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悪役令嬢によるざまぁ劇ってとても爽快で、わくわくして大好きだった前世。
そんな私は今現在その憧れの悪役令嬢で、私に冷たい王太子の婚約者に、電波ヒロイン、私が殿下に相応しくないという攻略対象たちもいるという素晴らしいざまぁ確定の人生を歩んできた。
ざまぁのための証拠もたくさん用意して、卒業パーティーでされるであろう婚約破棄と穴だらけの断罪に私はるんるん気分。だって今日がその日だから!
「アーナ・エリザベス、貴様とは婚約破棄だ」
なんて思っていたこの瞬間!私が待ち望んでいた展開が始まりを告げる。まあ、隣にあのヒロインがいないのが気にはなるけど……展開に問題はない。
「婚約破棄………ですか。理由をお聞きしても?」
にやけそうになる頬をなんとか引き締め、冷静に対処するのを心掛ける。ここでにやついた顔を見せれば全部水の泡になりかねない。
「理由だと?聞かなければわからないのか」
自覚もないとはとばかりにこちらを見る私の婚約者。ない事実の自覚なんてないので、どうぞしてもない私の罪をべらべら喋ってくださいなと内心思いながらも
「全く心当たりがありませんわ」
素知らぬふりをする。ちなみに挑発している自覚はもちろんある。相手が怒れば怒るほどにこちらのペースに巻き込まれてくれるだろうから。
「卒業パーティーなのにか!」
と思っていたのに婚約者の言っている意味がわからない。卒業パーティーだから自覚がないにどう繋がるのか。隣にヒロインがいないせい?
「ちょっとよく意味が………」
「僕は待ち望んでいたというのにか!」
「ええ………?」
どうしましょう。まだ序盤なのについていけなくなったどころか、こちらのペースが崩れそうである。
「卒業!つまりは結婚するんだぞ?」
いやいやいやいや、まてまてまてまて
「え?いや、さっき婚約破棄って」
「婚約はなくなって結婚するんだろう?」
「はい?」
「そうだよな!これから二人だけで愛を育もうな!」
いや、返事をしたわけじゃない。どうしよう、私の婚約者ってこんなにバカだったっけ?というか、なんで私と結婚で喜んでるの?
「くおらあああああ!バカ殿下あああああ!」
そう混乱している最中で突然叫びながら現れたのはヒロインだった。なんとなくほっとしてしまったのは、電波ヒロインならこの状況をなかったことにしてくれるかもしれないと思えたから。
だってこんな他の貴族もいる中で、王子相手にバカと不敬罪をも気にしてないんじゃないかという叫びをするくらいに頭がおかしい人ならいけそうでしょ?
「現れたな!ヒロウィン・デンパーナ!」
殿下は……何でどこぞのヒーローの悪役みたいな台詞を叫んでいるんだろう。ずっと思ってたけどキャラ崩壊がすごいのよ。殿下ってもう少しクールだったはず。興奮しすぎておかしくなったんだろうか?
「抜け駆けして!今日こそアーナ様をバカ殿下から救ってみせる!アーナ様に代わってお仕置きよ!」
う、うーん、ヒロインは何故ヒーロー役なの?抜け駆けの意味もわならないし、しかも、どこかで聞いたことあるような台詞も………。しかも何故ヒロインが私に代わってなの?私たち仲良かったかしら………。
どうしよう。よりカオスになったんだけど。
「ってそうじゃないのよ!このノリ何回目よ!」
と思ってたらヒロインがノリツッコミをかました。電波ヒロイン的な行動をずっと見てきた私にとって今までで一番まともに見えた瞬間だった。
というよりも、同じことを何回もやっていたのか、二人とも。
浮気証拠に二人でいた写真もどきもあるんだけど………これ、浮気の証拠になるのか自信がなくなってきたわ。今の二人を見ると……。
「さすが毎回ノリがいいな。しかし、残念だったな!今しがた婚約破棄をして結婚を承諾してもらったところだ!」
「してませんしてません」
何が残念なのかはわからないけれど、ようやく否定ができた。
「な!?嘘をついたのか!ぬか喜びさせるなど……」
勘違いしたのは殿下ですけどね。なんて思い、怒らせて結婚なしにさせるのもありだと考えにたどり着いた私だったが、殿下はさらに私の考えをぶち破る言葉を放った。
「さすがは私の結婚相手だ。ぞくぞくする!」
「え、きもい」
「うぐうっ」
まてまてまてまてまてまて、これは誰?思わずきもいと言ってしまったけど、なんで嬉しそうなの?え?何?これなら今までの冷たい態度のままの方が断然いいんだけど?
え、本当に………誰?別人?
「混乱するのもわかります。だから殿下をアーナ様から引き離して差し上げたかったんです」
どこにいたのか、そう言って突然現れたのは殿下の側近の攻略対象だった一人。その言葉と共に私が殿下に相応しくないと告げてきた人たちがぞろぞろと現れてきた。
そんな私は今現在その憧れの悪役令嬢で、私に冷たい王太子の婚約者に、電波ヒロイン、私が殿下に相応しくないという攻略対象たちもいるという素晴らしいざまぁ確定の人生を歩んできた。
ざまぁのための証拠もたくさん用意して、卒業パーティーでされるであろう婚約破棄と穴だらけの断罪に私はるんるん気分。だって今日がその日だから!
「アーナ・エリザベス、貴様とは婚約破棄だ」
なんて思っていたこの瞬間!私が待ち望んでいた展開が始まりを告げる。まあ、隣にあのヒロインがいないのが気にはなるけど……展開に問題はない。
「婚約破棄………ですか。理由をお聞きしても?」
にやけそうになる頬をなんとか引き締め、冷静に対処するのを心掛ける。ここでにやついた顔を見せれば全部水の泡になりかねない。
「理由だと?聞かなければわからないのか」
自覚もないとはとばかりにこちらを見る私の婚約者。ない事実の自覚なんてないので、どうぞしてもない私の罪をべらべら喋ってくださいなと内心思いながらも
「全く心当たりがありませんわ」
素知らぬふりをする。ちなみに挑発している自覚はもちろんある。相手が怒れば怒るほどにこちらのペースに巻き込まれてくれるだろうから。
「卒業パーティーなのにか!」
と思っていたのに婚約者の言っている意味がわからない。卒業パーティーだから自覚がないにどう繋がるのか。隣にヒロインがいないせい?
「ちょっとよく意味が………」
「僕は待ち望んでいたというのにか!」
「ええ………?」
どうしましょう。まだ序盤なのについていけなくなったどころか、こちらのペースが崩れそうである。
「卒業!つまりは結婚するんだぞ?」
いやいやいやいや、まてまてまてまて
「え?いや、さっき婚約破棄って」
「婚約はなくなって結婚するんだろう?」
「はい?」
「そうだよな!これから二人だけで愛を育もうな!」
いや、返事をしたわけじゃない。どうしよう、私の婚約者ってこんなにバカだったっけ?というか、なんで私と結婚で喜んでるの?
「くおらあああああ!バカ殿下あああああ!」
そう混乱している最中で突然叫びながら現れたのはヒロインだった。なんとなくほっとしてしまったのは、電波ヒロインならこの状況をなかったことにしてくれるかもしれないと思えたから。
だってこんな他の貴族もいる中で、王子相手にバカと不敬罪をも気にしてないんじゃないかという叫びをするくらいに頭がおかしい人ならいけそうでしょ?
「現れたな!ヒロウィン・デンパーナ!」
殿下は……何でどこぞのヒーローの悪役みたいな台詞を叫んでいるんだろう。ずっと思ってたけどキャラ崩壊がすごいのよ。殿下ってもう少しクールだったはず。興奮しすぎておかしくなったんだろうか?
「抜け駆けして!今日こそアーナ様をバカ殿下から救ってみせる!アーナ様に代わってお仕置きよ!」
う、うーん、ヒロインは何故ヒーロー役なの?抜け駆けの意味もわならないし、しかも、どこかで聞いたことあるような台詞も………。しかも何故ヒロインが私に代わってなの?私たち仲良かったかしら………。
どうしよう。よりカオスになったんだけど。
「ってそうじゃないのよ!このノリ何回目よ!」
と思ってたらヒロインがノリツッコミをかました。電波ヒロイン的な行動をずっと見てきた私にとって今までで一番まともに見えた瞬間だった。
というよりも、同じことを何回もやっていたのか、二人とも。
浮気証拠に二人でいた写真もどきもあるんだけど………これ、浮気の証拠になるのか自信がなくなってきたわ。今の二人を見ると……。
「さすが毎回ノリがいいな。しかし、残念だったな!今しがた婚約破棄をして結婚を承諾してもらったところだ!」
「してませんしてません」
何が残念なのかはわからないけれど、ようやく否定ができた。
「な!?嘘をついたのか!ぬか喜びさせるなど……」
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まてまてまてまてまてまて、これは誰?思わずきもいと言ってしまったけど、なんで嬉しそうなの?え?何?これなら今までの冷たい態度のままの方が断然いいんだけど?
え、本当に………誰?別人?
「混乱するのもわかります。だから殿下をアーナ様から引き離して差し上げたかったんです」
どこにいたのか、そう言って突然現れたのは殿下の側近の攻略対象だった一人。その言葉と共に私が殿下に相応しくないと告げてきた人たちがぞろぞろと現れてきた。
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