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18、裏切り
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あの小娘と会えなくなって三か月が過ぎた。
城下の噂では、あの小娘は魔に誑かされて気が狂ったと言われている。
あの性悪娘に限って気が狂うことはないと思うが。
とはいえ、小娘の行方が気にならないと言えば嘘になる。
デイノルトは小娘のことが少し心配になり、ハイエナル城を探し回った。
城の使用人の話を盗み聞きして、「勇者を生む姫君」が城の一室に閉じ込められていることが分かった。
デイノルトは小娘の姿を窓ごしに見つけた。
数ヶ月と変わらない姿にデイノルトはほっとした。
少し痩せただろうか。
デイノルトは静かに気付かれないように窓を開ける。
部屋の中に外からの冷たい風が入り、小娘の美しい銀色の髪を揺らす。
「魔王様?」
小娘は驚いたように緑色の目を見開いた。
気が狂っているようには全く見えない。
だが、何故かデイノルトを警戒しているようだった。
「何があった?」
デイノルトは小娘の警戒を解くように優しく尋ねた。
「いえ、何でもありません」
小娘はデイノルトから視線を離さない。
小娘は腹を手で庇うように押さえている。
「俺様の目は欺けぬぞ」
デイノルトは小娘を睨みつけた。
「魔王様」
小娘はデイノルトに抱きついてきた。
銀色の髪で視界がいっぱいになる。
デイノルトは小娘をそっと優しく抱きしめた。
「来ないで欲しかったです」
小娘は聞き取れないくらい小さな声で言った。
小娘は涙に濡れた緑の瞳でデイノルトを見つめた。
「何故だ? 俺様は貴様に会いたかったぞ」
デイノルトは優しく小娘の瞳を見つめ返した。
小娘が瞼を閉じると、涙が一筋流れ落ちた。
デイノルトはそっと小娘の涙に口づけをした。
小娘の細い手がデイノルトの首に触れる。
ガチャンと重々しい音が鳴った。
デイノルトの首に禍々しい首輪がついていた。
「なんだ、これは」
「隷従の首輪です」
小娘はデイノルトの問いに感情が抜け落ちたように答える。
「なんの真似だ?」
デイノルトは努めて冷静に小娘に尋ねた。
小娘がデイノルトにこんなことをするはずがない。
何か理由があるはずだ。
「あなたが消えれば、私の忌々しい役目から解放されるのです」
小娘はデイノルトを下等生物でも見るような目で見た。
何故そんな目でデイノルトを見る。
「こんなおもちゃで魔王に勝てると思うのか」
デイノルトは首輪を外そうとした。
「ひれ伏しなさい」
小娘は冷たい声で命令した。
デイノルトは抗おうとしたが、地面に這いつくばってしまった。
カーテンの陰から一人の小柄な老人が飛び出してきた。
「魔王デイノルト。覚悟しろ」
老人のしわしわの手に握られているのは聖剣のようだ。
デイノルトの右腕が切りつけられ、鋭い痛みが走る。
聖剣で傷つけられると治癒力が著しく低下するという噂をデイノルトは聞いていた。
その噂は本当だったようだ。
こいつ、先代魔王を倒した勇者か。
老人は濁った緑色の瞳でデイノルトを睨み付けている。
その瞳に見覚えがあった。
「よくも孫娘を誑かしたな」
老人は敵意丸出しの憎々しい目付きでデイノルトを睨んだ。
「誑かしてなどいない……」
デイノルトは激しい痛みを我慢して言った。
最初は邪な考えもあったが、途中からは小娘のことを純粋に好ましく思っていた。
小娘もデイノルトと同じ気持ちだったはずだ。
デイノルトは確かに小娘と心が通っていたと思う。
「孫娘が魔王はここに来ると言ったから張っていたが正解だったな」
心が通っていたと感じていたのはデイノルトだけだったか……
あの小娘も所詮下等生物だったということか。
やはり下等生物は下等生物だということか。
人間の王に似ていたから、少し油断し過ぎてしまったようだな。
俺様の完全な落ち度だ……
いや、落ち込んではいないが……
かなり失望はしたな。
「お前のことは昔から倒さねばならないと思っていた。ずっとその赤い瞳が気に食わなかった」
老人がデイノルトの身体に聖剣を突き立てようとした。
「儂の父上にあの世で挨拶するが良いぞ。父上は貴様が大好きだったからな! きっと大喜びするであろう!」
老人が狂ったようにけたたましく笑っている。
勇者の父上って、人間の王のことか?
全く分からん。
あ、まずい。
考え事をしている場合ではない。
「デイノルト! 危ない!」
リルが窓ガラスを破って、デイノルトを庇った。
「やめろ! リル!」
デイノルトの目の前でリルの身体が真っ二つになった。
デイノルトはそれを見ていることしか出来なかった。
リルの血が隷従の首輪に付くと、隷従の首輪は粉々に砕けた。
デイノルトは油断している老人を魔力で弾き飛ばした。
老人は壁に叩きつけられ、意識を失った。
デイノルトは右腕から血を流しながら、小娘に近寄った。
小娘が両手で腹を押さえて後ずさる。
「『勇者を生む姫君』よ。もう貴様と会うことはない」
小娘は息を飲んだ。
勇者と小娘はあいつの息子と曾孫だから、消しはしない。
だが、二度と俺様の視界に現れるな。
「あの、魔王様……」
小娘が何かを言いたそうだったが、デイノルトは無視をした。
デイノルトはリルの身体をそっと拾い上げた。
そのまま窓から外に出た。
「ごめんな。ごめんな……俺様のせいだ……」
デイノルトの赤い瞳から涙が零れ落ちた。
デイノルトは魔王城内にリルの墓を作った。
城下の噂では、あの小娘は魔に誑かされて気が狂ったと言われている。
あの性悪娘に限って気が狂うことはないと思うが。
とはいえ、小娘の行方が気にならないと言えば嘘になる。
デイノルトは小娘のことが少し心配になり、ハイエナル城を探し回った。
城の使用人の話を盗み聞きして、「勇者を生む姫君」が城の一室に閉じ込められていることが分かった。
デイノルトは小娘の姿を窓ごしに見つけた。
数ヶ月と変わらない姿にデイノルトはほっとした。
少し痩せただろうか。
デイノルトは静かに気付かれないように窓を開ける。
部屋の中に外からの冷たい風が入り、小娘の美しい銀色の髪を揺らす。
「魔王様?」
小娘は驚いたように緑色の目を見開いた。
気が狂っているようには全く見えない。
だが、何故かデイノルトを警戒しているようだった。
「何があった?」
デイノルトは小娘の警戒を解くように優しく尋ねた。
「いえ、何でもありません」
小娘はデイノルトから視線を離さない。
小娘は腹を手で庇うように押さえている。
「俺様の目は欺けぬぞ」
デイノルトは小娘を睨みつけた。
「魔王様」
小娘はデイノルトに抱きついてきた。
銀色の髪で視界がいっぱいになる。
デイノルトは小娘をそっと優しく抱きしめた。
「来ないで欲しかったです」
小娘は聞き取れないくらい小さな声で言った。
小娘は涙に濡れた緑の瞳でデイノルトを見つめた。
「何故だ? 俺様は貴様に会いたかったぞ」
デイノルトは優しく小娘の瞳を見つめ返した。
小娘が瞼を閉じると、涙が一筋流れ落ちた。
デイノルトはそっと小娘の涙に口づけをした。
小娘の細い手がデイノルトの首に触れる。
ガチャンと重々しい音が鳴った。
デイノルトの首に禍々しい首輪がついていた。
「なんだ、これは」
「隷従の首輪です」
小娘はデイノルトの問いに感情が抜け落ちたように答える。
「なんの真似だ?」
デイノルトは努めて冷静に小娘に尋ねた。
小娘がデイノルトにこんなことをするはずがない。
何か理由があるはずだ。
「あなたが消えれば、私の忌々しい役目から解放されるのです」
小娘はデイノルトを下等生物でも見るような目で見た。
何故そんな目でデイノルトを見る。
「こんなおもちゃで魔王に勝てると思うのか」
デイノルトは首輪を外そうとした。
「ひれ伏しなさい」
小娘は冷たい声で命令した。
デイノルトは抗おうとしたが、地面に這いつくばってしまった。
カーテンの陰から一人の小柄な老人が飛び出してきた。
「魔王デイノルト。覚悟しろ」
老人のしわしわの手に握られているのは聖剣のようだ。
デイノルトの右腕が切りつけられ、鋭い痛みが走る。
聖剣で傷つけられると治癒力が著しく低下するという噂をデイノルトは聞いていた。
その噂は本当だったようだ。
こいつ、先代魔王を倒した勇者か。
老人は濁った緑色の瞳でデイノルトを睨み付けている。
その瞳に見覚えがあった。
「よくも孫娘を誑かしたな」
老人は敵意丸出しの憎々しい目付きでデイノルトを睨んだ。
「誑かしてなどいない……」
デイノルトは激しい痛みを我慢して言った。
最初は邪な考えもあったが、途中からは小娘のことを純粋に好ましく思っていた。
小娘もデイノルトと同じ気持ちだったはずだ。
デイノルトは確かに小娘と心が通っていたと思う。
「孫娘が魔王はここに来ると言ったから張っていたが正解だったな」
心が通っていたと感じていたのはデイノルトだけだったか……
あの小娘も所詮下等生物だったということか。
やはり下等生物は下等生物だということか。
人間の王に似ていたから、少し油断し過ぎてしまったようだな。
俺様の完全な落ち度だ……
いや、落ち込んではいないが……
かなり失望はしたな。
「お前のことは昔から倒さねばならないと思っていた。ずっとその赤い瞳が気に食わなかった」
老人がデイノルトの身体に聖剣を突き立てようとした。
「儂の父上にあの世で挨拶するが良いぞ。父上は貴様が大好きだったからな! きっと大喜びするであろう!」
老人が狂ったようにけたたましく笑っている。
勇者の父上って、人間の王のことか?
全く分からん。
あ、まずい。
考え事をしている場合ではない。
「デイノルト! 危ない!」
リルが窓ガラスを破って、デイノルトを庇った。
「やめろ! リル!」
デイノルトの目の前でリルの身体が真っ二つになった。
デイノルトはそれを見ていることしか出来なかった。
リルの血が隷従の首輪に付くと、隷従の首輪は粉々に砕けた。
デイノルトは油断している老人を魔力で弾き飛ばした。
老人は壁に叩きつけられ、意識を失った。
デイノルトは右腕から血を流しながら、小娘に近寄った。
小娘が両手で腹を押さえて後ずさる。
「『勇者を生む姫君』よ。もう貴様と会うことはない」
小娘は息を飲んだ。
勇者と小娘はあいつの息子と曾孫だから、消しはしない。
だが、二度と俺様の視界に現れるな。
「あの、魔王様……」
小娘が何かを言いたそうだったが、デイノルトは無視をした。
デイノルトはリルの身体をそっと拾い上げた。
そのまま窓から外に出た。
「ごめんな。ごめんな……俺様のせいだ……」
デイノルトの赤い瞳から涙が零れ落ちた。
デイノルトは魔王城内にリルの墓を作った。
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