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1章いや、令嬢らしくとか無理なんで
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「というわけでまほうおしえてくれ!」
翌日、あの日は興奮しすぎて眠ってしまったため、ディオの常人ではありえない物理攻撃ができるなら魔法もあるんじゃね?とディオとの二度目に会った時の話を改めて神様にして頼んだ。どうせ見ていたんだろうけど。
「いや、まさか二度目で力を見せるとは予想外でした……。前の時でもその力を見せるのはかなり先でしたし……まあ全く気にせず寧ろ夢を抱く貴女もある意味すごいですが」
「そんなはなしはいいから、まほうだよ!まほう!」
「いや、さすがに魔法はないです」
「いせかいなのに!?」
「異世界に夢持ちすぎです。しかし、魔法とは違いますが、未来の皇帝が見せた普通ではありえない力を持つことは可能ですよ」
「おお!それでいい!」
「なら髪を黒くしましょうか。代わりに髪を黒くすれば二度と黒以外髪色を変えられませんがよろしいですか?ある意味力を手に入れるための代価みたいなものなので」
前世だって黒だったし今の金髪より寧ろ黒の方が落ち着くってものだ。ってか髪を黒くするだけでいいとか………そのせいで悪魔呼びされるのか?
「いいけど、かんたんすぎねぇ?」
「まあ、そうなんですけど……力はランダムなんですよ。黒髪にすることで宿るのは悪魔ではないんです。あまりに尋常じゃない力を手に入れるためとはいえ簡単な方法すぎるので、悪魔呼びすることでその力を広めないようにしたのが始まりです。いつしかそれは本当だと真実を知る人はいなくなりましたがね」
「ふーん」
まあ黒髪にするだけで尋常じゃない力をわんさかつけられてどんな力かもわからなくなるんじゃ恐ろしくなるわな。とはいえそのせいでディオが辛い目に合うのは納得いかねぇけど。寧ろ同じ力が手に入れれたらいいのにくらい私なら思えるし。
「まあ話しはこれぐらいとして変えてよろしいですか?何の力かはわかりませんし、いくつ手に入るかもわかりません」
「え、ひとつじゃねぇの?」
「人によりけりですね。ちなみに未来の皇帝は貴女の見た怪力と頑丈さと真実を見透す目にあります」
「頑丈さと目?」
「頑丈さは病気になりません。刃物を刺すと刃物が寧ろ折れます。注射は一生刺せませんね。後は目に関しては嘘の判別ができます。成長するにあたってその内、心すら読めるようになることも可能でしょう。こればかりは成長と共に、身体や心に合わせた力をつけることになります」
「ふじみじゃん、こころよめるとかやべーな!」
「そこではしゃげる貴女の方が私はすごいと思いますよ?」
呆れたように笑う神様に何が?と首を傾げながらも改めて私は頼むことにした。
「髪、黒くしてくれ!」
これ以外に選択肢はなーい!
翌日、あの日は興奮しすぎて眠ってしまったため、ディオの常人ではありえない物理攻撃ができるなら魔法もあるんじゃね?とディオとの二度目に会った時の話を改めて神様にして頼んだ。どうせ見ていたんだろうけど。
「いや、まさか二度目で力を見せるとは予想外でした……。前の時でもその力を見せるのはかなり先でしたし……まあ全く気にせず寧ろ夢を抱く貴女もある意味すごいですが」
「そんなはなしはいいから、まほうだよ!まほう!」
「いや、さすがに魔法はないです」
「いせかいなのに!?」
「異世界に夢持ちすぎです。しかし、魔法とは違いますが、未来の皇帝が見せた普通ではありえない力を持つことは可能ですよ」
「おお!それでいい!」
「なら髪を黒くしましょうか。代わりに髪を黒くすれば二度と黒以外髪色を変えられませんがよろしいですか?ある意味力を手に入れるための代価みたいなものなので」
前世だって黒だったし今の金髪より寧ろ黒の方が落ち着くってものだ。ってか髪を黒くするだけでいいとか………そのせいで悪魔呼びされるのか?
「いいけど、かんたんすぎねぇ?」
「まあ、そうなんですけど……力はランダムなんですよ。黒髪にすることで宿るのは悪魔ではないんです。あまりに尋常じゃない力を手に入れるためとはいえ簡単な方法すぎるので、悪魔呼びすることでその力を広めないようにしたのが始まりです。いつしかそれは本当だと真実を知る人はいなくなりましたがね」
「ふーん」
まあ黒髪にするだけで尋常じゃない力をわんさかつけられてどんな力かもわからなくなるんじゃ恐ろしくなるわな。とはいえそのせいでディオが辛い目に合うのは納得いかねぇけど。寧ろ同じ力が手に入れれたらいいのにくらい私なら思えるし。
「まあ話しはこれぐらいとして変えてよろしいですか?何の力かはわかりませんし、いくつ手に入るかもわかりません」
「え、ひとつじゃねぇの?」
「人によりけりですね。ちなみに未来の皇帝は貴女の見た怪力と頑丈さと真実を見透す目にあります」
「頑丈さと目?」
「頑丈さは病気になりません。刃物を刺すと刃物が寧ろ折れます。注射は一生刺せませんね。後は目に関しては嘘の判別ができます。成長するにあたってその内、心すら読めるようになることも可能でしょう。こればかりは成長と共に、身体や心に合わせた力をつけることになります」
「ふじみじゃん、こころよめるとかやべーな!」
「そこではしゃげる貴女の方が私はすごいと思いますよ?」
呆れたように笑う神様に何が?と首を傾げながらも改めて私は頼むことにした。
「髪、黒くしてくれ!」
これ以外に選択肢はなーい!
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