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「じゃあ、攻めの龍、今からお兄ちゃんを快楽落ちさせる方法を伝授するからこちらに」

「快楽落ち……」

「龍!なんか危ない気がするからやめとけ!」

何惹かれてんの?快楽落ちとかなんか嫌な予感しかしないんだが!龍がそうなるなら大歓迎だが俺がなるとするならさすがに抵抗感あるぞ?んなことしなくても俺は龍からもう離れる気はないし……。

「やっぱりこうなってたか」

「「父さん?」」

「あなた!」

本来この時間にはいないはずの父の帰宅。ドアが開くまで誰も気づけなかったのは明らかに俺たちがうるさくしていたせいだろう。

百合ゆり、この二人くらい成長すれば性教育はさすがに親の役目ではないんじゃないかな?」

この瞬間、父が神のように思えた。この訳のわからない授業を終わらせてくれるただひとりとして。今はなんでこんな早く帰ってきたかより急に始まった授業を終えたい。

「え?でも学校じゃ最低限でしょ?それに男同士のやり方なんて教えたりは……」

最低限じゃない性教育とは。行き過ぎたら先生捕まるんじゃないか……?

「うん、まあ、それはそうなんだけどね。こういうのは互いに試行錯誤していくのも愛の形じゃないかな?」

「愛の形……それもそうね!」

納得はやっ!え?それでいいのか?まあ俺としては助かるが……んー、微妙に龍くんは残念そうですね。そんなに俺を攻め殺したいですか!

『にい……さ、んっ』

ぐっ妄想してしまった!高校生の色気とは思えぬ龍を……俺はだめな兄さんだ……っ!

「きらーんっ!今、優人がいやらしい妄想をしたわね!」

「なっ」

「兄さん?それ僕だよね?僕じゃない人とか殺しちゃいそうなんだけど」

な、ん、で、バ、レ、た、し!しかもきらーんっ!って何だよ………。

「うぅっ龍で妄想しました!なんでわかるんだよ……!」

「母の勘よ!」

もうやだ、この母親……!

「兄さん……!大丈夫、僕も兄さんで妄想は何度もしてるからっ!」

満面の笑みでそれは何の報告なんだ!龍!う、嬉しいけどさ!

「ほらほらもう優人が耐えきれないだろうから僕らはお暇しようね、百合」

「えー?」

もう父さんだけが俺の味方だ……。早く母さんを連れ出してくれ……。龍の前でこれ以上の失態は兄としてのプライドが……

「じゃ、僕らは今からホテルに泊まりに行ってくるから二人で楽しんでね?龍は傷口が開かないよう無理だけはしないように」

ん?

「え?それって……」

「二人で愛の形育んでね?どちらにしろ慣らすところから始めなきゃだから突っ込むのは怪我が治ってからにしなさいね」

んん?

「百合、それは大きなお世話だよ。龍もわかっているさ。まあこれから時間はいくらでも作るし親がいてはやりづらいだろうから邪魔な時は言ってくれればいいよ」

んーーー!?

「ちょ、まっ」

「ありがとう!父さん!母さん!」

「じゃいってきまーす!」

「ま、ほどほどにね」

こうして俺たちは二人っきりで過ごす夜が急に作られた。父さんまさかの味方じゃなかった件について。いや、龍とするのが嫌とかってわけじゃないけど、早すぎるというかなんというかさすがに心の準備が……!

「兄さん……」

龍、目が血走るの早くないか?傷口気にしようぜー………?



ー次ページ注意報ー
ついにRへ突入!苦手な方は流し読みを!しかし、龍くんが無理できないためほどほどに………………………できるといいなぁ。
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