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あなたは私博士
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私は綾瀬美雪、自分を好きになれない‥‥なんなら嫌いまである中学2年生だ。
別に家庭環境が悪かったわけでも友達に恵まれないわけでもなかったが気がついたらいつの間にか自分が大嫌いになっていた。
「美雪ーー‥舞ちゃんが課題もってきてくれたわよ」
「ごめん、今出たくないから受け取っておいて」
「まったくもう、あまり心配させちゃダメよ?」
分かってる、だけど今は気持ちがいっぱいいっぱいなんだ
。
「はぁ……もういやだ、このままどこかに行きたい」
いつの間にかそのまま私は眠ってしまった。
「ん? 寝ちゃったのか……て、えぇぇ!? ‥‥ここ‥どこ?」
私は神殿とも何とも言えぬ紫色の空間にいた‥夢‥なのかこれは? 痛い‥夢じゃないみたいだ。
「なにコレ? あたしさっきまで部屋で寝ていたのに‥なんでこんなとこに?」
「それは君が深い闇に心が囚われてるからだよ‥探そうよ、心の出口を‥一緒に‥」
現れたのは黒髪ロングの私と同い年位の少女だ。
「こんにちは、あなたは綾瀬美雪ちゃんかな~?」
「そうだけど、ここはどこであなたは誰?」
「ここは心の神殿、あなたは今自分の心の闇に囚われかけちゃって‥精神の均衡を保つためにここに迷いこんだみたい、あたしは、ヨーミよろしくね‥じゃあ行こうか」
「行くって、どこへ?」
「もちろんこの神殿の出口だよ~ リアルの君は今お昼寝中だからね」
「‥‥待って! リアルの時間の経過時間は?」
「安心して、一日居てもリアルだと5分だから」
内心ホッとした、リアルで昏睡状態とかシャレにならない。
「ねぇ、どれくらい歩けば出れそう?」
「‥‥わからない、この神殿の深さはその人の闇の深さに比例するから‥‥でも歩けば必ず着く、だから頑張ろ? 美雪ならできる」
「なんでそう思うの? 私もあなたもお互いをまだ知らないのに‥‥私自身自分が大嫌いなのに」
「知ってても知らなくても私はあなたを信じてる」
この時の彼女の瞳はとても力強かった、それ以上私はなにも言おうとしなかった。
もう四時間歩いただろうか、過去を思い出した。
あ‥私バレーボールで狙って当てられまくってたこと一年は続いてたわ‥
「ヨーミ‥‥歩くの辛いよ‥」
「頑張って‥苦しいのは出口が近い証、もう少しの辛抱だよ」
「もういいよ、 こんなこと思い出すならずっとここにいても」
「ダメだよ! あなたはここから抜け出さなきゃいけないの‥あたしも出なきゃいけないの!」
「ヨーミ‥‥どうしてあなたはそこまで‥‥」
ヨーミはそれ以上はなにも言おうとせず、出口の方角を向いて私の手を引いた。
「光だ‥‥やった‥‥ヨーミ、 私たち帰れる‥帰れるんだよ!」
「ねぇ美雪、 帰る前に一つだけ伝えておかなきゃいけないことがあるんだ」
「どうしたの?」
「あたしはあなた自身‥‥あなたの自己肯定の部分なんだ、あなたのいいとこも悪いとこも常に見てきて、一生懸命だけどあたしのこと全然褒めてくれないんだもん」
「あっ‥‥うぅ‥‥ごめん‥‥‥ごめんね‥‥ごめんなさい」
私は謝りながらヨーミを‥‥私"を抱き締めた。
‥‥‥目が覚めた‥‥見慣れた蛍光灯‥壁紙‥扉、帰ってきたんだ‥ただ、何となく自分の身体に無くしたなにかが戻ってきた感じ。
ごめんねあたし" おかえりなさい‥あたし"
今日からまた生きていく‥この私で‥このあたし"と
別に家庭環境が悪かったわけでも友達に恵まれないわけでもなかったが気がついたらいつの間にか自分が大嫌いになっていた。
「美雪ーー‥舞ちゃんが課題もってきてくれたわよ」
「ごめん、今出たくないから受け取っておいて」
「まったくもう、あまり心配させちゃダメよ?」
分かってる、だけど今は気持ちがいっぱいいっぱいなんだ
。
「はぁ……もういやだ、このままどこかに行きたい」
いつの間にかそのまま私は眠ってしまった。
「ん? 寝ちゃったのか……て、えぇぇ!? ‥‥ここ‥どこ?」
私は神殿とも何とも言えぬ紫色の空間にいた‥夢‥なのかこれは? 痛い‥夢じゃないみたいだ。
「なにコレ? あたしさっきまで部屋で寝ていたのに‥なんでこんなとこに?」
「それは君が深い闇に心が囚われてるからだよ‥探そうよ、心の出口を‥一緒に‥」
現れたのは黒髪ロングの私と同い年位の少女だ。
「こんにちは、あなたは綾瀬美雪ちゃんかな~?」
「そうだけど、ここはどこであなたは誰?」
「ここは心の神殿、あなたは今自分の心の闇に囚われかけちゃって‥精神の均衡を保つためにここに迷いこんだみたい、あたしは、ヨーミよろしくね‥じゃあ行こうか」
「行くって、どこへ?」
「もちろんこの神殿の出口だよ~ リアルの君は今お昼寝中だからね」
「‥‥待って! リアルの時間の経過時間は?」
「安心して、一日居てもリアルだと5分だから」
内心ホッとした、リアルで昏睡状態とかシャレにならない。
「ねぇ、どれくらい歩けば出れそう?」
「‥‥わからない、この神殿の深さはその人の闇の深さに比例するから‥‥でも歩けば必ず着く、だから頑張ろ? 美雪ならできる」
「なんでそう思うの? 私もあなたもお互いをまだ知らないのに‥‥私自身自分が大嫌いなのに」
「知ってても知らなくても私はあなたを信じてる」
この時の彼女の瞳はとても力強かった、それ以上私はなにも言おうとしなかった。
もう四時間歩いただろうか、過去を思い出した。
あ‥私バレーボールで狙って当てられまくってたこと一年は続いてたわ‥
「ヨーミ‥‥歩くの辛いよ‥」
「頑張って‥苦しいのは出口が近い証、もう少しの辛抱だよ」
「もういいよ、 こんなこと思い出すならずっとここにいても」
「ダメだよ! あなたはここから抜け出さなきゃいけないの‥あたしも出なきゃいけないの!」
「ヨーミ‥‥どうしてあなたはそこまで‥‥」
ヨーミはそれ以上はなにも言おうとせず、出口の方角を向いて私の手を引いた。
「光だ‥‥やった‥‥ヨーミ、 私たち帰れる‥帰れるんだよ!」
「ねぇ美雪、 帰る前に一つだけ伝えておかなきゃいけないことがあるんだ」
「どうしたの?」
「あたしはあなた自身‥‥あなたの自己肯定の部分なんだ、あなたのいいとこも悪いとこも常に見てきて、一生懸命だけどあたしのこと全然褒めてくれないんだもん」
「あっ‥‥うぅ‥‥ごめん‥‥‥ごめんね‥‥ごめんなさい」
私は謝りながらヨーミを‥‥私"を抱き締めた。
‥‥‥目が覚めた‥‥見慣れた蛍光灯‥壁紙‥扉、帰ってきたんだ‥ただ、何となく自分の身体に無くしたなにかが戻ってきた感じ。
ごめんねあたし" おかえりなさい‥あたし"
今日からまた生きていく‥この私で‥このあたし"と
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