4 / 106
町おこし編
第3話 ステータスとスキルも使ってみよう
しおりを挟む「うんうん、魔具師ってなんだか楽しそうだな!」
前世の俺は、フィギュアやプラモが好きで、プログラマーの仕事が休みの時はよく徹夜で作ったりもしたものだ。
仕事柄、簡単なロボットも作ったりしてたしね!
日本のものづくり魂が疼くってもんだね!!
そう言えば、異世界と言えば・・・
「ステータスとか!スキルでしょ!!」
俺は急に上がったテンションを落ちつかせる為、少し冷めたお茶を一口すする。
ずずっ
「えーっと、ステータスとかは・・・」
記憶からステータスの確認方法を探る。
「念じれば良いみたいだな・・むーん」
個体名 ガルド
年齢 19歳
種族 人間族
レベル 4
職業 魔具師
職業スキル(魔具師)
解析 魔導 精製 加工
固有スキル
人形製作
称号
覚醒者
「おぉー異世界っぽいね!いいねー。」
またワクワクしてきてしまった。
「詳細とかも見れるのか?むーん。」
解析
魔具師の職業スキル。
保有する知識を元に対象を解析する事ができる。
魔導
魔具師の職業スキル。
魔力を操作する事ができる。
精製
魔具師の職業スキル。
指定の物質から不純物を取り除く事ができる。
加工
魔具師の職業スキル。
素材の加工が飛躍的に容易になる。
人形製作
ガルドの固有スキル
魔力で素材をイメージ通りの人形にできる。
覚醒者
自分が転生者であると気が付いた者への称号。
「固有スキル・・・なんか格好良いな!」
スキルの性能はアレだけど・・・
前世でフィギュアやプラモをいっぱい作ったりしたからなのかな?
「これからも趣味でいっぱい作ってしまいそうだな。むふふ。」
俺は不敵にほくそ笑んでみた。
あとは、レベルなのだが。
この世界の非戦闘職はレベル10程度が一般的だ。
力や魔力などの能力は数値化されておらず、感覚的にではあるが、相手の強さを感じ取る事はできる。
おそらくだが、それらの能力を数値で把握できるスキルもあるのだろう。
そして非戦闘職の俺にはあまり縁はないが、戦闘での経験値でレベルは上がっていく。
レベルが上がっていくと肉体と精神が強化され、寿命も少しずつだが延びていくらしい。
ちなみに、この世界の人間族では15歳で成人となり、平均的な寿命は50年程度だ。
爺ちゃんのレベルは知らないが60歳まで生きたので意外とレベルが高かったのかもしれない。
「折角の異世界だ、楽しまないと損だよな!」
「まずはスキルを使ってみたいよなぁ!」
俺のワクワクは止まらなくなっていた。
確かにスキルを使った記憶は俺の中にある。
しかし!こうして実際に使うのは初めての感覚なのだ!!不思議な気分なのだ!!
「とりあえず、簡単な解析を使ってみようかな。使う時はスキル名を唱えればできたはずだ。」
俺は適当に手の前にあったテーブルに目を向けて解析スキルを使ってみる事にする。
「解析!」
俺は元気な声で唱えながら、テーブルに向けてビシッと指をさしてキメ顔をした。
うん、無駄な事をしている自覚はある。
分かっていてもやってしまう。
思わずハシャいでしまったのだ。
そんな俺を無視するか如く、何も無かった様にスキルは発動する。
俺の目の前に説明文が浮かび上がった。
普通のダイニングテーブル
ブナの木製
高さ70センチ
奥行き80センチ
幅120センチ
重さ45キログラム
「おぉー、こんな感じになるのか!」
やっぱり知っているのと、体験するのは大違いだな!
「ふむふむ。」
どうやら、解析スキルは俺の中にある情報や知識を自動的に検索・整理して、俺に分かり易いように説明してくれる便利なスキルの様だ。
俺はブナの木は知っているが、このテーブルを見ても素材がそれだとは分からない。
サイズや重量についてもそうだ。
それぞれの長さや重さが、どの程度の物なのかを知ってはいるが、目測しただけでは分からない。
「これがスキルの力かぁ・・・」
俺は頭の中が少し重く感じ、椅子に座り直した。
「なんだか猛勉強した後の疲れに似ているな。」
スキルは魔力を消費するし、精神的な部分の負荷がある様だ。
「魔力を使い切ったらどうなるんだろう?」
さすがに魔力を使い切るまでやった記憶はないな。
俺は良からぬ好奇心をグッと押さえ込むと、ある事を思い出した。
「あっ、ジャックさんに治療費を払わなきゃ!忘れる前に渡しに行っておこう。ついでに、仕事の依頼の事も確認しに行っておくか。」
俺はまず汚れていた服を着替える事にした。
だって昨日から着っぱなしだったし、雷で色んな所が焦げてしまっている・・・
服を着替え、お金を持ったら、いざ出発!
家の外に出ると、太陽はずいぶんと高くなっていた。たぶん正午を少し過ぎたぐらいだろう。
さっき通った道を戻り、ジャックさんの治療所へと向かう。
0
お気に入りに追加
3,124
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?


異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています


巻き込まれた薬師の日常
白髭
ファンタジー
商人見習いの少年に憑依した薬師の研究・開発日誌です。自分の居場所を見つけたい、認められたい。その心が原動力となり、工夫を凝らしながら商品開発をしていきます。巻き込まれた薬師は、いつの間にか周りを巻き込み、人脈と産業の輪を広げていく。現在3章継続中です。【カクヨムでも掲載しています】レイティングは念の為です。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。

異世界に飛ばされたけど『ハコニワ』スキルで無双しながら帰還を目指す
かるぼな
ファンタジー
ある日、創造主と言われる存在に、理不尽にも異世界に飛ばされる。
魔獣に囲まれるも何とか生き延びて得たスキルは『ハコニワ』という、小人達の生活が見れる鑑賞用。
不遇スキルと嘆いていたそれは俺の能力を上げ、願いを叶えてくれるものだった。
俺は『ハコニワ』スキルで元の世界への帰還を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる