14 / 78
第三章 イベントは危険な香り
人助けと自爆は紙一重
しおりを挟む
明けて翌週。
今は馬車で通学中。
横には弟のケンタ。
下校は別々だけど、朝は大抵一緒に登校してるんだ。
(何気にケンタも攻略対象のひとりなんだよね……)
未希から聞かされてびっくりしたし。
でも急に態度を変えるのも変かなって、とりあえず今まで通り姉弟してる。
ケンタルートでの悪役はこのわたしなんだけど。
ストーリーは弟を溺愛しているハナコが、ヒロインとの間を徹底的に邪魔しにかかるって感じ。
最悪のルートをたどるとさ、ケンタに刺される未来が待ち受けている。
未希いわく串刺しエンド。
ってか、こわすぎるっ。
ケンタがあのユイナと結ばれるのはマジ勘弁だけど、弟にコロされるくらいなら姉ちゃん黙って耐え忍ぶよ。
まぁ未希の話では、今んとこケンタとユイナは大きなフラグは立ってないみたい。
ユイナにしたってわたしをお姉様とは呼びたくないだろうし?
そんなわけでケンタとはずっと普通に姉弟していけそうだ。経過を見守る必要はまだまだあるんだけどね。
そんなことを考えているうちに、馬車が学園の門をくぐった。
フランク学園はすごく広くて、徒歩だと校舎にたどりつくまで小一時間はかかる。
なのでみんな馬車通学してるんだ。歩いて来る変わり者なんて、散歩好きの人間くらいだし。
って、言ってるそばから誰かが歩いてた。制服着てないから、先生か誰かかな?
「止めて! わたくしここで降りるから」
なんか後ろから走ってきた男子生徒が、その先生を突き飛ばしやがった。
しかも財布かなんかをポケットからすったみたいに見えたんだけど。
「姉上、どうしたのいきなり?」
「いいからあなたは先に行ってて」
無理やり馬車を止め、わたしは追い越したふたりの方へ向かっていった。
先生の方は白髪のおじいちゃんだ。よろけてたけどなんとか転ばずに済んだみたい。
ご老人に狼藉を働くなんて許せぬ所業、このハナコ・モッリ様が成敗いたす!
「ちょっとあなた、ひとにぶつかっておいて謝りもしないなんて」
両手を広げ、走り去ろうとしていた男子の前に立ちふさがった。
「な、なんだよお前」
「それにあの方の持ち物を盗ったでしょう? 隠したものをすぐにお出しなさい。わたくしは寛大なの。今ならまだ許してあげてよ?」
「は? 知らねぇよ。それに誰だよお前、偉そうに」
あらら? わたしを知らないなんて。もしかしたら下級生なのかしら?
マズいわね。ハナコの威光が使えないんじゃ、何気にこっちが形勢不利なんじゃ。
でも今さら後には引けないし。
「いいからわたくしが笑っているうちに素直に言うことを聞きなさい」
「うるせぇ、おかしな言いがかりつけてくんな!」
スゴまれてちょっと怯みそうになった。
ってか、なんか掴みかかってきそうな勢いなんだけどっ。
振り上げられた拳に思わず目をつぶった。
しかし待てども痛みはこない。
恐る恐る目を開けると、間に入ったケンタが男子の腕をねじり上げていた。
「ケンタ……!」
「何するっ、離しやがれ!」
「暴行未遂に窃盗行為……こっちは現行犯だな」
男子生徒のポケットから、財布らしきものがひとりでに飛び出してくる。
それはふわふわと宙を浮いて、おじいちゃん先生のところまで飛んでいった。
「かっかっか、これはいつの間に。お若いの、礼を言いますぞ」
「濡れ衣だ! それは俺のモンだっ」
「黙れ、話ならあとでゆっくり聞いてやる。姉上は今すぐ馬車に戻って。いいね?」
それだけ言い残すと、男子生徒と一緒にケンタの姿がぱっとこの場から消え去った。
これは転移魔法だ。
(何気にケンタも優秀なのよね)
上級魔法なので使えるってだけでもすごいのに、他人も一緒に転移できる人間はさらにすごいって言われてるんだ。
自慢の弟で姉ちゃんもすごくうれしいよ。やっぱり串刺しエンドは全力で避けて通りたい。
「あの、お怪我はございませんか?」
「ご心配には及びませんぞ。日々散歩で足腰を鍛えておりますからな」
その割には足取りヨボヨボなんですけど。
「心意気には感謝しますがな、もう少しご自分を大事にしなされ。この老いぼれのせいで希望ある若者の未来が絶たれたとあっては、良心が痛みますゆえな」
「ご年配の方々がこれまで国を支え導いてくれたからこそ、今の平和があるのですわ。その方々を大事にしないわけには参りません」
「かーっかっか、これはうれしいことを言ってくださる。この国の未来は明るい、いや素晴らしきことかな」
このままじゃわたしはお先真っ暗だけどね。
「そろそろ授業が始まる時刻、もうお行きなされ。わしも散歩に戻るとしますのでな」
ヨタヨタと行ってしまったおじいちゃん先生を見送って、わたしも馬車に乗り込んだ。
ケンタが来てくれなかったら危なかったな。
これからはもうちょっと気をつけよう。
このあと普段通りに授業をこなして、そんなことがあったなんて忘れてしまっていたんだけど。
「いたっ」
「ハナコ様、どうかなさいまして!?」
「いえ、紙で指先を切ってしまったわ」
といってもちょっぴり血が出たくらい。
絆創膏でも貼っておけばすぐ治っちゃう感じの浅い傷だ。
「た、大変ですわっ、い、今すぐジュリエッタ様をお連れしますっ」
「大丈夫よ、これくらい」
「で、ですが、ハナコ様……」
そんな青い顔して大げさな。
ああ、以前のわたしなら些細な怪我で大騒ぎしてたもんね。
痛いのを他人のせいにして当たり散らしたりしてさ。
「ここからなら保健室に行った方が早いわね。心配しないで、ひとりでも行けるから」
ぽかんとする取り巻き令嬢を先に帰して、保健室に向かった。
これまでの言動と違い過ぎて周りも戸惑ってるんだろうな。
華子が当たり前になるように、地道に広報活動を行うしかなさそうだね。
「失礼いたします……わ?」
なんか語尾が疑問形になっちゃったけど。
だって保健室には、朝助けたおじいちゃん先生がいたんだもの。
やっぱりあのとき怪我でもしちゃってたのかな。
ん、でも先生、白衣着ているぞ? これってまさかだけど。
華子、嫌な予感。
「おや、朝のお嬢さん。保健室に何用ですかな?」
「指を怪我してしまいまして。大したことはないんですけれど」
「どれどれ、これはいけませんな。小さな傷とて甘く見てはいけませんぞ」
言うなり先生の手のひらがまぶしく光った。指先が温かい熱に包まれる。
それが収まったころには、傷は綺麗さっぱり消えていた。
「ありがとうございます、助かりましたわ。先生は校医でいらっしゃいましたのね」
戸惑いながらも、未希の言葉を思い出していた。
保健医は攻略対象だってこと。
やばっ、すっかり忘れてた!
このヨボヨボ、未希からは戦力外通告されてるから問題ないって思いたい!
「いやなに、頭と体が働くうちは、この老いぼれも人様の役に立とうと思いましてな」
かーっかっかと笑うと、おじいちゃん先生は意味深にわたしの顔をじっと見つめてきた。
え、なに? また変なフラグ立てちゃったとか?
ヨボじい相手にそんなまさかと、焦りの汗が背中を伝う。
「ところでお嬢さん、今日は保健室に何用ですかな?」
ってか、もうボケきとるやんっ。
ずっこけそうになったとき、壁の鳩時計がポッポーと鳴き出した。
「おおこれはいかん、職員会議に遅れるところでしたな。わしは行きますゆえ、これにて失礼をば」
言うなりおじいちゃん先生がその場から一瞬で掻き消える。
「て、転移魔法!?」
思わず叫んじゃったよ。
保健室から職員室までって、結構な距離があったはず。
転移魔法は魔力の消費も激しくて、能力に応じて移動できる距離も変わって来るんだ。
ヨボじい、何気にすごい人なのかも。
半分ボケちゃってるみたいだけどねっ。
「じっちゃん、いるか? また怪我しちゃってさ」
がらっとドアが開いて、慣れた様子で男子生徒が入ってきた。
ひぃいいいぃぃっ、マサト・コーガ!
なんであんたがこのタイミングで登場すんの!?
マサトはもうひとりの攻略対象だ。
一難去ってまた一難。
こりゃまた未希にどやされる!
今は馬車で通学中。
横には弟のケンタ。
下校は別々だけど、朝は大抵一緒に登校してるんだ。
(何気にケンタも攻略対象のひとりなんだよね……)
未希から聞かされてびっくりしたし。
でも急に態度を変えるのも変かなって、とりあえず今まで通り姉弟してる。
ケンタルートでの悪役はこのわたしなんだけど。
ストーリーは弟を溺愛しているハナコが、ヒロインとの間を徹底的に邪魔しにかかるって感じ。
最悪のルートをたどるとさ、ケンタに刺される未来が待ち受けている。
未希いわく串刺しエンド。
ってか、こわすぎるっ。
ケンタがあのユイナと結ばれるのはマジ勘弁だけど、弟にコロされるくらいなら姉ちゃん黙って耐え忍ぶよ。
まぁ未希の話では、今んとこケンタとユイナは大きなフラグは立ってないみたい。
ユイナにしたってわたしをお姉様とは呼びたくないだろうし?
そんなわけでケンタとはずっと普通に姉弟していけそうだ。経過を見守る必要はまだまだあるんだけどね。
そんなことを考えているうちに、馬車が学園の門をくぐった。
フランク学園はすごく広くて、徒歩だと校舎にたどりつくまで小一時間はかかる。
なのでみんな馬車通学してるんだ。歩いて来る変わり者なんて、散歩好きの人間くらいだし。
って、言ってるそばから誰かが歩いてた。制服着てないから、先生か誰かかな?
「止めて! わたくしここで降りるから」
なんか後ろから走ってきた男子生徒が、その先生を突き飛ばしやがった。
しかも財布かなんかをポケットからすったみたいに見えたんだけど。
「姉上、どうしたのいきなり?」
「いいからあなたは先に行ってて」
無理やり馬車を止め、わたしは追い越したふたりの方へ向かっていった。
先生の方は白髪のおじいちゃんだ。よろけてたけどなんとか転ばずに済んだみたい。
ご老人に狼藉を働くなんて許せぬ所業、このハナコ・モッリ様が成敗いたす!
「ちょっとあなた、ひとにぶつかっておいて謝りもしないなんて」
両手を広げ、走り去ろうとしていた男子の前に立ちふさがった。
「な、なんだよお前」
「それにあの方の持ち物を盗ったでしょう? 隠したものをすぐにお出しなさい。わたくしは寛大なの。今ならまだ許してあげてよ?」
「は? 知らねぇよ。それに誰だよお前、偉そうに」
あらら? わたしを知らないなんて。もしかしたら下級生なのかしら?
マズいわね。ハナコの威光が使えないんじゃ、何気にこっちが形勢不利なんじゃ。
でも今さら後には引けないし。
「いいからわたくしが笑っているうちに素直に言うことを聞きなさい」
「うるせぇ、おかしな言いがかりつけてくんな!」
スゴまれてちょっと怯みそうになった。
ってか、なんか掴みかかってきそうな勢いなんだけどっ。
振り上げられた拳に思わず目をつぶった。
しかし待てども痛みはこない。
恐る恐る目を開けると、間に入ったケンタが男子の腕をねじり上げていた。
「ケンタ……!」
「何するっ、離しやがれ!」
「暴行未遂に窃盗行為……こっちは現行犯だな」
男子生徒のポケットから、財布らしきものがひとりでに飛び出してくる。
それはふわふわと宙を浮いて、おじいちゃん先生のところまで飛んでいった。
「かっかっか、これはいつの間に。お若いの、礼を言いますぞ」
「濡れ衣だ! それは俺のモンだっ」
「黙れ、話ならあとでゆっくり聞いてやる。姉上は今すぐ馬車に戻って。いいね?」
それだけ言い残すと、男子生徒と一緒にケンタの姿がぱっとこの場から消え去った。
これは転移魔法だ。
(何気にケンタも優秀なのよね)
上級魔法なので使えるってだけでもすごいのに、他人も一緒に転移できる人間はさらにすごいって言われてるんだ。
自慢の弟で姉ちゃんもすごくうれしいよ。やっぱり串刺しエンドは全力で避けて通りたい。
「あの、お怪我はございませんか?」
「ご心配には及びませんぞ。日々散歩で足腰を鍛えておりますからな」
その割には足取りヨボヨボなんですけど。
「心意気には感謝しますがな、もう少しご自分を大事にしなされ。この老いぼれのせいで希望ある若者の未来が絶たれたとあっては、良心が痛みますゆえな」
「ご年配の方々がこれまで国を支え導いてくれたからこそ、今の平和があるのですわ。その方々を大事にしないわけには参りません」
「かーっかっか、これはうれしいことを言ってくださる。この国の未来は明るい、いや素晴らしきことかな」
このままじゃわたしはお先真っ暗だけどね。
「そろそろ授業が始まる時刻、もうお行きなされ。わしも散歩に戻るとしますのでな」
ヨタヨタと行ってしまったおじいちゃん先生を見送って、わたしも馬車に乗り込んだ。
ケンタが来てくれなかったら危なかったな。
これからはもうちょっと気をつけよう。
このあと普段通りに授業をこなして、そんなことがあったなんて忘れてしまっていたんだけど。
「いたっ」
「ハナコ様、どうかなさいまして!?」
「いえ、紙で指先を切ってしまったわ」
といってもちょっぴり血が出たくらい。
絆創膏でも貼っておけばすぐ治っちゃう感じの浅い傷だ。
「た、大変ですわっ、い、今すぐジュリエッタ様をお連れしますっ」
「大丈夫よ、これくらい」
「で、ですが、ハナコ様……」
そんな青い顔して大げさな。
ああ、以前のわたしなら些細な怪我で大騒ぎしてたもんね。
痛いのを他人のせいにして当たり散らしたりしてさ。
「ここからなら保健室に行った方が早いわね。心配しないで、ひとりでも行けるから」
ぽかんとする取り巻き令嬢を先に帰して、保健室に向かった。
これまでの言動と違い過ぎて周りも戸惑ってるんだろうな。
華子が当たり前になるように、地道に広報活動を行うしかなさそうだね。
「失礼いたします……わ?」
なんか語尾が疑問形になっちゃったけど。
だって保健室には、朝助けたおじいちゃん先生がいたんだもの。
やっぱりあのとき怪我でもしちゃってたのかな。
ん、でも先生、白衣着ているぞ? これってまさかだけど。
華子、嫌な予感。
「おや、朝のお嬢さん。保健室に何用ですかな?」
「指を怪我してしまいまして。大したことはないんですけれど」
「どれどれ、これはいけませんな。小さな傷とて甘く見てはいけませんぞ」
言うなり先生の手のひらがまぶしく光った。指先が温かい熱に包まれる。
それが収まったころには、傷は綺麗さっぱり消えていた。
「ありがとうございます、助かりましたわ。先生は校医でいらっしゃいましたのね」
戸惑いながらも、未希の言葉を思い出していた。
保健医は攻略対象だってこと。
やばっ、すっかり忘れてた!
このヨボヨボ、未希からは戦力外通告されてるから問題ないって思いたい!
「いやなに、頭と体が働くうちは、この老いぼれも人様の役に立とうと思いましてな」
かーっかっかと笑うと、おじいちゃん先生は意味深にわたしの顔をじっと見つめてきた。
え、なに? また変なフラグ立てちゃったとか?
ヨボじい相手にそんなまさかと、焦りの汗が背中を伝う。
「ところでお嬢さん、今日は保健室に何用ですかな?」
ってか、もうボケきとるやんっ。
ずっこけそうになったとき、壁の鳩時計がポッポーと鳴き出した。
「おおこれはいかん、職員会議に遅れるところでしたな。わしは行きますゆえ、これにて失礼をば」
言うなりおじいちゃん先生がその場から一瞬で掻き消える。
「て、転移魔法!?」
思わず叫んじゃったよ。
保健室から職員室までって、結構な距離があったはず。
転移魔法は魔力の消費も激しくて、能力に応じて移動できる距離も変わって来るんだ。
ヨボじい、何気にすごい人なのかも。
半分ボケちゃってるみたいだけどねっ。
「じっちゃん、いるか? また怪我しちゃってさ」
がらっとドアが開いて、慣れた様子で男子生徒が入ってきた。
ひぃいいいぃぃっ、マサト・コーガ!
なんであんたがこのタイミングで登場すんの!?
マサトはもうひとりの攻略対象だ。
一難去ってまた一難。
こりゃまた未希にどやされる!
0
お気に入りに追加
276
あなたにおすすめの小説
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?
いりん
恋愛
婚約者の王子が好きだったが、
たまたま付き人と、
「婚約者のことが好きなわけじゃないー
王族なんて恋愛して結婚なんてできないだろう」
と話ながら切なそうに聖女を見つめている王子を見て、王子の片思いに気付いた。
私が悪役令嬢になれば、聖女と王子は結婚できるはず!と婚約破棄を目指してたのに…、
「僕と婚約破棄して、あいつと結婚するつもり?許さないよ」
なんで執着するんてすか??
策略家王子×天然令嬢の両片思いストーリー
基本的に悪い人が出てこないほのぼのした話です。
【完結】「君を愛することはない」と言われた公爵令嬢は思い出の夜を繰り返す
おのまとぺ
恋愛
「君を愛することはない!」
鳴り響く鐘の音の中で、三年の婚約期間の末に結ばれるはずだったマルクス様は高らかに宣言しました。隣には彼の義理の妹シシーがピッタリとくっついています。私は笑顔で「承知いたしました」と答え、ガラスの靴を脱ぎ捨てて、一目散に式場の扉へと走り出しました。
え?悲しくないのかですって?
そんなこと思うわけないじゃないですか。だって、私はこの三年間、一度たりとも彼を愛したことなどなかったのですから。私が本当に愛していたのはーーー
◇よくある婚約破棄
◇元サヤはないです
◇タグは増えたりします
◇薬物などの危険物が少し登場します
悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません
れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。
「…私、間違ってませんわね」
曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話
…だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている…
5/13
ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます
5/22
修正完了しました。明日から通常更新に戻ります
9/21
完結しました
また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。

88回の前世で婚約破棄され続けて男性不信になった令嬢〜今世は絶対に婚約しないと誓ったが、なぜか周囲から溺愛されてしまう
冬月光輝
恋愛
ハウルメルク公爵家の令嬢、クリスティーナには88回分の人生の記憶がある。
前世の88回は全てが男に婚約破棄され、近しい人間に婚約者を掠め取られ、悲惨な最期を遂げていた。
彼女は88回の人生は全て自分磨きに費やしていた。美容から、勉学に運動、果てには剣術や魔術までを最高レベルにまで極めたりした。
それは全て無駄に終わり、クリスは悟った。
“男は必ず裏切る”それなら、いっそ絶対に婚約しないほうが幸せだと。
89回目の人生を婚約しないように努力した彼女は、前世の88回分の経験値が覚醒し、無駄にハイスペックになっていたおかげで、今更モテ期が到来して、周囲から溺愛されるのであった。しかし、男に懲りたクリスはただひたすら迷惑な顔をしていた。

婚約破棄?結構ですわ。でも慰謝料は請求いたします
ゆる
恋愛
公爵令嬢アナスタシア・オルステッドは、第三王子アレンの婚約者だった。
しかし、アレンは没落貴族の令嬢カリーナと密かに関係を持っていたことが発覚し、彼女を愛していると宣言。アナスタシアとの婚約破棄を告げるが──
「わかりました。でも、それには及びません。すでに婚約は破棄されております」
なんとアナスタシアは、事前に国王へ婚約破棄を申し出ており、すでに了承されていたのだ。
さらに、慰謝料もしっかりと請求済み。
「どうぞご自由に、カリーナ様とご婚約なさってください。でも、慰謝料のお支払いはお忘れなく」
驚愕するアレンを後にし、悠々と去るアナスタシア。
ところが数カ月後、生活に困窮したアレンが、再び彼女のもとへ婚約のやり直しを申し出る。
「呆れたお方ですね。そんな都合のいい話、お受けするわけがないでしょう?」
かつての婚約者の末路に興味もなく、アナスタシアは公爵家の跡取りとして堂々と日々を過ごす。
しかし、王国には彼女を取り巻く新たな陰謀の影が忍び寄っていた。
暗躍する謎の勢力、消える手紙、そして不審な襲撃──。
そんな中、王国軍の若きエリート将校ガブリエルと出会い、アナスタシアは自らの運命に立ち向かう決意を固める。
「私はもう、誰かに振り回されるつもりはありません。この王国の未来も、私自身の未来も、私の手で切り拓きます」
婚約破棄を経て、さらに強く、賢くなった公爵令嬢の痛快ざまぁストーリー!
自らの誇りを貫き、王国を揺るがす陰謀を暴く彼女の華麗なる活躍をお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる