5 / 43
本編
この物語はフィクションです
しおりを挟む
「僕は人の趣味を否定するつもりはありませんが、公子のそれに付き合う気もありません。やるならお一人でどうぞ」
「俺一人の問題じゃない。貴様にも見返りはある」
「このままだとルーカス様と一緒に破滅するんでしたっけ」
ミシェルはルームメイトの言葉を振り返った。
「そうだ。俺の共犯者としてミハイルは投獄される。残る家族は没落の憂きめにあい、バルト伯爵家が抱える騎士団は解体だ」
「ますます嫌です。ルーカス様に協力するって、共犯者になるってことでしょう。最初から関わらなければ済む話じゃないですか」
影武者というのは、きっとルーカスの脳内小説でミハイルが行ったことだろう。ミシェルは彼の計画に手を貸すつもりは一切無い。
「たしかに交渉材料としては弱いな。なら、貴様が協力しなければ女だとバラす。協力すれば、正体を隠すのに協力しよう」
「最低だな!! この悪党!!」
「当然だ。小説では悪役ポジションだからな!」
本気で罵倒したのに、何故かルーカスは満足そうに笑った。
*
「犯罪行為に加担するくらいなら、今すぐ退学届を出した方がマシです」
バルト家の名誉を傷つけるだろうが、ミシェルは脅されるがままに犯罪に手を染めるつもりはない。
「安心しろ。むしろ逆だ。俺たちがすることは世間的には善行だ」
ルーカスは椅子に座ると、足を組んでふんぞり返った。
(後ろに傾けすぎると、またすっころんで頭打つぞ)
こいつもう一回頭ぶつけたら元に戻らないかな、とミシェルは考えた。
「お前の役目は二つ。一つは俺と一緒に、この学園で起きる事件を未然に防ぐこと。もう一つは俺のイメージアップの手助けだ」
ミシェルにうろんな眼差しを向けられても、ルーカスはどこ吹く風だ。
「在学中に俺は名誉挽回して、周囲との関係を改善する。そして異母兄に後継者の座を譲り、見返りにリゾート地にある別荘と毎月100万エーゲの支援をもらって、悠々自適のニート生活するんだ!」
「発想がゴミクズ!」
反射的にミシェルはツッコんだ。
ニートがなんだかしらないが、前後の言葉でこの男の目的は理解できた。
「不労所得だと思ってラノベ作家になったけど、結局昼職もする羽目になったんだ! 毎月いくら売れたと報告されず、年二回振り込み予定額が通知される形だったから、昼間の仕事が必要最低限になるようセーブすることもできなかった! 勤務していたのは営業時間9―19時の薬局だったけど、門前の診察時間が延びれば、薬局もそれにあわせて営業しなくちゃいけない。診察時間と受付時間を一緒にするなよ! ラストオーダーの概念持てよ。診察時間ギリギリに滑り込めばセーフじゃねんだわ。看板に掲げてるのは営業19時までなのに、なんで―21時でシフト作られてんだよ。忖度やめろ。暗黙の了解やめろ。本当に必要だったら、仕事とか学校休んで受診するし、緊急なら救急行くだろ。個人経営のクリニックで、毎日十二時間労働とか医者死ぬぞ! 午前の診療時間終わっても、結局受付した患者が捌ける頃には午後の診療始まってるだろ。昼休憩なしとか医者死ぬぞ! そして死に急ぎ野郎に付き合うこっちの身にもなれ! うちの会社は薬歴の持ち越しを認めてないから、その日のうちに書かなきゃいけないんだクソがっ。患者全員捌けるまで帰れません状態で、処方が虫刺され用の軟膏一本だった時の気持ちがわかるか! 疲れ目点眼だった時の気持ちがわかるか! 市販薬でいいだろ! 保険ありで診察代と薬代払うより、全額自費でドラッグストアで買った方が金も時間も浮くぞ! 俺はもう人生二回分働いたんだ! 今世は金を使うだけの生活をする! 働きたくないでござるぅぅ!!」
「働いたのは前世であって、今世は記憶があるだけでまだ働いていませんよね。というか、兄なんていたんですか」
先ほどの前世の設定もそうだが、よくもまあこれだけ言葉が出てくるものだ。
ミシェルは半分以上聞き流した。この先もスルースキルが磨かれていくことだろう。
「公になってないけどな。ちなみにこの世界のもとになっているのは、異世界ミステリー小説だ。最初に殺人事件が起きて、その後細々とした事件が起こる。主人公は小さな事件を解決するうちに、本命である殺人犯にたどり着くという構成だ」
「物騒ですね。性別隠しているし、捜査機関の手が入るような事態は避けたいんですが」
殺人事件だなんて、もっと驚くべきなんだろうが、そもそもミシェルはルーカスが語る小説云々を信じていない。
要は悪評だらけの公子が、あれこれ言い訳しながら行いを改めて、後継者争いを辞退したいということだろう。
ルーカスがこのごっこ遊びを諦める気配はない。
抵抗するだけ無駄なら、ちょっとくらいなら付き合ってやるから大事にはしないでほしい。
「あっ、物語の作者だというのが法螺じゃないなら、ルーカス様は事件の真相を知ってるんですよね」
「ああ。もちろん」
「じゃあ未然に防ぐのは簡単そうですね。犯人は誰なんですか」
「俺だ」
「は?」
「言っただろう、俺は悪役だと。被害者は異母兄のセドリック・ロス。追い詰められた俺は主人公を殺そうとするが、失敗して死ぬ。そして共犯者のミハイルは逮捕される」
「は??」
目を点にするミシェルを置き去りに、ルーカスは説明を続ける。
「事件が起きるのは新入生親睦会だ。死因は毒殺」
「そんなものどうやって!?」
「煙草が二本あれば充分だ。ここは喫煙者の男性職員も多いし、生徒の中にも隠し持っているやつがいる。入手は簡単だ」
簡単に手に入れられる嗜好品を挙げられて、彼女は仰天した。
「煙草って、僕も知ってるあの煙草ですよね!! それでどうやって人間を殺すんですか!?」
「声デカいなお前。剣道部あるあるかよ。……人間が煙草を吸っても死なないのは、本体に含まれるごく一部を吸入しているからだ。全量摂取すれば子供は一本、大人は二本で致死量になる」
「煙草を食べさせるってことですか!?」
「だから、うるせぇって。……ニコチンは水に溶けるから、三十分以上水に浸せば毒液の完成だ。おい、そんな目で見るな。小説を書くために調べただけなんだからな!」
「……」
ミシェルは呆れ半分、感服半分だった。
(すごい作り込みだ)
事件のでっち上げ方と、その解決方法が全部脳内で完結している。
現実による矛盾の指摘を受けること無く、設定に没頭できるようになっている。
「……それ。ご自身がなにもしなければいいだけですよね」
「あまーい! 『強制力』があるかもしれないだろ! 親睦会までにセドリックと親しくなって、怪しい物を口にしないよう目を光らせないと安心できん!」
ルーカスからまたもや謎の単語が出てきた。
知らんがな、と言いたくなったが、ラノベの二の舞になりそうなので、ミシェルは口を閉じた。
「事件関係なく兄の好感度上げは必須だ。死ぬまで養ってもらえるよう、友好的な関係になる必要がある」
「カスが」
思わず本音がこぼれ出てしまったが、ルーカスが気にする様子はない。
頭を打つ前の彼だったら考えられない反応だ。
「いかんせん俺は評判が悪い。周囲はルームメイトになったお前が、どんな目にあっているか気になってしかたがないだろう。そこでだ。貴様は俺のイメージを改善させろ。次に兄に接触して仲を取り持て」
「嘘をついても、矛盾した行動をとればもっと評判が落ちますし、演技力には自信が無いので心にも無いことは言えませんよ」
小説のミハイルは、どうしてルーカスに協力したんだろう。頭の片隅で考えながら、ミシェルはさりげなく要求を突きつけた。
嘘が真実になるように、言動を改めろ。
ミシェルがどんなに彼を褒めても、彼がミシェルを困らせるような行動をしたら意味が無い。
「そんなに難しいことは求めていない。『色々聞いて不安だったけど、とても気さくで素敵な人だった。きっと悪意ある輩が噂を流したに違いない』と教室内で悪評を否定し、偶然を装って兄と友達になるだけだ」
「くそめんどくさいです。嫌です」
前半はともかく、後半は難しい。学校に慣れるだけでも一苦労なのに、特定の上級生と親しくなるなんて。
「いいのか? 退学届を出して逃げようとしても、学院を去るまでに女だと明るみになれば伯爵家は終わりだぞ」
娘を息子の身代わりにした当主、男所帯に飛び込む身持ちの悪い娘、入学を拒否して騎士の家系に泥を塗った息子。
誇り高きバルトの名は地に落ちる。
(こいつ……!)
何故ミハイルが彼に従ったのか理解した。きっと今のように、弱みを握って脅したに違いない。
「今すぐ公子を締め落として、気絶している隙に退学します!」
「おっと鞭が強すぎたようだな。ちゃんと飴をやるから、判断するのはそのあとにしろ。そこで大人しくしてることだな!」
ルーカスは首を狙うミシェルから逃れるように、部屋を飛び出した。
去り方が、完全に捨て台詞を吐く小悪党のそれだった。
「俺一人の問題じゃない。貴様にも見返りはある」
「このままだとルーカス様と一緒に破滅するんでしたっけ」
ミシェルはルームメイトの言葉を振り返った。
「そうだ。俺の共犯者としてミハイルは投獄される。残る家族は没落の憂きめにあい、バルト伯爵家が抱える騎士団は解体だ」
「ますます嫌です。ルーカス様に協力するって、共犯者になるってことでしょう。最初から関わらなければ済む話じゃないですか」
影武者というのは、きっとルーカスの脳内小説でミハイルが行ったことだろう。ミシェルは彼の計画に手を貸すつもりは一切無い。
「たしかに交渉材料としては弱いな。なら、貴様が協力しなければ女だとバラす。協力すれば、正体を隠すのに協力しよう」
「最低だな!! この悪党!!」
「当然だ。小説では悪役ポジションだからな!」
本気で罵倒したのに、何故かルーカスは満足そうに笑った。
*
「犯罪行為に加担するくらいなら、今すぐ退学届を出した方がマシです」
バルト家の名誉を傷つけるだろうが、ミシェルは脅されるがままに犯罪に手を染めるつもりはない。
「安心しろ。むしろ逆だ。俺たちがすることは世間的には善行だ」
ルーカスは椅子に座ると、足を組んでふんぞり返った。
(後ろに傾けすぎると、またすっころんで頭打つぞ)
こいつもう一回頭ぶつけたら元に戻らないかな、とミシェルは考えた。
「お前の役目は二つ。一つは俺と一緒に、この学園で起きる事件を未然に防ぐこと。もう一つは俺のイメージアップの手助けだ」
ミシェルにうろんな眼差しを向けられても、ルーカスはどこ吹く風だ。
「在学中に俺は名誉挽回して、周囲との関係を改善する。そして異母兄に後継者の座を譲り、見返りにリゾート地にある別荘と毎月100万エーゲの支援をもらって、悠々自適のニート生活するんだ!」
「発想がゴミクズ!」
反射的にミシェルはツッコんだ。
ニートがなんだかしらないが、前後の言葉でこの男の目的は理解できた。
「不労所得だと思ってラノベ作家になったけど、結局昼職もする羽目になったんだ! 毎月いくら売れたと報告されず、年二回振り込み予定額が通知される形だったから、昼間の仕事が必要最低限になるようセーブすることもできなかった! 勤務していたのは営業時間9―19時の薬局だったけど、門前の診察時間が延びれば、薬局もそれにあわせて営業しなくちゃいけない。診察時間と受付時間を一緒にするなよ! ラストオーダーの概念持てよ。診察時間ギリギリに滑り込めばセーフじゃねんだわ。看板に掲げてるのは営業19時までなのに、なんで―21時でシフト作られてんだよ。忖度やめろ。暗黙の了解やめろ。本当に必要だったら、仕事とか学校休んで受診するし、緊急なら救急行くだろ。個人経営のクリニックで、毎日十二時間労働とか医者死ぬぞ! 午前の診療時間終わっても、結局受付した患者が捌ける頃には午後の診療始まってるだろ。昼休憩なしとか医者死ぬぞ! そして死に急ぎ野郎に付き合うこっちの身にもなれ! うちの会社は薬歴の持ち越しを認めてないから、その日のうちに書かなきゃいけないんだクソがっ。患者全員捌けるまで帰れません状態で、処方が虫刺され用の軟膏一本だった時の気持ちがわかるか! 疲れ目点眼だった時の気持ちがわかるか! 市販薬でいいだろ! 保険ありで診察代と薬代払うより、全額自費でドラッグストアで買った方が金も時間も浮くぞ! 俺はもう人生二回分働いたんだ! 今世は金を使うだけの生活をする! 働きたくないでござるぅぅ!!」
「働いたのは前世であって、今世は記憶があるだけでまだ働いていませんよね。というか、兄なんていたんですか」
先ほどの前世の設定もそうだが、よくもまあこれだけ言葉が出てくるものだ。
ミシェルは半分以上聞き流した。この先もスルースキルが磨かれていくことだろう。
「公になってないけどな。ちなみにこの世界のもとになっているのは、異世界ミステリー小説だ。最初に殺人事件が起きて、その後細々とした事件が起こる。主人公は小さな事件を解決するうちに、本命である殺人犯にたどり着くという構成だ」
「物騒ですね。性別隠しているし、捜査機関の手が入るような事態は避けたいんですが」
殺人事件だなんて、もっと驚くべきなんだろうが、そもそもミシェルはルーカスが語る小説云々を信じていない。
要は悪評だらけの公子が、あれこれ言い訳しながら行いを改めて、後継者争いを辞退したいということだろう。
ルーカスがこのごっこ遊びを諦める気配はない。
抵抗するだけ無駄なら、ちょっとくらいなら付き合ってやるから大事にはしないでほしい。
「あっ、物語の作者だというのが法螺じゃないなら、ルーカス様は事件の真相を知ってるんですよね」
「ああ。もちろん」
「じゃあ未然に防ぐのは簡単そうですね。犯人は誰なんですか」
「俺だ」
「は?」
「言っただろう、俺は悪役だと。被害者は異母兄のセドリック・ロス。追い詰められた俺は主人公を殺そうとするが、失敗して死ぬ。そして共犯者のミハイルは逮捕される」
「は??」
目を点にするミシェルを置き去りに、ルーカスは説明を続ける。
「事件が起きるのは新入生親睦会だ。死因は毒殺」
「そんなものどうやって!?」
「煙草が二本あれば充分だ。ここは喫煙者の男性職員も多いし、生徒の中にも隠し持っているやつがいる。入手は簡単だ」
簡単に手に入れられる嗜好品を挙げられて、彼女は仰天した。
「煙草って、僕も知ってるあの煙草ですよね!! それでどうやって人間を殺すんですか!?」
「声デカいなお前。剣道部あるあるかよ。……人間が煙草を吸っても死なないのは、本体に含まれるごく一部を吸入しているからだ。全量摂取すれば子供は一本、大人は二本で致死量になる」
「煙草を食べさせるってことですか!?」
「だから、うるせぇって。……ニコチンは水に溶けるから、三十分以上水に浸せば毒液の完成だ。おい、そんな目で見るな。小説を書くために調べただけなんだからな!」
「……」
ミシェルは呆れ半分、感服半分だった。
(すごい作り込みだ)
事件のでっち上げ方と、その解決方法が全部脳内で完結している。
現実による矛盾の指摘を受けること無く、設定に没頭できるようになっている。
「……それ。ご自身がなにもしなければいいだけですよね」
「あまーい! 『強制力』があるかもしれないだろ! 親睦会までにセドリックと親しくなって、怪しい物を口にしないよう目を光らせないと安心できん!」
ルーカスからまたもや謎の単語が出てきた。
知らんがな、と言いたくなったが、ラノベの二の舞になりそうなので、ミシェルは口を閉じた。
「事件関係なく兄の好感度上げは必須だ。死ぬまで養ってもらえるよう、友好的な関係になる必要がある」
「カスが」
思わず本音がこぼれ出てしまったが、ルーカスが気にする様子はない。
頭を打つ前の彼だったら考えられない反応だ。
「いかんせん俺は評判が悪い。周囲はルームメイトになったお前が、どんな目にあっているか気になってしかたがないだろう。そこでだ。貴様は俺のイメージを改善させろ。次に兄に接触して仲を取り持て」
「嘘をついても、矛盾した行動をとればもっと評判が落ちますし、演技力には自信が無いので心にも無いことは言えませんよ」
小説のミハイルは、どうしてルーカスに協力したんだろう。頭の片隅で考えながら、ミシェルはさりげなく要求を突きつけた。
嘘が真実になるように、言動を改めろ。
ミシェルがどんなに彼を褒めても、彼がミシェルを困らせるような行動をしたら意味が無い。
「そんなに難しいことは求めていない。『色々聞いて不安だったけど、とても気さくで素敵な人だった。きっと悪意ある輩が噂を流したに違いない』と教室内で悪評を否定し、偶然を装って兄と友達になるだけだ」
「くそめんどくさいです。嫌です」
前半はともかく、後半は難しい。学校に慣れるだけでも一苦労なのに、特定の上級生と親しくなるなんて。
「いいのか? 退学届を出して逃げようとしても、学院を去るまでに女だと明るみになれば伯爵家は終わりだぞ」
娘を息子の身代わりにした当主、男所帯に飛び込む身持ちの悪い娘、入学を拒否して騎士の家系に泥を塗った息子。
誇り高きバルトの名は地に落ちる。
(こいつ……!)
何故ミハイルが彼に従ったのか理解した。きっと今のように、弱みを握って脅したに違いない。
「今すぐ公子を締め落として、気絶している隙に退学します!」
「おっと鞭が強すぎたようだな。ちゃんと飴をやるから、判断するのはそのあとにしろ。そこで大人しくしてることだな!」
ルーカスは首を狙うミシェルから逃れるように、部屋を飛び出した。
去り方が、完全に捨て台詞を吐く小悪党のそれだった。
22
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
[完結]婚約破棄してください。そして私にもう関わらないで
みちこ
恋愛
妹ばかり溺愛する両親、妹は思い通りにならないと泣いて私の事を責める
婚約者も妹の味方、そんな私の味方になってくれる人はお兄様と伯父さんと伯母さんとお祖父様とお祖母様
私を愛してくれる人の為にももう自由になります
【完結】異世界転生した先は断罪イベント五秒前!
春風悠里
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら、まさかの悪役令嬢で断罪イベント直前!
さて、どうやって切り抜けようか?
(全6話で完結)
※一般的なざまぁではありません
※他サイト様にも掲載中
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
当て馬令息の婚約者になったので美味しいお菓子を食べながら聖女との恋を応援しようと思います!
朱音ゆうひ
恋愛
「わたくし、当て馬令息の婚約者では?」
伯爵令嬢コーデリアは家同士が決めた婚約者ジャスティンと出会った瞬間、前世の記憶を思い出した。
ここは小説に出てくる世界で、当て馬令息ジャスティンは聖女に片思いするキャラ。婚約者に遠慮してアプローチできないまま失恋する優しいお兄様系キャラで、前世での推しだったのだ。
「わたくし、ジャスティン様の恋を応援しますわ」
推しの幸せが自分の幸せ! あとお菓子が美味しい!
特に小説では出番がなく悪役令嬢でもなんでもない脇役以前のモブキャラ(?)コーデリアは、全力でジャスティンを応援することにした!
※ゆるゆるほんわかハートフルラブコメ。
サブキャラに軽く百合カップルが出てきたりします
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5753hy/ )
アリシアの恋は終わったのです【完結】
ことりちゃん
恋愛
昼休みの廊下で、アリシアはずっとずっと大好きだったマークから、いきなり頬を引っ叩かれた。
その瞬間、アリシアの恋は終わりを迎えた。
そこから長年の虚しい片想いに別れを告げ、新しい道へと歩き出すアリシア。
反対に、後になってアリシアの想いに触れ、遅すぎる行動に出るマーク。
案外吹っ切れて楽しく過ごす女子と、どうしようもなく後悔する残念な男子のお話です。
ーーーーー
12話で完結します。
よろしくお願いします(´∀`)
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
前世を思い出しました。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
棚から現ナマ
恋愛
前世を思い出したフィオナは、今までの自分の所業に、恥ずかしすぎて身もだえてしまう。自分は痛い女だったのだ。いままでの黒歴史から目を背けたい。黒歴史を思い出したくない。黒歴史関係の人々と接触したくない。
これからは、まっとうに地味に生きていきたいの。
それなのに、王子様や公爵令嬢、王子の側近と今まで迷惑をかけてきた人たちが向こうからやって来る。何でぇ?ほっといて下さい。お願いします。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
女性として見れない私は、もう不要な様です〜俺の事は忘れて幸せになって欲しい。と言われたのでそうする事にした結果〜
流雲青人
恋愛
子爵令嬢のプレセアは目の前に広がる光景に静かに涙を零した。
偶然にも居合わせてしまったのだ。
学園の裏庭で、婚約者がプレセアの友人へと告白している場面に。
そして後日、婚約者に呼び出され告げられた。
「君を女性として見ることが出来ない」
幼馴染であり、共に過ごして来た時間はとても長い。
その中でどうやら彼はプレセアを友人以上として見れなくなってしまったらしい。
「俺の事は忘れて幸せになって欲しい。君は幸せになるべき人だから」
大切な二人だからこそ、清く身を引いて、大好きな人と友人の恋を応援したい。
そう思っている筈なのに、恋心がその気持ちを邪魔してきて...。
※
ゆるふわ設定です。
完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる