辺境のキャバ嬢、遊び人のイケオジ伯爵に勇気を見る
辺境の街・プロテッラのキャバクラで働いているミレイは二十七歳だ。キャバ嬢としては決して若いとは言えない年齢でもあり、そろそろ家庭に入りたいなぁとか赤ちゃんが欲しいなぁなどと考えているのだけれど、いい男を見つけられたためしはなく、今後も出会いに恵まれそうな予感はまるでない。言い寄られることは数あれど、それはあくまで仕事場でのことだ。金を払って女性とおしゃべりをしようとする輩にろくなのはいないに違いない。カイン・ローグだってそうだ。伯爵なる地位にあろうが、イケオジだろうが、誠実そうであろうが、男性という浅薄な生き物であることに変わりはない――。
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