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企みの自己紹介~ナイト視点~
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「へ、陛下!」
さすがの豚でも国の頂点に対する態度はわかっているようだ。それがわかっただけでもこれからが楽しみで仕方ない。俺もエンド様さえもが陛下に頭をたれる。周囲さえも。
「よい、皆、顔をあげよ。それよりも何の騒ぎだ」
「は、はい。発言失礼いたします。どうにも身分違いのものが礼儀を欠いている様子だったのでご注意をしておりました!」
よく言うものだ。先に礼儀を欠くような行動で来たのはそちらだと言うのに。エンド様を見ればさすがにご負担を強いれすぎたか顔色が青どころか白い。急ぐべきだろう。優先はエンド様なのだから。
「ほう?それはそちらの従者のことか?」
「はい!その従者は元はスラムの者でして……」
「陛下、発言を許可していただけますか?」
「貴様!またもや私の発言中に言葉を挟みおって!しかも陛下に対して発言など……!」
どうせあることないこと話すだけだろうに。聞くだけ無駄な話を渡って何が悪いと言うのか。
「よい、シッツイの子息だったか。黙っておれ」
「は……っ」
陛下の意には沿っているが気にくわないとばかりに俺を睨む豚はなんとも愉快だ。その態度がいつまで続くものか見物だなぁ?
「そちの名をまずは聞こう」
「私の名ですか?」
言い分ではなく、名前を聞くことにまさかと思う。まだあの証を見せていないというのに正体に勘づくような何かがあったというのか?侮れないな、ここでの父上は。
「陛下こんなスラムのものの名など……」
「黙れと我は言ったはずだが?不敬罪がお望みか?」
「い、いえ、申し訳ございません!」
ああ、このままにしておけば俺のやろうとしてることが父に全て捕られかねないな。いっそのこと疑問なくすぐ受け入れられるよう紹介しようじゃないか。本来のこの身体の持ち主の名を。
「王族の証よ出ろ!」
「!」
確信はしていなかったのか国王たる父の驚きの目。そしてざわつく周囲。白い顔のエンド様は呆気にとられた様子だった。俺の単純な呪文と共に手の甲には紋章が。それはこの国の誰もが知る王家の血筋だけが持つ紋章そのもの。
「幼い頃の記憶はスラムで暮らしている記憶しかないもので、お初お目にかかるかはわかりませんが、私は陛下の血を継いだ本名をイルクと申します。今はナイトという名でこちらのエンド様に仕えておりますが」
「イルク……そうか、イルク、本当に生きておったか」
陛下が俺に敵意を抱くはずもないことを俺は知っている。なんなら、ゲーム内でイルクは実の父である陛下に溺愛される結末すらあった。身分の位が違おうとイルクの願いならと結婚を許すほどに。
しかし、何故手の甲の証を見せる前から気づいていたのか。本当にという辺り誰からか聞いていた可能性が高い。どう考えてもそれは……まぁスムーズに話が進みそうだから今回はよしとしよう。
それよりも青ざめつつある豚と周囲に高笑いがしたい気分なのだが……それよりも状況を理解しえないと頭を混乱させた様子のエンド様が可愛くて気が抜けそうだな。
さすがの豚でも国の頂点に対する態度はわかっているようだ。それがわかっただけでもこれからが楽しみで仕方ない。俺もエンド様さえもが陛下に頭をたれる。周囲さえも。
「よい、皆、顔をあげよ。それよりも何の騒ぎだ」
「は、はい。発言失礼いたします。どうにも身分違いのものが礼儀を欠いている様子だったのでご注意をしておりました!」
よく言うものだ。先に礼儀を欠くような行動で来たのはそちらだと言うのに。エンド様を見ればさすがにご負担を強いれすぎたか顔色が青どころか白い。急ぐべきだろう。優先はエンド様なのだから。
「ほう?それはそちらの従者のことか?」
「はい!その従者は元はスラムの者でして……」
「陛下、発言を許可していただけますか?」
「貴様!またもや私の発言中に言葉を挟みおって!しかも陛下に対して発言など……!」
どうせあることないこと話すだけだろうに。聞くだけ無駄な話を渡って何が悪いと言うのか。
「よい、シッツイの子息だったか。黙っておれ」
「は……っ」
陛下の意には沿っているが気にくわないとばかりに俺を睨む豚はなんとも愉快だ。その態度がいつまで続くものか見物だなぁ?
「そちの名をまずは聞こう」
「私の名ですか?」
言い分ではなく、名前を聞くことにまさかと思う。まだあの証を見せていないというのに正体に勘づくような何かがあったというのか?侮れないな、ここでの父上は。
「陛下こんなスラムのものの名など……」
「黙れと我は言ったはずだが?不敬罪がお望みか?」
「い、いえ、申し訳ございません!」
ああ、このままにしておけば俺のやろうとしてることが父に全て捕られかねないな。いっそのこと疑問なくすぐ受け入れられるよう紹介しようじゃないか。本来のこの身体の持ち主の名を。
「王族の証よ出ろ!」
「!」
確信はしていなかったのか国王たる父の驚きの目。そしてざわつく周囲。白い顔のエンド様は呆気にとられた様子だった。俺の単純な呪文と共に手の甲には紋章が。それはこの国の誰もが知る王家の血筋だけが持つ紋章そのもの。
「幼い頃の記憶はスラムで暮らしている記憶しかないもので、お初お目にかかるかはわかりませんが、私は陛下の血を継いだ本名をイルクと申します。今はナイトという名でこちらのエンド様に仕えておりますが」
「イルク……そうか、イルク、本当に生きておったか」
陛下が俺に敵意を抱くはずもないことを俺は知っている。なんなら、ゲーム内でイルクは実の父である陛下に溺愛される結末すらあった。身分の位が違おうとイルクの願いならと結婚を許すほどに。
しかし、何故手の甲の証を見せる前から気づいていたのか。本当にという辺り誰からか聞いていた可能性が高い。どう考えてもそれは……まぁスムーズに話が進みそうだから今回はよしとしよう。
それよりも青ざめつつある豚と周囲に高笑いがしたい気分なのだが……それよりも状況を理解しえないと頭を混乱させた様子のエンド様が可愛くて気が抜けそうだな。
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