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情報屋ですね

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視界が開けると、そこは街だった。
攻略サイトにもあった通り、始まりの街だ。
もうすでに、色々なプレイヤーがいるなぁ。
さて、まずはもう一回ステータスを開いて、説明を聞こうかな。
「ステータスオープン」



ステータス
名前:ケンジ
職業:ユニークテイマー
レベル:1
体力:200
筋力:50
魔力:100
素早さ:20
器用:70
運:9999
スキル:テイム(ユニークモンスター) 召喚
スキルポイント:500
持ち物:魔物の卵3つ 10000ルーペ
称号:ユニークモンスターを操る者 幸運者


やっぱりおかしいよなぁ…運といいスキルポイントといい。
まぁ、スキルに振ってみるか。
全然、テイマーとかの記事見てなかったから、どんなスキルが取れるかなんてわからないぞ…


すると、この世界の中でピコンッという音が鳴った。
なんだ?
周りを見てみると、俺の方をみんな見ている。
ん?何かあったっけ?
俺は、ログを見てみる。
するとこう書かれていた。

《ケンジさんが『幸運者』の称号を手に入れました》
《ケンジさんが『ユニークモンスターを操る者』の称号を手に入れました》

というログがあった。
「え?なんで急に?」
周りがざわつき始める。
やばい、ソロプレイをするつもりなのに、こんなところで目立ってどうするんだよ!
やばいやばい、どうするべきだ。
まずは、逃げるべきか…!?
すると、一人のプレイヤーが近づいてくるのが見えた。
「ねぇ!ケンジさん?でいいのかな?少し話聞かせてもらってもいい?」
「え?えっと…え!?あ、目立ちたくない…んですけど…」
「目立ちたくない?あ、あぁ!ごめんなさい!怪しい者じゃないのよ!私、このゲームのβ版をプレイしていて、情報屋をやっている、アイラっていうの!目立ちたくないのなら、こっちに来て!」
アイラと名乗る彼女は慌てた様子で俺に弁明っぽい物をしてきた。
それをみると、悪い人じゃなさそうだ。
簡単に納得するのもアレだけど、目立ちたくないのでまずはこの子について行こう。
「わ、わかった。君に付いて行くよ」
一瞬で、スキルポイントの割り振りのことは忘れてしまっていた。



俺たちは、始まりの街の少し離れたところにいた。
「ごめんなさい。貴方のこと考えてなかったわ」
「いや、大丈夫だ。俺もパニックになっていたところだからな」
「じゃあ、改めましてアイラです。一応、情報屋としてこのゲーム内でやって行くつもりよ。職業はサーチャーよ」
「俺は、ケンジだ。職業はユニークテイマーだ」
「そう、それよ!私たちがやったβ版でもなくて、今回にもそんな職業はなかったわ!」
「俺もよくわからないんだ…なんか、スクロールしていたら急にこの職業が出てきたからな」
「そうなのね…でも、その情報は私も欲しいわ。金銭の取引をしましょう」
「え?でも、始まったばかりだし、お金はないんじゃ…?」
「そう思うでしょ?私たち、β版をプレイした人には、その時に稼いだお金を引き継ぐことができたの。だから、充分あるから心配しないで大丈夫よ」
「そうなのか…じゃあ他の情報を売ってもいいか?」
「えぇ!どんと来なさい!」
俺は、一つ一つ教えて行く。
運が9999であることや卵が三つあること。
それに、ユニークテイマーになることができたのは俺だけだということ。
その話をすると、アイラはとてつもなく驚いていた。
「嘘でしょ…!?そんなことありえるの!?これは、たくさんの情報料をあげないといけないわ。ギリ足りると思うけど…」
そんなに貰えるものか…もう誰もこの職業になれないというのに…
俺はその疑問を直接投げかけた。
「そう思うのも無理はないわ…だけど、これはとても重要よ!この職業があるということは、ユニークモンスターをテイムできるということだからね。普通のテイマーでもできるのか検証しないといけないけど、私的にはできると考えるわ」
「そ、そんな重要なのか…わかった、この情報を売るけど、実際どれぐらいになるんだ?」
このゲームでは1ルーペが日本円で一円という設定になっており、リアルマネーはこれに交換できないことになっている。
「そうね…一応ギルドの仲間と話し合わなきゃいけないとは思ったけど、大丈夫ね。200万ルーペ払うわ」
「200万…!?そ、そんなに貰ってもいいのか!?大丈夫なのか!?」
「それぐらい、この情報には価値があるわ。ありがとう。良ければ、フレ交換しないかしら?」
おいおい、マジか。
現実世界でもほぼ女性から声をかけられないのに、ゲームではいけるのか…
いや、キャラのグラフィックもあるか…
まぁ、ここはお言葉に甘えてフレ交換をしておくか。
「わかった、頼むよ」
「よし!これで、また新しい情報が入ったら教えてね!」
「あぁ!こっちも頼むよ!」
そして、無事に200万ルーペが振り込まれた音を確認してアイラと別れた。
ギルドのメンバーとあって、クランの場所を買うらしい。
俺も、ソロプレイをするけど家ぐらいは欲しいなぁ。
まぁ、さっきまで中断していたスキルポイントのところからやるか。
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