314 / 528
第2章 氷の王子と消えた託宣
5
しおりを挟む
◇
リーゼロッテとエラが温室に入るのを見届けると、カイは素早く行動に出た。
グレーデン家は基本、大きな異形が入り込めないように結界が張られている。所々で垣間見えた黒い影は、人の暗い思念といったところだ。
それらはさして問題にならないし、今のリーゼロッテは笑ってしまうほど、ジークヴァルトに守られている。少しの間、そのそばを離れたところで支障は何もないだろう。
(この時間帯、グレーデン侯爵夫人はサロンにいるはずだ……)
事前に潜り込ませた間諜から情報を受け取っている。屋敷の間取りを思い浮かべて、カイは気配を殺して慎重に廊下を進んだ。
グレーデン家は使用人が目に付くことを嫌うタイプの貴族だ。この家に仕える者たちはみな、息をひそめるように仕事をこなしている。だからと言って、見慣れぬ者がうろうろしている事態を見逃されるわけもなく、カイは進む先の人の気配を探りながら進んでいった。
「カイ様、こちらです」
柱の物陰から使用人の男が小さな声で話しかけてきた。カイは無言でうなずくと、間諜として入り込ませた男のあとをついて行った。
「この先は使用人はまず近づきません。まっすぐ進んだ突き当りに、サロンがあります。幸い今日もいつも通りに、夫人はひとりで過ごされているようです」
「さすが、できる男は違うね。助かるよ」
カイが気安く言うと、男は困った顔をして来た道を足早に戻っていった。おそらく他の者がやってきた時に、足止めをするなり知らせるなりしてくれるのだろう。
「さてと」
カイは小さくつぶやいて、音なくサロンの入口へと移動した。たどり着いたサロンは一面のガラス張りになっている。晴れた日には心地よいサンルームとなるのだろう。だが、雪が降り積もる今日は、ただ白い世界が広がっているばかりだ。
奥に、既婚者が着るような落ち着いた色合いのドレスをまとった女性の姿が見える。立ったままこちらに背を向け、外の景色を眺めているようだ。
カイは静かに、だが僅かに足音をたてながら、その女性へと近づいて行った。
「いやだわ。まさか本当に来るだなんて」
そう言いながらたたずんでいた女性が肩越しに振り返る。その表情は言葉通りに、カイを歓迎しているようには見えなかった。
「珍しい方から文が届いたと思ったら、思いもよらない者の名が出るんですもの。本当に驚いたわ。それでお前は、こんなところまで何をしに来たというの? デルプフェルトの忌み子」
ルイーズが事前に手紙を送ってくれたのだろう。イジドーラとグレーデン家はあまりいい仲ではないが、ルイーズは前王妃セレスティーヌと共に隣国からやってきた女官だ。セレスティーヌの死後もこの国にとどまり、今ではディートリヒ王によってそれなりの地位と力を与えられている。
「カミラ・グレーデン侯爵夫人、お寛ぎのところ失礼します。カミラ様は相変わらずのお美しさですね。まぶしい限りです」
「そんな浮ついた言葉を言うために、わざわざ来たわけではないのでしょう? さっさと要件を済ませてちょうだい。こんなふうにお前と会っているとエメリヒに知れたら、お前もわたくしもだだでは済まされないわ」
忌々しそうに言って、カミラは視線を外の雪景色へと戻した。その背にカイは静かに告げる。
「カミラ様はアニータ・スタン伯爵令嬢をご存じですよね? 彼女について、あなたが知り得るすべてのことを教えていただきたい」
「アニータ・スタン?」
不思議そうに小首をかしげたカミラは、そのあとゆっくりとカイに向き直った。不思議顔から一転、次第に喜色を含んだ表情となる。
「ふ……ふふ、そう、そういうこと」
忍び笑いをこらえるように口元に手を当てる。どうにか笑いを収めてカミラはカイに再び視線を向けた。
「王子殿下の託宣の相手が、いまだに見つからないのですものね。それで、ここにきてようやくアニータにたどり着いたというわけね」
愚者を見下すかのように、カミラはころころと笑った。次いで、思わせぶりな視線をカイに向けてくる。
「龍の託宣の存在をご存じなのなら、話は早いです。あなたに拒否権はありません。すべてをお話しいただきたい」
「ふふ、いいわ。話せることは全部話してあげる。それで、何から話せばいいのかしら?」
「アニータ嬢が王城で行方不明になる直前のことを」
「ふうん? そこまでは調べがついているのね……。で、アニータはまだ生きているの?」
「それを知ってどうするんです?」
カイが低い声で返すと、カミラは肩を大仰にすくませた。
「旧知の令嬢の安否を気遣って何が悪いというの? まあ、いいわ。よく聞きなさい、デルプフェルトの忌み子。あの娘の秘密を全部教えてあげる」
含みを持たせた笑みを乗せながら、カミラは自分の口元に指をあてた。
「アニータはね、いなくなる直前に子供を身籠っていたわ。身籠ってはいけない相手の子供をね」
「身籠ってはいけない相手……?」
後宮に出入りできる男は王族と一部の使用人だけだ。だが、ルチアの見事な赤毛は、王族の姿を彷彿とさせる。
貴族名鑑に乗っていたアニータは、どこにでもいるような茶色の髪だった。その子供が赤毛ならば、父親は赤毛の誰かという可能性が高い。無論、ルチアの母アニサの正体が、本当にアニータであった場合の話だが。
今現在いる赤毛の王族は、ディートリヒ王と王兄バルバナスだ。十四年前ということを考えると、前王フリードリヒもその中に入るだろう。
(病気で臥せっていた前王が父親である可能性は低いだろうな。それに当時ディートリヒ王は、イジドーラ様を手に入れるために躍起になっていた時期だ。そんなときに他の女に手を出すとは思えない……)
だとすると、バルバナスだろうか? だが、バルバナスはこの国の在り方に大きな疑問を抱いている。王城にはめったに近寄らないし、自らの血を残すことを厭い、いまだ結婚せずに逃げ回っているのだ。そんな男がわざわざ後宮で、子をなすような行為に至るとは考えにくい。
「ふふふ、お前が考えている相手はみな見当違いよ」
見透かすようにカミラが意地の悪い笑みを向ける。
「子供の父親を知りたいのでしょう? 心配しなくてもちゃんと教えてあげるわ」
そこで一度言葉を切って、カミラは指折り数え始めた。
「イルムヒルデ様にフリードリヒ様。ディートリヒ王にバルバナス様。そして、ハインリヒ王子。当時後宮では、この方たちが過ごしていらっしゃったわ。……だけれど、あそこにはもうひとり王族がいたの。お前は子供だったから知らないだろうけれど」
それを聞いてカイが記憶を巡らせる。ルチアが生まれたのは十三年前。それ以降に亡くなった王族の存在を思い出す。フリードリヒが逝去した後、イルムヒルデが後を追うように亡くなった。確かその数年後に、この世を去った王族がいたはずだ。
「まさか、ウルリヒ・ブラオエルシュタイン……?」
ウルリヒは前王フリードリヒの叔父だ。しかしウルリヒは亡くなったとき、すでに八十を半ばは超えていた。アニータが身籠った時、ウルリヒはどう考えても七十代だろう。
「ふふ、ふふふ、お前は賢い子ね。忌み子でさえなかったら、デルプフェルト家は唯一正妻の子であるお前が跡目を継いだでしょうに。本当にもったいないこと」
カミラの言葉を無視して、カイは話を戻すように問うた。
「お年を考えて、ウルリヒ様が父親だとは信じがたい話ですね」
「あら、お前は知らないの? あの方の奔放さには王家は苦労なさっていたもの。いくつになっても無節操に子種を振りまくものだから、最終的には後宮の奥深くに幽閉されたのよ。おかしいでしょう?」
カミラは本当に愉快そうにころころと笑った。
「通いで後宮に来ていたわたくしと違って、アニータはずっとあそこにいたんだもの。きっと隙をつかれて襲われでもしたんじゃないかしら」
「そのことをイルムヒルデ様はご存じだったのですか?」
当時、アニータといちばん時間を共にしていたのは彼女だったろう。後宮のような閉ざされた場所で、身籠ったアニータをイルムヒルデが気付かないとは思えない。
「ええ、ご存じだったわ。だって、アニータを逃がしたのは、イルムヒルデ様ご本人ですもの」
「イルムヒルデ様が……!?」
そこまで言い終わると、カミラは急に悔しそうな顔をした。
「いやだ、本当に知っていることをすべて話してしまったわ。わたくしも龍に目隠しとやらをしてもらいたかったのに」
そう言った後、カミラは再びカイに向き直った。
「わたくしが知っているのはこれだけよ。その後アニータがどうなったのかなんて知らないし、なぜイルムヒルデ様がアニータを逃がしたのか、その理由も知らないわ」
カイは探るようにカミラの顔を見たが、そこに嘘の影は見いだせなかった。
「わかったらさっさと帰ってちょうだい」
冷たく言うと、再びカミラはカイに背を向けた。
「ご協力、感謝します」
その言葉だけを残して、来たときと同じくカイは、気配なくサロンを後にした。
「アニータ・スタン……本当に、愚かな子」
残されたカミラはひとり静かに、降り積もる雪を眺め続けた。
リーゼロッテとエラが温室に入るのを見届けると、カイは素早く行動に出た。
グレーデン家は基本、大きな異形が入り込めないように結界が張られている。所々で垣間見えた黒い影は、人の暗い思念といったところだ。
それらはさして問題にならないし、今のリーゼロッテは笑ってしまうほど、ジークヴァルトに守られている。少しの間、そのそばを離れたところで支障は何もないだろう。
(この時間帯、グレーデン侯爵夫人はサロンにいるはずだ……)
事前に潜り込ませた間諜から情報を受け取っている。屋敷の間取りを思い浮かべて、カイは気配を殺して慎重に廊下を進んだ。
グレーデン家は使用人が目に付くことを嫌うタイプの貴族だ。この家に仕える者たちはみな、息をひそめるように仕事をこなしている。だからと言って、見慣れぬ者がうろうろしている事態を見逃されるわけもなく、カイは進む先の人の気配を探りながら進んでいった。
「カイ様、こちらです」
柱の物陰から使用人の男が小さな声で話しかけてきた。カイは無言でうなずくと、間諜として入り込ませた男のあとをついて行った。
「この先は使用人はまず近づきません。まっすぐ進んだ突き当りに、サロンがあります。幸い今日もいつも通りに、夫人はひとりで過ごされているようです」
「さすが、できる男は違うね。助かるよ」
カイが気安く言うと、男は困った顔をして来た道を足早に戻っていった。おそらく他の者がやってきた時に、足止めをするなり知らせるなりしてくれるのだろう。
「さてと」
カイは小さくつぶやいて、音なくサロンの入口へと移動した。たどり着いたサロンは一面のガラス張りになっている。晴れた日には心地よいサンルームとなるのだろう。だが、雪が降り積もる今日は、ただ白い世界が広がっているばかりだ。
奥に、既婚者が着るような落ち着いた色合いのドレスをまとった女性の姿が見える。立ったままこちらに背を向け、外の景色を眺めているようだ。
カイは静かに、だが僅かに足音をたてながら、その女性へと近づいて行った。
「いやだわ。まさか本当に来るだなんて」
そう言いながらたたずんでいた女性が肩越しに振り返る。その表情は言葉通りに、カイを歓迎しているようには見えなかった。
「珍しい方から文が届いたと思ったら、思いもよらない者の名が出るんですもの。本当に驚いたわ。それでお前は、こんなところまで何をしに来たというの? デルプフェルトの忌み子」
ルイーズが事前に手紙を送ってくれたのだろう。イジドーラとグレーデン家はあまりいい仲ではないが、ルイーズは前王妃セレスティーヌと共に隣国からやってきた女官だ。セレスティーヌの死後もこの国にとどまり、今ではディートリヒ王によってそれなりの地位と力を与えられている。
「カミラ・グレーデン侯爵夫人、お寛ぎのところ失礼します。カミラ様は相変わらずのお美しさですね。まぶしい限りです」
「そんな浮ついた言葉を言うために、わざわざ来たわけではないのでしょう? さっさと要件を済ませてちょうだい。こんなふうにお前と会っているとエメリヒに知れたら、お前もわたくしもだだでは済まされないわ」
忌々しそうに言って、カミラは視線を外の雪景色へと戻した。その背にカイは静かに告げる。
「カミラ様はアニータ・スタン伯爵令嬢をご存じですよね? 彼女について、あなたが知り得るすべてのことを教えていただきたい」
「アニータ・スタン?」
不思議そうに小首をかしげたカミラは、そのあとゆっくりとカイに向き直った。不思議顔から一転、次第に喜色を含んだ表情となる。
「ふ……ふふ、そう、そういうこと」
忍び笑いをこらえるように口元に手を当てる。どうにか笑いを収めてカミラはカイに再び視線を向けた。
「王子殿下の託宣の相手が、いまだに見つからないのですものね。それで、ここにきてようやくアニータにたどり着いたというわけね」
愚者を見下すかのように、カミラはころころと笑った。次いで、思わせぶりな視線をカイに向けてくる。
「龍の託宣の存在をご存じなのなら、話は早いです。あなたに拒否権はありません。すべてをお話しいただきたい」
「ふふ、いいわ。話せることは全部話してあげる。それで、何から話せばいいのかしら?」
「アニータ嬢が王城で行方不明になる直前のことを」
「ふうん? そこまでは調べがついているのね……。で、アニータはまだ生きているの?」
「それを知ってどうするんです?」
カイが低い声で返すと、カミラは肩を大仰にすくませた。
「旧知の令嬢の安否を気遣って何が悪いというの? まあ、いいわ。よく聞きなさい、デルプフェルトの忌み子。あの娘の秘密を全部教えてあげる」
含みを持たせた笑みを乗せながら、カミラは自分の口元に指をあてた。
「アニータはね、いなくなる直前に子供を身籠っていたわ。身籠ってはいけない相手の子供をね」
「身籠ってはいけない相手……?」
後宮に出入りできる男は王族と一部の使用人だけだ。だが、ルチアの見事な赤毛は、王族の姿を彷彿とさせる。
貴族名鑑に乗っていたアニータは、どこにでもいるような茶色の髪だった。その子供が赤毛ならば、父親は赤毛の誰かという可能性が高い。無論、ルチアの母アニサの正体が、本当にアニータであった場合の話だが。
今現在いる赤毛の王族は、ディートリヒ王と王兄バルバナスだ。十四年前ということを考えると、前王フリードリヒもその中に入るだろう。
(病気で臥せっていた前王が父親である可能性は低いだろうな。それに当時ディートリヒ王は、イジドーラ様を手に入れるために躍起になっていた時期だ。そんなときに他の女に手を出すとは思えない……)
だとすると、バルバナスだろうか? だが、バルバナスはこの国の在り方に大きな疑問を抱いている。王城にはめったに近寄らないし、自らの血を残すことを厭い、いまだ結婚せずに逃げ回っているのだ。そんな男がわざわざ後宮で、子をなすような行為に至るとは考えにくい。
「ふふふ、お前が考えている相手はみな見当違いよ」
見透かすようにカミラが意地の悪い笑みを向ける。
「子供の父親を知りたいのでしょう? 心配しなくてもちゃんと教えてあげるわ」
そこで一度言葉を切って、カミラは指折り数え始めた。
「イルムヒルデ様にフリードリヒ様。ディートリヒ王にバルバナス様。そして、ハインリヒ王子。当時後宮では、この方たちが過ごしていらっしゃったわ。……だけれど、あそこにはもうひとり王族がいたの。お前は子供だったから知らないだろうけれど」
それを聞いてカイが記憶を巡らせる。ルチアが生まれたのは十三年前。それ以降に亡くなった王族の存在を思い出す。フリードリヒが逝去した後、イルムヒルデが後を追うように亡くなった。確かその数年後に、この世を去った王族がいたはずだ。
「まさか、ウルリヒ・ブラオエルシュタイン……?」
ウルリヒは前王フリードリヒの叔父だ。しかしウルリヒは亡くなったとき、すでに八十を半ばは超えていた。アニータが身籠った時、ウルリヒはどう考えても七十代だろう。
「ふふ、ふふふ、お前は賢い子ね。忌み子でさえなかったら、デルプフェルト家は唯一正妻の子であるお前が跡目を継いだでしょうに。本当にもったいないこと」
カミラの言葉を無視して、カイは話を戻すように問うた。
「お年を考えて、ウルリヒ様が父親だとは信じがたい話ですね」
「あら、お前は知らないの? あの方の奔放さには王家は苦労なさっていたもの。いくつになっても無節操に子種を振りまくものだから、最終的には後宮の奥深くに幽閉されたのよ。おかしいでしょう?」
カミラは本当に愉快そうにころころと笑った。
「通いで後宮に来ていたわたくしと違って、アニータはずっとあそこにいたんだもの。きっと隙をつかれて襲われでもしたんじゃないかしら」
「そのことをイルムヒルデ様はご存じだったのですか?」
当時、アニータといちばん時間を共にしていたのは彼女だったろう。後宮のような閉ざされた場所で、身籠ったアニータをイルムヒルデが気付かないとは思えない。
「ええ、ご存じだったわ。だって、アニータを逃がしたのは、イルムヒルデ様ご本人ですもの」
「イルムヒルデ様が……!?」
そこまで言い終わると、カミラは急に悔しそうな顔をした。
「いやだ、本当に知っていることをすべて話してしまったわ。わたくしも龍に目隠しとやらをしてもらいたかったのに」
そう言った後、カミラは再びカイに向き直った。
「わたくしが知っているのはこれだけよ。その後アニータがどうなったのかなんて知らないし、なぜイルムヒルデ様がアニータを逃がしたのか、その理由も知らないわ」
カイは探るようにカミラの顔を見たが、そこに嘘の影は見いだせなかった。
「わかったらさっさと帰ってちょうだい」
冷たく言うと、再びカミラはカイに背を向けた。
「ご協力、感謝します」
その言葉だけを残して、来たときと同じくカイは、気配なくサロンを後にした。
「アニータ・スタン……本当に、愚かな子」
残されたカミラはひとり静かに、降り積もる雪を眺め続けた。
0
※小説家になろうグループムーンライトノベルズにて【R18】ふたつ名の令嬢と龍の託宣 不定期投稿中☆
第6章 嘘つきな騎士と破られた託宣 スタートました♡
※アルファポリス版は第1部令嬢編として一度完結としましたが、ムーンでは第6章を継続投稿中です。
こちらはR18ですので、18歳以上(高校生不可)の方のみ閲覧できます。
第6章 嘘つきな騎士と破られた託宣 スタートました♡
※アルファポリス版は第1部令嬢編として一度完結としましたが、ムーンでは第6章を継続投稿中です。
こちらはR18ですので、18歳以上(高校生不可)の方のみ閲覧できます。
お気に入りに追加
272
あなたにおすすめの小説

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結済】後悔していると言われても、ねぇ。私はもう……。
木嶋うめ香
恋愛
五歳で婚約したシオン殿下は、ある日先触れもなしに我が家にやってきました。
「君と婚約を解消したい、私はスィートピーを愛してるんだ」
シオン殿下は、私の妹スィートピーを隣に座らせ、馬鹿なことを言い始めたのです。
妹はとても愛らしいですから、殿下が思っても仕方がありません。
でも、それなら側妃でいいのではありませんか?
どうしても私と婚約解消したいのですか、本当に後悔はございませんか?

【完結】愛してるなんて言うから
空原海
恋愛
「メアリー、俺はこの婚約を破棄したい」
婚約が決まって、三年が経とうかという頃に切り出された婚約破棄。
婚約の理由は、アラン様のお父様とわたしのお母様が、昔恋人同士だったから。
――なんだそれ。ふざけてんのか。
わたし達は婚約解消を前提とした婚約を、互いに了承し合った。
第1部が恋物語。
第2部は裏事情の暴露大会。親世代の愛憎確執バトル、スタートッ!
※ 一話のみ挿絵があります。サブタイトルに(※挿絵あり)と表記しております。
苦手な方、ごめんなさい。挿絵の箇所は、するーっと流してくださると幸いです。

【完】夫から冷遇される伯爵夫人でしたが、身分を隠して踊り子として夜働いていたら、その夫に見初められました。
112
恋愛
伯爵家同士の結婚、申し分ない筈だった。
エッジワーズ家の娘、エリシアは踊り子の娘だったが為に嫁ぎ先の夫に冷遇され、虐げられ、屋敷を追い出される。
庭の片隅、掘っ立て小屋で生活していたエリシアは、街で祝祭が開かれることを耳にする。どうせ誰からも顧みられないからと、こっそり抜け出して街へ向かう。すると街の中心部で民衆が音楽に合わせて踊っていた。その輪の中にエリシアも入り一緒になって踊っていると──

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍2冊発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

その眼差しは凍てつく刃*冷たい婚約者にウンザリしてます*
音爽(ネソウ)
恋愛
義妹に優しく、婚約者の令嬢には極寒対応。
塩対応より下があるなんて……。
この婚約は間違っている?
*2021年7月完結
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる