魔具師になったら何をつくろう?

アマクニノタスク

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町おこし編

第22話 リベンジしよう

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次の日、目が覚めたのはお昼前だった。

「あ~よく寝た。」

顔を洗ってから工房へ移動する。
乾燥させて置いた生ゴムを確認する。
少量ずつなので乾燥は十分のようだ。
出来上がった物を手で触ったり踏んでみたりと感触を確認する。
柔過ぎて裂けてしまう物や固まり過ぎて弾力のない物、1個ずつ確認していき一番良さそうな物の配分を採用する。

「うん、これが良さそうだな。」

選んだのは耐久性のある固さだが少し弾力のある物にした。
また樹液を回収したら配分はこれで作ろう。
ボツの物は人形製作ドールメイクスキルでボール状にした。
集めると量があったのでハンドボールぐらいのサイズで2つ作った。
スーパーボール程ではないが弾むので遊ぶのには楽しかった。

リフレッシュしたので次は装備のメンテナンスをする。
防具は問題なしだ。
吹き矢の魔玉は内の色が薄くなっている。あと数発しか撃てないだろう。
魔導玩具のナイフの魔玉は完全に無色透明だ。ガラス玉のようになっている。
ナイフから魔玉を取り外す。
空の魔玉は見た目と同じでガラスのように脆く砕けば粉々になる。
粉々に砕いた後は自然と元の魔素に還元される。

「殻の部分も魔玉の一部って事は。」

ここで1つの仮説を思い付いた。
魔素を元に使う力が魔力であり、魔力が物質化した物が魔石だ。
魔石の純度を精製スキルで高めた物が魔玉となるのだが、それなら魔玉の殻も精製時に形成されていると言う事になるはずだ。

「仮説が正しければ、以前に失敗した魔力量の多い魔玉を作れるかもしれないな。」

素材袋から手持ちの魔石の欠片を確認する。
欠片は4個しかなかった。

「後で仕入れに行くか。」

それと工房にある材料の在庫も確認しておく。
木材と鉄板はよく使うのでこちらも補充する事にした。作りたい物もあるしね。
鉄以外の金属も興味あるので欲しい所である。

そうと決まると早速行動しよう。
まずは魔石を仕入れに冒険者ギルドへ行こう。

昼間の冒険者ギルドは割と空いている。
朝と夕方は冒険者がクエストの受注や報告に来るのでいつも混雑している。
今は昼過ぎなので閑散としていた。
昼間から酒を飲んでいるおっさんがいるくらいだ。このおっさんはちゃんと働いているんだろうか?
カウンターへ向かおうと思っていたら声をかけられた。

「おい、ガルド。」

「やぁ、サイモンの爺さんじゃないか。」

声の方を向くとギルドマスターのサイモン爺さんだった。


「お主、最近は狩りに出ているみたいだのう。」

「まぁね、少しだけどレベルも上がったよ。」

「そうかそうか、鍛錬が嫌いなお主にしては頑張っているようだのう。昔のように少し鍛えてやろうか?」

爺さんは既にやる気満々って感じだ。

「いや、次の市に出る準備があるからいいよ。」

「なんじゃ、つまらんのう。」

どうにか面倒事は回避できたようだ。


「まぁ、お主は魔具師じゃしのう。お主も爺様のように発明でこの町に貢献しておくれ。」

そこから昔話が始まりそうだったので適当に理由をつけて退散する。

カウンターへ向かうと今日もクラナがいたので魔石の購入をお願いした。
狩りでの収入があったので魔玉10個分の魔石をお願いする。
奥へと準備しに行くクラナのお尻を眺めながら解析スキルを使う。

『解析』


クラナ
王都出身の18歳の女性
冒険者ギルド職員
サイモンの町常駐の受付係
身長168センチ
体重55キログラム
B80 W58 H82 Bカップ


ヨッシャーっと心の中で叫ぶ。
ついにリベンジを果たせた。
前回のクラナがレベル15と言っていたので、今の俺がレベル7だから。
たぶん相手のレベルが10ぐらい高いと解析不能になるのだろう。
俺も高レベルになれば女冒険者が相手でもエロチック知識チートが発動できるな!
1人で興奮していたらクラナが戻ってきていた。

「ガルドさん何か良い事でもあったんですか?」

「え!いや、別に。何にもないよ。」

「そうですか。では、こちらが魔石です。」

「うん、ありがとう。」

クラナが見逃してくれて助かった。
追求されたら言い訳できないとこだった。
さっさと代金を支払って退散しよう。

「じゃあ代金はこれね。」

「はい、ありがとうございます。」

「それじゃあ、クラナありがとね。それからもっと肉を食べた方がいいよ!」

「えっ?はぁ、わかりました。」


クラナは清楚な美人さんでスレンダーだし良い感じだけど、ちょっと肉付きが物足りないよね。
俺の好みとしては、出るとこは出てる方が好きだ。
やっぱり巨乳に憧れるんだよなぁ。

勝手な妄想を抱いて冒険者ギルドを後にした。
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