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アクセス後編

正体がお前だろうと嫁は嫁だろ?

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「あんたが旦那とか信っじられないんだけど!」

「それはこっちのセリフよ! まさかこんな乱暴な言葉遣いの女子にニャンニャン言ってたなんて! あぁ....で、どうする?」

「なにが?」

「せっかくここまで来てプイッは時間勿体ないじゃんかよ」

「あたしはさっさと帰りたい!」

「ちょっと待てってば! 確かに....現実じゃウチら俺たちケンカばっかだけど、バーチャルではお互い助け合ってたわけだろ? それに岡崎のいいとこもゲーム内で見てたわけだし....ゲームのことくらいでいいんなら話さね?」

「....ちょっとだけだからね?」


 とまぁこうして俺と岡崎は近所の公園で缶コーヒーを飲みながら話すことにした。

「で..一樹はなんでビギファン始めたの?」

「いやぁ~だってさ、今までのMMOってワールドがサーバーごとに分けられてて統合する頃には過疎過疎じゃん、その点ビギファンは最初から一つのワールドで仲間が沢山だぜ? これって凄くね?」

「凄いの?それって あたしMMOはビギファンが初めてなんだよね、きっかけは....ほらあたしこんな性格で友達もあまりいないじゃん? だからゲームからなら友達できるかなって思ってさ......可笑しいでしょ」

「いや? 全然可笑しくねえよ、人がなにかを好きになるのに可笑しい理由なんてないんだ 俺もさ、周りから腫れ物扱いされてたんだよな、んでゲームだけが俺の落ち着ける時間だった、だから趣味を始めるきっかけに可笑しいとかなんてないと思う....」

 俺がいい終えようとしたら母子の助けを求める声が聞こえてきた。

「誰か、誰か助けて下さい!」

「どうしました? ....出血してる、一体これは」

 聞けば滑り台の台のふちが劣化してその箇所に腕が切られてしまったとのことだ。

「岡崎、タオルとかはあるか?」

「1枚だけなら」

「わかった! そこの店で何枚か買い足してくれ、それと消毒液も」

 急いで止血しないと....こういう時は..そうだ。

 俺は急いで切った箇所をタオルで縛った、数分後に岡崎が戻り、反対側も縛った後流水で洗い消毒をした。

「ありがとうございます、助かりました」

「いえいえ、まだ軽く応急手当しただけですからできるだけ早くお医者さんに診てもらって下さい」

 母親は深深と頭を下げると病院に向かった。

「....優しいんだねカズって....」

「いや、普通目撃したらそうするだろ?」

「あたしには優しくないのにね..」

「仲悪くたって困ってたら助けるっての!」

「でも見直した」

「おう」

「で......どうする? まだ時間あるけど....デートしてあげてもいいよ?」

「んじゃデートしてもらうかな....どこ行く?」

「そりゃあまぁ~....決まってるっしょ」

 こうして俺と岡崎はゲームショップへ向かうこととなった、付き合うとか好意にはまだ至ってないがこれからゲームを通して仲良くなっていくのかも....しれない。
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