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アクセス前編
嫁がお前って‥‥ウソだろぉぉぉぉ!!
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「それではみんな寄り道せずに、さようなら」
「さようなら」
「ちょっと一樹、また帰ってMMO? あんた男なんだから部活かなんかしたら?」
「っせーな、俺がどんな過ごし方知ったって自由だろ?」
「はいはい、せいぜい期末で赤点にならない程度に程々にね」
「余計なお世話だよ、ったく」
俺の名前は
大き一樹、どこにでもいるゲーム好きな高校二年生だ、最近話題のMMORPG「ビギニング・ファンタジア」にドはまりしている。
ゲームの中ではあるが嫁もできた。
ちなみに今の口うるさい女子は岡崎愛華、クラスの風紀委員だ、小学の頃から俺とは犬猿の仲で面合わせては飽きずに口論をしている。
「さて、始めっか、お‥‥もうログインしてくれてんだな、少し待たせたかも」
この子が俺の嫁、[フラウ]だ、バトルでの支援も気が利くしチャットも楽しげに会話してくれる。
「そっかそっか、ケンカになってしまう相手がいるのか‥‥でもフラウさんが歩み寄れば相手も心を開いてくれると思うよ‥‥っと送信」
よく彼女の悩みをこうして聞いている、ゲームで顔は知らないとはいえパートナーだ、親身になってあげないと。
~あの、KIICHIさんは職業はなにされてますか? 私は学生をしています~
「へぇ、フラウちゃん学生なんだ、同じだ‥‥『奇遇ですね、僕も学生ですよ』っと」
俺が返事をしてからしばらくした後、こんなメッセージが届いた。
「もう少しKIICHIさんを知りたいのですが、
オフ会とかできます?」
なんと! 高校二年にしてモテ期到来か! 俺は快諾した。
「『は はいっ よろしくです』‥‥マジか‥」
予定は今度の土曜日、どんな子なんだろ、楽しみだな。
そして土曜日当日。
「えっと、確かこの場所だよな、フラウちゃんとの待ち合わせ場所‥‥ん? あいつ‥」
俺が眼をやった場所には犬猿の仲の岡崎愛華がいたのだ。
「え? 一樹じゃんなにしてんの?」
「なんだっていいだろ、そっちはなんだよ」
「それこそなんだっていいでしょ? 余計なお世話よ」
「あっそ‥‥」
20分後‥‥フラウちゃん来ないな、道路とか混んでるのかな。
1時間後‥‥おかしいな、ちょっと電話入れてみるか‥‥
「もしもし、フラウさんですか?」
「はい‥KIICHIさんですよね? なにかありましたか?」
! 俺は絶句した、フラウちゃんに電話をかけて聞こえてきた声の主が隣の仲の悪い岡崎愛華だったからだ!
「ちょっ....待って! KIICHIさんってもしかして....」
「フラウちゃんってもしかして....」
「嘘でしょおぉぉぉ!!?」
「嘘だろおぉぉぉ!!?」
「さようなら」
「ちょっと一樹、また帰ってMMO? あんた男なんだから部活かなんかしたら?」
「っせーな、俺がどんな過ごし方知ったって自由だろ?」
「はいはい、せいぜい期末で赤点にならない程度に程々にね」
「余計なお世話だよ、ったく」
俺の名前は
大き一樹、どこにでもいるゲーム好きな高校二年生だ、最近話題のMMORPG「ビギニング・ファンタジア」にドはまりしている。
ゲームの中ではあるが嫁もできた。
ちなみに今の口うるさい女子は岡崎愛華、クラスの風紀委員だ、小学の頃から俺とは犬猿の仲で面合わせては飽きずに口論をしている。
「さて、始めっか、お‥‥もうログインしてくれてんだな、少し待たせたかも」
この子が俺の嫁、[フラウ]だ、バトルでの支援も気が利くしチャットも楽しげに会話してくれる。
「そっかそっか、ケンカになってしまう相手がいるのか‥‥でもフラウさんが歩み寄れば相手も心を開いてくれると思うよ‥‥っと送信」
よく彼女の悩みをこうして聞いている、ゲームで顔は知らないとはいえパートナーだ、親身になってあげないと。
~あの、KIICHIさんは職業はなにされてますか? 私は学生をしています~
「へぇ、フラウちゃん学生なんだ、同じだ‥‥『奇遇ですね、僕も学生ですよ』っと」
俺が返事をしてからしばらくした後、こんなメッセージが届いた。
「もう少しKIICHIさんを知りたいのですが、
オフ会とかできます?」
なんと! 高校二年にしてモテ期到来か! 俺は快諾した。
「『は はいっ よろしくです』‥‥マジか‥」
予定は今度の土曜日、どんな子なんだろ、楽しみだな。
そして土曜日当日。
「えっと、確かこの場所だよな、フラウちゃんとの待ち合わせ場所‥‥ん? あいつ‥」
俺が眼をやった場所には犬猿の仲の岡崎愛華がいたのだ。
「え? 一樹じゃんなにしてんの?」
「なんだっていいだろ、そっちはなんだよ」
「それこそなんだっていいでしょ? 余計なお世話よ」
「あっそ‥‥」
20分後‥‥フラウちゃん来ないな、道路とか混んでるのかな。
1時間後‥‥おかしいな、ちょっと電話入れてみるか‥‥
「もしもし、フラウさんですか?」
「はい‥KIICHIさんですよね? なにかありましたか?」
! 俺は絶句した、フラウちゃんに電話をかけて聞こえてきた声の主が隣の仲の悪い岡崎愛華だったからだ!
「ちょっ....待って! KIICHIさんってもしかして....」
「フラウちゃんってもしかして....」
「嘘でしょおぉぉぉ!!?」
「嘘だろおぉぉぉ!!?」
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