34 / 35
天使?のショタ編ー完結ー
19
しおりを挟む
「あのね、おねえしゃまはぼくがおおきくなったらけっこんしゅるの!だからね、とりゃないで……?」
「く………っは、い!」
「ありがちょぉ!」
「ぐふ………っ」
それなりにいた婚約候補を降りてもらうのは案外簡単だったし、そこまでの人数もいない。恐らくアマリアの父親がある程度選別してくれているのだろう。
何かと近場の候補が多いのは、娘を遠くにやりたくないという親心かもしれない。おかげで今日中に終わりそうだけど。
お願いすれば何故か口を押さえながらも了承してくれる人ばかり。しっかり選別されているだけあり、なんて優しい人たちだろうか。
「さすが、殿下ですわね……」
「こんなこと……いいのだろうか………?いいのだろうか……?」
「幼くして一途な愛とは!誠に素晴らしい!」
それぞれで何やら言いながらも、最後まで着いてきた三人。まあ、仕事だから当然なんだけれど。
「こんかいはいいけど、これからさき、ライバルを10ねんはなんとかしなければいけないから、さんにんともきょうりょくしてくれる?」
その延長上として、城に戻る前に頼めることは頼んでおかないと。今回は邪魔できたけれど、今後も僕ひとりでは難しいし。協力者が必要だ。
「え、怖いのはちょっと……」
「きゅうりょうあっぷ」
「任せてください!最近ほしい化粧水があったので助かりますわ!」
女々しくぶりぶりと怖がるフリをしたかと思えば給料アップと言ってやればこれ。いくらあげるかは言ってないし、問題はない。僕の従者はまだまだ中身が甘いね。
「うむぅ……私はこの筋肉を鍛え上げる時間を削るわけには……」
「きんとれグッズのしきゅう」
「むむっ!私の筋肉が殿下の希望を叶えよ!と申しております!」
筋肉って喋るんだ……。なんか暑苦しい人だけど、役に立つ……かなぁ?でも協力者は多い方が助かるわけで………。
「い、嫌な予感しかしないので………!わ、私は……」
「レオナさん」
「え?」
「レオナさん」
「な、なな、なななんで………!?」
………事前情報って大事だよね!
「2しゅうかんにいっかいデートできるよ?」
「ほ、本当ですか?」
「ぼく、うそつかないよ?」
「く……っ協力、しますが……今日みたいな、その、非常識なことはなしで……」
「うんうん」
このショーさんは只今青春中らしい。レオナさんというメイドに恋をしているようだ。だからか、少しめんどくさい性格だとは思うけど、アマリアに恋をしている僕としては応援してあげたいと思う。
優先は僕とアマリアの仲だけどね!
「く………っは、い!」
「ありがちょぉ!」
「ぐふ………っ」
それなりにいた婚約候補を降りてもらうのは案外簡単だったし、そこまでの人数もいない。恐らくアマリアの父親がある程度選別してくれているのだろう。
何かと近場の候補が多いのは、娘を遠くにやりたくないという親心かもしれない。おかげで今日中に終わりそうだけど。
お願いすれば何故か口を押さえながらも了承してくれる人ばかり。しっかり選別されているだけあり、なんて優しい人たちだろうか。
「さすが、殿下ですわね……」
「こんなこと……いいのだろうか………?いいのだろうか……?」
「幼くして一途な愛とは!誠に素晴らしい!」
それぞれで何やら言いながらも、最後まで着いてきた三人。まあ、仕事だから当然なんだけれど。
「こんかいはいいけど、これからさき、ライバルを10ねんはなんとかしなければいけないから、さんにんともきょうりょくしてくれる?」
その延長上として、城に戻る前に頼めることは頼んでおかないと。今回は邪魔できたけれど、今後も僕ひとりでは難しいし。協力者が必要だ。
「え、怖いのはちょっと……」
「きゅうりょうあっぷ」
「任せてください!最近ほしい化粧水があったので助かりますわ!」
女々しくぶりぶりと怖がるフリをしたかと思えば給料アップと言ってやればこれ。いくらあげるかは言ってないし、問題はない。僕の従者はまだまだ中身が甘いね。
「うむぅ……私はこの筋肉を鍛え上げる時間を削るわけには……」
「きんとれグッズのしきゅう」
「むむっ!私の筋肉が殿下の希望を叶えよ!と申しております!」
筋肉って喋るんだ……。なんか暑苦しい人だけど、役に立つ……かなぁ?でも協力者は多い方が助かるわけで………。
「い、嫌な予感しかしないので………!わ、私は……」
「レオナさん」
「え?」
「レオナさん」
「な、なな、なななんで………!?」
………事前情報って大事だよね!
「2しゅうかんにいっかいデートできるよ?」
「ほ、本当ですか?」
「ぼく、うそつかないよ?」
「く……っ協力、しますが……今日みたいな、その、非常識なことはなしで……」
「うんうん」
このショーさんは只今青春中らしい。レオナさんというメイドに恋をしているようだ。だからか、少しめんどくさい性格だとは思うけど、アマリアに恋をしている僕としては応援してあげたいと思う。
優先は僕とアマリアの仲だけどね!
11
お気に入りに追加
4,569
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪役令嬢を陥れようとして失敗したヒロインのその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
女伯グリゼルダはもう不惑の歳だが、過去に起こしたスキャンダルが原因で異性から敬遠され未だに独身だった。
二十二年前、グリゼルダは恋仲になった王太子と結託して彼の婚約者である公爵令嬢を陥れようとした。
けれど、返り討ちに遭ってしまい、結局恋人である王太子とも破局してしまったのだ。
ある時、グリゼルダは王都で開かれた仮面舞踏会に参加する。そこで、トラヴィスという年下の青年と知り合ったグリゼルダは彼と恋仲になった。そして、どんどん彼に夢中になっていく。
だが、ある日。トラヴィスは、突然グリゼルダの前から姿を消してしまう。グリゼルダはショックのあまり倒れてしまい、気づいた時には病院のベッドの上にいた。
グリゼルダは、心配そうに自分の顔を覗き込む執事にトラヴィスと連絡が取れなくなってしまったことを伝える。すると、執事は首を傾げた。
そして、困惑した様子でグリゼルダに尋ねたのだ。「トラヴィスって、一体誰ですか? そんな方、この世に存在しませんよね?」と──。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
敵対勢力の私は、悪役令嬢を全力で応援している。
マイネ
恋愛
最近、第一皇子殿下が婚約者の公爵令嬢を蔑ろにして、男爵令嬢と大変親しい仲だとの噂が流れている。
どうやら第一皇子殿下は、婚約者の公爵令嬢を断罪し、男爵令嬢を断罪した令嬢の公爵家に、養子縁組させた上で、男爵令嬢と婚姻しようとしている様だ。
しかし、断罪される公爵令嬢は事態を静観しておりました。
この状況は、1人のご令嬢にとっては、大変望ましくない状況でした。そんなご令嬢のお話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
従姉と結婚するとおっしゃるけれど、彼女にも婚約者はいるんですよ? まあ、いいですけど。
チカフジ ユキ
恋愛
ヴィオレッタはとある理由で、侯爵令息のフランツと婚約した。
しかし、そのフランツは従姉である子爵令嬢アメリアの事ばかり優遇し優先する。
アメリアもまたフランツがまるで自分の婚約者のように振る舞っていた。
目的のために婚約だったので、特別ヴィオレッタは気にしていなかったが、アメリアにも婚約者がいるので、そちらに睨まれないために窘めると、それから関係が悪化。
フランツは、アメリアとの関係について口をだすヴィオレッタを疎ましく思い、アメリアは気に食わない婚約者の事を口に出すヴィオレッタを嫌い、ことあるごとにフランツとの関係にマウントをとって来る。
そんな二人に辟易としながら過ごした一年後、そこで二人は盛大にやらかしてくれた。
リリィ=ブランシュはスローライフを満喫したい!~追放された悪役令嬢ですが、なぜか皇太子の胃袋をつかんでしまったようです~
汐埼ゆたか
恋愛
伯爵令嬢に転生したリリィ=ブランシュは第四王子の許嫁だったが、悪女の汚名を着せられて辺境へ追放された。
――というのは表向きの話。
婚約破棄大成功! 追放万歳!!
辺境の地で、前世からの夢だったスローライフに胸躍らせるリリィに、新たな出会いが待っていた。
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
リリィ=ブランシュ・ル・ベルナール(19)
第四王子の元許嫁で転生者。
悪女のうわさを流されて、王都から去る
×
アル(24)
街でリリィを助けてくれたなぞの剣士
三食おやつ付きで臨時護衛を引き受ける
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
「さすが稀代の悪女様だな」
「手玉に取ってもらおうか」
「お手並み拝見だな」
「あのうわさが本物だとしたら、アルはどうしますか?」
**********
※他サイトからの転載。
※表紙はイラストAC様からお借りした画像を加工しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
モブ公爵令嬢は婚約破棄を抗えない
家紋武範
恋愛
公爵令嬢であるモブ・ギャラリーは、王太子クロード・フォーンより婚約破棄をされてしまった。
夜会の注目は一斉にモブ嬢へと向かうがモブ嬢には心当たりがない。
王太子の後ろに控えるのは美貌麗しいピンクブロンドの男爵令嬢。
モブ嬢は自分が陥れられたことに気づいた──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる