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前編
48.前編の終わり(1)
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「まず一つ目だ……。エラ、お前にかけられた呪いは、解く事ができない。」
「____っ」
「……私はお前の呪いを知っていた。その呪いは…術者ですら解く事はできない。たとえ…術者を殺してもだ。」
黒目の言葉に、エラは何も言えなくなった。
「……そんな事……あなた一言もいってなかったじゃない…。」
「すまない。言わない事が……お前のためになると……思っていたんだ……。だが……こうして死を目の前にすると、どうしても言っておかねばならないと……思ったんだ。他の……奴にも……この事は言っていない……。私……とお前しか知らない。」
「……。」
「お前は呪いを……解く事ができずに、2、3ヶ月もすれば全てを奪われて死んでしまう……。ひょっとしたら1ヶ月ももたないかもしれない……。」
「……。」
エラは依然として言葉が出ずにいた。だが、仲間の死を目の当たりにした今となっては自然と事実を受け入れられた。
「辛い話をした後ですまない……二つ目を言わせてくれ。」
黒目は口を開いた。
「お前は……おそらく……この国で……最も強力な魔法使いになるだろう…。」
「____!!!」
二つ目の黒目の言葉も衝撃だった。エラは今度こそ目を大きく見開いた。
「この国だけじゃない。もしかしたらこの世界で……最も偉大な魔法使いの一人になるかもしれない……。お前は……城で強力な火の魔法を放っただろう? ……あんなのまぐれで放つ事なんかできない。お前は間違いなく……魔力は最強クラスだ。」
黒目は震える手でベルトに挟んでいた杖をエラの胸に押し付けた。エラは泣きじゃくっていたが、黒目の手ごと両手で強く握った。
「この杖を、お前にやる。だが、魔法を使えば……体が弱まる……。体が弱まれば……呪いの進行が……早くなる。お前の力と……残り短い寿命を何に使うか……お前自身の頭で……決めるんだ……!」
黒目は最後まで言い切ると、杖を握る手に力が入らなくなった。身体中から力が抜けて静かに息を引き取った。エラは静かに黒目の瞼を閉じた。自分の死を告げられたからだろうか、妙にさっぱりした頭で黒目の死___仲間達の死を受け入れられた。自分の死が仲間の死の悲しみをやわらげたのだ。一方で、仲間の死もまた自分の死の恐怖をやわらげた。
エラは立ち上がった。周りは相変わらず魔獣達が暴れていた。
エラは出口に向けて走り出した。
出口から外に出て視界が開ける。そう遠くない向こう側は断崖絶壁だった。処刑場はその周囲を大きな崖に囲まれている。そしてその下は『迷いの森』となっており、一度入った者は出られないのだ。
そして、男が一人、3匹の魔獣に囲まれていて崖に追いやられていた。周りには何人もの死体が倒れている。その中にはエラの知っている者__『白い教会』のメンバーも何人かいた。エラは追い詰められている人の方を見た。
「__針鼠……!?」
魔獣に追いやられていたのは、針鼠だった。いつものバンダナを今は巻いていなくて一瞬誰だかわからなかった。
針鼠もやはりかなり消耗していた。身体中は血だらけで魔獣の返り血なのか自分自身の物なのかがわからない。折れたロングソードを握り、息があがっていた。周りには誰も仲間がいない。絶体絶命だった。
エラは昇り藤の最期の言葉を思い出した。
__彼女はエラに、針鼠を頼むと言っていたのだ。
「____ッ……」
左端の魔獣がぐらりと揺れる。いよいよ針鼠に攻撃を仕掛けるのかと思った。だが、その魔獣は隣の魔獣に倒れ込んだ。エラは気がつかなかったが、魔獣達もかなり消耗していて、倒れた魔獣は力尽きたようだった。
針鼠はこの隙を逃さなかった。倒れた魔獣の方向に向けて走り出す。しかし、
「___キギ_ァアアッッ!」
そうはさせまいと、右端の魔獣が針鼠に牙を向けた。針鼠はロングソードで牙を食い止める。いつもの針鼠なら魔獣をそのまま薙ぎ倒していただろう。だが、疲れ切った針鼠では魔獣を振り払う力も残されてはいなかった。
エラは咄嗟に杖を魔獣に構えた。
「も、燃えろ!」
何度も叫んだ。
だが、やはり、杖からは何も出てこない。まだ魔力が尽きていて魔法を放てずにいた。針鼠と魔獣の力は互角で、ロングソードと牙がずっと押し合いを続けた。しかし、すぐにそれが終わる。
「____っ」
「_____ギア__ッアアアッ!!」
倒れ込んできた魔獣の下敷きになっていた魔獣が立ち上がり、針鼠に飛びついた!
針鼠は咄嗟に左腕で自分をかばう。
「____ッッ!」
ガリッ……と嫌な音を立て、左腕を深く引き裂かれた。針鼠は悲鳴をあげ、後ろに倒れ込んだ。後ろは断崖絶壁だ。つまり、針鼠は崖に落ちたのだ。
落ちる寸前、エラは針鼠と目があった。碧い瞳はエラに何かを主張していた。
気がつくとエラは走りだした。魔獣達二匹はずっと針鼠ばかりに気を取られていたため、エラの存在に気がつくのに数秒遅れた。エラは崖から身をのりだし、右手で針鼠の右腕を掴んだ。
「__!!!」
だが、体重が支えられず、ズルルと体が引きずられる。ついにはエラ自身も崖から落ちてしまった。エラは左手で何かに掴もうとした。が、左手は杖を持っていた。杖を手放そうか迷う一瞬の間が命取りとなった。エラは結局何かに掴む事なく真っ逆さまに転落した。頭に被っていたカゴがずれ落ちて、醜い顔と紺色のリボンを結んだ黒い髪が露わになる。
右手は針鼠を放してしまっていた。だが、数メートル先で気を失った針鼠がエラと同じように落下していた。エラは両手で杖を持ち、叫んだ。
「お願い! 浮いて!! 浮いてったら!!」
だが、やはり杖は反応しない。
初めて魔法を使った後は数日は魔力が尽きて魔法が使えない。
黒目が言っていた事だ。というか、たとえ今魔法が使える状況だったとしても火の魔法しかまだ習っていない。この土壇場で急に初めての魔法が使える訳がない。
エラは下を見た。下は一面『迷いの森』。エラ達の真下は緩衝材となりそうな物がない。今まさに硬い地面に直撃しようとしていた。
__もうダメだ。
「____っ」
「……私はお前の呪いを知っていた。その呪いは…術者ですら解く事はできない。たとえ…術者を殺してもだ。」
黒目の言葉に、エラは何も言えなくなった。
「……そんな事……あなた一言もいってなかったじゃない…。」
「すまない。言わない事が……お前のためになると……思っていたんだ……。だが……こうして死を目の前にすると、どうしても言っておかねばならないと……思ったんだ。他の……奴にも……この事は言っていない……。私……とお前しか知らない。」
「……。」
「お前は呪いを……解く事ができずに、2、3ヶ月もすれば全てを奪われて死んでしまう……。ひょっとしたら1ヶ月ももたないかもしれない……。」
「……。」
エラは依然として言葉が出ずにいた。だが、仲間の死を目の当たりにした今となっては自然と事実を受け入れられた。
「辛い話をした後ですまない……二つ目を言わせてくれ。」
黒目は口を開いた。
「お前は……おそらく……この国で……最も強力な魔法使いになるだろう…。」
「____!!!」
二つ目の黒目の言葉も衝撃だった。エラは今度こそ目を大きく見開いた。
「この国だけじゃない。もしかしたらこの世界で……最も偉大な魔法使いの一人になるかもしれない……。お前は……城で強力な火の魔法を放っただろう? ……あんなのまぐれで放つ事なんかできない。お前は間違いなく……魔力は最強クラスだ。」
黒目は震える手でベルトに挟んでいた杖をエラの胸に押し付けた。エラは泣きじゃくっていたが、黒目の手ごと両手で強く握った。
「この杖を、お前にやる。だが、魔法を使えば……体が弱まる……。体が弱まれば……呪いの進行が……早くなる。お前の力と……残り短い寿命を何に使うか……お前自身の頭で……決めるんだ……!」
黒目は最後まで言い切ると、杖を握る手に力が入らなくなった。身体中から力が抜けて静かに息を引き取った。エラは静かに黒目の瞼を閉じた。自分の死を告げられたからだろうか、妙にさっぱりした頭で黒目の死___仲間達の死を受け入れられた。自分の死が仲間の死の悲しみをやわらげたのだ。一方で、仲間の死もまた自分の死の恐怖をやわらげた。
エラは立ち上がった。周りは相変わらず魔獣達が暴れていた。
エラは出口に向けて走り出した。
出口から外に出て視界が開ける。そう遠くない向こう側は断崖絶壁だった。処刑場はその周囲を大きな崖に囲まれている。そしてその下は『迷いの森』となっており、一度入った者は出られないのだ。
そして、男が一人、3匹の魔獣に囲まれていて崖に追いやられていた。周りには何人もの死体が倒れている。その中にはエラの知っている者__『白い教会』のメンバーも何人かいた。エラは追い詰められている人の方を見た。
「__針鼠……!?」
魔獣に追いやられていたのは、針鼠だった。いつものバンダナを今は巻いていなくて一瞬誰だかわからなかった。
針鼠もやはりかなり消耗していた。身体中は血だらけで魔獣の返り血なのか自分自身の物なのかがわからない。折れたロングソードを握り、息があがっていた。周りには誰も仲間がいない。絶体絶命だった。
エラは昇り藤の最期の言葉を思い出した。
__彼女はエラに、針鼠を頼むと言っていたのだ。
「____ッ……」
左端の魔獣がぐらりと揺れる。いよいよ針鼠に攻撃を仕掛けるのかと思った。だが、その魔獣は隣の魔獣に倒れ込んだ。エラは気がつかなかったが、魔獣達もかなり消耗していて、倒れた魔獣は力尽きたようだった。
針鼠はこの隙を逃さなかった。倒れた魔獣の方向に向けて走り出す。しかし、
「___キギ_ァアアッッ!」
そうはさせまいと、右端の魔獣が針鼠に牙を向けた。針鼠はロングソードで牙を食い止める。いつもの針鼠なら魔獣をそのまま薙ぎ倒していただろう。だが、疲れ切った針鼠では魔獣を振り払う力も残されてはいなかった。
エラは咄嗟に杖を魔獣に構えた。
「も、燃えろ!」
何度も叫んだ。
だが、やはり、杖からは何も出てこない。まだ魔力が尽きていて魔法を放てずにいた。針鼠と魔獣の力は互角で、ロングソードと牙がずっと押し合いを続けた。しかし、すぐにそれが終わる。
「____っ」
「_____ギア__ッアアアッ!!」
倒れ込んできた魔獣の下敷きになっていた魔獣が立ち上がり、針鼠に飛びついた!
針鼠は咄嗟に左腕で自分をかばう。
「____ッッ!」
ガリッ……と嫌な音を立て、左腕を深く引き裂かれた。針鼠は悲鳴をあげ、後ろに倒れ込んだ。後ろは断崖絶壁だ。つまり、針鼠は崖に落ちたのだ。
落ちる寸前、エラは針鼠と目があった。碧い瞳はエラに何かを主張していた。
気がつくとエラは走りだした。魔獣達二匹はずっと針鼠ばかりに気を取られていたため、エラの存在に気がつくのに数秒遅れた。エラは崖から身をのりだし、右手で針鼠の右腕を掴んだ。
「__!!!」
だが、体重が支えられず、ズルルと体が引きずられる。ついにはエラ自身も崖から落ちてしまった。エラは左手で何かに掴もうとした。が、左手は杖を持っていた。杖を手放そうか迷う一瞬の間が命取りとなった。エラは結局何かに掴む事なく真っ逆さまに転落した。頭に被っていたカゴがずれ落ちて、醜い顔と紺色のリボンを結んだ黒い髪が露わになる。
右手は針鼠を放してしまっていた。だが、数メートル先で気を失った針鼠がエラと同じように落下していた。エラは両手で杖を持ち、叫んだ。
「お願い! 浮いて!! 浮いてったら!!」
だが、やはり杖は反応しない。
初めて魔法を使った後は数日は魔力が尽きて魔法が使えない。
黒目が言っていた事だ。というか、たとえ今魔法が使える状況だったとしても火の魔法しかまだ習っていない。この土壇場で急に初めての魔法が使える訳がない。
エラは下を見た。下は一面『迷いの森』。エラ達の真下は緩衝材となりそうな物がない。今まさに硬い地面に直撃しようとしていた。
__もうダメだ。
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