婚約破棄を告げられた瞬間王子やめろ抗議が始まりました～悪役令嬢はみんなのアイドルだったようです～

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「初めて出会った日から貴女に恋をし、弟が婚約者になったことで諦めたつもりでしたが……今も貴女を愛おしく感じる気持ちは冷めておりませんでした。私は貴女に生涯心を奪われたままでしょう。もしこの気持ち受け止めてくださるのでしたら私と結婚をお約束いただけませんか？」

す……っとラーダ殿下が膝をついたかと思えばプロポーズというべき言葉を紡がれ、手の甲にキスをされた瞬間、私は身体中が熱くなるのを感じる。

だって、だって私、前世だって恋愛は皆無に等しかったし、この世界に転生してから婚約者だったユーザ殿下にそんなスキルは発揮されなかった。リアンヌ相手にはどうだったかわからないけれど。

初めての経験に、今回の出来事、私はもはや頭の中がパンク寸前だった。

「は、はひぃぃ……っ」

「ラフィーナ！」

だからオーバーヒートして気絶しても仕方ないと思う。なんとか目の前にいたラーダ殿下に支えられ怪我はなかったみたいだけど、起きた時には私が返事をしたことになってて、婚約破棄からのスピード婚約を果たしていた。

「結婚式までに必ず貴女の心を貰い受けるから安心して」

ラーダ殿下にはそう言われたが何を安心したらいいのか。

「なぁ～う！」

そんな私の癒しは目を覚ましてから私を見守り、好きに撫でさせてくれるざらめ様だけ。

「うう～、ざらめ様～っ！」

「にゃっにゃっ」

「ざ、ザラにゃん……ザラにゃんの浮気者～！」

「はぁ……全く、調子に乗ってるからですわ。ラフィーナ嬢になついているようですし、しばらくざらめをよろしくお願いしますね？あれは私がなんとかしておきますから」

「は、はい」

とはいえ、毎度陛下の涙目には慣れない。王妃様が何かしらして元気付けているようだけど。

「まず、当面のライバルはキミかな？」

「にゃん！」

何故かざらめ様をライバル視するラーダ殿下が可愛く見える私はおかしいでしょうか………？

ああ、なんだか気恥ずかしいので余談を少し。後日どこから王妃様たちが婚約破棄現場を覗いてたのかと後々思い聞いたところ天井からとのお答え。この国色々大丈夫だろうか？と思った瞬間だった。猫に関しては……大歓迎だけど。

おわり







あとがきと完結と共に番外編同時公開案内

ながらく完結をお待たせしてすみません。ショートのつもりが猫様の活躍により予定より長くなったため短編に変更いたしました。

また、色々お騒がせしたことを改めてお詫びいたします。感想、応援してくださった読者様ありがとうございました。

さて、本編は完結はいたしましたが、私としてもまだまだ書き足りません。よって番外編……つくっちゃいました！

既にこちらのページと一緒に別作品にて公開済みですのでまだまだ読みたい！読み足りない！という方はよろしくお願いします。

タグにお馴染み荷居人をつけてますのでどれかは探しやすいかと思います。

タイトルは『王子やめろの抗議後の番外編～にゃんにゃんも出るよ！～』になりますので是非お読みいただければ嬉しいです。

また今回問題になったことをネタ消費に使った『悪徳構ってちゃんの一日』も絶賛公開中！嫌なことがあったり、気が向いた時などストレス発散目的で書いてますのでよければどうぞ！

皆様のストレス発散にもなればと思います。こちらは婚約破棄シリーズ外ですので荷居人タグはございません。ご了承くださいませ。

荷居人タグにて婚約破棄シリーズはまだまだ続くのでよければご覧ください。