2 / 106
町おこし編
第1話 覚醒しちゃいます
しおりを挟む
どうも、俺の名前はガルドっす。
近くの町で魔具師をやってるっす。
突然ながら、ただいまピンチっす。
素材採取に森へ入っていたら、ゴブリンに襲われたっす。しかも運の悪い事に巣穴の近くだったみたいで、そのまま囲まれてしまったっす。
背後は岩壁、目の前には醜いゴブリンが8匹。逃げ場はないっす。絶体絶命ってヤツっす。
ムカつくことにゴブリン達はうすら笑いを浮かべながら、ジワジワと近づいて来てるっす。雑魚のくせに生意気っす。
あー、まさかこんな最期を遂げるなんて、もっと色々とやりたい事があったのになぁ。と後悔してたっす。
ゴロゴロゴロ
ガシャーーーン
突如、目の前に閃光が
「ぎゃあーーーーー」×9
閃光と共に、激しい衝撃と痛みが俺の全身を駆け抜けたっす。
あまりの痛みに俺は意識を手放してしまったっす・・・
「ギャハハ、間抜けなゴブリン共め、まとめて俺様の雷魔法の餌食にしてやったぜ」
「ねぇ、グロート。もしかして、さっきの人がいたんじゃない?」
「はぁ!?なに言ってんだレナ、俺様が人とゴブリンを見間違える訳ないだろぉ!」
「でもぉ・・・」
二人の若い冒険者風の男女が様子を見にやって来る。
グロートと呼ばれていた青年は剣と軽装鎧を装備した、金髪で長身のイケメン風だ。
隣のレナと呼ばれていた少女はワンピースに短い杖を持った美少女で、ショートの青髮が印象的だ。
「ねぇ、奥で倒れてるのって・・・」
「や、やばいぞレナ!!こいつゴブリンじゃない!ゴブリンっぽいけど人間だ!!」
「わわわ、どうしよう、グロート。」
「とにかく回復魔法だ。それから急いで町まで運ぶぞ!!」
「うん。ヒール!」
少女が唱えるとガルドは優しい光で包まれた。そして真っ黒焦げだった体は幾分と回復した様に見える。
「よし。目撃者がいなかったのは助かったぜ!町にさえ運べば、後は俺様が上手くやってやるよ。」
「本当の事を話した方がいいんじゃあ・・・」
「レナ、お前は本当にバカだな!そんな事したら慰謝料だ何だと因縁つけられるだけだ。それよりも助けてやった事にすれば、恩を売れるだろうが!」
「でもぉ・・・」
「こいつをゴブリン達から助けてやったのは本当だろ?知らなくてもいい真実ってのは必ずあるもんさ。分かったら行くぞ!早くしろ。」
「あっ!待ってよ。」
ガルドはどうにか町へ戻る事が出来た。
うーーん、眠い。
もう朝か、そろそろ起きないと遅刻するな。
また一週間が始まるのか。
会社に行くの面倒臭いな。
このままもっと寝ちゃおうかな・・・
ん?なんだ?
自分の中にすごい違和感が・・・
自分が自分でないような・・・
俺は誰だ?そう、俺は俺だよな。
今年で45歳だが独身貴族を満喫しているし、
仕事はプログラマーを社畜として頑張っている。今日もこれから通勤ラッシュに耐えながら会社に向かうはずだ。
うん、間違いなくそうだ。
なのに何なんだ?この違和感は!?
ん?
何かが・・・
ぐわぁーーーーーーーーー
頭が、頭が痛い!!!
割れる!頭が割れてしまいそうだ!!!
ぐぉーーーーーーーーーーーーーーー
激しい痛みに悶絶していると。
スッと痛みが引いていく。
はぁ、はぁ、はぁ
何だったんだ?さっきのは??
『記憶の統合を実行します。』
『実行中は休眠状態になります。』
ん?頭の中になんかアナウンスみたいなのが流れたぞ?
記憶の統合??って何のこ・・・
目を瞑っていたはずなのに、目の前が突如ブラックアウトしていく。
チュチュン チュンチュン
鳥のさえずりが聞こえて来る。
「うーん、朝か。」
俺は目を覚ますと寝惚けた頭のまま。
上半身を起こし、周りを見渡した。
「ここは、どこだ?」
見知らぬ部屋の中。
俺の頭はゆっくりと覚醒していく。
「ここは・・・ジャックさんの家か?」
えっ!!
ちょ、ちょっと待て。
ジャックさんって誰だ!?
なんで俺はジャックさんの家だと分かったんだ!?
焦る心とは裏腹に冷静に頭が分析していく。
そうか、俺は転生したのか・・・
ひとつひとつ記憶を思い返していく。
俺は46歳になる前に一度死んだ。
深夜、会社からの帰りの地下鉄のホーム。
ヨロけてきた酔っ払いのおっさんに押され、乗るはずだった最終列車に轢かれ、確かに俺は死んだ。
いわゆる前世ってやつか。
そして、今の俺の名前はガルドだ。
どうやって転生したのかは覚えてない。でも、ガルドとしての子供の頃からの記憶はしっかりとある。
俺は子供頃からの記憶を駆け足で巡っていく・・・
どうやら前世とは異う世界に転生していたようだな・・・
前世で読んだラノベみたいだな・・・
近くの町で魔具師をやってるっす。
突然ながら、ただいまピンチっす。
素材採取に森へ入っていたら、ゴブリンに襲われたっす。しかも運の悪い事に巣穴の近くだったみたいで、そのまま囲まれてしまったっす。
背後は岩壁、目の前には醜いゴブリンが8匹。逃げ場はないっす。絶体絶命ってヤツっす。
ムカつくことにゴブリン達はうすら笑いを浮かべながら、ジワジワと近づいて来てるっす。雑魚のくせに生意気っす。
あー、まさかこんな最期を遂げるなんて、もっと色々とやりたい事があったのになぁ。と後悔してたっす。
ゴロゴロゴロ
ガシャーーーン
突如、目の前に閃光が
「ぎゃあーーーーー」×9
閃光と共に、激しい衝撃と痛みが俺の全身を駆け抜けたっす。
あまりの痛みに俺は意識を手放してしまったっす・・・
「ギャハハ、間抜けなゴブリン共め、まとめて俺様の雷魔法の餌食にしてやったぜ」
「ねぇ、グロート。もしかして、さっきの人がいたんじゃない?」
「はぁ!?なに言ってんだレナ、俺様が人とゴブリンを見間違える訳ないだろぉ!」
「でもぉ・・・」
二人の若い冒険者風の男女が様子を見にやって来る。
グロートと呼ばれていた青年は剣と軽装鎧を装備した、金髪で長身のイケメン風だ。
隣のレナと呼ばれていた少女はワンピースに短い杖を持った美少女で、ショートの青髮が印象的だ。
「ねぇ、奥で倒れてるのって・・・」
「や、やばいぞレナ!!こいつゴブリンじゃない!ゴブリンっぽいけど人間だ!!」
「わわわ、どうしよう、グロート。」
「とにかく回復魔法だ。それから急いで町まで運ぶぞ!!」
「うん。ヒール!」
少女が唱えるとガルドは優しい光で包まれた。そして真っ黒焦げだった体は幾分と回復した様に見える。
「よし。目撃者がいなかったのは助かったぜ!町にさえ運べば、後は俺様が上手くやってやるよ。」
「本当の事を話した方がいいんじゃあ・・・」
「レナ、お前は本当にバカだな!そんな事したら慰謝料だ何だと因縁つけられるだけだ。それよりも助けてやった事にすれば、恩を売れるだろうが!」
「でもぉ・・・」
「こいつをゴブリン達から助けてやったのは本当だろ?知らなくてもいい真実ってのは必ずあるもんさ。分かったら行くぞ!早くしろ。」
「あっ!待ってよ。」
ガルドはどうにか町へ戻る事が出来た。
うーーん、眠い。
もう朝か、そろそろ起きないと遅刻するな。
また一週間が始まるのか。
会社に行くの面倒臭いな。
このままもっと寝ちゃおうかな・・・
ん?なんだ?
自分の中にすごい違和感が・・・
自分が自分でないような・・・
俺は誰だ?そう、俺は俺だよな。
今年で45歳だが独身貴族を満喫しているし、
仕事はプログラマーを社畜として頑張っている。今日もこれから通勤ラッシュに耐えながら会社に向かうはずだ。
うん、間違いなくそうだ。
なのに何なんだ?この違和感は!?
ん?
何かが・・・
ぐわぁーーーーーーーーー
頭が、頭が痛い!!!
割れる!頭が割れてしまいそうだ!!!
ぐぉーーーーーーーーーーーーーーー
激しい痛みに悶絶していると。
スッと痛みが引いていく。
はぁ、はぁ、はぁ
何だったんだ?さっきのは??
『記憶の統合を実行します。』
『実行中は休眠状態になります。』
ん?頭の中になんかアナウンスみたいなのが流れたぞ?
記憶の統合??って何のこ・・・
目を瞑っていたはずなのに、目の前が突如ブラックアウトしていく。
チュチュン チュンチュン
鳥のさえずりが聞こえて来る。
「うーん、朝か。」
俺は目を覚ますと寝惚けた頭のまま。
上半身を起こし、周りを見渡した。
「ここは、どこだ?」
見知らぬ部屋の中。
俺の頭はゆっくりと覚醒していく。
「ここは・・・ジャックさんの家か?」
えっ!!
ちょ、ちょっと待て。
ジャックさんって誰だ!?
なんで俺はジャックさんの家だと分かったんだ!?
焦る心とは裏腹に冷静に頭が分析していく。
そうか、俺は転生したのか・・・
ひとつひとつ記憶を思い返していく。
俺は46歳になる前に一度死んだ。
深夜、会社からの帰りの地下鉄のホーム。
ヨロけてきた酔っ払いのおっさんに押され、乗るはずだった最終列車に轢かれ、確かに俺は死んだ。
いわゆる前世ってやつか。
そして、今の俺の名前はガルドだ。
どうやって転生したのかは覚えてない。でも、ガルドとしての子供の頃からの記憶はしっかりとある。
俺は子供頃からの記憶を駆け足で巡っていく・・・
どうやら前世とは異う世界に転生していたようだな・・・
前世で読んだラノベみたいだな・・・
0
お気に入りに追加
3,124
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?


異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。


巻き込まれた薬師の日常
白髭
ファンタジー
商人見習いの少年に憑依した薬師の研究・開発日誌です。自分の居場所を見つけたい、認められたい。その心が原動力となり、工夫を凝らしながら商品開発をしていきます。巻き込まれた薬師は、いつの間にか周りを巻き込み、人脈と産業の輪を広げていく。現在3章継続中です。【カクヨムでも掲載しています】レイティングは念の為です。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる