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第1部 第1章
11 休息
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「先程の話の補足をさせてもらいたい」
ヴァリウスは雪を別室に招いた。そこには、シャドウとディルとレアシスも同席した。
「補足?」
話の続きと聞いて、解けかけた緊張の糸がまた張り詰めた。
「…その前に少し休憩にするか。疲れているだろう?体を休めるといい。湯の用意を。それと着替えと食事と」
「はい。かしこまりました」
柱の影に控えていた女官の一人が深々と頭を下げた。
「雪様。こちらへどうぞ」
滑らかな口調で雪を連れて行った。
残されたシャドウ達には楽にしてろとだけを言い、ヴァリウスは書物の表紙をめくった。
「…王。この度は」
シャドウは己れに課された仕事を全う出来なかったことを謝罪した。
「今回は不問にする。お前達と娘に礼を欠いたからな」
王の陳情にシャドウは深く頭を下げた。
「…さて。どうするかな。一千年ぶりに来た「影付き」は、なかなかおもしろい娘だな」
雪はきちんと身なりを整えてから、もう一度王の前に出ることになった。その前にお湯を使わせてもらい体を清め温めた。何しろこちらの世界に来てから地中に落下するわ、水攻めだの森の中を猛ダッシュだのと服をはじめ身体中ボロボロだったのだ。両手両足をお湯の中に放り出して、全身で温かさを感じた。気持ち良すぎです思わず寝入ってしまいそうになった。着替えの前に、傷の手当てをしてくれた女官さんに普段馴染みのないオイルを塗ってもらえた。肌の保湿にもなりますからと言って付けてくれたのは、大人っぽい薔薇の香りがした。 私には無縁のシロモノだ。私なら絶対に選ばない。花の香りより柑橘系の方が好きだ。これはここの世界ならではの香りなのかな?記念に今だけならいいか。
雪は手首に鼻をそっと近づけて芳しさを堪能した。着替えにと渡されたのは、半袖のドレスだ。 ドレスはペールトーンのグリーンでシルクのような質感で肌触りも良く、鎖骨が見えるくらいに開いた胸元には、フリルが控えめに添えられていた。その周りには散りばめられたビジューが灯に反応して光っていた。足元は深めのスリットが入っていた。ゆうに膝下あたりから。これ程までに露出度の高い服を着たのは初めてなので心許なかったが、これも別世界ならではだとあきらめた。現実ではこのような格好になる機会もないのだから。軽めのメイクもしてくれた。肩にかかるかどうかの中途半端な長さでしかない髪も、器用にまとめてくれた。一輪挿しこまれた花が可愛らしかった。
通されたのは、執務室のような部屋で机の前のソファに座らされた。キャメルの革張りに金色の縁取り。細工もまたゴージャスな作りだ。ガーネットみたいな赤い石がいくつも埋め込まれていて、すべてが美しく息を飲んでしまった。
「お待たせして申し訳ありません。お支度が整いました」
女官がうやうやしく声をかけ、また柱の影に控えた。
「よく似合う。着心地は如何かな?」
「た、大変、心地よい…です。ありがとうございます」
変な受け答えをしてしまい、しどろもどろだ。 こんな本格的なドレスなんて初めてだから、返す言葉にも余裕がない。
シャドウとディルは雪を挟むように左右に座った。彼らも先ほどより小綺麗になっていた。風呂に入り、身なりを整えたようだ。 テラスから見えた外の景色はすでに夜だった。夜風が天蓋を優しく揺らした。
「…鳥の声がしますね。ルルルって」
耳を峙ててみると風が吹く方から甲高い鳥の鳴く声がした。
「耳がいいですね。あれは夜鳴き鳥です。名の通り夜を告げる鳥です」
王の側付きの青年 レアシスは丁寧に答えた。
「…ふうん」
「改めてご紹介しますね。私、レアシスと申します。王の側近です。彼らとも知り合いです」
レアシスと名乗る青年は胸に手を当てて深々と頭を下げた。顔を上げたそこには眼鏡の奥に金と水色の瞳が待っていた。丸みを帯びた口元は女性らしく潤っていた。
「…オッドアイ?」
雪は不思議そうに眺めた。
「猫の目と言われてます。未来視が出来ます。私も獣人です。そこのディルと同じで」
「…獣人」
獣であり、人でもある存在だ。
雪は左側に座っているディルを見た。今は人間の姿をしているが、昨日は犬の姿をしていたのだ。
不思議。昨日はあんなに怖かったのに今はなんともない。口から剥き出た牙で私を食べると脅していたっけ。骨をずらして姿を変えるのは痛くないのかな?バキバキ音してたけど大丈夫なのかな?
あの綺麗な毛並みは人間の姿でも同じなんだ。白髪だけど光沢感がある。しらがとは言えないな。人の姿の時には耳や尻尾はどうなっているのだろう。あのモファモファな尻尾はもう一度触りたいな。
雪はじぃっとディルを見つめた。指先は知らず知らずにディルの腕に添えていた。案の定、心の声を読めるディルはその視線から逃げるように顔を隠した。
「ジロジロ見るなよ!」
真っ赤だ。シャドウとレアシスはクスクスと笑った。
「お前の負け」
「人の心を覗き見ばっかりしてるから天罰だな。こうやってお前のことちゃんと理解しようとしてくれる人間だっているんだ。もう無断で読み取るのは禁止な」
シャドウとレアシスは弟分を宥めるように頷きあった。
「勝手に決めるなよ!」
「ん?心を読み取る?えっ?そんな事出来るの?すごーい」
ディルの剣幕を雪はさらっと流す。何をされたかわかってないようだ。
「…っ、このバカ!」
ディルは真っ赤になって雪を罵倒した。その表情はイタズラがバレて焦る子どもみたいだ。
「ふふふ、よしくんみたい」
よしくん元気かな?
雪は一回り違う弟のことを思い出した。
本名は芳というのだが、女の子みたいな名前だと言って気に入らず、私にだけ文句を言いに来ていた。父は寡黙で母は家出中、祖母は口煩く、弟妹達はまだ幼い。長兄は結婚をして別の家族を持った為か愚痴る相手とは思えなかったという。私にだけ、本音をぶつけて来る。そのせいかイタズラ好きで手のかかる子だった。絶対にバレるような嘘を並べては自慢気に話し、子どもたちを虜にさせ、大人たちを翻弄していた。で、家族に見つかって怒られると。一連の流れだ。こういうことに関してはおばあちゃんがうるさかったかな。山の中は神様がいる場所だ。誰が聞いてるかわからない場所で滅多なことを言うもんじゃねえって。神様は信じやすいんだ。家族の中で一番、おばあちゃんが土俗的な信仰を持っていたから、都会から来たお母さんとは肌が合わなかった。そんな非現実なことばかり言うからお母さんは出ていったのかな。
お母さん。いまは、私に非現実なことが起きているよ。色々な意味で別世界に来ている。ここはどこ?
現実に戻れる日は来るのかな?
雪の横顔を見ながらディルは呟いた。
「帰れないよ。あんた」
「へっ?…あー、心を読むってそういうこと…?」
「…そういうこと。読まれて困ることならぼくの前では考えるのやめなね」
「はぁ…。って許可制?考え事は許可取らなきゃダメなの?」
「読まれたくなきゃそうしなよ。…なんだよ、ればにら食べたいって」
「わー!ちょっとやめてよ!職権乱用!プライバシー侵害!!」
「しらないよそんなこと」
今度は雪が顔を真っ赤にして、ディルを追い回した。
「なんだなんだ。子犬のじゃれあいみたいだな」
「…お前ら、王の御前だぞ!」
王は二人を微笑ましく見ていた。焦るシャドウにも笑みをこぼした。シャドウは頬を紅潮したのを誤魔化すかのように、風が流れていく方向を向いた。
「元気そうな娘で安心じゃないか。今後のことは大変だろうけど乗り切れそうじゃないか?」
「…だと、いいのですが」
王はシャドウに囁いた。シャドウの表情は硬い。
雪は、あの根深い未練を抱えたまま生きていくのか。肩の荷を下ろしてやろうとこちらに呼んだのに、このままでいいだなんておかしな選択をしたものだ。後悔など残しておかないでもらいたいのに。
シャドウは雪を見つめた。笑顔の裏の顔を知った今では、手放しでは考えられなかった。自分のミスのせいでもある選択に賛成ができなかった。
「話を戻すぞ」
「先程の話の補足をさせてもらいたい」
ヴァリウスは雪を別室に招いた。そこには、シャドウとディルとレアシスも同席した。
「補足?」
話の続きと聞いて、解けかけた緊張の糸がまた張り詰めた。
「…その前に少し休憩にするか。疲れているだろう?体を休めるといい。湯の用意を。それと着替えと食事と」
「はい。かしこまりました」
柱の影に控えていた女官の一人が深々と頭を下げた。
「雪様。こちらへどうぞ」
滑らかな口調で雪を連れて行った。
残されたシャドウ達には楽にしてろとだけを言い、ヴァリウスは書物の表紙をめくった。
「…王。この度は」
シャドウは己れに課された仕事を全う出来なかったことを謝罪した。
「今回は不問にする。お前達と娘に礼を欠いたからな」
王の陳情にシャドウは深く頭を下げた。
「…さて。どうするかな。一千年ぶりに来た「影付き」は、なかなかおもしろい娘だな」
雪はきちんと身なりを整えてから、もう一度王の前に出ることになった。その前にお湯を使わせてもらい体を清め温めた。何しろこちらの世界に来てから地中に落下するわ、水攻めだの森の中を猛ダッシュだのと服をはじめ身体中ボロボロだったのだ。両手両足をお湯の中に放り出して、全身で温かさを感じた。気持ち良すぎです思わず寝入ってしまいそうになった。着替えの前に、傷の手当てをしてくれた女官さんに普段馴染みのないオイルを塗ってもらえた。肌の保湿にもなりますからと言って付けてくれたのは、大人っぽい薔薇の香りがした。 私には無縁のシロモノだ。私なら絶対に選ばない。花の香りより柑橘系の方が好きだ。これはここの世界ならではの香りなのかな?記念に今だけならいいか。
雪は手首に鼻をそっと近づけて芳しさを堪能した。着替えにと渡されたのは、半袖のドレスだ。 ドレスはペールトーンのグリーンでシルクのような質感で肌触りも良く、鎖骨が見えるくらいに開いた胸元には、フリルが控えめに添えられていた。その周りには散りばめられたビジューが灯に反応して光っていた。足元は深めのスリットが入っていた。ゆうに膝下あたりから。これ程までに露出度の高い服を着たのは初めてなので心許なかったが、これも別世界ならではだとあきらめた。現実ではこのような格好になる機会もないのだから。軽めのメイクもしてくれた。肩にかかるかどうかの中途半端な長さでしかない髪も、器用にまとめてくれた。一輪挿しこまれた花が可愛らしかった。
通されたのは、執務室のような部屋で机の前のソファに座らされた。キャメルの革張りに金色の縁取り。細工もまたゴージャスな作りだ。ガーネットみたいな赤い石がいくつも埋め込まれていて、すべてが美しく息を飲んでしまった。
「お待たせして申し訳ありません。お支度が整いました」
女官がうやうやしく声をかけ、また柱の影に控えた。
「よく似合う。着心地は如何かな?」
「た、大変、心地よい…です。ありがとうございます」
変な受け答えをしてしまい、しどろもどろだ。 こんな本格的なドレスなんて初めてだから、返す言葉にも余裕がない。
シャドウとディルは雪を挟むように左右に座った。彼らも先ほどより小綺麗になっていた。風呂に入り、身なりを整えたようだ。 テラスから見えた外の景色はすでに夜だった。夜風が天蓋を優しく揺らした。
「…鳥の声がしますね。ルルルって」
耳を峙ててみると風が吹く方から甲高い鳥の鳴く声がした。
「耳がいいですね。あれは夜鳴き鳥です。名の通り夜を告げる鳥です」
王の側付きの青年 レアシスは丁寧に答えた。
「…ふうん」
「改めてご紹介しますね。私、レアシスと申します。王の側近です。彼らとも知り合いです」
レアシスと名乗る青年は胸に手を当てて深々と頭を下げた。顔を上げたそこには眼鏡の奥に金と水色の瞳が待っていた。丸みを帯びた口元は女性らしく潤っていた。
「…オッドアイ?」
雪は不思議そうに眺めた。
「猫の目と言われてます。未来視が出来ます。私も獣人です。そこのディルと同じで」
「…獣人」
獣であり、人でもある存在だ。
雪は左側に座っているディルを見た。今は人間の姿をしているが、昨日は犬の姿をしていたのだ。
不思議。昨日はあんなに怖かったのに今はなんともない。口から剥き出た牙で私を食べると脅していたっけ。骨をずらして姿を変えるのは痛くないのかな?バキバキ音してたけど大丈夫なのかな?
あの綺麗な毛並みは人間の姿でも同じなんだ。白髪だけど光沢感がある。しらがとは言えないな。人の姿の時には耳や尻尾はどうなっているのだろう。あのモファモファな尻尾はもう一度触りたいな。
雪はじぃっとディルを見つめた。指先は知らず知らずにディルの腕に添えていた。案の定、心の声を読めるディルはその視線から逃げるように顔を隠した。
「ジロジロ見るなよ!」
真っ赤だ。シャドウとレアシスはクスクスと笑った。
「お前の負け」
「人の心を覗き見ばっかりしてるから天罰だな。こうやってお前のことちゃんと理解しようとしてくれる人間だっているんだ。もう無断で読み取るのは禁止な」
シャドウとレアシスは弟分を宥めるように頷きあった。
「勝手に決めるなよ!」
「ん?心を読み取る?えっ?そんな事出来るの?すごーい」
ディルの剣幕を雪はさらっと流す。何をされたかわかってないようだ。
「…っ、このバカ!」
ディルは真っ赤になって雪を罵倒した。その表情はイタズラがバレて焦る子どもみたいだ。
「ふふふ、よしくんみたい」
よしくん元気かな?
雪は一回り違う弟のことを思い出した。
本名は芳というのだが、女の子みたいな名前だと言って気に入らず、私にだけ文句を言いに来ていた。父は寡黙で母は家出中、祖母は口煩く、弟妹達はまだ幼い。長兄は結婚をして別の家族を持った為か愚痴る相手とは思えなかったという。私にだけ、本音をぶつけて来る。そのせいかイタズラ好きで手のかかる子だった。絶対にバレるような嘘を並べては自慢気に話し、子どもたちを虜にさせ、大人たちを翻弄していた。で、家族に見つかって怒られると。一連の流れだ。こういうことに関してはおばあちゃんがうるさかったかな。山の中は神様がいる場所だ。誰が聞いてるかわからない場所で滅多なことを言うもんじゃねえって。神様は信じやすいんだ。家族の中で一番、おばあちゃんが土俗的な信仰を持っていたから、都会から来たお母さんとは肌が合わなかった。そんな非現実なことばかり言うからお母さんは出ていったのかな。
お母さん。いまは、私に非現実なことが起きているよ。色々な意味で別世界に来ている。ここはどこ?
現実に戻れる日は来るのかな?
雪の横顔を見ながらディルは呟いた。
「帰れないよ。あんた」
「へっ?…あー、心を読むってそういうこと…?」
「…そういうこと。読まれて困ることならぼくの前では考えるのやめなね」
「はぁ…。って許可制?考え事は許可取らなきゃダメなの?」
「読まれたくなきゃそうしなよ。…なんだよ、ればにら食べたいって」
「わー!ちょっとやめてよ!職権乱用!プライバシー侵害!!」
「しらないよそんなこと」
今度は雪が顔を真っ赤にして、ディルを追い回した。
「なんだなんだ。子犬のじゃれあいみたいだな」
「…お前ら、王の御前だぞ!」
王は二人を微笑ましく見ていた。焦るシャドウにも笑みをこぼした。シャドウは頬を紅潮したのを誤魔化すかのように、風が流れていく方向を向いた。
「元気そうな娘で安心じゃないか。今後のことは大変だろうけど乗り切れそうじゃないか?」
「…だと、いいのですが」
王はシャドウに囁いた。シャドウの表情は硬い。
雪は、あの根深い未練を抱えたまま生きていくのか。肩の荷を下ろしてやろうとこちらに呼んだのに、このままでいいだなんておかしな選択をしたものだ。後悔など残しておかないでもらいたいのに。
シャドウは雪を見つめた。笑顔の裏の顔を知った今では、手放しでは考えられなかった。自分のミスのせいでもある選択に賛成ができなかった。
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