上 下
71 / 157
第4章「ヴェル魔法大会」

第8話「リベンジマッチ」

しおりを挟む
 僕の初戦の相手は、魔術師タイプの相手だった。
 火と土の魔術を上級までを無詠唱で使ってくる相手だが、『混沌』で魔法が効かない僕にとっては、楽な相手だ。
 しかし、実際戦ってみると全然楽ではなかった。楽な相手だからと侮り、手を抜いたつもりは一切ない。
 予選突破レベルの相手になると、純粋な魔術師タイプでも補助魔法くらいは仕込んでいるようで、直接物理で殴ってくるわけではないが、こちらの動きに対応して接近を許してくれない。

 もしかしたら、今まで魔術師相手には魔法を無効化にしているように戦って見せていたため、魔術師タイプの対戦相手からはマークされていた可能性も有る。
 相手からしたらどうして魔法を無効化しているのかわからないので、距離を取りながら色々と試して弱点を探ろうとしていたのだろう。正直その行動が、僕にとっては弱点のようなものだ。
 『混沌』は解除後に一気に負担が返って来る。なので出来るだけ短期決戦で決めておかないと、解除直後に反動でまともに動くことすらできなくなる。
 イルナちゃんと特訓したおかげで1分位なら使い続けても、終わった後に数秒嘔吐感に襲われる程度の反動で済むけど、それ以上になるともうダメだ。

 今回の試合も2,3分は続いてしまい、試合に勝つことは出来たけど、めまいや吐き気でまともに動けない。そして今、僕は控え室で仰向けになり倒れている。
 長距離を全力疾走した後のように息切れがするが、そのままぜぇぜぇと呼吸をしたら勢いで吐いてしまいかねない。
 手で口を押え、深呼吸をするようにゆっくりと呼吸を繰り返す。時折吐き気で呼吸が止まり、吐き気が引いたらまたゆっくりと深呼吸の繰り返しだ。

「ちょ、ちょっと。大丈夫なの?」

 サラが不安そうに、僕の顔を覗き込んでくる。しゃがみこんで治療魔術をかけてくれているが、効果は無い。
 反動自体が『混沌』と同じ性質のため、治療魔術をかけても、反動に対しては魔力無効化が働いてしまう、とイルナちゃんが言ってたっけ。
 他の参加者も僕を見て、怪訝そうな表情で「大丈夫か?」と心配の声をかけてくれる。「大丈夫」と返事も出来ない僕の代わりに、サラが対応してくれている。
 
 少し落ち着き、座れる程度には回復してきた。
 会場からは、驚きや喜びの歓声が聞こえてくる。一際大きな歓声が聞こえた後、ドアが開く音が聞こえた。
 ドアをくぐり、晴れやかな表情で戻って来たシオンさんを見るに、本戦出場を決めたのだろう。グロッキー状態で、気付かない間に1回戦は全て終わっていたようだ。

 シオンさんが終わったとなると、サラの試合ももうすぐだ。僕なんかに構ってないで自分の事に集中してもらいたい。
 いまだに心配する彼女をよそに、シオンさんに付き添って貰って観客席に戻った。
 ゆっくりとした歩幅で、観客席に戻るまでに時間がかかってしまった。付き合わせたシオンさんには申し訳ない、本戦のためにも他の試合も見たかっただろうに。
 そんな僕の気持ちを理解してか「もし俺が同じように動けなくなったら、お前が頼りだ。その時は頼む」と言ってくれた。シオンさんの実力で”その時”が来るとは思えないけど、もしそんな機会があれば是非とも彼の力になりたい。
 観客席に戻る頃には、反動も収まったようで吐き気やめまいが嘘のように消えていた。

 中々戻ってこなかった僕を心配して、皆が声をかけてくれる。「サラの代わりに、僕が緊張しちゃってトイレに篭っていました」と愛想笑いでごまかしておいた。
 心配に対して嘘で返す、ちょっとだけ心が痛む。

「そろそろサラちゃんの試合だけど、緊張し過ぎて倒れないでくれよ」

 余計なお世話だ、そう言ってスクール君と顔を合わせて笑う。周りも彼の冗談にクスクス笑っている。
 リンやイルナちゃん達は事情を知っているから、どこか笑い方がぎこちなく感じる。  


 ☆ ☆ ☆


「さぁ次の対戦のカード! いつもとは違い、今大会は無名の新人が勝ち抜いてきている波乱の嵐! 流星の如く現れ、可憐な美少女の姿とは裏腹に、今までの魔術師の常識をぶち壊す魔法を見せつけた。通称ケルベロス三つの口を持つ魔術師サラ選手!」

 司会者の枕詞に対して、怒っているような照れているような、何とも言えない表情でリングの上に歩いて行く姿が見える。
 
「よし、皆でサラちゃんの応援するぞ!」

 そう言って、スクール君が「ケルベロス!」と叫ぶと、他の生徒も一緒に叫びだし、会場が「ケルベロス」コールで染まっていく。
 サラが笑顔でこっちに向かって手を振ってる。ヤバイ、サラの笑顔から殺気しか感じない。もし見るだけで人を殺せる目があるとしたら、ああいう目なんだろうなと思うほどだ。
 そんな事とはつゆ知らず、ケルベロスの通り名を付けたスクール君は尚も「ケルベロス」コールを続けている。

「なんであんなに女の子に失礼なのに、スクール君はモテるんだろうね」

 これ以上サラを見るのは怖いので、「ハハハ」と乾いた笑いをして、適当な話題をリンに振ってみた。 
「初対面の女の子の頭を撫でる失礼なエルクがモテるのと同じような理由です」

 うっ、それは言われると弱い。リンと初対面の時も頭を撫でたし、それ以外でも思い当たるフシがいくつかある。
 うん? というか僕がモテるって何の事だ?
 リンに視線を向けると、目をそらして「チッ」と舌打ちしている。

「それってどういう」
「エルク、あれ」

「それって、どういう事?」とリンに問い詰めようとした僕の頭を、アリアがガシッと掴み、そのままグルンとリング側に回した。
 力を入れて回されたせいか、回された際に、首から嫌な音がしたんだけど。
 リングの上にはケーラさんの姿が見える、サラの対戦相手だ。

「対するは、魔術師相手にはめっぽう強く、ついた異名は『魔術師殺し』。予選ではサラ選手のパーティメンバーであるアリア選手を倒している。サラ選手としてはここで仇を取りたい所ではあるが!」

 ケーラさんが、魔術師に対してめっぽう強い理由が『魔力感知』があるからなんだよな。
 そんな彼女に対し、普通に魔法を打っているだけでは、当てる事は難しいだろう。そして近づかれれば近接戦闘で敵うわけがない。
 普通に考えてサラとは相性が悪い。

 ただ今のサラは魔法を同時に3つ出せる。今までケーラさんが相手にしたことある魔術師は”普通”の魔術師だけだ。
 サラのように、3つも同時に魔法を出せる魔術師とはやったことがないはず。
 だけど、疑似的に魔法をいくつも同時に出す方法はある。例えばファイヤボルトを発動させ50発分の魔力を注ぎ込み、50発が打ち終わる前に別の魔法を発動させれば、ファイヤボルトと共に出すことはできる。
 魔法は一度魔力を注ぎ込み、発動さえすれば、後は魔力に応じた回数分勝手に発動するのだ。高速で発動させれる人なら完全に同時とまではいかなくても、同時に打つ位の速度で魔法は使える。
 何度も予選を抜けた経験のある彼女が、そういった相手への対策を考えてない可能性は低いとみるべきだろう、じゃなきゃ『魔術師殺し』なんて物騒な異名がつくわけがない。そう考えると、サラが勝つのはやはり難しいかな。

 僕の不安なんてつゆ知らず、試合は無常にも開始されていく。
 両手を重ねて、祈るような気分だ。
 開始の合図とともにケーラさんが右手に剣を持ちながら真っ直ぐにサラの元へ走っていく。左手で太もものベルトに備えてあるナイフを取り出し投げつけて、アリアと戦った時と全く同じ戦法だ。
 彼女が走り出すと同時に、サラは右手で持った杖を振ると10発のコールドボルトが彼女の周りに漂い、そのままケーラさんに向けて発射された。

 1発はナイフに当たり、そのまま砕けちった。ナイフは軌道が一気に逸れて場外へ。
 残り9発のコールドボルトがケーラさんを襲うが、彼女は足を止めずにただ前へ走っていく。頭上から放たれたコールドボルトは、まるで彼女を避けるように横を素通りしてまるで地面に吸い寄せられるようにリングに被弾した。僕にはそう見えた。
 距離を詰められないようにサラがファイヤウォールとアイスウォールの同時展開。ケーラさんの目の前に巨大な氷の壁がそびえ立ち、彼女の右側には炎の壁が出てきた。だがまるでそれを知っていたかのように左にステップをかわし、ジグザグと反復横飛びの要領で、サラの元まで依然猛スピードで駆けている。
 なんでジグザグな動きをしているんだ? と思った瞬間にあちこちから火柱が上がっている。ファイヤウォールとアイスウォールを避けられた時の事も考えて、ファイヤピラーも設置していたのだろう。しかし『魔力感知』を持つ彼女には、それすらも無意味だった。

 完全に近づかれると不利を悟ったのか、迎撃を一旦諦めて移動をして距離を取っている。事前にシアルフィの補助魔法をかけていたのだろう、追いかけるケーラさんから逃げられる程度の速度は出ている。
 それでもケーラさんの方が若干足は速いが、どこに出てくるか分かっているとはいっても、完全に目の前に魔法を出されては横にステップせざる得なく、中々追いつく事が出来ない様子だ。

 しばらくして、お互い距離の離れた位置で方で呼吸をしながらにらみ合いをしている。
 鬼ごっこは一度中断され、お互いが息を整えている状況だ。
 その間にケーラさんがナイフを投げてみるが、すぐに魔法で跳ね返され。サラも魔法を打ってみるが、『魔力感知』を持つ彼女に当てる事が出来ず。
 お互いが無駄な行動と理解し、あえて何もせずに息を整える事に集中したようだ。

「ねぇ、こんな事してたら、決着がつく頃には日が暮れるんじゃない?」

 剣を鞘に納め、両手を上げいつものまるで軽い世間話を始めるかのように話し始めるが、サラはそんな彼女に警戒をしたままだ。
 
「剣は鞘に入ってるから、そんな警戒しなくても」

「残念。剣を鞘に入れたままでも繰り出せる居合いって技くらい、知っていますので」

 ケーラさんはかぶりを振り、やれやれといった感じだ。
 本当にただ話をしたかっただけなのか、それとも手の内がバレてしまったからなのか、その表情からはうかがい知れない。

「そう、じゃあどうしようかな」

「どうする? 決まってるじゃない」

 サラが右手で持っていた杖を、両手でグッと握るのが見える。嫌な予感がした。

「遠距離戦がダメなら、近距離で殴り合いよ!」

 彼女は脳筋だった!
 魔術師が遠距離で勝てない相手に、近距離で勝てるわけないじゃないか!
 いや、でも賢い彼女の事だ、もしかしたら実は何か策があるのかもしれない。というかあるでしょ。
 そんな僕の予想を大いに裏切り、彼女は杖でケーラさんと打ち合いを始めた。

「ちょっと、えっ?」

 一番困惑していたのはケーラさんだ。
 まっすぐ走って来るサラは絶対に何かしてくるはずだ。そう思っていたのに、真っ直ぐ自分の元に来て、本当にただ杖で殴りかかってきたからだ。
 『魔力感知』がある彼女は、例え無詠唱だったとしても魔法を使っていないかどうかわかる。だから完全な肉弾戦を挑んできたことに困惑しているようすだった。

 ちなみにサラが魔法を使っていないと言っても、補助魔法は掛けてある。戸惑っていたケーラさんも、何度か打ち合った後に『瞬戟』で反撃に出ていた。
 アリアと手合わせをしていたおかげか、ケーラさんの『瞬戟』にも何とか反応出来ているようだ。
 だが、それでも長くは続かない、次第に体制が崩れていくサラ、これ以上はもう無理だ。そう思った瞬間に氷の矢が、ケーラさんの背中に襲い掛かった。

 避けるために無理な姿勢になり体制を崩しつつも、寸前の所で何とか避けたケーラさんに、サラが杖を振り回し襲い掛かる。今度は立場が逆転していた。打ち合ってる最中に完全な死角から魔法が飛んでくるのだ、やりにくそうにしている。
 しかし、手練れのアリアよりも強い相手と打ち合いながら、魔法を正確に狙って行くサラの集中力は並外れたものを感じる。ケーラさんも魔法戦士タイプとはやった事はあるだろうけど、まさか無詠唱で打ち合いの最中にも同時に魔法がいくつも飛んでくるのは、流石に経験したことが無いだろう。

 段々ではあるが、サラの魔法がかする程度だが当たるようになってきた。その事に危険を覚え、一度バックステップでサラから距離を取ろうとして、飛び退いた先でケーラさんは思い切り転んだ。

「なっ!?」

 足元には小さな氷が出来ている、これで滑って転んだのだろうけど、『魔術感知』で気づけなかったのだろうか?

「気づいていると思うけど、リング自体を魔法で冷やしているわ。ジャイルズ先生みたいに完全に凍らせるほどじゃないけど」

「確かにリングの下から水の魔力は感じたが、リングの上に魔法で氷も作ったなら、魔力で氷にも気づくはず。なのに氷からは魔力が感じられない! どうやって魔力を隠した!?」

 魔力を隠す、サラはそんな芸当まで覚えて来たのか?

「氷から魔力が感じない? 当り前よ、だって私はリングを冷やしただけだもの。その氷は下がったリングの温度で水が勝手に凍っただけよ」

 先ほどから殆ど火属性と水属性の氷魔法を使ってたけど、もしかして魔法の本当の目的は、水をリングの上に作るためだったと言う事か?
 コールドボルトやアイスウォールが溶け魔力の無くなったただの水になる。そこに魔法でリングだけを冷やすことで水に魔力を込めることなく氷が出来る。結果彼女の『魔力感知』に気取られずに氷の罠を作ることに成功した。これならケーラさんの動きを大きく制限できる。

「これはちょっと厳しいわね」

 いつも、どこか余裕の表情を見せていたケーラさんの顔から笑みが消えた。
 今までも本気で戦ってはいたのだろうが、それは大きなケガをしないようにしながらだ。
 ここからは捨て身の姿勢でくる。そんな気がした。

「いえ、もう終わりよ。後は足元に魔力を込めるだけだもの」

 両手に剣を持ち、走り出そうとした彼女が、サラの言葉に反応して動きを止める。
 そして足元を見て、一瞬驚きの表情をした彼女が、剣を鞘に戻し声を上げて笑っている。
 正直、何がおかしいのかサッパリわからない。遠目ではあるが、何かあったようには見えないし。

「なるほど。ロードオブヴァーミリオンか」

 シオンさんが、一人で納得している。
 わざわざそんな意味深な言い方しないで、普通に教えてくださいよ。

「さっきまで足止めで打ってた魔法が、実は魔法陣をリングに書くためだったとはね。杖で殴りかかる振りをしたのも、魔法陣の足りない部分を地面に杖を押し当てて書き足すためか。完全にやられたよ」

 魔法陣?
 周りの人達がどよめく。そりゃそうだ、僕にも魔法陣が見えない。
 『魔力感知』や『魔眼』を持っていないとわからないような、目に見えない魔法陣をサラは戦闘しながら描いていたと言う事か。どれだけ凄いんだ。

 魔法陣で魔法を打つと決まったルートにしか行かないし、上級以上になると魔法陣もそれに合わせて大きくなってしまうので使う人も学ぶ人もほとんどいない。そんなものまで彼女は勉強していたのか。

「流石に来るとわかっていても、これは避けられないわ」

 そう言ってケーラさんがリング外に降りて行き、まばらな拍手と、いまだに何が起きたかわからない観客のどよめきの中、サラが本戦に進出を決めた。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~

飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。 彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。 独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。 この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。 ※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。

処理中です...