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後編
61.仲間との再会(1)
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「どうした!?」
突然息切れして地面に手をつくエラに針鼠が駆け寄る。
「わから……ない……ッ。急に息が……苦しくなって……。」
エラは困惑しながらも、体を動かそうとするが、やはり息が苦しい。今度は魔法で体を浮かせようと試みるが魔力が尽きてしまった。『歩く月』はもうそこまで迫っている。針鼠が舌打ちをした。
そして、針鼠はエラを抱きかかえた。
「……えええ!?」
針鼠はエラを抱えたまま走り出す。エラはびっくりしてじたばたもがいた。
「おろ、降ろしてよ!」
「暴れんな! 死にてえのか!?」
針鼠は真剣に怒鳴る。エラは何も言えなくなり黙る。
(だだって、この間は肩に担いでたじゃない。よ、四つも年下の子に…しかもよりによって針鼠に抱きかかえられるなんて……恥ずかしすぎる……。)
体勢が体勢なだけにエラは恥ずかしくてカゴの中で顔が真っ赤になる。
「針鼠、こっちだ!」
突然、曲がり角の向こうから声が聞こえた。エラの知っている声だ。針鼠が声の方向に走る。
弟ドラが立っていた。弟ドラはさっきの公開処刑の場にはいなかった。しかし、何も説明しなくても、彼は針鼠達を誘導してくれた。裏路地を右に左に、くねくねと進んで追手の目を欺ける。すっかり、『歩く月』の気配がなくなり、自分達は迷っているのではないか、とエラが心配になりかけた頃、弟ドラは止まった。目の前には古びた孤児院が立っていた。もう使われていないらしい。どうやらここが目的地だったようだ。
エラは、今は息が苦しくない。針鼠がやっとエラを降ろしてくれた。
「ねえ、弟ドラさん。兄ドラさんは……?」
エラが聞くと、弟ドラが無言である方向に親指を指した。孤児院は教会と併設されていて、まばらに墓も立っていた。弟ドラが指差したのはその内の一つだった。
「崖の上の処刑場から命からがら二人で脱出したんだけどよ。ここまで逃げてきたら安心したのか気絶した。で、そのまま起きず3日後にぽっくり逝っちまった。」
エラは息が詰まった。
軽い調子で言う弟ドラも片目が潰れたのか包帯で巻いていた。服の上からでも身体中傷だらけなのがわかる。相当の悪戦苦闘だったのだろう。
弟ドラが「入れ」と言って扉を開けてくれた。中にはもう既に蜘蛛達が逃げ込んでいた。
中に入ると、針鼠がエラの容体について聞いてきた。
エラは今は呼吸が正常で、体は特になんともなっていない。しかし、少し激しく歩いたり、喋ったりするとすぐに息切れしやすくなることに気がついた。
「息が苦しくなったのはイシさんにかかっている呪いのせいでしょう。」
神父が言った。
「人間の臓器の中には呼吸や活力の生成を担う物もあります。おそらくですが、呪いのせいでその臓器の機能が一部奪われたのかもしれません。死なない程度に。」
「……。」
「魔力を消費しすぎてはだめです。魔法を使いすぎるとその分、体が弱まり呪いの進行が早まってしまいます。」
後半の説明はエラだけでなく皆に向けたものだった。エラの魔法は確かに強力だが、無制限に使える訳ではないことを周知させた。
「……生き残っているのはこれだけか?他の奴らは?」
針鼠が聞く。
「俺が知ってる範囲ではここにいる人間しかいない。」
蜘蛛が暗い表情で答えた。蜘蛛が言うにはエラ達がいない間にすっかり王都が変わり果ててしまったらしい。王政府は崖の上の処刑場での惨劇を全て『白い教会』の仕業として、更にその背後には南の国ヒートンがいるというデマを広めた。そしてそれを理由にヒートンとの戦争を始めたのだ。女王は戦争のために民衆に重い税を課した。民達の暮らしはますます困窮し、貧民街では餓死者も増えてきたらしい。エラと針鼠も蜘蛛達に会う前にその状況を直接見てきた。エラは酷く心を痛めた。
今度はエラ達が今までどうしていたか話すことになった。エラは魔法で崖から墜落する針鼠を助けた事、白い蝶の導きで『魔法使いのうろ』に辿り着いた事、針鼠を数日解放した事、その後また白い蝶のおかげで王都まで戻ってこれた事、そして蜘蛛達の処刑の話を聞きつけて助けにきた事を話した。周りは特に『迷いの森』に入って、生還した事に大いに驚いていた。
「『迷いの森』は強力な魔法の力が働いていて、一歩でも足を踏み入れた者は出てくる事のできない森です。それを容易く脱出してしまうとは……魔法使いというのは本当に不思議です。」
「ガハハハハハッ! 鼠太郎にイシがついててよかったなあ! 俺はてっきり幽霊でも出たんじゃないかと思ったぞ!! なあ! 翡翠!」
白銀が豪快な笑い声をあげ、バンバンッと翡翠の背中を叩いた。翡翠は終始無言だ。
白銀は翡翠の父親で、フリン牢獄襲撃の件で捕まり、公開処刑されるところだった人だ。翡翠と同じドワーフで、肌が黒い。だが、ドワーフにしてはかなり大柄で、エラよりも頭一つ分は背が高い。髪は緑色で顔つきもよく翡翠と似ている。しかし、白銀と翡翠は中身は全然似ていなくて、大人しい翡翠に比べて白銀は基本的に騒がしい。翡翠の性格は母親似なのだろうか、とエラは思った。
「しっかしアンタ、ボウシ族なのにイシって呼ぶのはなかなかややこしいなあ。」
白銀が面倒臭そうに頭をボリボリとかく。エラがカゴで顔を被って顔を隠しているのでボウシ族と間違えられているようだ。
すると、針鼠が説明した。
「そいつはイシ族の女だからイシって呼んでるんだよ。元貴族令嬢で女王に呪いをかけられてどんどん体から大事なもん奪われる呪いをかけられた。だから今、顔とか髪とか無くなっててカゴで隠……」
針鼠がそこで口を閉ざした。無表情にエラの様子をチラ見する。針鼠なりに、ペラペラ喋りすぎたかと気にしたようだった。
エラの髪がなくなってしまった事は、他の皆は初めて知る情報だ。前はカゴの中でリボンで髪を縛っていたので外からではエラの変化に気づきにくいのだ。
「別に気にしてないわよ。」
エラは強がりでもなく、穏やかに言った。
突然息切れして地面に手をつくエラに針鼠が駆け寄る。
「わから……ない……ッ。急に息が……苦しくなって……。」
エラは困惑しながらも、体を動かそうとするが、やはり息が苦しい。今度は魔法で体を浮かせようと試みるが魔力が尽きてしまった。『歩く月』はもうそこまで迫っている。針鼠が舌打ちをした。
そして、針鼠はエラを抱きかかえた。
「……えええ!?」
針鼠はエラを抱えたまま走り出す。エラはびっくりしてじたばたもがいた。
「おろ、降ろしてよ!」
「暴れんな! 死にてえのか!?」
針鼠は真剣に怒鳴る。エラは何も言えなくなり黙る。
(だだって、この間は肩に担いでたじゃない。よ、四つも年下の子に…しかもよりによって針鼠に抱きかかえられるなんて……恥ずかしすぎる……。)
体勢が体勢なだけにエラは恥ずかしくてカゴの中で顔が真っ赤になる。
「針鼠、こっちだ!」
突然、曲がり角の向こうから声が聞こえた。エラの知っている声だ。針鼠が声の方向に走る。
弟ドラが立っていた。弟ドラはさっきの公開処刑の場にはいなかった。しかし、何も説明しなくても、彼は針鼠達を誘導してくれた。裏路地を右に左に、くねくねと進んで追手の目を欺ける。すっかり、『歩く月』の気配がなくなり、自分達は迷っているのではないか、とエラが心配になりかけた頃、弟ドラは止まった。目の前には古びた孤児院が立っていた。もう使われていないらしい。どうやらここが目的地だったようだ。
エラは、今は息が苦しくない。針鼠がやっとエラを降ろしてくれた。
「ねえ、弟ドラさん。兄ドラさんは……?」
エラが聞くと、弟ドラが無言である方向に親指を指した。孤児院は教会と併設されていて、まばらに墓も立っていた。弟ドラが指差したのはその内の一つだった。
「崖の上の処刑場から命からがら二人で脱出したんだけどよ。ここまで逃げてきたら安心したのか気絶した。で、そのまま起きず3日後にぽっくり逝っちまった。」
エラは息が詰まった。
軽い調子で言う弟ドラも片目が潰れたのか包帯で巻いていた。服の上からでも身体中傷だらけなのがわかる。相当の悪戦苦闘だったのだろう。
弟ドラが「入れ」と言って扉を開けてくれた。中にはもう既に蜘蛛達が逃げ込んでいた。
中に入ると、針鼠がエラの容体について聞いてきた。
エラは今は呼吸が正常で、体は特になんともなっていない。しかし、少し激しく歩いたり、喋ったりするとすぐに息切れしやすくなることに気がついた。
「息が苦しくなったのはイシさんにかかっている呪いのせいでしょう。」
神父が言った。
「人間の臓器の中には呼吸や活力の生成を担う物もあります。おそらくですが、呪いのせいでその臓器の機能が一部奪われたのかもしれません。死なない程度に。」
「……。」
「魔力を消費しすぎてはだめです。魔法を使いすぎるとその分、体が弱まり呪いの進行が早まってしまいます。」
後半の説明はエラだけでなく皆に向けたものだった。エラの魔法は確かに強力だが、無制限に使える訳ではないことを周知させた。
「……生き残っているのはこれだけか?他の奴らは?」
針鼠が聞く。
「俺が知ってる範囲ではここにいる人間しかいない。」
蜘蛛が暗い表情で答えた。蜘蛛が言うにはエラ達がいない間にすっかり王都が変わり果ててしまったらしい。王政府は崖の上の処刑場での惨劇を全て『白い教会』の仕業として、更にその背後には南の国ヒートンがいるというデマを広めた。そしてそれを理由にヒートンとの戦争を始めたのだ。女王は戦争のために民衆に重い税を課した。民達の暮らしはますます困窮し、貧民街では餓死者も増えてきたらしい。エラと針鼠も蜘蛛達に会う前にその状況を直接見てきた。エラは酷く心を痛めた。
今度はエラ達が今までどうしていたか話すことになった。エラは魔法で崖から墜落する針鼠を助けた事、白い蝶の導きで『魔法使いのうろ』に辿り着いた事、針鼠を数日解放した事、その後また白い蝶のおかげで王都まで戻ってこれた事、そして蜘蛛達の処刑の話を聞きつけて助けにきた事を話した。周りは特に『迷いの森』に入って、生還した事に大いに驚いていた。
「『迷いの森』は強力な魔法の力が働いていて、一歩でも足を踏み入れた者は出てくる事のできない森です。それを容易く脱出してしまうとは……魔法使いというのは本当に不思議です。」
「ガハハハハハッ! 鼠太郎にイシがついててよかったなあ! 俺はてっきり幽霊でも出たんじゃないかと思ったぞ!! なあ! 翡翠!」
白銀が豪快な笑い声をあげ、バンバンッと翡翠の背中を叩いた。翡翠は終始無言だ。
白銀は翡翠の父親で、フリン牢獄襲撃の件で捕まり、公開処刑されるところだった人だ。翡翠と同じドワーフで、肌が黒い。だが、ドワーフにしてはかなり大柄で、エラよりも頭一つ分は背が高い。髪は緑色で顔つきもよく翡翠と似ている。しかし、白銀と翡翠は中身は全然似ていなくて、大人しい翡翠に比べて白銀は基本的に騒がしい。翡翠の性格は母親似なのだろうか、とエラは思った。
「しっかしアンタ、ボウシ族なのにイシって呼ぶのはなかなかややこしいなあ。」
白銀が面倒臭そうに頭をボリボリとかく。エラがカゴで顔を被って顔を隠しているのでボウシ族と間違えられているようだ。
すると、針鼠が説明した。
「そいつはイシ族の女だからイシって呼んでるんだよ。元貴族令嬢で女王に呪いをかけられてどんどん体から大事なもん奪われる呪いをかけられた。だから今、顔とか髪とか無くなっててカゴで隠……」
針鼠がそこで口を閉ざした。無表情にエラの様子をチラ見する。針鼠なりに、ペラペラ喋りすぎたかと気にしたようだった。
エラの髪がなくなってしまった事は、他の皆は初めて知る情報だ。前はカゴの中でリボンで髪を縛っていたので外からではエラの変化に気づきにくいのだ。
「別に気にしてないわよ。」
エラは強がりでもなく、穏やかに言った。
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