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ここはどこっ!!??
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橋本「質問はそれだけでよろしいですか?お姫様。」
いちいち鼻につく喋り方をする橋本。レイラは男性が嫌いなのもあるが特にこの様な男はもってのほか。
だが、何か色々と知っていそうなので質問をつづける。
レイラ「いいえ、まだまだあります。まず、此処はどこで何故私を此処へ連れて来たのか。そしてあなた方は何者で何をしている御方々なのか。あと、そのいちいち鼻につく呼び方はやめて頂きたいのですが。レイラでよろしいですので。」
レイラは少しだけ言ってやった気分になった。
そんなレイラをそっぽに橋本は淡々と質問に答えた。
橋本「えー、まずこの王国はあなたの祖国であるヴァルタールのすぐ隣にあるマディウス王国で御座います。そして我々がどういう者であるか、何故貴方をここへ連れて来たのかについてはこれからこの城内を案内させて頂くと同時にお答えさせて頂きます。ーああ、お食事がまだでございましたね。先にお召し上がりになってからにさせて頂きましょうか。あと聞き忘れなどは無いですか?」
丁寧に敬語を使えるところだけを見ていれば、橋本はそれなりの立場にある者なのだろうとレイラは思った。
レイラ「いえ、もう質問はありません。では早速頂かせてもらいます。」
ーカチャ、カチャカチャンー
静寂に満ち、月灯りに照らされた部屋に鉄と陶器が奏で合う滑稽な音達が響き渡る。
じー。
謎に橋本が食事をとるレイラの事をじっと、見つめている。レイラは少し、少し苛立ったようだ。
レイラ「何か?」
橋本「いえ、お気になさらず。」
お気になさらずと言われどもそんなに凝視されては気にしたくなくても気にしてしまう。だが耐えに耐え抜いたレイラはようやく食事を終えた。
ーカチャン。
レイラ「ご馳走様でした。誠に美味でございました。」
橋本「では、只今から城内をご案内させて頂きながら先程の質問に対する答えを語らせて頂きましょう。ささ、レイラ様はこちらへ。グレイ、お前は食器を片付けておいてくれ。」
グレイ「はぁ~い。」
グレイがそう返事したと同時に橋本は今いる部屋のドアを開け、レイラを紳士的にもてなす。
やっとレイラはこの窮屈で小汚い部屋から出られることに少し喜びを感じていたが、まだ心を許してはならないと悟った。いくら紳士的なもてなしを受けても、雰囲気が穏やかな者がいても所詮レイラを攫ったいわば誘拐犯である。この部屋を出た先には何があるのか、これから何が起こるのか。
少し不安を感じさせながらレイラは一歩、踏み出した。
いちいち鼻につく喋り方をする橋本。レイラは男性が嫌いなのもあるが特にこの様な男はもってのほか。
だが、何か色々と知っていそうなので質問をつづける。
レイラ「いいえ、まだまだあります。まず、此処はどこで何故私を此処へ連れて来たのか。そしてあなた方は何者で何をしている御方々なのか。あと、そのいちいち鼻につく呼び方はやめて頂きたいのですが。レイラでよろしいですので。」
レイラは少しだけ言ってやった気分になった。
そんなレイラをそっぽに橋本は淡々と質問に答えた。
橋本「えー、まずこの王国はあなたの祖国であるヴァルタールのすぐ隣にあるマディウス王国で御座います。そして我々がどういう者であるか、何故貴方をここへ連れて来たのかについてはこれからこの城内を案内させて頂くと同時にお答えさせて頂きます。ーああ、お食事がまだでございましたね。先にお召し上がりになってからにさせて頂きましょうか。あと聞き忘れなどは無いですか?」
丁寧に敬語を使えるところだけを見ていれば、橋本はそれなりの立場にある者なのだろうとレイラは思った。
レイラ「いえ、もう質問はありません。では早速頂かせてもらいます。」
ーカチャ、カチャカチャンー
静寂に満ち、月灯りに照らされた部屋に鉄と陶器が奏で合う滑稽な音達が響き渡る。
じー。
謎に橋本が食事をとるレイラの事をじっと、見つめている。レイラは少し、少し苛立ったようだ。
レイラ「何か?」
橋本「いえ、お気になさらず。」
お気になさらずと言われどもそんなに凝視されては気にしたくなくても気にしてしまう。だが耐えに耐え抜いたレイラはようやく食事を終えた。
ーカチャン。
レイラ「ご馳走様でした。誠に美味でございました。」
橋本「では、只今から城内をご案内させて頂きながら先程の質問に対する答えを語らせて頂きましょう。ささ、レイラ様はこちらへ。グレイ、お前は食器を片付けておいてくれ。」
グレイ「はぁ~い。」
グレイがそう返事したと同時に橋本は今いる部屋のドアを開け、レイラを紳士的にもてなす。
やっとレイラはこの窮屈で小汚い部屋から出られることに少し喜びを感じていたが、まだ心を許してはならないと悟った。いくら紳士的なもてなしを受けても、雰囲気が穏やかな者がいても所詮レイラを攫ったいわば誘拐犯である。この部屋を出た先には何があるのか、これから何が起こるのか。
少し不安を感じさせながらレイラは一歩、踏み出した。
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