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第2章 氷の王子と消えた託宣
第21話 選ばれし者
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【前回のあらすじ】
王城の託宣の間の前でハインリヒ王子の話を聞いたリーゼロッテは、王子の守護者によって怪我を負ったアデライーデの過去を知らされます。
王子の託宣の相手が見つからない現状は、この国の平穏を乱すことになると告げるハインリヒ。その苦悩に触れるも、リーゼロッテはただその告白を聞くしかできなくて……。
その一方で、バルバナスたち騎士団の手によって、フーゲンベルク公爵家とグレーデン侯爵家で異形の者の調査が始まるのでした。
テーブルに置かれた紅茶をぼんやりと眺める。口をつけないまますっかり冷めてしまったカップの縁は、蒸発した分だけ紅い輪を描いている。
ハインリヒ王子と戻った先には、イライラした様子のジークヴァルトが待っていた。リーゼロッテの姿を認めるや否や、無言でその体を抱え上げ、王子に挨拶する暇もなく王妃の離宮に強制送還だ。
離宮の入り口でリーゼロッテを降ろすと、ジークヴァルトは脱兎のごとく走り去った。その後ろ姿をあっけにとられて見送った後、ベッティに連れられて星読みの間に戻ってきたら、中でそのジークヴァルトが待っていた。
息切れしているところを見ると、一度王子の自室に行ってから、隠し通路を通って再びこちらへと戻って来たようだ。
(いくら王妃様の離宮には正面から入れないからって、そこまで無理しなくてもいいのに……。しきたりってこういうとき面倒ね)
小さく息をつくと、腹に巻きつけられた腕にぎゅっと力が入った。
リーゼロッテは今、ジークヴァルトの膝の上でちょこんと座っている。後ろから抱きすくめられたまま、もうどのくらい経っただろうか。
紅茶に手をつけていないものそのためだ。飲みたいと言えば飲ませてもらえるだろうが、いたずらに水分をとるのも避けたいところだ。
(トイレに行きたいから離してくれとは、さすがに言いづらいものね)
遠い目をしてそんなことを思う。
ジークヴァルトは黙ったまま、リーゼロッテを抱え込んで離そうとしない。それくらい、王子と戻ってくるまでの間、リーゼロッテを心配しながら寒い廊下でずっとひとり待っていたのだろう。抱き上げられたジークヴァルトの手は、ものすごく冷たくなっていた。
考えてみれば立て続けにいろいろなことが起きている。
夜会に行けば異形に囲まれ、向かった茶会では異形に襲われ、王城でいなくなったと探してみれば、いきなり階段上から降ってくる始末だ。
忙しいジークヴァルトにしてみれば、はた迷惑なことこの上ないに違いない。
(こんな婚約者、普通だったらとっくに願い下げだわ)
トラブルメーカーのような自分が、それでも婚約破棄を言い渡されないのは、ひとえに龍の託宣があるからだ。ジークヴァルトには相手を選ぶ権利さえない。
貴族に生まれたからには、意に沿わない婚姻も当たり前の事なのかもしれない。国の加護を担う龍は絶対的な存在だ。その龍が決めたことなら、従わざるを得ないのはなおさらだろう。
だが、王子のことを思うと、龍とは一体何なのだと憤りを感じてしまう。
(まるで国のために、みんなが犠牲になっているようだわ……)
ジークヴァルトも、王子も、アデライーデも――
託宣を受けた者もそうでない者も、龍に翻弄されているように思えてならない。
「ジークヴァルト様は、王子殿下の守護者の事をご存じだったのですか……?」
リーゼロッテの頭に口元をうずめたまま、ジークヴァルトは「ああ」と短く答えた。
「アデライーデ様の怪我の事も……」
「大体のいきさつは聞いている」
王子はなぜ自分にあの話をしたのだろう。守護者のことはともかく、アデライーデとの詳細は伏せたまま説明することもできただろうに。
「あれは事故だ。誰が悪いという話ではない」
そっけなく言ったあと、ジークヴァルトはさらにリーゼロッテの後頭部に顔をうずめてくる。なんだか頭のにおいをかがれているような気もするが、できれば気のせいだと思いたい。
(これは、あれね。犬や猫のにおいを思わずかいでしまうような、そんなヤツなんだわ、きっと)
ついでに言うと、そのままそこでしゃべらないでほしい。吐息がかかってくすぐったいことこの上ない。
だが、手のかかる婚約者に神経をすり減らしているジークヴァルトを思うと、むげにやめてくれとは言えなかった。ひとり立ちを決意した矢先に、これでは先が思いやられてしまう。
「申し訳ございません。わたくし、ご心配ばかりおかけして……」
先ほども、絶対にそばを離れないと約束したのに、それをあっさりと破ったのは自分の方だ。
「お前が無事ならそれでいい」
頭皮に唇を押しつけたままジークヴァルトはくぐもった声で答えた。
「明日、オレは一度公爵家に戻る」
そう言いながらも、リーゼロッテを抱える手には、ぎゅっと力が入れられた。離したくない。その腕はまるでそう言っているかのようで。
自分のそばを離れるのが心配なのだろう。そのやさしさに、リーゼロッテの心はちくちくと痛みを訴える。先ほどよりもだいぶ温かくなった大きな手に、自分のそれをそっと添えた。
「今度こそきちんとおとなしくしております。この離宮は安全なのでしょう? わたくし、このお部屋から、一歩も外に出ないとお約束いたしますわ」
振り向いて、ジークヴァルトの顔を覗き込む。この星読みの間には異形の者は入れない。守り石がなくてもまったく問題ないほどだ。
安心させるように微笑むリーゼロッテの頬に、ジークヴァルトが片手を添えてきた。顔を仰向かされて、青い瞳と見つめ合う。
ジークヴァルトの瞳はいつ見ても綺麗だ。守り石の青と同じで、いつだってリーゼロッテの心を奪う。伏し目がちにゆっくりと自分に近づいて来るその顔を、リーゼロッテは瞬きもせずじっと見つめた。
王城の託宣の間の前でハインリヒ王子の話を聞いたリーゼロッテは、王子の守護者によって怪我を負ったアデライーデの過去を知らされます。
王子の託宣の相手が見つからない現状は、この国の平穏を乱すことになると告げるハインリヒ。その苦悩に触れるも、リーゼロッテはただその告白を聞くしかできなくて……。
その一方で、バルバナスたち騎士団の手によって、フーゲンベルク公爵家とグレーデン侯爵家で異形の者の調査が始まるのでした。
テーブルに置かれた紅茶をぼんやりと眺める。口をつけないまますっかり冷めてしまったカップの縁は、蒸発した分だけ紅い輪を描いている。
ハインリヒ王子と戻った先には、イライラした様子のジークヴァルトが待っていた。リーゼロッテの姿を認めるや否や、無言でその体を抱え上げ、王子に挨拶する暇もなく王妃の離宮に強制送還だ。
離宮の入り口でリーゼロッテを降ろすと、ジークヴァルトは脱兎のごとく走り去った。その後ろ姿をあっけにとられて見送った後、ベッティに連れられて星読みの間に戻ってきたら、中でそのジークヴァルトが待っていた。
息切れしているところを見ると、一度王子の自室に行ってから、隠し通路を通って再びこちらへと戻って来たようだ。
(いくら王妃様の離宮には正面から入れないからって、そこまで無理しなくてもいいのに……。しきたりってこういうとき面倒ね)
小さく息をつくと、腹に巻きつけられた腕にぎゅっと力が入った。
リーゼロッテは今、ジークヴァルトの膝の上でちょこんと座っている。後ろから抱きすくめられたまま、もうどのくらい経っただろうか。
紅茶に手をつけていないものそのためだ。飲みたいと言えば飲ませてもらえるだろうが、いたずらに水分をとるのも避けたいところだ。
(トイレに行きたいから離してくれとは、さすがに言いづらいものね)
遠い目をしてそんなことを思う。
ジークヴァルトは黙ったまま、リーゼロッテを抱え込んで離そうとしない。それくらい、王子と戻ってくるまでの間、リーゼロッテを心配しながら寒い廊下でずっとひとり待っていたのだろう。抱き上げられたジークヴァルトの手は、ものすごく冷たくなっていた。
考えてみれば立て続けにいろいろなことが起きている。
夜会に行けば異形に囲まれ、向かった茶会では異形に襲われ、王城でいなくなったと探してみれば、いきなり階段上から降ってくる始末だ。
忙しいジークヴァルトにしてみれば、はた迷惑なことこの上ないに違いない。
(こんな婚約者、普通だったらとっくに願い下げだわ)
トラブルメーカーのような自分が、それでも婚約破棄を言い渡されないのは、ひとえに龍の託宣があるからだ。ジークヴァルトには相手を選ぶ権利さえない。
貴族に生まれたからには、意に沿わない婚姻も当たり前の事なのかもしれない。国の加護を担う龍は絶対的な存在だ。その龍が決めたことなら、従わざるを得ないのはなおさらだろう。
だが、王子のことを思うと、龍とは一体何なのだと憤りを感じてしまう。
(まるで国のために、みんなが犠牲になっているようだわ……)
ジークヴァルトも、王子も、アデライーデも――
託宣を受けた者もそうでない者も、龍に翻弄されているように思えてならない。
「ジークヴァルト様は、王子殿下の守護者の事をご存じだったのですか……?」
リーゼロッテの頭に口元をうずめたまま、ジークヴァルトは「ああ」と短く答えた。
「アデライーデ様の怪我の事も……」
「大体のいきさつは聞いている」
王子はなぜ自分にあの話をしたのだろう。守護者のことはともかく、アデライーデとの詳細は伏せたまま説明することもできただろうに。
「あれは事故だ。誰が悪いという話ではない」
そっけなく言ったあと、ジークヴァルトはさらにリーゼロッテの後頭部に顔をうずめてくる。なんだか頭のにおいをかがれているような気もするが、できれば気のせいだと思いたい。
(これは、あれね。犬や猫のにおいを思わずかいでしまうような、そんなヤツなんだわ、きっと)
ついでに言うと、そのままそこでしゃべらないでほしい。吐息がかかってくすぐったいことこの上ない。
だが、手のかかる婚約者に神経をすり減らしているジークヴァルトを思うと、むげにやめてくれとは言えなかった。ひとり立ちを決意した矢先に、これでは先が思いやられてしまう。
「申し訳ございません。わたくし、ご心配ばかりおかけして……」
先ほども、絶対にそばを離れないと約束したのに、それをあっさりと破ったのは自分の方だ。
「お前が無事ならそれでいい」
頭皮に唇を押しつけたままジークヴァルトはくぐもった声で答えた。
「明日、オレは一度公爵家に戻る」
そう言いながらも、リーゼロッテを抱える手には、ぎゅっと力が入れられた。離したくない。その腕はまるでそう言っているかのようで。
自分のそばを離れるのが心配なのだろう。そのやさしさに、リーゼロッテの心はちくちくと痛みを訴える。先ほどよりもだいぶ温かくなった大きな手に、自分のそれをそっと添えた。
「今度こそきちんとおとなしくしております。この離宮は安全なのでしょう? わたくし、このお部屋から、一歩も外に出ないとお約束いたしますわ」
振り向いて、ジークヴァルトの顔を覗き込む。この星読みの間には異形の者は入れない。守り石がなくてもまったく問題ないほどだ。
安心させるように微笑むリーゼロッテの頬に、ジークヴァルトが片手を添えてきた。顔を仰向かされて、青い瞳と見つめ合う。
ジークヴァルトの瞳はいつ見ても綺麗だ。守り石の青と同じで、いつだってリーゼロッテの心を奪う。伏し目がちにゆっくりと自分に近づいて来るその顔を、リーゼロッテは瞬きもせずじっと見つめた。
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