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第八章 真実はいつもひとつとは限らない
だってアレは山田、って、アレは誰!?
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リュシアン様の宣言が響き渡って。
(わたし、勝てたの……?)
限界を越えた体が崩れ落ちて、走り込んできたビスキュイが支えてくれた。
「本当に僅差じゃったが。見事であったぞ、ハナコ嬢」
「あり……がとう……ございます、リュシアンさま」
いまだに信じられなくて、夢見心地で言葉を返した。
なんだかあたまが働かないや。これ、完全に魔力切れっぽいな。
それでもじわじわとうれしさがこみ上げてきて。
わたし、山田に勝ったんだ。国でもっとも優秀って言われてる、魔力最強のあの山田に。
目を向けると、手を付いたままの山田は芝生の上でうなだれていた。見事にorzの姿勢って感じ。
で、芝生をにらみつけてなんか手探りしてる。
あ、よく見えないから眼鏡を探してるんだな。
それを見かねたのか、ビスキュイが見つけた眼鏡をくわえていって。
「おじい様、助かります」
「シュンよ。それはビスキュイじゃ」
「これは失礼を。ビスキュイ、礼を言うぞ」
いや、そっちは植木だから。相変わらず視力悪すぎ。
ってか、久しぶりに目にした山田の素顔。やっぱりものすっごく怖いって感じ。
決闘の最中はそれどころじゃなかったけど、改めて見ると足がすくむレベルかも。
山田がこっちを振り向いて、さっと顔をそらしてしまった。
だって本当に怖いんだもんっ。親の仇と出会ったみたいに、眼光鋭くにらんでくるし。
「ハナコ、怪我はないか?」
気づけば目の前に山田が立っていて。
仕方なく顔を上げると、いつもの瓶底眼鏡に戻ってた。
今までさんざバカにしてきてなんだけど、見慣れた山田にほっとしてる自分がいたりして。
「わたくしは大丈夫です。少々魔力切れは起こしておりますが」
やだわたし、芝生にへたり込んだままだった!
あわてて立とうとしたら、山田が手を差し伸べてきて。なのに何かためらうように、その手は途中で引っ込められた。
「無理はするな、ハナコ」
見えない何かがわたしを包んで、ふわっと宙に持ち上げられる。
遠くにあった椅子がこっちに引き寄せられて、そこにやさしく降ろされた。
「落ち着くまでしばらく休むといい」
「お気遣いありがとうございます、シュン様」
負けた割には山田の態度、拍子抜けするくらい今まで通りって感じ。
もうちょっと悔しがってもよさそうなのに、やっぱそこまでハナコに執着してなかったのかな?
「ハナコ嬢はあとでわしがモッリ家まで送ろう。なに、転移魔法でひとっ飛びじゃ」
リュシアン様にウィンクを飛ばされる。
お言葉に甘えて、ありがとうございますとだるい体を椅子に預けた。
「それにしても、ハナコ嬢は限界ぎりぎりだったゆえ、いつ止めようかと判断に迷ったわい」
リュシアン様、思いとどまってくれてありがとう。
決闘中に止められてたら、今日の結果は出せなかったろうし。
「いや、最後まであきらめなかったハナコ嬢の心意気は、まことに見事であった。僅差だったとは言え、シュン王子は完敗じゃったな」
「勝敗を分けたのは己の慢心であったと……そう、痛感しています」
後悔がにじむ山田を慰めるように、ビスキュイが鼻先を押しつける。その頭をひとなですると、山田は静かに見下ろしてきた。
「負けたからには従おう。今後ハナコは自由にするといい」
「ではイタリーノへ行ってもよろしいのですね?」
「ああ。こうなった以上、ハナコがイタリーノで安全に過ごせるように、わたしは全身全霊をかけてイタリーノ国との外交に臨むのみだ」
え? イタリーノってそんな危険なことになってんの?
山田が留学を止めてきたのは、単純にハナコを遠くに行かせたくないっていう理由じゃなかったんだ。てっきり私情からだと思ってたのに。
「留学の件は王家がすべてバックアップする。ハナコは安心してイタリーノへ行ってくれ」
「シュン様……」
山田、本当にわたしの身を案じてくれてたんだ。嫌われてでも反対してきたくらいだし。
それなのに早急に見限ってやるだとか言って、なんかごめんって感じ。
「ハナコ」
なんだか山田の声が震えてて、見たら今にも泣きそうな顔してた。
「わたしも男だ。約束したからには潔くハナコをあきらめよう。だが遠く離れていても、ハナコのしあわせはこれからも願わせてくれ」
続きをためらうように、山田は一度言葉を切った。
ああ、あのときの山田もこんな顔してたっけ。
好きな相手にフラれるのって、ほんとキツイよね。受け入れてもらえない事実を、なかなか認めらんないし。
ふいに日本で山田を振ったときを思い出して、ぼんやりとそんなことを思ってた。
「女々しいことを言っている自覚はあるのだが……最後にハナコを抱きしめさせてはくれまいか? それを許してくれたら、わたしはこの先迷わず進んでいける」
そこまで言われちゃったら、わたしもうなずくしかないわけで。
それで踏ん切りがつくのなら、最後くらいやさしくしてあげたってかまわないよね?
笑顔で両手を広げると、膝をついた山田はぎゅっとわたしを抱きしめた。背中に回った腕がちょっと苦しいくらい。
「……ありがとう、ハナコ」
耳元で聞こえる声はやっぱり少し震えてて。もしかして山田泣いているの?
髪をそっとなでてあげると、さらにきつく抱きしめられた。
「ハナコ……ハナコ……」
切なそうに呼ばれる名前の中に、小さく嗚咽が混じってる。
そこまでの思いを向けられて、なんか絆されそうになっちゃったけど。
ここで血迷ったら、今までの努力が水の泡になっちゃうし。
受け入れられなくてホントごめんね。だってアナタは山田だから。やっぱりわたし、瓶底眼鏡じゃムリなんだ。
「シュン様、わたくしそろそろ戻りませんと……」
終わりが見えない抱擁にやんわりと肩を押した。
鼻をすすって少しだけ体を離した山田、眼鏡の下から涙がしたたり落ちてるし。
「すまない、ハナコ。最後に顔を良く見せてくれないか?」
もうさっき最後って言ったよね?
ってか、返事待たずに顔を近づけるなっ。
「ダメだ、眼鏡が曇ってよく見えん」
浄化魔法でも使うのかと思ったら、山田はパッと瓶底眼鏡をはずした。
うをっ、いきなりの極道顔、しかもこんなに至近距離……!
いやだっ、その顔で睨まないでっ。
こわ過ぎて固まってるわたしの顔を、眉根を寄せた山田がねめつけてくる。
だからその顔、近づけてくんなって! やっぱムリ、圧倒的にムリ過ぎるっ。
椅子の背もたれに追い詰められて。
あれ? 近づくにつれて、なんか山田の顔が変わってくような?
錯覚? まぼろし? イリュージョン?
「ああ、ハナコ……ハナコの瞳は本当に美しいな……」
ぽろぽろと涙をこぼしながら、鼻先がくっつきそうな近さで山田がしあわせそうに目を細めた。
ってか、え? 夢で見たイケメン天使?
え? え? なんでど真ん中の天使のアナタが目の前にいらっしゃるの?
「最後に間近でハナコの顔を見られてうれしかった。ありがとう。もうわたしに悔いはない」
そっとわたしの頬に触れた天使様が、うっとりするような笑顔になって。
わたしはいま夢見ているんだろうか? 魔力切れして気絶したのかも?
その天使の顔が離れるにつれて、やさしげな瞳が少しずつしかめられていく。
遠のくほどにその顔は、極道の山田に戻っていって。
最後にすちゃっと眼鏡をかけると、そこにはいつもの瓶底眼鏡の山田がいた。
「おじい様、あとのことはよろしくお願いします」
「うむ、ハナコ嬢はこのわしが責任を持って送ってくるゆえ、シュンよ安心するといい」
うなずいた山田は振り返ることもなく背を向けた。その後ろをビスキュイがしっぽを振りながらついていく。
ってか、アレは誰? アレはだれ? アレはダレ―――――っ!?
(わたし、勝てたの……?)
限界を越えた体が崩れ落ちて、走り込んできたビスキュイが支えてくれた。
「本当に僅差じゃったが。見事であったぞ、ハナコ嬢」
「あり……がとう……ございます、リュシアンさま」
いまだに信じられなくて、夢見心地で言葉を返した。
なんだかあたまが働かないや。これ、完全に魔力切れっぽいな。
それでもじわじわとうれしさがこみ上げてきて。
わたし、山田に勝ったんだ。国でもっとも優秀って言われてる、魔力最強のあの山田に。
目を向けると、手を付いたままの山田は芝生の上でうなだれていた。見事にorzの姿勢って感じ。
で、芝生をにらみつけてなんか手探りしてる。
あ、よく見えないから眼鏡を探してるんだな。
それを見かねたのか、ビスキュイが見つけた眼鏡をくわえていって。
「おじい様、助かります」
「シュンよ。それはビスキュイじゃ」
「これは失礼を。ビスキュイ、礼を言うぞ」
いや、そっちは植木だから。相変わらず視力悪すぎ。
ってか、久しぶりに目にした山田の素顔。やっぱりものすっごく怖いって感じ。
決闘の最中はそれどころじゃなかったけど、改めて見ると足がすくむレベルかも。
山田がこっちを振り向いて、さっと顔をそらしてしまった。
だって本当に怖いんだもんっ。親の仇と出会ったみたいに、眼光鋭くにらんでくるし。
「ハナコ、怪我はないか?」
気づけば目の前に山田が立っていて。
仕方なく顔を上げると、いつもの瓶底眼鏡に戻ってた。
今までさんざバカにしてきてなんだけど、見慣れた山田にほっとしてる自分がいたりして。
「わたくしは大丈夫です。少々魔力切れは起こしておりますが」
やだわたし、芝生にへたり込んだままだった!
あわてて立とうとしたら、山田が手を差し伸べてきて。なのに何かためらうように、その手は途中で引っ込められた。
「無理はするな、ハナコ」
見えない何かがわたしを包んで、ふわっと宙に持ち上げられる。
遠くにあった椅子がこっちに引き寄せられて、そこにやさしく降ろされた。
「落ち着くまでしばらく休むといい」
「お気遣いありがとうございます、シュン様」
負けた割には山田の態度、拍子抜けするくらい今まで通りって感じ。
もうちょっと悔しがってもよさそうなのに、やっぱそこまでハナコに執着してなかったのかな?
「ハナコ嬢はあとでわしがモッリ家まで送ろう。なに、転移魔法でひとっ飛びじゃ」
リュシアン様にウィンクを飛ばされる。
お言葉に甘えて、ありがとうございますとだるい体を椅子に預けた。
「それにしても、ハナコ嬢は限界ぎりぎりだったゆえ、いつ止めようかと判断に迷ったわい」
リュシアン様、思いとどまってくれてありがとう。
決闘中に止められてたら、今日の結果は出せなかったろうし。
「いや、最後まであきらめなかったハナコ嬢の心意気は、まことに見事であった。僅差だったとは言え、シュン王子は完敗じゃったな」
「勝敗を分けたのは己の慢心であったと……そう、痛感しています」
後悔がにじむ山田を慰めるように、ビスキュイが鼻先を押しつける。その頭をひとなですると、山田は静かに見下ろしてきた。
「負けたからには従おう。今後ハナコは自由にするといい」
「ではイタリーノへ行ってもよろしいのですね?」
「ああ。こうなった以上、ハナコがイタリーノで安全に過ごせるように、わたしは全身全霊をかけてイタリーノ国との外交に臨むのみだ」
え? イタリーノってそんな危険なことになってんの?
山田が留学を止めてきたのは、単純にハナコを遠くに行かせたくないっていう理由じゃなかったんだ。てっきり私情からだと思ってたのに。
「留学の件は王家がすべてバックアップする。ハナコは安心してイタリーノへ行ってくれ」
「シュン様……」
山田、本当にわたしの身を案じてくれてたんだ。嫌われてでも反対してきたくらいだし。
それなのに早急に見限ってやるだとか言って、なんかごめんって感じ。
「ハナコ」
なんだか山田の声が震えてて、見たら今にも泣きそうな顔してた。
「わたしも男だ。約束したからには潔くハナコをあきらめよう。だが遠く離れていても、ハナコのしあわせはこれからも願わせてくれ」
続きをためらうように、山田は一度言葉を切った。
ああ、あのときの山田もこんな顔してたっけ。
好きな相手にフラれるのって、ほんとキツイよね。受け入れてもらえない事実を、なかなか認めらんないし。
ふいに日本で山田を振ったときを思い出して、ぼんやりとそんなことを思ってた。
「女々しいことを言っている自覚はあるのだが……最後にハナコを抱きしめさせてはくれまいか? それを許してくれたら、わたしはこの先迷わず進んでいける」
そこまで言われちゃったら、わたしもうなずくしかないわけで。
それで踏ん切りがつくのなら、最後くらいやさしくしてあげたってかまわないよね?
笑顔で両手を広げると、膝をついた山田はぎゅっとわたしを抱きしめた。背中に回った腕がちょっと苦しいくらい。
「……ありがとう、ハナコ」
耳元で聞こえる声はやっぱり少し震えてて。もしかして山田泣いているの?
髪をそっとなでてあげると、さらにきつく抱きしめられた。
「ハナコ……ハナコ……」
切なそうに呼ばれる名前の中に、小さく嗚咽が混じってる。
そこまでの思いを向けられて、なんか絆されそうになっちゃったけど。
ここで血迷ったら、今までの努力が水の泡になっちゃうし。
受け入れられなくてホントごめんね。だってアナタは山田だから。やっぱりわたし、瓶底眼鏡じゃムリなんだ。
「シュン様、わたくしそろそろ戻りませんと……」
終わりが見えない抱擁にやんわりと肩を押した。
鼻をすすって少しだけ体を離した山田、眼鏡の下から涙がしたたり落ちてるし。
「すまない、ハナコ。最後に顔を良く見せてくれないか?」
もうさっき最後って言ったよね?
ってか、返事待たずに顔を近づけるなっ。
「ダメだ、眼鏡が曇ってよく見えん」
浄化魔法でも使うのかと思ったら、山田はパッと瓶底眼鏡をはずした。
うをっ、いきなりの極道顔、しかもこんなに至近距離……!
いやだっ、その顔で睨まないでっ。
こわ過ぎて固まってるわたしの顔を、眉根を寄せた山田がねめつけてくる。
だからその顔、近づけてくんなって! やっぱムリ、圧倒的にムリ過ぎるっ。
椅子の背もたれに追い詰められて。
あれ? 近づくにつれて、なんか山田の顔が変わってくような?
錯覚? まぼろし? イリュージョン?
「ああ、ハナコ……ハナコの瞳は本当に美しいな……」
ぽろぽろと涙をこぼしながら、鼻先がくっつきそうな近さで山田がしあわせそうに目を細めた。
ってか、え? 夢で見たイケメン天使?
え? え? なんでど真ん中の天使のアナタが目の前にいらっしゃるの?
「最後に間近でハナコの顔を見られてうれしかった。ありがとう。もうわたしに悔いはない」
そっとわたしの頬に触れた天使様が、うっとりするような笑顔になって。
わたしはいま夢見ているんだろうか? 魔力切れして気絶したのかも?
その天使の顔が離れるにつれて、やさしげな瞳が少しずつしかめられていく。
遠のくほどにその顔は、極道の山田に戻っていって。
最後にすちゃっと眼鏡をかけると、そこにはいつもの瓶底眼鏡の山田がいた。
「おじい様、あとのことはよろしくお願いします」
「うむ、ハナコ嬢はこのわしが責任を持って送ってくるゆえ、シュンよ安心するといい」
うなずいた山田は振り返ることもなく背を向けた。その後ろをビスキュイがしっぽを振りながらついていく。
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