「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう
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第4章
第7話「アイツらは、人を殺した容疑で現在指名手配中だ」
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街に到着した。
前の街と比べると、明らかに規模が大きい。
この街ならBランク以上の冒険者が多いというのも頷ける。
街の中に入ると、入り組んだ路地がいくつか見られる。
理由は雑多に建物が建てられているせいだ。多分整備する暇もないくらい急速に発展していったからだろう。
この辺りが発展していったのには理由がある。
元々はこの辺りはそこまで栄えた場所ではなかった。だが10年前のモンスター大災害により、王都を変えざる得なくなった。
モンスター大災害により、元々王都が有った場所には、本来は現れないような強力なモンスターが流れてくるようになったからだ。
出来る限り被害を受けないように、王都の場所を変えた。
王都には当然人が集まり、その周りにも人が集まり囲むように街が次々と出来て行った。この街はその一つだ。
「おぉ! 凄い!」
クーが駆け出そうとするので、その首根っこを掴んだ。
「まずは宿を確保して、次に冒険者ギルドに顔を出すぞ」
「分かった!」
分かったと言いつつも、クーは面白そうなものを見かけるたびにチラチラしている。
フラフラして危ないクーを、モルガンが手を繋いではぐれない様にして歩いている。
傍から見ると仲睦まじい姉妹のようだ。
しかし、クーではないが目移りしてしまう気持ちは分かる。
街の入り口付近は露店や店が多く、発展しているだけあって、見た事ないような珍しいものが並んでいる。
時間があったら『鑑定』スキルで一通り見てみたいものだ。
もしかしたら使える物があるかもしれない。
「っと、すまない」
気を付けていたつもりだったが、俺も少し浮ついていたようだ。
前から来た人に気づかず、ぶつかってしまった。
「いや、こっちこそすまない」
ぶつかった相手は、どこか見覚えがある顔だ。
「お前は、アンリか。ゴブリンの巣の探索に来てた奴だろ?」
「あぁ。確かアンタは、サイドだったか?」
「おう、お前さんが作ったゴブリンの巣の内部地図。突入作戦の時に相当役に立ったぜ!」
「そうか。それはなによりだ」
「何すかしてやがるんだ。おかげで楽な仕事が出来たんだ。一杯驕らせろや」
サイドはにやにやと笑いながら、俺の首に腕を回して来た。
俺の首をがっちりロックしながら、ベル達にも挨拶をしている。
「驕りよりも良い宿を教えて欲しい。この街に来たばかりで分からないんだ」
「おぉ良いぜ。任しときな」
「頼む」
★ ★ ★
「頼んだ俺がバカだった」
「おいおい。良い宿が取れたじゃねぇか」
サイドが案内した宿はそれなりに安く、部屋も広く小ぎれいで良い宿という条件はクリアしている。
問題があるとすれば、4人部屋という事だ。しかもデカいベッドが1つだけの。
拒否する俺に対し、ベル達はそれで構わないという多数決によりこの部屋に決められた。
本気で俺が拒否すれば別の宿も考えてくれただろうが、この街にどれだけ滞在するか、仕事が安定して取れるかを考えると無理に他の宿に泊まるのもためらわれる。
俺は床で寝れば良いだけの話だ。
「一応礼は言っておく、良い宿を紹介してくれてありがとう」
「良いって事よ」
皮肉なんだがな。
サイドはそんな皮肉を気にせず、俺の背中をバンバン叩いて笑ってやがる。
「それじゃあ、俺達はこれから冒険者ギルドに顔を出してくる」
「そうか……冒険者ギルドに顔を出すなら一つだけ気を付けた方が良い」
「気を付ける?」
この街にはドーガ達も来ていた。
ということは、もしかして俺の悪評が流されているということか?
「ドーガ達の事なんだが」
やはりか。
「アイツらは、人を殺した容疑で現在指名手配中だ」
「……はっ!?」
予想外の言葉が飛んできた。
「しかも殺されたのは冒険者だ。前にゴブリンの巣でドランって奴がもう居たろ? 殺されたのはソイツだ」
だから、安易にドーガ達と仲間だったとは言わない方が良いと釘を刺された。
前の街と比べると、明らかに規模が大きい。
この街ならBランク以上の冒険者が多いというのも頷ける。
街の中に入ると、入り組んだ路地がいくつか見られる。
理由は雑多に建物が建てられているせいだ。多分整備する暇もないくらい急速に発展していったからだろう。
この辺りが発展していったのには理由がある。
元々はこの辺りはそこまで栄えた場所ではなかった。だが10年前のモンスター大災害により、王都を変えざる得なくなった。
モンスター大災害により、元々王都が有った場所には、本来は現れないような強力なモンスターが流れてくるようになったからだ。
出来る限り被害を受けないように、王都の場所を変えた。
王都には当然人が集まり、その周りにも人が集まり囲むように街が次々と出来て行った。この街はその一つだ。
「おぉ! 凄い!」
クーが駆け出そうとするので、その首根っこを掴んだ。
「まずは宿を確保して、次に冒険者ギルドに顔を出すぞ」
「分かった!」
分かったと言いつつも、クーは面白そうなものを見かけるたびにチラチラしている。
フラフラして危ないクーを、モルガンが手を繋いではぐれない様にして歩いている。
傍から見ると仲睦まじい姉妹のようだ。
しかし、クーではないが目移りしてしまう気持ちは分かる。
街の入り口付近は露店や店が多く、発展しているだけあって、見た事ないような珍しいものが並んでいる。
時間があったら『鑑定』スキルで一通り見てみたいものだ。
もしかしたら使える物があるかもしれない。
「っと、すまない」
気を付けていたつもりだったが、俺も少し浮ついていたようだ。
前から来た人に気づかず、ぶつかってしまった。
「いや、こっちこそすまない」
ぶつかった相手は、どこか見覚えがある顔だ。
「お前は、アンリか。ゴブリンの巣の探索に来てた奴だろ?」
「あぁ。確かアンタは、サイドだったか?」
「おう、お前さんが作ったゴブリンの巣の内部地図。突入作戦の時に相当役に立ったぜ!」
「そうか。それはなによりだ」
「何すかしてやがるんだ。おかげで楽な仕事が出来たんだ。一杯驕らせろや」
サイドはにやにやと笑いながら、俺の首に腕を回して来た。
俺の首をがっちりロックしながら、ベル達にも挨拶をしている。
「驕りよりも良い宿を教えて欲しい。この街に来たばかりで分からないんだ」
「おぉ良いぜ。任しときな」
「頼む」
★ ★ ★
「頼んだ俺がバカだった」
「おいおい。良い宿が取れたじゃねぇか」
サイドが案内した宿はそれなりに安く、部屋も広く小ぎれいで良い宿という条件はクリアしている。
問題があるとすれば、4人部屋という事だ。しかもデカいベッドが1つだけの。
拒否する俺に対し、ベル達はそれで構わないという多数決によりこの部屋に決められた。
本気で俺が拒否すれば別の宿も考えてくれただろうが、この街にどれだけ滞在するか、仕事が安定して取れるかを考えると無理に他の宿に泊まるのもためらわれる。
俺は床で寝れば良いだけの話だ。
「一応礼は言っておく、良い宿を紹介してくれてありがとう」
「良いって事よ」
皮肉なんだがな。
サイドはそんな皮肉を気にせず、俺の背中をバンバン叩いて笑ってやがる。
「それじゃあ、俺達はこれから冒険者ギルドに顔を出してくる」
「そうか……冒険者ギルドに顔を出すなら一つだけ気を付けた方が良い」
「気を付ける?」
この街にはドーガ達も来ていた。
ということは、もしかして俺の悪評が流されているということか?
「ドーガ達の事なんだが」
やはりか。
「アイツらは、人を殺した容疑で現在指名手配中だ」
「……はっ!?」
予想外の言葉が飛んできた。
「しかも殺されたのは冒険者だ。前にゴブリンの巣でドランって奴がもう居たろ? 殺されたのはソイツだ」
だから、安易にドーガ達と仲間だったとは言わない方が良いと釘を刺された。
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