上 下
53 / 157
第3章「魔法大会予選 ‐エルクの秘められた力‐」

第12話「引き籠り」

しおりを挟む
 アリアが引き籠った!
 ヴェル魔法大会の予選でケーラさんに負けて、僕に泣きついてきた後に落ち着きを取り戻したアリアが応援に来てくれた皆と別れ、宿に戻り、そして引き籠った!


 ☆ ☆ ☆


「おはよう」

 今日も良い天気だ。
 昨日の試合はアリアにとって残念だったかもしれないけど、その悔しさをバネに頑張れば彼女はもっと強くなれるはずだ。
 そのためには学ぶことが大切だ。だから学園へ行こうか!

 大丈夫あんなにも頑張ったんだ、アリアを悪く言う人なんてきっといないさ。
 もしそんなヤツが居たら、僕が二度とアリアの悪口を言えないようにしてやろう。
 そんな事が僕に出来るのかって? 強そうな相手でも、シオンさんに泣きついて「ヘッヘッヘ、アニキ、やっちゃってください!」とお願いすれば一発さ!

 なんて、朝から無駄にテンションを上げてみた。
 アリアが昨日の事を引きずってる可能性も有る、もしそうなら彼女のテンションは低いだろう。
 いや、いつも無表情でテンションは低いか。
 まぁせめて明るく努めよう、サラとリンはもう既に登校の準備は済ましている。
 なので後は、お寝坊さんのアリアだけだ。

「アリア起きて。早く学園に行くよ」

 ゆっくり、そしてそっとシーツの繭に包まった彼女をゆする。
 勢いあまって変な所を触らないように、ゆっくり注意深くだ。

「やだ」

 シーツの中から返事が聞こえた。やだか。

「やだじゃないの!」

「やだやだ!」

 う、う~ん。
 ここまで嫌がるというなら仕方がない。
 無理に連れて行っても可哀想だし、彼女も心の整理をする時間が必要だろう。
 
「わかりました。アリアの分のお昼ご飯はテーブルの上に置いておきますので、後でちゃんと食べてくださいね」

「うん」

 テーブルの上にお昼ご飯の弁当を置いて、部屋を出る。

「それじゃあ僕たちは行ってくるから」

 部屋の外ではシオンさん達も待っていてくれたようだ。
 全員が「どうしたの?」と言いたげだが、さっきのやり取りで学園までの時間がギリギリだ。

「学園へ向かいましょうか」

 皆には学園へ向かいながら話そう。


 ☆ ☆ ☆


「原因は昨日負けた事がショックだったんだと思います」 

 午前中で授業は終わる。
 教室にはアリア、リン、シオンさん、フルフルさん、イルナさん、そしてアリアが引きこもった話を聞きつけて、他の生徒達が集まっていた。
 流石にこの人数は僕の弁当で賄いきれないので、お腹が空いた人は自分達で買って来てもらうように言ってある。

「エルク、一つ聞いて良いかしら?」

 神妙な顔で、サラが僕に質問してきた。

「良いよ。何か気になる事があるの?」

「アリアって、そんなこと気にする子だっけ?」

 僕はその場でズルっと転びそうになった。
 周りを見てみると、皆視線を逸らしている。アリアは普段から無表情だから、そういう風に誤解を受けやすいのも仕方ないか。

「負けた時に、皆が応援してくれたのにって泣いて言ってましたよ」

「そ、そうなんだ。へぇ~」

 場を和ます冗談で言ったつもりだったのだろう。
 そこまでアリアが思い詰めていたと知って、自分の発言に罪悪感を感じたのだろう。僕から目を逸らし目線が宙を浮いている。  

「とりあえず、今日もう一度アリアと話してみるつもりです」

 正直学園には登校しなくても問題は無い。
 ただこんな形で終わるのは良くないと思う。


 ☆ ☆ ☆


 サラとフルフルさんは次回の予選に向けて修行に。
 リン、シオンさん、イルナさんは勇者ごっこに向かった。
 そして僕はシーツ相手に話しかけている。
 正しくはシーツの中の人だ。

「今日一日休んで、気持ちの整理はつきましたか?」

「……」

 返事が無い、ただのシーツのようだ。
 寝ている、というわけではないはずだ。僕の声に反応して一瞬「ビクッ」となったし。

「明日は学園、行けそうですか?」

「やだ」
 
 今度は返事がちゃんと来たぞ、否定の言葉だけど。

「なんで嫌なんですか?」

「怖い」

「怖い?」

「負けた事をガッカリされたり、馬鹿にされるのが怖い」

 彼女に期待した生徒から落胆や批難の声が上がるのが怖い、と言う事か。
 例え何も言われなくても、彼女の中の誰かがそうやってささやき、それは今もアリアを責め続けているのだろう。

「誰もそんな事言わないから、大丈夫ですよ」

 そう言った僕が、この言葉が届くわけないと一番知っている。
 この言葉を言う側の気持ちと、言われる側の気持ちがわかるからツライ。
 結局彼女は黙り込んでしまった。


 ☆ ☆ ☆


「と、言うわけなんだ」

 午前中の授業が終わり、昨日アリアと話した内容を教室で話す。
 メンツは昨日と一緒だ、というか昨日よりも聞きに来る生徒が増えている。
 全員が腕を組み、うんうん唸る、何か良い案が無いかを思案して。

「無理矢理学園に引っ張って連れてこれば良いんじゃないの?」

「うん、ダメ」

 僕らのパーティの魔術師殿は、どうやら脳筋のようだ。
 リンも苦い顔をしている。「流石にそれはどうよ」と思っているのだろう。

「あの、一つ提案があります」

 発言の主はおずおずと手を挙げ、への字眉毛で困ったような顔をしているように見える少女。ローズさんだ。
 皆の注目を浴びて、ちょっと俯いてしまっている。
 
「皆で宿まで行って『ガンバレー』と叫ぶのはどうでしょうか?」

 なるほど、絶対ダメな奴だ。
 しかし僕の気持ちとは裏腹に、ここに集った学生のテンションは上がっていく。

「そ、それなら皆で応援の手紙を書いて、その時に渡すのもどうかな?」

 ピーター君の提案に「おお!」と言う歓声が上がった。
 皆のテンションが更に上がっていく「良いね! やろうよ」と言う声が次々と上がっていく。
 皆と僕の温度差が激しい。
 彼らはアリアの事を思ってくれてるし、善意でやろうとしてくれている。だからこそ言いづらい。
 それ絶対にやったらダメだ、と。

 多分彼らが思い浮かんでるヴィジョンはこうだろう。


―――

「「「アリアちゃん、学園で待ってるよー!」」」

「皆、わざわざ来てくれたの?」

「「「これ、皆からの応援の手紙だよ」」」

「嬉しい! 明日から学園行くね!」

―――


 だけど、現実はこうなると思う。


―――

「「「アリアちゃん、学園で待ってるよー!」」」

「えっ?」

「「「これ、皆からの応援の手紙だよ」」」

「えっ?」

―――


 困惑するアリア、下手したら何も言わずに一人で街から出ていく可能性も有る。
 皆の期待に添えられない自分を責めてる彼女に対し、決定打になりかねない。

「それはどちらも、辞めた方が良いと思います」

 僕の一言で、一気に静まり返った。
 皆「え?」と言う顔をしている。それもそうだ、予想している未来が違うのだから。
 そして困惑は次第に怒りに変わっていく。僕がやっていることは向こうから見れば彼女を立ち直らせるための妨害でしかないのだから。
 
「お前、それどういうつもりだよ? 同じパーティの仲間なんだろ?」

 僕に突っかかって来るメガネをかけた青年。彼の顔に見覚えがある。
 キラーファングを想定した戦闘訓練に参加して以来、いつも陰からアリアを見守っている青年だ。
 せっかく彼女の力になれるチャンスに興奮していた所で水を差されたのだから怒るのも仕方ないか。
 だけど、ここで僕が引くわけにはいかない。

 サラ達も、なぜ僕がその考えを否定するのかわからないのだろう。
 彼を止めようとせず、成り行きを見守っている。

「ちょっと待った! 俺はエルク君の意見を聞くべきだと思う」

 僕の元へ歩いてくる彼の前に、スクール君が立ちふさがった。
 彼は僕に頷き、そしてメガネの青年に言った。

「エルク君は5年間も引き籠ったんだぞ! 引き籠りについては彼の方が詳しい」

 スクール君の言葉を聞いて「確かに」と言いながら皆頷いている。このまま帰って引き籠りたい気分になった。
 純粋な善意で言ってるから余計にツライ。まいいや、今はアリアが優先だし。 

「多分ですけど、似たような方法を以前にも他の方でやって、その人は結局その後にすぐ退学しちゃったという話無いですか?」

「あっ……」

 何人かの生徒が心当たりがあったようだ。やっぱりね。
 それは僕が引き籠った時にやられて、辛かった出来事のベスト3に入るから。

 正直、考え方にズレが生じてるんだと思う。
 皆は「外にさえ出てこれば何とかなる」みたいになっちゃってるんだけど、そもそもそれが間違いなんだ。

 外に出せばいいんじゃなく、外に出ても大丈夫にしないと意味が無い。
 じゃなきゃ上手く外に出せたとしても、そんなのは長く持たないだろう。
 そしてそれが難しいんだよな。

「参考までに、エルク君はどうやって外に出る事にしたんだい?」

「養うのは限界だから冒険者になって来なさいと言われて、家を追い出されたからだけど」 

 一気に空気が重くなった。
 スクール君が「あ、ごめん。マジゴメン」と目を合わせずに何度も謝って来る。

 誤解を解いて空気を変えるのに、30分以上かかった。
 「家を追い出されたけど、結局その日の内に家に帰った」と話すのは、少し恥ずかしかった。


 ☆ ☆ ☆


「そうだ、良いアイデアが浮かんだぞ!」

 スクール君の良いアイデアか、悪い予感しかしない。
 もし変な事を言うようなら、サラに頼んでフロストダイバーで氷漬けにしてもらおう。

「エルク君がアリアちゃんを、デートに誘えば良いんだよ」

 言い終わると同時に、サラがフロストダイバーで、まずは彼の膝まで氷漬けにしていた。ナイス。

「待った待った。サラちゃん、俺は冗談じゃなくて本気なんだって!」

「サ~ラ~ちゃ~ん~?」

 サラの顔中の血管が凄く浮かび上がっている。こわっ……
 追加のフロストダイバーで、スクール君は腰まで氷漬けにされた。

「サラさんすんません。自分本気なんで、冗談じゃないんで話だけでも聞いて頂いてよろしいでしょうか?」

 スクール君、完全に口調が変わってるんだけど。
 流石にこの状況で、ふざけれないと悟ったか。

「発言を許すわ」

「えっとですね、アリアさんなんですけど、エルクさんの事好きなんだと思うんですよ。あっ、好きと言ってもLOVEかLIKEかは分からないです、ただ一定以上の好感は持ってると思うんで。ここでエルク君がアリアさんをデートに誘って『外は怖くないよ、俺がついてるぜ』とやれば一気に解決すると思うわけなんですよ。はい」

「ふぅん」

 サラのチンピラ顔負けのメンチ切りに、スクール君は完全にヘビに睨まれたカエルになっている。
 周りはそんな彼女に威圧され、何も言えなくなっていた。
 イメージ崩れただろうな。大人し目の天才少女って感じだったのが、チンピラみたいな顔してるし。 

「エルク。アリアをデートに誘うのよ、わかった?」

「えっ? いきなりは無理じゃない?」

 その瞬間、僕は膝まで凍らされていた。
 サラのフロストダイバーだ。

「返事は『はい』か『わかりました』だけよ」

 それは選択肢が無いと思うんだけど。
 
「はい、わかりました」

 どうせ断られて次の作戦になるだろうし。

「それでは他の人達は、アリアに批難したりする人が居ないか探して、もし居たら辞めさせるように言って貰えますか? 最近はシオン派とアリア派で対立があるって聞くので」

 まぁ一番言いそうなのがシオン派の人達だから、そこはシオンさんが出張ればある程度は解決しそうだ。


 ☆ ☆ ☆


 宿に戻ってきたが、どうやってアリアを誘い出そう?
 『美味しい物食べさせてあげるから、おいでよ』しか思い浮かばない、流石にそれでは厳しいかな?
 まずは、学園に行くかだけでも聞いてみよう。

「アリア、明日は学園に行きますか?」

「やだ」

 やだか、そりゃあそうだよな。
 時間が開くと余計に行きづらくなるし。

「それじゃあ、一緒に学園サボってデートに行きませんか? 美味しいものでも食べて、服とか買いに行きません?」

 よくよく考えたらデートって恋人同士が使う言葉だよね?
 デートって言い方しない方が良かったんじゃない? これで断られたら振られたみたいでみじめじゃん、僕。

「うん、いいよ」

「えっ?」

「明日、エルクとデートする」

 僕は引き籠り少女を外に出すことに成功した。 
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

鬼神転生記~勇者として異世界転移したのに、呆気なく死にました。~

月見酒
ファンタジー
高校に入ってから距離を置いていた幼馴染4人と3年ぶりに下校することになった主人公、朝霧和也たち5人は、突然異世界へと転移してしまった。 目が覚め、目の前に立つ王女が泣きながら頼み込んできた。 「どうか、この世界を救ってください、勇者様!」 突然のことに混乱するなか、正義感の強い和也の幼馴染4人は勇者として魔王を倒すことに。 和也も言い返せないまま、勇者として頑張ることに。 訓練でゴブリン討伐していた勇者たちだったがアクシデントが起き幼馴染をかばった和也は命を落としてしまう。 「俺の人生も……これで終わり……か。せめて……エルフとダークエルフに会ってみたかったな……」 だが気がつけば、和也は転生していた。元いた世界で大人気だったゲームのアバターの姿で!? ================================================ 一巻発売中です。

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~

飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。 彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。 独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。 この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。 ※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。

処理中です...