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「あの………それは一体」
「殿下の本性を知ってしまい混乱しているかと思われますが、殿下はかなりのドMです。エリザベス嬢限定の」
「私、限定………」
そう話してくれたのは宰相の息子であるニィ・バンメ。説明にやはり、そうなのかと思いながらも最後に付け足された言葉に唖然とする。
私限定のドMって誰得ですか?
「だから、エリザベス嬢に殿下は相応しくないんだよ……。殿下の婚約者であるエリザベス嬢があまりにも……エリザベス嬢はもっといい人いるって」
「なんてことを言うんだ!サン!」
それに続いて言ったのは不良令息と言われながらもやることなすことなんでも器用な天才肌故に殿下の側近に選ばれたサン・ニンメ。殿下が怒りの声をあげるものの気にした様子はなく、慣れた様子であーはいはいと軽く流している。
もしかしなくとも私が勘違いしていただけで攻略対象さんたちは、私のために言っていたということ……?私が悪役令嬢に囚われすぎたがために、勘違いしてた………?
でもわかるわけないじゃん!あの私に冷たい殿下が、ドMとか!寧ろこのキャラ崩壊加減で今までよく私にバレなかったね!?
私が鈍感すぎるの!?そうなの!?何がざまぁ?こんな展開予想できてたまるかあああああ!
「で、でも私に冷たかった気がするのは………気のせいとは思えなかったんですが………」
内心荒ぶりながらも、何か抵抗したいと出た言葉がこれ。正直これ以外思い付かなかった。
「結婚するまでに幻滅されたくないならせめて本性隠せ……そう言ったら、ああなったみたい………殿下、不器用、だから………」
答えてくれたのは外務大臣の息子、ヨウ・ニィン。
にしても不器用すぎないだろうか。ドMになるか冷たい態度になるか、どちらかしかないの?もっとこう……なんかあれば………ざまぁの日だるんるんとか思わず逃げたのに!
逃げられたのに!!
「十分耐えただろう!ライバルが現れても耐えきったんだ!僕は!」
「ライバル……?」
もう情報は十分すぎるのに、次は何なんだと思うような疑問は尽きないらしい。殿下の叫ぶ言葉に何のこととばかりに呟けば
「実はこのデンパーナ嬢が、エリザベス嬢と結婚するのは私だとエリザベス嬢を狙いはじめてからというものの、毎日、漫才なのか、喧嘩なのかわからない何かを続けていまして………」
疲れた表情で最後の攻略対象騎士団長の息子ゴニン・メデスがそう教えてくれた。私が勘違いしている時、攻略対象たちには随分苦労をかけていたようだ。
なんか、ざまぁなんて考えていてすみませんでした。
ってまさかのヒロインが悪役令嬢狙い!?悪役令嬢って私………だな………?
え?聞けば聞くほどにカオスさが増すのはなんで?なんでヒロインが殿下とライバルになってるの?
「ひ、ヒロウィンさん……貴女私にいじめられたと泣いて……いましたよね?」
「夢の中でたくさんいじめてくださいましたあ………もう嬉しくて嬉しくて………涙ながらに伝えてしまったんです。夢を見るほどにアーナ様を愛していると伝えたくて………」
全然伝わってませんけど?
「………ヒロウィンさんって」
「殿下と同類ですね」
死んだ目でニィが答える。ドMにしか好かれないのか私って。私が何をした?私は至って普通であり、変態ではない。人をいじめる趣味もない。
「こんな変態は檻に入れて、僕と結婚して二人の世界で幸せに暮らそう!」
「こんな頭のおかしい王太子は失墜させて私と愛を育みましょう!」
とりあえず二人ともブーメランって知ってます?
「どちらもお断りします」
「「そんなあああああ」」
絶望した表情をする二人を見て思う。これは果たしてざまぁに……………………………………………………………………いや、なってたまるか。
一週間後、私は隣国へ移り住むことになり、私を返せと隣国にヒロインと協力までして戦争を仕掛けかけたバカな殿下とヒロインに、くだらない争いをするなと思わず殴り込みにいった結果、喜ばせて、自分の方が殴られた痛みが強いと意味のわからない喧嘩をし始めた二人によって、余計こじれてしまったのは別の話。
とりあえず拳に愛を乗せたつもりはありません。
END
あとがき
とんでもないお話に。あまりのカオスさに悪役令嬢が逃げて終わるという………。
きっと今後殿下とヒロインはずっと悪役令嬢を狙うストーk………げふんげふん。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
「殿下の本性を知ってしまい混乱しているかと思われますが、殿下はかなりのドMです。エリザベス嬢限定の」
「私、限定………」
そう話してくれたのは宰相の息子であるニィ・バンメ。説明にやはり、そうなのかと思いながらも最後に付け足された言葉に唖然とする。
私限定のドMって誰得ですか?
「だから、エリザベス嬢に殿下は相応しくないんだよ……。殿下の婚約者であるエリザベス嬢があまりにも……エリザベス嬢はもっといい人いるって」
「なんてことを言うんだ!サン!」
それに続いて言ったのは不良令息と言われながらもやることなすことなんでも器用な天才肌故に殿下の側近に選ばれたサン・ニンメ。殿下が怒りの声をあげるものの気にした様子はなく、慣れた様子であーはいはいと軽く流している。
もしかしなくとも私が勘違いしていただけで攻略対象さんたちは、私のために言っていたということ……?私が悪役令嬢に囚われすぎたがために、勘違いしてた………?
でもわかるわけないじゃん!あの私に冷たい殿下が、ドMとか!寧ろこのキャラ崩壊加減で今までよく私にバレなかったね!?
私が鈍感すぎるの!?そうなの!?何がざまぁ?こんな展開予想できてたまるかあああああ!
「で、でも私に冷たかった気がするのは………気のせいとは思えなかったんですが………」
内心荒ぶりながらも、何か抵抗したいと出た言葉がこれ。正直これ以外思い付かなかった。
「結婚するまでに幻滅されたくないならせめて本性隠せ……そう言ったら、ああなったみたい………殿下、不器用、だから………」
答えてくれたのは外務大臣の息子、ヨウ・ニィン。
にしても不器用すぎないだろうか。ドMになるか冷たい態度になるか、どちらかしかないの?もっとこう……なんかあれば………ざまぁの日だるんるんとか思わず逃げたのに!
逃げられたのに!!
「十分耐えただろう!ライバルが現れても耐えきったんだ!僕は!」
「ライバル……?」
もう情報は十分すぎるのに、次は何なんだと思うような疑問は尽きないらしい。殿下の叫ぶ言葉に何のこととばかりに呟けば
「実はこのデンパーナ嬢が、エリザベス嬢と結婚するのは私だとエリザベス嬢を狙いはじめてからというものの、毎日、漫才なのか、喧嘩なのかわからない何かを続けていまして………」
疲れた表情で最後の攻略対象騎士団長の息子ゴニン・メデスがそう教えてくれた。私が勘違いしている時、攻略対象たちには随分苦労をかけていたようだ。
なんか、ざまぁなんて考えていてすみませんでした。
ってまさかのヒロインが悪役令嬢狙い!?悪役令嬢って私………だな………?
え?聞けば聞くほどにカオスさが増すのはなんで?なんでヒロインが殿下とライバルになってるの?
「ひ、ヒロウィンさん……貴女私にいじめられたと泣いて……いましたよね?」
「夢の中でたくさんいじめてくださいましたあ………もう嬉しくて嬉しくて………涙ながらに伝えてしまったんです。夢を見るほどにアーナ様を愛していると伝えたくて………」
全然伝わってませんけど?
「………ヒロウィンさんって」
「殿下と同類ですね」
死んだ目でニィが答える。ドMにしか好かれないのか私って。私が何をした?私は至って普通であり、変態ではない。人をいじめる趣味もない。
「こんな変態は檻に入れて、僕と結婚して二人の世界で幸せに暮らそう!」
「こんな頭のおかしい王太子は失墜させて私と愛を育みましょう!」
とりあえず二人ともブーメランって知ってます?
「どちらもお断りします」
「「そんなあああああ」」
絶望した表情をする二人を見て思う。これは果たしてざまぁに……………………………………………………………………いや、なってたまるか。
一週間後、私は隣国へ移り住むことになり、私を返せと隣国にヒロインと協力までして戦争を仕掛けかけたバカな殿下とヒロインに、くだらない争いをするなと思わず殴り込みにいった結果、喜ばせて、自分の方が殴られた痛みが強いと意味のわからない喧嘩をし始めた二人によって、余計こじれてしまったのは別の話。
とりあえず拳に愛を乗せたつもりはありません。
END
あとがき
とんでもないお話に。あまりのカオスさに悪役令嬢が逃げて終わるという………。
きっと今後殿下とヒロインはずっと悪役令嬢を狙うストーk………げふんげふん。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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