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1章いや、令嬢らしくとか無理なんで
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人は見た目で判断してはいけない………それは誰よりもわかっていたはずだった。しかし、結局はわかったつもりだっただけと認識したのはディオが見た目に反してかなり体力があることと、認めたくないが私より強いんじゃね?ということ。
「きゅうひゃくきゅうじゅうはち、きゅうひゃくきゅうじゅうきゅう、せん……とこれでいいかな?」
「お、おう………」
腹筋、腕立てとどちらも驚くスピードで千回成した上にまだまだ余裕とばかりに汗ひとつ流れてないディオ。私は世界を滅ぼす未来の皇帝を舐めすぎていたのかもしれない。
「リア………?やっぱりおかしいかな、ぼく」
「いや!おかしいっていうか………ディオをまもるつもりがむずかしそうだなって」
「まもる?ぼくを?」
正直に白状すればこてんと首をかしげるディオは先程まで筋トレをしていたとは思えない涼しい顔をしている。く……っ子供だからと弱いもの扱いした過去の自分を殴りたい!
「かみのことでいろいろいわれてるってきいたからそいつらからいじめられたらまもるつもりだったんだよ。でもそれだけたいりょくあるならつよいのかなって」
「かみのことしってたんだ」
驚くとこそこかと思いながらもこくりと頷く。まさか知らないで婚約を承諾したと思ったんだろうか?まあ実際神様に聞くまで知らなかったけどな!
「まったく、かみいろがほかとちがうだけであくまとかあほらしいよなぁ」
「はは……そういわれたのははじめてだけど……。じつはかみだけじゃないんだ。あくまっていわれるりゆう」
「あ、めんたまがあかいことか?」
「それもあるだろうけど……じっさい、ぼくにはひとにはないちからがあるんだ。できればきらわないでほしいんだけど………」
そう言ってディオは拳を地面に振り下ろしたとたん、拳が地面に当たると同時にディオの周りの地面が割れた。確かに常人にはない力であり、前世で言うならアニメの世界で見たことがあるような光景。私はもちろん興奮した。
「すげぇ!どうやったんだ?あたいにもできるか?」
「え?いや、どうだろ……?」
「かめ○めはー!とかできるか!?」
「かめ……え?」
「あ、それかそらとんだりとか!」
「それはやったことない、かな……」
「やったことないだけでできるってことか!?」
「う、うーん………?あの、こわくないの?」
「なにがだよ?むしろすげぇじゃん!」
「そう、かな?」
「よくあるよなファンタジーないせかいてんせい!やっぱこんなちからがあるならまほうもあったりすんじゃね?」
「ふぁん……?まほう……?」
何のこととばかりに疑問を浮かべるディオを他所に転生して初めて転生してよかったと思う私だった。
「きゅうひゃくきゅうじゅうはち、きゅうひゃくきゅうじゅうきゅう、せん……とこれでいいかな?」
「お、おう………」
腹筋、腕立てとどちらも驚くスピードで千回成した上にまだまだ余裕とばかりに汗ひとつ流れてないディオ。私は世界を滅ぼす未来の皇帝を舐めすぎていたのかもしれない。
「リア………?やっぱりおかしいかな、ぼく」
「いや!おかしいっていうか………ディオをまもるつもりがむずかしそうだなって」
「まもる?ぼくを?」
正直に白状すればこてんと首をかしげるディオは先程まで筋トレをしていたとは思えない涼しい顔をしている。く……っ子供だからと弱いもの扱いした過去の自分を殴りたい!
「かみのことでいろいろいわれてるってきいたからそいつらからいじめられたらまもるつもりだったんだよ。でもそれだけたいりょくあるならつよいのかなって」
「かみのことしってたんだ」
驚くとこそこかと思いながらもこくりと頷く。まさか知らないで婚約を承諾したと思ったんだろうか?まあ実際神様に聞くまで知らなかったけどな!
「まったく、かみいろがほかとちがうだけであくまとかあほらしいよなぁ」
「はは……そういわれたのははじめてだけど……。じつはかみだけじゃないんだ。あくまっていわれるりゆう」
「あ、めんたまがあかいことか?」
「それもあるだろうけど……じっさい、ぼくにはひとにはないちからがあるんだ。できればきらわないでほしいんだけど………」
そう言ってディオは拳を地面に振り下ろしたとたん、拳が地面に当たると同時にディオの周りの地面が割れた。確かに常人にはない力であり、前世で言うならアニメの世界で見たことがあるような光景。私はもちろん興奮した。
「すげぇ!どうやったんだ?あたいにもできるか?」
「え?いや、どうだろ……?」
「かめ○めはー!とかできるか!?」
「かめ……え?」
「あ、それかそらとんだりとか!」
「それはやったことない、かな……」
「やったことないだけでできるってことか!?」
「う、うーん………?あの、こわくないの?」
「なにがだよ?むしろすげぇじゃん!」
「そう、かな?」
「よくあるよなファンタジーないせかいてんせい!やっぱこんなちからがあるならまほうもあったりすんじゃね?」
「ふぁん……?まほう……?」
何のこととばかりに疑問を浮かべるディオを他所に転生して初めて転生してよかったと思う私だった。
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