39 / 49
After-story
マルクEND これは私の物語。
しおりを挟む
-レナ視点-
私はとても幸せ者でした。
上級貴族で宰相の地位を持つお父様の元に生まれ、何不自由なく育ったのですから。
欲しいと言えば、大抵の物は手に手に入る、とても恵まれた環境です。
「お前には最高の相手を用意してやろう」
だから、お父様の意向で婚約相手が決められるのは、仕方のない事でした。
何でも手に入る代わりに、恋と恋愛だけは諦めなければなりません。
それを不幸とは思いません。令嬢なら誰しもそうなる運命……。
それでも、私は恋が欲しかった。恋愛をしたかった。
なので、せめて想像の中だけでも……
そんなある日、お父様が初めてお見合いを持ち掛けてきたのです。
ついに来ました。覚悟は出来ています。
革命により、立場の悪くなった我が家。新政府の御要人と繋がりを持つためのお見合いです。
「初めまして。マルクと申します。お父上とは日頃からお仕事でお世話になっております」
一目見た印象は、私よりも年上で、優しそうな男性でした。
元は一般市民だったそうですが、革命により貴族になったのだとか。
その男性は、私に挨拶をするや否や、手の甲にキスをし求婚を申し込んできたのです。
私の心臓は高鳴りました。まるで、物語のヒロインに一目ぼれをする主人公そのもの。
毎晩、私が思い焦がれた物語のような……
だというのに、私はミスばかり。
良い雰囲気になり、やっと思いを伝えられたのに、答えが怖くて逃げ出してしまう始末。
そんな私を、彼は家から連れ出してくれたのです。
手を引く彼の横顔を見ると、動悸が止まりません。
……私は彼に恋をしました。
そして、彼の告白を受け、恋人になってから2年の歳月が経ちました。
「おぉ、レナ。綺麗だよ」
純白のドレスに身を包んだ私を見て、お父様が満足そうに頷きます。
燕尾服をビシっと決めて……というには、少々お腹が出ているお父様。
真っ赤なドレスを着たお母様も居ます。2人とも満足そうな笑みを浮かべて私を見ています。
私も、そんな両親を見て笑みを浮かべました。
今日はマルク様と私の結婚式。
会場はリカルド様とパオラ様が結婚をした教会。
私達が正式に夫婦として結ばれる日が来たのです。
教会まで続く、赤い絨毯の上をお父様にエスコートされながら私は歩きます。
目指す先に居るのは、本日牧師を務めるアルテミス教の大司教ウェンディ様と、その傍らにいるマルク様の元です。
ゆっくりと歩を進めると、今日の参列者たちが声を上げます。
マルク様とお父様の関係者が多く、どの方も名の知れた地位の方ばかり。
その中に、この国の王と王妃であるリカルド様とパオラ様の姿も見受けられました。
マルク様の元へたどり着き、さぁいよいよお父様が私をマルク様に渡す所で問題が起きました。
「い、嫌だ!」
お父様が私の手を放そうとしないのです。
「大切に育ててきた一人娘なんだ……手放したくない……」
お父様を見ると、ボロボロと涙を流しています。
お父様の様子に動揺し、困り果てるウェンディ様とマルク様。
どよめく会場。その時、声が響きました。
「決闘だ!」
周りが一斉に声のした方向へ振り返ります。
叫んだ主は、リカルド様でした。
「愛する者の為に、今戦わずして、いつ戦う!」
沈黙が起きました。
リカルド様に向けられていた視線が、徐々にお父様とマルク様に向かいます。
「レナをかけて決闘だ!!!」
「娘をかけて決闘だ!!!」
お父様とマルク様、叫ぶのは同時でした。
私の手を離したお父様に続き、マルク様も教会の外へ出て殴り合いが始まりました。
参列者の方々が、それぞれ熱の入った応援と歓声をあげます。中にはどちらが勝つか賭け事をする方もいます。
「レナ」
あまりの展開に、ただ固まって2人を見ていると、声がかけられました。
声をかけてきたのは、お母様です。
「あなたはお父様の事を少し誤解しています」
「誤解……ですか?」
「お父様の言う『お前には最高の相手を用意してやろう』というのは、あなたが好きになった相手なら誰でも婚約させてやるという意味ですよ」
それは政略結婚ではなく、まるで私の自由意思です。
「でも、それだと家が」
「良いのですよ。もしあの人がそんな物に固持する人でしたら、今頃私はここに居なくて、あなたも生まれていません」
「でしたら……どうして、お父様は初めからそう言ってくださらなかったのですか?」
私の問いに、お母様は軽くため息をつきます。
「……娘離れ出来ないからですよ」
学園に通っていた頃、周りの子は殆どが婚約者が決まっており、中には生まれる前から決まっていた子もいました。
私に婚約者が居ないのは、それ相当の身分の人と政略結婚の為、そう思っていました。
でもお父様は、本当に私を愛してくれていたのですね……。
「それで、あなたはここで何をしているのですか?」
「何を、ですか?」
急に何をと言われても……
「いつまで舞台を眺める、悲劇のヒロインを気取っているのですか? という意味です」
「……」
「今日の主役はあなた。幻惑の鳥籠はもう無いはずです」
そう言って、お母様はハイヒールを鳴らし、参列者の元へ歩いて行きました。
その背中を追い越すように、私は走り出しました。ドレスが着崩れることも気にせずに。
「マルク様!」
私の叫び声に、皆が振り向きます。
「お願いです! 勝って!」
「勿論だ!」
その言葉を聞いて、一瞬お父様が捨てられた子犬のような表情になりました。
その隙を狙い、マルク様がお父様に殴りかかります。
お父様の顎に、綺麗に入り、倒れたお父様は起き上がろうとして上手く起き上がれません。
「何をやっているのですかマルク様? 今の内にトドメをささなくて宜しいのですか?」
「えっ」
お母様の発言に、マルク様が驚きの表情を浮かべます。
「か、かあさんまで……」
「私も女ですから。娘に女の幸せというものを教えてあげたいじゃないですか。なのでアナタは早く負けてください」
お母様の言葉に、お父様の心は完全に折れてしまったのでしょう。
もはや起き上がろうとすらしません。
「私の、負けだ……娘を、娘を、よろしくお願いします」
ボロボロになったお父様が、人目も憚らず大泣きをしながらマルク様に土下座をしました。
そんなお父様を慰めるように、お母様はしゃがみ込み、お父様の頭を撫でながら抱きしめます。
「おーおー、御両人見せつけてくれますな!」
陽気な声に、笑い声があがります。
お父様とお母様の様子に、周りが惜しみない拍手を送ります。
「これじゃあ、どっちが主役かわからないね」
隣に立った私に、マルク様が苦笑いでそう言いました。
「いいえ。そんな事はありません」
お父様。最高の相手を選んでくれて、本当にありがとうございました。
私はマルク様を抱きしめて、キスをします。
「こっちもこっちで盛り上がってるやんけ!」
皆の注目が私達に移りました。お父様とお母様に主役を譲るつもりはありません。
今日の主役は私です。だって、これは私の物語なのですから。
私はとても幸せ者でした。
上級貴族で宰相の地位を持つお父様の元に生まれ、何不自由なく育ったのですから。
欲しいと言えば、大抵の物は手に手に入る、とても恵まれた環境です。
「お前には最高の相手を用意してやろう」
だから、お父様の意向で婚約相手が決められるのは、仕方のない事でした。
何でも手に入る代わりに、恋と恋愛だけは諦めなければなりません。
それを不幸とは思いません。令嬢なら誰しもそうなる運命……。
それでも、私は恋が欲しかった。恋愛をしたかった。
なので、せめて想像の中だけでも……
そんなある日、お父様が初めてお見合いを持ち掛けてきたのです。
ついに来ました。覚悟は出来ています。
革命により、立場の悪くなった我が家。新政府の御要人と繋がりを持つためのお見合いです。
「初めまして。マルクと申します。お父上とは日頃からお仕事でお世話になっております」
一目見た印象は、私よりも年上で、優しそうな男性でした。
元は一般市民だったそうですが、革命により貴族になったのだとか。
その男性は、私に挨拶をするや否や、手の甲にキスをし求婚を申し込んできたのです。
私の心臓は高鳴りました。まるで、物語のヒロインに一目ぼれをする主人公そのもの。
毎晩、私が思い焦がれた物語のような……
だというのに、私はミスばかり。
良い雰囲気になり、やっと思いを伝えられたのに、答えが怖くて逃げ出してしまう始末。
そんな私を、彼は家から連れ出してくれたのです。
手を引く彼の横顔を見ると、動悸が止まりません。
……私は彼に恋をしました。
そして、彼の告白を受け、恋人になってから2年の歳月が経ちました。
「おぉ、レナ。綺麗だよ」
純白のドレスに身を包んだ私を見て、お父様が満足そうに頷きます。
燕尾服をビシっと決めて……というには、少々お腹が出ているお父様。
真っ赤なドレスを着たお母様も居ます。2人とも満足そうな笑みを浮かべて私を見ています。
私も、そんな両親を見て笑みを浮かべました。
今日はマルク様と私の結婚式。
会場はリカルド様とパオラ様が結婚をした教会。
私達が正式に夫婦として結ばれる日が来たのです。
教会まで続く、赤い絨毯の上をお父様にエスコートされながら私は歩きます。
目指す先に居るのは、本日牧師を務めるアルテミス教の大司教ウェンディ様と、その傍らにいるマルク様の元です。
ゆっくりと歩を進めると、今日の参列者たちが声を上げます。
マルク様とお父様の関係者が多く、どの方も名の知れた地位の方ばかり。
その中に、この国の王と王妃であるリカルド様とパオラ様の姿も見受けられました。
マルク様の元へたどり着き、さぁいよいよお父様が私をマルク様に渡す所で問題が起きました。
「い、嫌だ!」
お父様が私の手を放そうとしないのです。
「大切に育ててきた一人娘なんだ……手放したくない……」
お父様を見ると、ボロボロと涙を流しています。
お父様の様子に動揺し、困り果てるウェンディ様とマルク様。
どよめく会場。その時、声が響きました。
「決闘だ!」
周りが一斉に声のした方向へ振り返ります。
叫んだ主は、リカルド様でした。
「愛する者の為に、今戦わずして、いつ戦う!」
沈黙が起きました。
リカルド様に向けられていた視線が、徐々にお父様とマルク様に向かいます。
「レナをかけて決闘だ!!!」
「娘をかけて決闘だ!!!」
お父様とマルク様、叫ぶのは同時でした。
私の手を離したお父様に続き、マルク様も教会の外へ出て殴り合いが始まりました。
参列者の方々が、それぞれ熱の入った応援と歓声をあげます。中にはどちらが勝つか賭け事をする方もいます。
「レナ」
あまりの展開に、ただ固まって2人を見ていると、声がかけられました。
声をかけてきたのは、お母様です。
「あなたはお父様の事を少し誤解しています」
「誤解……ですか?」
「お父様の言う『お前には最高の相手を用意してやろう』というのは、あなたが好きになった相手なら誰でも婚約させてやるという意味ですよ」
それは政略結婚ではなく、まるで私の自由意思です。
「でも、それだと家が」
「良いのですよ。もしあの人がそんな物に固持する人でしたら、今頃私はここに居なくて、あなたも生まれていません」
「でしたら……どうして、お父様は初めからそう言ってくださらなかったのですか?」
私の問いに、お母様は軽くため息をつきます。
「……娘離れ出来ないからですよ」
学園に通っていた頃、周りの子は殆どが婚約者が決まっており、中には生まれる前から決まっていた子もいました。
私に婚約者が居ないのは、それ相当の身分の人と政略結婚の為、そう思っていました。
でもお父様は、本当に私を愛してくれていたのですね……。
「それで、あなたはここで何をしているのですか?」
「何を、ですか?」
急に何をと言われても……
「いつまで舞台を眺める、悲劇のヒロインを気取っているのですか? という意味です」
「……」
「今日の主役はあなた。幻惑の鳥籠はもう無いはずです」
そう言って、お母様はハイヒールを鳴らし、参列者の元へ歩いて行きました。
その背中を追い越すように、私は走り出しました。ドレスが着崩れることも気にせずに。
「マルク様!」
私の叫び声に、皆が振り向きます。
「お願いです! 勝って!」
「勿論だ!」
その言葉を聞いて、一瞬お父様が捨てられた子犬のような表情になりました。
その隙を狙い、マルク様がお父様に殴りかかります。
お父様の顎に、綺麗に入り、倒れたお父様は起き上がろうとして上手く起き上がれません。
「何をやっているのですかマルク様? 今の内にトドメをささなくて宜しいのですか?」
「えっ」
お母様の発言に、マルク様が驚きの表情を浮かべます。
「か、かあさんまで……」
「私も女ですから。娘に女の幸せというものを教えてあげたいじゃないですか。なのでアナタは早く負けてください」
お母様の言葉に、お父様の心は完全に折れてしまったのでしょう。
もはや起き上がろうとすらしません。
「私の、負けだ……娘を、娘を、よろしくお願いします」
ボロボロになったお父様が、人目も憚らず大泣きをしながらマルク様に土下座をしました。
そんなお父様を慰めるように、お母様はしゃがみ込み、お父様の頭を撫でながら抱きしめます。
「おーおー、御両人見せつけてくれますな!」
陽気な声に、笑い声があがります。
お父様とお母様の様子に、周りが惜しみない拍手を送ります。
「これじゃあ、どっちが主役かわからないね」
隣に立った私に、マルク様が苦笑いでそう言いました。
「いいえ。そんな事はありません」
お父様。最高の相手を選んでくれて、本当にありがとうございました。
私はマルク様を抱きしめて、キスをします。
「こっちもこっちで盛り上がってるやんけ!」
皆の注目が私達に移りました。お父様とお母様に主役を譲るつもりはありません。
今日の主役は私です。だって、これは私の物語なのですから。
0
お気に入りに追加
1,406
あなたにおすすめの小説
空間魔法って実は凄いんです
真理亜
ファンタジー
伯爵令嬢のカリナは10歳の誕生日に実の父親から勘当される。後継者には浮気相手の継母の娘ダリヤが指名された。そして家に置いて欲しければ使用人として働けと言われ、屋根裏部屋に押し込まれた。普通のご令嬢ならここで絶望に打ちひしがれるところだが、カリナは違った。「その言葉を待ってました!」実の母マリナから託された伯爵家の財産。その金庫の鍵はカリナの身に不幸が訪れた時。まさに今がその瞬間。虐待される前にスタコラサッサと逃げ出します。あとは野となれ山となれ。空間魔法を駆使して冒険者として生きていくので何も問題ありません。婚約者のイアンのことだけが気掛かりだけど、私の事は死んだ者と思って忘れて下さい。しばらくは恋愛してる暇なんかないと思ってたら、成り行きで隣国の王子様を助けちゃったら、なぜか懐かれました。しかも元婚約者のイアンがまだ私の事を探してるって? いやこれどーなっちゃうの!?
お姉さまは酷いずるいと言い続け、王子様に引き取られた自称・妹なんて知らない
あとさん♪
ファンタジー
わたくしが卒業する年に妹(自称)が学園に編入して来ました。
久しぶりの再会、と思いきや、行き成りわたくしに暴言をぶつけ、泣きながら走り去るという暴挙。
いつの間にかわたくしの名誉は地に落ちていたわ。
ずるいずるい、謝罪を要求する、姉妹格差がどーたらこーたら。
わたくし一人が我慢すればいいかと、思っていたら、今度は自称・婚約者が現れて婚約破棄宣言?
もううんざり! 早く本当の立ち位置を理解させないと、あの子に騙される被害者は増える一方!
そんな時、王子殿下が彼女を引き取りたいと言いだして────
※この話は小説家になろうにも同時掲載しています。
※設定は相変わらずゆるんゆるん。
※シャティエル王国シリーズ4作目!
※過去の拙作
『相互理解は難しい(略)』の29年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の27年後、
『王女殿下のモラトリアム』の17年後の話になります。
上記と主人公が違います。未読でも話は分かるとは思いますが、知っているとなお面白いかと。
※『俺の心を掴んだ姫は笑わない~見ていいのは俺だけだから!~』シリーズ5作目、オリヴァーくんが主役です! こちらもよろしくお願いします<(_ _)>
※ちょくちょく修正します。誤字撲滅!
※全9話
殿下、人違いです。殿下の婚約者はその人ではありません
真理亜
ファンタジー
第二王子のマリウスが学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付けた相手は人違いだった。では一体自分の婚約者は誰なのか? 困惑するマリウスに「殿下の婚約者は私です」と名乗り出たのは、目も眩まんばかりの美少女ミランダだった。いっぺんに一目惚れしたマリウスは、慌てて婚約破棄を無かったことにしようとするが...
【完結】『サヨナラ』そう呟き、崖から身を投げようとする私の手を誰かに引かれました。
仰木 あん
ファンタジー
継母に苛められ、義理の妹には全てを取り上げられる。
実の父にも蔑まれ、生きる希望を失ったアメリアは、家を抜け出し、海へと向かう。
たどり着いた崖から身を投げようとするアメリアは、見知らぬ人物に手を引かれ、一命を取り留める。
そんなところから、彼女の運命は好転をし始める。
そんなお話。
フィクションです。
名前、団体、関係ありません。
設定はゆるいと思われます。
ハッピーなエンドに向かっております。
12、13、14、15話は【胸糞展開】になっておりますのでご注意下さい。
登場人物
アメリア=フュルスト;主人公…二十一歳
キース=エネロワ;公爵…二十四歳
マリア=エネロワ;キースの娘…五歳
オリビエ=フュルスト;アメリアの実父
ソフィア;アメリアの義理の妹二十歳
エリザベス;アメリアの継母
ステルベン=ギネリン;王国の王
婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。
拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。
「お前は彼女(婚約者)に助けられている」という言葉を信じず不貞をして、婚約者を罵ってまで婚約解消した男の2度目は無かった話
ラララキヲ
ファンタジー
ロメロには5歳の時から3歳年上の婚約者が居た。侯爵令息嫡男の自分に子爵令嬢の年上の婚約者。そしてそんな婚約者の事を両親は
「お前は彼女の力で助けられている」
と、訳の分からない事を言ってくる。何が“彼女の力”だ。そんなもの感じた事も無い。
そう思っていたロメロは次第に婚約者が疎ましくなる。どれだけ両親に「彼女を大切にしろ」と言われてもロメロは信じなかった。
両親の言葉を信じなかったロメロは15歳で入学した学園で伯爵令嬢と恋に落ちた。
そしてロメロは両親があれだけ言い聞かせた婚約者よりも伯爵令嬢を選び婚約解消を口にした。
自分の婚約者を「詐欺師」と罵りながら……──
これは【人の言う事を信じなかった男】の話。
◇テンプレ自己中男をざまぁ
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。
<!!ホットランキング&ファンタジーランキング(4位)入り!!ありがとうございます(*^^*)!![2022.8.29]>
婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます
今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。
しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。
王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。
そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。
一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。
※「小説家になろう」「カクヨム」から転載
※3/8~ 改稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる