75 / 82
後編
75.お城の仮面舞踏会。壁際で立ち尽くしていた姫に声をかけたのは金髪の青年だった。(1)
しおりを挟む
ロウサ城は外部の者にはあまり知られていないが、小さな街になっている。
そして、その丁度中心の位置に巨大なダンスホールのある建物が設置されている。
その中では、今晩、高貴な身分の貴族達が集まり仮面舞踏会が開かれていた。華やかな装飾を身につけた貴族達が皆楽し気に踊っている中で、壁際で居心地悪そうに立っている少女がいた。金髪に赤い目をした小太りの少女は、この国の姫だった。
姫は仮面の下で暗い顔をして、人々のダンスを見ている。催しに参加する時は、彼女はいつもこうなのだ。つまらなそうに、壁際で立っている。そうしていると、心優しい友人のレナードがよく声をかけてきてくれたものだった。だが、そんな彼ももう今はいない。
「お手をどうぞ、レディー。」
姫の目の前に手が差し伸べられる。姫はびっくりして顔をあげた。そこには仮面を被った金髪の青年が立っていた。
(……レナード?)
一瞬、かつての友人が目の前で立っているのかと思った。だが、よく見ると別人だ。仮面の隙間から見える瞳の色は赤ではなく、碧色だった。だが、別人だと分かった後も、姫は目の前の男から目を離せずにいた。仮面ごしでもわかる整った顔に凛とした声と佇まい。周りの貴婦人達が皆チラチラと彼の事を見ている。
姫は彼に見覚えがなかった。仮面をつけていて顔は見えないが、知っている相手かどうかは流石にわかる。誰かの紹介でこの舞踏会に来たのだろうか、と姫は思った。
「あの……あなたは誰?」
「恐れながら、今夜は仮面舞踏会。相手に身分を明かす事はできません。今は、なんの肩書きもないただの男の手を取っていただけませんか?」
「……。」
姫はしばらく何も返事をせずただじっと差し伸べられた手を眺めた。
(きっと彼は私が姫だって事は分かってるんでしょうね。そうでなきゃ、壁際で佇んでるでぶっちょの女に声なんかかけないわ。)
姫は惨めな気持ちになる。一瞬、誘いを断ろうかとも思った。が、しばらく考えた後、彼の手をとった。姫は仮面舞踏会が始まってから一度も踊っていない。ずっと壁際で立っていた。一国の姫として、流石に一回はダンスを踊らないと誰かしらにどやされてしまいそうだ。
「一曲だけなら……。」
「光栄に存じます。」
青年は仮面の下で微笑んだ。青年の笑顔があまりにも眩しくて、姫は思わず顔が熱くなる。
曲が始まり、二人はダンスを踊る。しかし、最初の一歩目で姫はズッコケてしまった。
「ご、ごめんなさい……! え、えっと、私そんな上手くなくて……!!」
姫はただでさえ赤い頬をさらに真っ赤に染める。
「や、やっぱり私もう踊りたくないわ……。ダンスが下手っていうのもあるけど、今は踊る気分じゃないの。」
姫はそう言って壁際に戻ろうとする。しかし、青年は姫の手を掴んだまま放さない。
「お待ちください。僕は気にしませんよ。それにあなたはこんなに魅力的な方なのに、端に戻られてはもったいない!」
「お世辞は結構よ!」
「お世辞じゃありません。あなたはとても可愛らしい方だ。もっとご自分に自信を持っても良いと思います。」
青年は仮面の奥にある碧い瞳を真っ直ぐに姫に向ける。姫は思わず息をのんだ。たとえ彼の言葉がお世辞だと分かっていようとも、彼の碧い瞳に心を奪われない女はいるだろうか。
姫は再び、青年の手を取り、ダンスを再開する。数分後、踊っていた曲が終わる頃には姫はすっかり青年の事が気になっていた。
だが、ふと姫は青年の背後を見て何かに気づく。
「すみません、それじゃあ……。」
姫はそれだけ言うと、青年から離れる。姫はどこに行くのか、ダンスホールからも出て行ってしまった。
青年はすぐ後ろから咳払いが聞こえて後ろを振り返った。他の貴族達とは比べものにならない程豪華な装飾に身を包んだ女性が立っていた。姫と同じ、金髪に赤い瞳。仮面ごしでも、誰にも引けを取らない美しさが際立つ。
青年_針鼠が、随分長い間会いたかった女。
針鼠は、今、女王と対面していた。
針鼠はしばらくの間、女王の顔を見続けた。母や仲間達を殺し、自分の人生を狂わせ、エラに呪いをかけた人間が今目の前にいる。
「何か?」
女王は自信満々な笑みを浮かべた。針鼠は慌てて頭をさげる。
「……大変失礼いたしました。あまりにもお美しくて見惚れてしまいました。」
「あなたさっき姫にも同じように褒めちぎっていましたよね?そうやってすぐ女の機嫌を取ろうとする男は信用できません。」
「……ッ! あの方は殿下だったのですか!? そんな……! 僕は存じ上げませんでした!」
針鼠は大いに驚いたふりをする。
「嘘おっしゃい。自分の娘ながらあんな器量の悪い子、姫だと分かっていなければ誰も声なんかかけないわ。」
「自分の娘って……じゃあ……あなたは……。」
「ふふっ……まだ演技を続けたいようですね。良いわ。私の方から言ってあげます。___私は、この国の女王です。」
針鼠はまた大胆に息をのむふりをする。
「私の事も姫の事もわかっていたから、そのように甘い顔をして近づいてきたのでしょう? 小賢しい男だ。」
「……。」
手にじわりと汗を感じる。女王は針鼠の事を疑っているのか。
周りの貴族は不安げにチラチラ女王と針鼠のやりとりを見ている。
「でも……」
女王は針鼠の顎をクイッと引き上げる。
「悪くない顔をしている。」
そして、その丁度中心の位置に巨大なダンスホールのある建物が設置されている。
その中では、今晩、高貴な身分の貴族達が集まり仮面舞踏会が開かれていた。華やかな装飾を身につけた貴族達が皆楽し気に踊っている中で、壁際で居心地悪そうに立っている少女がいた。金髪に赤い目をした小太りの少女は、この国の姫だった。
姫は仮面の下で暗い顔をして、人々のダンスを見ている。催しに参加する時は、彼女はいつもこうなのだ。つまらなそうに、壁際で立っている。そうしていると、心優しい友人のレナードがよく声をかけてきてくれたものだった。だが、そんな彼ももう今はいない。
「お手をどうぞ、レディー。」
姫の目の前に手が差し伸べられる。姫はびっくりして顔をあげた。そこには仮面を被った金髪の青年が立っていた。
(……レナード?)
一瞬、かつての友人が目の前で立っているのかと思った。だが、よく見ると別人だ。仮面の隙間から見える瞳の色は赤ではなく、碧色だった。だが、別人だと分かった後も、姫は目の前の男から目を離せずにいた。仮面ごしでもわかる整った顔に凛とした声と佇まい。周りの貴婦人達が皆チラチラと彼の事を見ている。
姫は彼に見覚えがなかった。仮面をつけていて顔は見えないが、知っている相手かどうかは流石にわかる。誰かの紹介でこの舞踏会に来たのだろうか、と姫は思った。
「あの……あなたは誰?」
「恐れながら、今夜は仮面舞踏会。相手に身分を明かす事はできません。今は、なんの肩書きもないただの男の手を取っていただけませんか?」
「……。」
姫はしばらく何も返事をせずただじっと差し伸べられた手を眺めた。
(きっと彼は私が姫だって事は分かってるんでしょうね。そうでなきゃ、壁際で佇んでるでぶっちょの女に声なんかかけないわ。)
姫は惨めな気持ちになる。一瞬、誘いを断ろうかとも思った。が、しばらく考えた後、彼の手をとった。姫は仮面舞踏会が始まってから一度も踊っていない。ずっと壁際で立っていた。一国の姫として、流石に一回はダンスを踊らないと誰かしらにどやされてしまいそうだ。
「一曲だけなら……。」
「光栄に存じます。」
青年は仮面の下で微笑んだ。青年の笑顔があまりにも眩しくて、姫は思わず顔が熱くなる。
曲が始まり、二人はダンスを踊る。しかし、最初の一歩目で姫はズッコケてしまった。
「ご、ごめんなさい……! え、えっと、私そんな上手くなくて……!!」
姫はただでさえ赤い頬をさらに真っ赤に染める。
「や、やっぱり私もう踊りたくないわ……。ダンスが下手っていうのもあるけど、今は踊る気分じゃないの。」
姫はそう言って壁際に戻ろうとする。しかし、青年は姫の手を掴んだまま放さない。
「お待ちください。僕は気にしませんよ。それにあなたはこんなに魅力的な方なのに、端に戻られてはもったいない!」
「お世辞は結構よ!」
「お世辞じゃありません。あなたはとても可愛らしい方だ。もっとご自分に自信を持っても良いと思います。」
青年は仮面の奥にある碧い瞳を真っ直ぐに姫に向ける。姫は思わず息をのんだ。たとえ彼の言葉がお世辞だと分かっていようとも、彼の碧い瞳に心を奪われない女はいるだろうか。
姫は再び、青年の手を取り、ダンスを再開する。数分後、踊っていた曲が終わる頃には姫はすっかり青年の事が気になっていた。
だが、ふと姫は青年の背後を見て何かに気づく。
「すみません、それじゃあ……。」
姫はそれだけ言うと、青年から離れる。姫はどこに行くのか、ダンスホールからも出て行ってしまった。
青年はすぐ後ろから咳払いが聞こえて後ろを振り返った。他の貴族達とは比べものにならない程豪華な装飾に身を包んだ女性が立っていた。姫と同じ、金髪に赤い瞳。仮面ごしでも、誰にも引けを取らない美しさが際立つ。
青年_針鼠が、随分長い間会いたかった女。
針鼠は、今、女王と対面していた。
針鼠はしばらくの間、女王の顔を見続けた。母や仲間達を殺し、自分の人生を狂わせ、エラに呪いをかけた人間が今目の前にいる。
「何か?」
女王は自信満々な笑みを浮かべた。針鼠は慌てて頭をさげる。
「……大変失礼いたしました。あまりにもお美しくて見惚れてしまいました。」
「あなたさっき姫にも同じように褒めちぎっていましたよね?そうやってすぐ女の機嫌を取ろうとする男は信用できません。」
「……ッ! あの方は殿下だったのですか!? そんな……! 僕は存じ上げませんでした!」
針鼠は大いに驚いたふりをする。
「嘘おっしゃい。自分の娘ながらあんな器量の悪い子、姫だと分かっていなければ誰も声なんかかけないわ。」
「自分の娘って……じゃあ……あなたは……。」
「ふふっ……まだ演技を続けたいようですね。良いわ。私の方から言ってあげます。___私は、この国の女王です。」
針鼠はまた大胆に息をのむふりをする。
「私の事も姫の事もわかっていたから、そのように甘い顔をして近づいてきたのでしょう? 小賢しい男だ。」
「……。」
手にじわりと汗を感じる。女王は針鼠の事を疑っているのか。
周りの貴族は不安げにチラチラ女王と針鼠のやりとりを見ている。
「でも……」
女王は針鼠の顎をクイッと引き上げる。
「悪くない顔をしている。」
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。
尾道小町
恋愛
登場人物紹介
ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢
17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。
ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。
シェーン・ロングベルク公爵 25歳
結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。
ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳
優秀でシェーンに、こき使われている。
コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳
ヴィヴィアンの幼馴染み。
アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳
シェーンの元婚約者。
ルーク・ダルシュール侯爵25歳
嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。
ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。
ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。
この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。
ジュリアン・スチール公爵令嬢18歳デビット王太子殿下の婚約者。
ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳
私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。
一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。
正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
旦那様の様子がおかしいのでそろそろ離婚を切り出されるみたいです。
バナナマヨネーズ
恋愛
とある王国の北部を治める公爵夫婦は、すべての領民に愛されていた。
しかし、公爵夫人である、ギネヴィアは、旦那様であるアルトラーディの様子がおかしいことに気が付く。
最近、旦那様の様子がおかしい気がする……。
わたしの顔を見て、何か言いたそうにするけれど、結局何も言わない旦那様。
旦那様と結婚して十年の月日が経過したわ。
当時、十歳になったばかりの幼い旦那様と、見た目十歳くらいのわたし。
とある事情で荒れ果てた北部を治めることとなった旦那様を支える為、結婚と同時に北部へ住処を移した。
それから十年。
なるほど、とうとうその時が来たのね。
大丈夫よ。旦那様。ちゃんと離婚してあげますから、安心してください。
一人の女性を心から愛する旦那様(超絶妻ラブ)と幼い旦那様を立派な紳士へと育て上げた一人の女性(合法ロリ)の二人が紡ぐ、勘違いから始まり、運命的な恋に気が付き、真実の愛に至るまでの物語。
全36話
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
【完結】伯爵の愛は狂い咲く
白雨 音
恋愛
十八歳になったアリシアは、兄の友人男爵子息のエリックに告白され、婚約した。
実家の商家を手伝い、友人にも恵まれ、アリシアの人生は充実し、順風満帆だった。
だが、町のカーニバルの夜、それを脅かす出来事が起こった。
仮面の男が「見つけた、エリーズ!」と、アリシアに熱く口付けたのだ!
そこから、アリシアの運命の歯車は狂い始めていく。
両親からエリックとの婚約を解消し、年の離れた伯爵に嫁ぐ様に勧められてしまう。
「結婚は愛した人とします!」と抗うアリシアだが、運命は彼女を嘲笑い、
その渦に巻き込んでいくのだった…
アリシアを恋人の生まれ変わりと信じる伯爵の執愛。
異世界恋愛、短編:本編(アリシア視点)前日譚(ユーグ視点)
《完結しました》
俺の妖精すぎるおっとり妻から離縁を求められ、戦場でも止まらなかった心臓が止まるかと思った。何を言われても別れたくはないんだが?
イセヤ レキ
恋愛
「離縁致しましょう」
私の幸せな世界は、妻の言い放ったたった一言で、凍りついたのを感じた──。
最愛の妻から離縁を突きつけられ、最終的に無事に回避することが出来た、英雄の独白。
全6話、完結済。
リクエストにお応えした作品です。
単体でも読めると思いますが、
①【私の愛しい娘が、自分は悪役令嬢だと言っております。私の呪詛を恋敵に使って断罪されるらしいのですが、同じ失敗を犯すつもりはございませんよ?】
母主人公
※ノベルアンソロジー掲載の為、アルファポリス様からは引き下げております。
②【私は、お母様の能力を使って人の恋路を邪魔する悪役令嬢のようです。けれども断罪回避を目指すので、ヒーローに近付くつもりは微塵もございませんよ?】
娘主人公
を先にお読み頂くと世界観に理解が深まるかと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる