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グラファリウムさんから依頼があったのは、数日後のことだった。
手紙を持ってきたのは、護衛のシオンさんだった。肩につくくらいのセミロングの黒髪を、ひとつ結びにしている。もうひとりの男性は金色の髪をひとつ結びにしている。シオンさんの背後にいて、顔は良くみえない。
また、わたしとも一定の距離を置いており、髪の色以外の印象はわからなかった。
「……今日のうちに、屋敷に来てほしいとのことです」
シオンさんは、申し訳なさそうに言った。やっぱり料理長の作ったものが、だんだん怪しい味になってきたのだそう。
施設長にはすでに話が通っており、支度が済めば領主様の屋敷へと向かうのだそうだ。
「必要であれば、料理が得意なものも連れて良いとあるが、心当たりはありますか」
「はい、あります」
ケントさんのことだろうと、ピンときた。
男性寮へは、わたしは行くことができない。そこで、施設長を通じて、ケントさんを呼んでもらうことになった。事情を知って、彼は自分専用の包丁なども荷物にまとめた。
迎えの馬車に乗り込む。なんとなくそわそわとするケントさんに、わたしは声をかける。
「ケントさんの料理、気に入ってもらえると思いますよ」
「そうか?だったら良いけど」
「わたしの作ったレシピでも喜んでもらえたんです。ケントさんほどの腕なら、きっともっと喜ぶと思います」
「ありがとう」
馬車はほどなくして領主様の屋敷へと到着した。
入口には、ジェミニさんと数人の使用人のみなさんが立っていた。馬車から降りると、ジェミニさんから案内されて、応接間へと通される。
「シズク殿、それからケントも良く来てくれた。大変助かる」
そうしてさっそくと、屋敷のキッチンへと案内された。キッチンでは料理長が待っていた。
「料理長、話した通り、これからキッチンを借りるぞ」
グラファリウムさんが言って、料理長がうなずいた。
「ケント、君はシズク殿と別で料理をなにか作ってくれ。それを採用試験としよう」
「……えっ!?」
「シズク殿が認めるのだから、腕は確かなのだろう」
「も、もちろんです!」
ということで、わたしとケントさんで、それぞれ料理をすることになった。
ちなみに、料理長が朝に作った料理も、ふたりで味見をする。レシピを渡したはずなのに、どこをどうしたらこうなるのか……と言うくらい、味がずれてしまっている。濃い塩気のコンソメスープは、胡椒のようなスパイスがたっぷりで、塩分さえ引けば寒い季節にあたたまりそうではある。ただし、倍量でお水を足しても足りないくらいの、海水を彷彿とするしょっぱさだ。
ひとくち目で、塩分の強さに頭痛がしそうになった。
これを食べたグラファリウムさんのことを思うと、体に優しい味を作りたくなる。
食材を選んで、調理を開始する。
ふたりで競い合うものではないので、気楽に始める。うーんと思い返して、むくみ予防のレシピを思い出す。真っ赤に熟れたトマトに十字に切れ目を入れて、ぺりぺりと皮をむく。日本にいた頃だったら、ガスコンロにかざして炙っていたけれど、こちらではできない。幸い、よく熟していたおかげで、つるんと皮がむけた。
他の野菜もひとくちサイズに切って、油を入れたお鍋で炒める。火が通ったらトマトも入れて、潰す。そうして水分がでてきたら、水とスパイスを少しいれてぐつぐつと煮込む。
主食のパスタは、具材にきのことベーコン。ベーコンを焼いて油がでたら、きのこを投入。それから茹でたパスタを和えたらおしまい。
お昼ご飯にするとのことで、グラファリウムさんと料理長、わたしとケントさん、それからジェミニさんもシオンさんの分を作る。合計6人、しかもグラファリウムさんと料理長は多め、というリクエスト。
大量の食材を切って、大鍋で炒めて、洗って……と忙しい。けれども、出来上がった料理の良い匂いと、全員分が並んだテーブルになんだかわくわくする。
(ああ、そうだ。わたしが小さい時の光景と一緒なんだ)
テーブルに並ぶお皿の数、それから「いただきます!」という言葉が脳裏によみがえる。
父母、祖父母、それから歳の離れた兄弟。大人数で食べる食事は、とても賑やかで、時にはうるさかったりもしたけど――楽しくてしあわせな記憶だ。
ひとり暮らしをしてから、すっかり忘れていたけれども。
わたしが料理を好きな理由は、作った先に、食べる人の笑顔があったからだ。短大に在学中のバイト先も、料理が好きだからとレストランを選んだ。仕事だから、家族に作るのとは違ったし、厳しかった。でも、お客様が帰り際に「美味しかった。また来るよ」と言ってくれたりして、働く喜びになっていた。
……うん、やっぱりわたし、料理を作る人になりたい。
あらためて決意をする。
「俺もできました!」
ケントさんの声にはっとする。
彼はわたしと同じ時間での調理でも、主食・主菜・副食・汁物を作り終えていた。
栄養バランスもばっちりで、グラファリウムさんと料理長様に主食のパスタと、主菜の魚の蒸し物を多めの盛り付けている。副食の野菜サラダは、魚を蒸すついでに卵も蒸して、玉葱が入ったたまごサラダ。汁物は、セロリと人参のスープ。
完璧すぎる。
「では、食べようか」
普段はそれぞれが別々に食事をするというのだけれども、今回は全員で摂る。「冷めないうちに美味しいものを食べよう」というグラファリウムさんの意向からだ。
ケントさんの料理はとってもおいしかった。
普段はもっと大人数の食事を作っていることもあって、作業も手慣れていた。それに、料理人という経験が活かされている。
全員がお皿を空にして、食事を終える。片付けは、他のひとに任せることになって、応接室へと戻った。
「料理長、俺の決断に異論はないな」
「はい、もちろんです」
この言葉で確定したようなものだった。隣に座るケントさんが、そわそわする。
「ケント、君をこちらで採用しよう。最初は料理長の元についてくれ。味付けなどは君に任せる」
「……ありがとうございます!」
いろいろな手続きがあるそうで、ケントさんは料理長と一緒に部屋を出て行った。
「シズク殿。君のおかげで、様々な問題が解消しそうだ。ありがとう」
「いえ、わたしは……」
「彼の料理の腕ならば、街の食堂では惜しかろう。料理長の問題も解消されるので、こちらとしてはほっとしている」
「ケントさんが、寮からいなくなってしまうと、今度はわたしたちが美味しい料理が食べれらなくなりますね」
「ああ、それは申し訳ないことをしたな」
グラファリウムさんは、がははと豪快に笑った。
「シズク殿の料理も大変おいしかった。朝食が濃い料理だったので、あのやさしい味は好ましかった」
「むくみ予防の料理なんです。塩分を排出しやすくする、料理です」
「ふうむ、料理でも毒抜きのような役目ができるんだな」
「毒っていうほどじゃないですけど、食材によっては体調にそったレシピもありますよ」
「そうか、ならば体調不良のときは相談させてもらおうかな」
なんて大真面目に言うのだ。
「それならケントさんも相談に乗れますよ」
料理人をしていた彼ならば、わたしよりも知識があるはず。けれど、グラファリウムさんは首を振った。
「そういう意味ではなかったのだが、まあいい。……少し外に用がある。ついでに、君を送り届けよう」
ケントさんはまだ手続きがあるそうで、後で送るそうだ。なので、グラファリウムさんとわたしとで、馬車に乗る。
施設に戻って、入り口でお別れをする。
「シズク殿、また助けが必要な時は、お願いしてもいいだろうか」
「わたしで宜しければ、いつでも」
グラファリウムさんはニカっと太陽のように笑って、それからまた行ってしまった。
施設へと戻ると、ヘレンが待っていてくれた。
「おかえりなさい、シズク!」
「ただいま、ヘレン」
そうして夕食までの間に、授業を休んでいたぶんの課題をこなす。
夏休みの宿題みたいに大量で、指にたこができてしまった。
夕食の頃にはケントさんも戻ってきていて、夕食の話題は、彼が領主様のもとで働くことになった話題でもちきりになった。
数日後、ケントさんが施設を出ることも決まり、お別れパーティーも開催された。
手紙を持ってきたのは、護衛のシオンさんだった。肩につくくらいのセミロングの黒髪を、ひとつ結びにしている。もうひとりの男性は金色の髪をひとつ結びにしている。シオンさんの背後にいて、顔は良くみえない。
また、わたしとも一定の距離を置いており、髪の色以外の印象はわからなかった。
「……今日のうちに、屋敷に来てほしいとのことです」
シオンさんは、申し訳なさそうに言った。やっぱり料理長の作ったものが、だんだん怪しい味になってきたのだそう。
施設長にはすでに話が通っており、支度が済めば領主様の屋敷へと向かうのだそうだ。
「必要であれば、料理が得意なものも連れて良いとあるが、心当たりはありますか」
「はい、あります」
ケントさんのことだろうと、ピンときた。
男性寮へは、わたしは行くことができない。そこで、施設長を通じて、ケントさんを呼んでもらうことになった。事情を知って、彼は自分専用の包丁なども荷物にまとめた。
迎えの馬車に乗り込む。なんとなくそわそわとするケントさんに、わたしは声をかける。
「ケントさんの料理、気に入ってもらえると思いますよ」
「そうか?だったら良いけど」
「わたしの作ったレシピでも喜んでもらえたんです。ケントさんほどの腕なら、きっともっと喜ぶと思います」
「ありがとう」
馬車はほどなくして領主様の屋敷へと到着した。
入口には、ジェミニさんと数人の使用人のみなさんが立っていた。馬車から降りると、ジェミニさんから案内されて、応接間へと通される。
「シズク殿、それからケントも良く来てくれた。大変助かる」
そうしてさっそくと、屋敷のキッチンへと案内された。キッチンでは料理長が待っていた。
「料理長、話した通り、これからキッチンを借りるぞ」
グラファリウムさんが言って、料理長がうなずいた。
「ケント、君はシズク殿と別で料理をなにか作ってくれ。それを採用試験としよう」
「……えっ!?」
「シズク殿が認めるのだから、腕は確かなのだろう」
「も、もちろんです!」
ということで、わたしとケントさんで、それぞれ料理をすることになった。
ちなみに、料理長が朝に作った料理も、ふたりで味見をする。レシピを渡したはずなのに、どこをどうしたらこうなるのか……と言うくらい、味がずれてしまっている。濃い塩気のコンソメスープは、胡椒のようなスパイスがたっぷりで、塩分さえ引けば寒い季節にあたたまりそうではある。ただし、倍量でお水を足しても足りないくらいの、海水を彷彿とするしょっぱさだ。
ひとくち目で、塩分の強さに頭痛がしそうになった。
これを食べたグラファリウムさんのことを思うと、体に優しい味を作りたくなる。
食材を選んで、調理を開始する。
ふたりで競い合うものではないので、気楽に始める。うーんと思い返して、むくみ予防のレシピを思い出す。真っ赤に熟れたトマトに十字に切れ目を入れて、ぺりぺりと皮をむく。日本にいた頃だったら、ガスコンロにかざして炙っていたけれど、こちらではできない。幸い、よく熟していたおかげで、つるんと皮がむけた。
他の野菜もひとくちサイズに切って、油を入れたお鍋で炒める。火が通ったらトマトも入れて、潰す。そうして水分がでてきたら、水とスパイスを少しいれてぐつぐつと煮込む。
主食のパスタは、具材にきのことベーコン。ベーコンを焼いて油がでたら、きのこを投入。それから茹でたパスタを和えたらおしまい。
お昼ご飯にするとのことで、グラファリウムさんと料理長、わたしとケントさん、それからジェミニさんもシオンさんの分を作る。合計6人、しかもグラファリウムさんと料理長は多め、というリクエスト。
大量の食材を切って、大鍋で炒めて、洗って……と忙しい。けれども、出来上がった料理の良い匂いと、全員分が並んだテーブルになんだかわくわくする。
(ああ、そうだ。わたしが小さい時の光景と一緒なんだ)
テーブルに並ぶお皿の数、それから「いただきます!」という言葉が脳裏によみがえる。
父母、祖父母、それから歳の離れた兄弟。大人数で食べる食事は、とても賑やかで、時にはうるさかったりもしたけど――楽しくてしあわせな記憶だ。
ひとり暮らしをしてから、すっかり忘れていたけれども。
わたしが料理を好きな理由は、作った先に、食べる人の笑顔があったからだ。短大に在学中のバイト先も、料理が好きだからとレストランを選んだ。仕事だから、家族に作るのとは違ったし、厳しかった。でも、お客様が帰り際に「美味しかった。また来るよ」と言ってくれたりして、働く喜びになっていた。
……うん、やっぱりわたし、料理を作る人になりたい。
あらためて決意をする。
「俺もできました!」
ケントさんの声にはっとする。
彼はわたしと同じ時間での調理でも、主食・主菜・副食・汁物を作り終えていた。
栄養バランスもばっちりで、グラファリウムさんと料理長様に主食のパスタと、主菜の魚の蒸し物を多めの盛り付けている。副食の野菜サラダは、魚を蒸すついでに卵も蒸して、玉葱が入ったたまごサラダ。汁物は、セロリと人参のスープ。
完璧すぎる。
「では、食べようか」
普段はそれぞれが別々に食事をするというのだけれども、今回は全員で摂る。「冷めないうちに美味しいものを食べよう」というグラファリウムさんの意向からだ。
ケントさんの料理はとってもおいしかった。
普段はもっと大人数の食事を作っていることもあって、作業も手慣れていた。それに、料理人という経験が活かされている。
全員がお皿を空にして、食事を終える。片付けは、他のひとに任せることになって、応接室へと戻った。
「料理長、俺の決断に異論はないな」
「はい、もちろんです」
この言葉で確定したようなものだった。隣に座るケントさんが、そわそわする。
「ケント、君をこちらで採用しよう。最初は料理長の元についてくれ。味付けなどは君に任せる」
「……ありがとうございます!」
いろいろな手続きがあるそうで、ケントさんは料理長と一緒に部屋を出て行った。
「シズク殿。君のおかげで、様々な問題が解消しそうだ。ありがとう」
「いえ、わたしは……」
「彼の料理の腕ならば、街の食堂では惜しかろう。料理長の問題も解消されるので、こちらとしてはほっとしている」
「ケントさんが、寮からいなくなってしまうと、今度はわたしたちが美味しい料理が食べれらなくなりますね」
「ああ、それは申し訳ないことをしたな」
グラファリウムさんは、がははと豪快に笑った。
「シズク殿の料理も大変おいしかった。朝食が濃い料理だったので、あのやさしい味は好ましかった」
「むくみ予防の料理なんです。塩分を排出しやすくする、料理です」
「ふうむ、料理でも毒抜きのような役目ができるんだな」
「毒っていうほどじゃないですけど、食材によっては体調にそったレシピもありますよ」
「そうか、ならば体調不良のときは相談させてもらおうかな」
なんて大真面目に言うのだ。
「それならケントさんも相談に乗れますよ」
料理人をしていた彼ならば、わたしよりも知識があるはず。けれど、グラファリウムさんは首を振った。
「そういう意味ではなかったのだが、まあいい。……少し外に用がある。ついでに、君を送り届けよう」
ケントさんはまだ手続きがあるそうで、後で送るそうだ。なので、グラファリウムさんとわたしとで、馬車に乗る。
施設に戻って、入り口でお別れをする。
「シズク殿、また助けが必要な時は、お願いしてもいいだろうか」
「わたしで宜しければ、いつでも」
グラファリウムさんはニカっと太陽のように笑って、それからまた行ってしまった。
施設へと戻ると、ヘレンが待っていてくれた。
「おかえりなさい、シズク!」
「ただいま、ヘレン」
そうして夕食までの間に、授業を休んでいたぶんの課題をこなす。
夏休みの宿題みたいに大量で、指にたこができてしまった。
夕食の頃にはケントさんも戻ってきていて、夕食の話題は、彼が領主様のもとで働くことになった話題でもちきりになった。
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