須は僕の腕をとっていた。
「……夜須、ほんとにごめん」
素直に謝罪。悪いことをしたら謝る。これは常識だ。
「まぁいいよ、そんで景花、その子はなんて名前なんだ?」
「え、夜須。まさか二股かけようとしてるんじゃないんだろうね、流石に僕でも許さないよ。」
僕がそういうと軽いパンチが鳩尾に入った。
「……」
「いや、ほんとにごめんなさい……」
「……」
夜須が人を射殺す目で僕を見ている。
「女子の名前は鈴峰 百蘭さんです。クラスは知りません」
「はぁ、景花、最初からそう言えば痛い目に遭わなかったんだぞ?バカなのか?」
「何も言い返せないね……」
少し反省する。昔からの癖みたいなものだから直そうと思っていてもなかなか抜けない。
「とりあえず僕は寝るよ……それじゃ」
「景花、後でジュース一本奢りな」
「全面的に僕が悪いから後で奢るよ……」
後でジュース一本奢る約束をし、僕は席に着く。
「大丈夫?」
隣の席の東雲さんが心配して…いるのか?感情表現が上手にできない人のため感情が読み取れない。
「哀れな僕をもういっそ笑ってくれ……」
僕は机に突っ伏して、顔だけを向ける。
「わははははは」
「ごめんやっぱりやめてそんな真顔で笑われると怖いんだけど」
「じゃあやめる」
「なんだかんだでノリがいい人でよかったよ……」
すぐに真顔にもどり、いや元々真顔だったので変わりはないのだが。
前回の席ではまず話しかけられることもなかったので今回の席替えはなかなかの当たりだと思う。
他愛のない会話を終わらせて僕はイヤホンを耳につける。
「午後の授業聞かないの?」
東雲さんが不思議そうに聞いてくる。
「いつもこんな感じなんだ。気にしないでくれるとありがたい」
授業中に寝ることは望ましいことではないが、それなりに成績を残しているため先生達からは何も言われない。
一度だけ起こされたことがあったが、次のテストで満点とったらもう起こさないでください、という契約をして、次のテストで満点をとったためそれ以降話しかけられていない。多分というか確実に嫌われている。
「ん、なるほど。分かった」
「助かるよ。あ、でも出来れば帰りくらいになったら起こして欲しい。というか起こしてくださいお願いします」
「いいよ。分かった」
そうして僕は机に突っ伏した。
外から蝉の鳴く声と、心地の良い日差しを浴びながら僕はまた眠りにつくのだった。
「おい景花、なんだあの美女は」
こちらに戻ってくる時に見られていたらしく、すぐさま質問された。
「なんか女装癖のある男子生徒らしいよ」
僕は少し揶揄ってやる。
「え、まじか…あんな美女なのに男なのかよ、嘘だろ…」
「え、あ、ごめん嘘。同じ学年の女子だよ。お昼食べていたら偶然出会った」
思っていた以上に夜須が本気にしていたため僕は焦りながら弁明する。
「……景花」
「ほんとにごめんって、夜須がそんなバk…そんな引っかかりやすい人だとは思ってなくて」
「本音が漏れてるぞー、よし、景花、その喧嘩買った」
夜須が久々にキレているのを悟った瞬間僕はその場から逃げ出した……かったのだが、夜須は僕の腕をとっていた。
「……夜須、ほんとにごめん」
素直に謝罪。悪いことをしたら謝る。これは常識だ。
「まぁいいよ、そんで景花、その子はなんて名前なんだ?」
「え、夜須。まさか二股かけようとしてるんじゃないんだろうね、流石に僕でも許さないよ。」
僕がそういうと軽いパンチが鳩尾に入った。
「……」
「いや、ほんとにごめんなさい……」
「……」
夜須が人を射殺す目で僕を見ている。
「女子の名前は鈴峰 百蘭さんです。クラスは知りません」
「はぁ、景花、最初からそう言えば痛い目に遭わなかったんだぞ?バカなのか?」
「何も言い返せないね……」
少し反省する。昔からの癖みたいなものだから直そうと思っていてもなかなか抜けない。
「とりあえず僕は寝るよ……それじゃ」
「景花、後でジュース一本奢りな」
「全面的に僕が悪いから後で奢るよ……」
後でジュース一本奢る約束をし、僕は席に着く。
「大丈夫?」
隣の席の東雲さんが心配して…いるのか?感情表現が上手にできない人のため感情が読み取れない。
「哀れな僕をもういっそ笑ってくれ……」
僕は机に突っ伏して、顔だけを向ける。
「わははははは」
「ごめんやっぱりやめてそんな真顔で笑われると怖いんだけど」
「じゃあやめる」
「なんだかんだでノリがいい人でよかったよ……」
すぐに真顔にもどり、いや元々真顔だったので変わりはないのだが。
前回の席ではまず話しかけられることもなかったので今回の席替えはなかなかの当たりだと思う。
他愛のない会話を終わらせて僕はイヤホンを耳につける。
「午後の授業聞かないの?」
東雲さんが不思議そうに聞いてくる。
「いつもこんな感じなんだ。気にしないでくれるとありがたい」
授業中に寝ることは望ましいことではないが、それなりに成績を残しているため先生達からは何も言われない。
一度だけ起こされたことがあったが、次のテストで満点とったらもう起こさないでください、という契約をして、次のテストで満点をとったためそれ以降話しかけられていない。多分というか確実に嫌われている。
「ん、なるほど。分かった」
「助かるよ。あ、でも出来れば帰りくらいになったら起こして欲しい。というか起こしてくださいお願いします」
「いいよ。分かった」
そうして僕は机に突っ伏した。
外から蝉の鳴く声と、心地の良い日差しを浴びながら僕はまた眠りにつくのだった。
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