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誤解は極力避けるように
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「なるほど………俺の妻はよい両親に恵まれているようだ」
本心を告げ、笑みをつくれば何故か態度からして怯えられたのがわかる。そんなに俺の笑った顔は怖いのか……?
「わ、私が聞きたいのはそんなことではありません!ごご誤魔化しても無駄ですよ!?」
まるで警戒心丸だしで怯えながらなんとかきゃんきゃん吠えて威嚇する犬のよう。なんだかとてもいじめている気分にされる。
「誤魔化しなどせん。とりあえずちゃんと話しはするから首が疲れるだろう。そこのソファに座れ」
「え、あ、はい」
こちらを見上げてばかりいるからそう感じるのかもしれないと近くのソファに座らせる。そこまで大きなソファじゃないが子供三人分の大きさではあるので、コルトリアとその両親には三人で十分座れる大きさだった。
そして俺も本来医師が診察の際に使う一人椅子に座り、誤解をされないように言葉を選びながら話を始める。
「俺は別に幼児愛好家ではない。それなら、適齢期の女ばかりを集めた舞踏会など無駄だとやりもしなかっただろう。元々女は面倒だと思っていたし、一目惚れなど馬鹿馬鹿しいと思っていたが、今はそう思わない。いや、面倒と感じないのはコルトリアに限っては、か。一目惚れはまあ、コルトリアに俺自身が一目惚れしたと自信を持って言えるからな。目があった瞬間、運命だとすら感じたし、他人が気絶して心配したのも初めてのことだ。だからこそコルトリアに生涯不自由はさせんし、どんな我が儘も聞いてやるが、離縁は許さん……他の男にくれてやるつもりもない。まあそれは俺に生意気な口を利ける義父殿が許さぬだろうから安心だな……」
少しの口説きとコルトリアの親を褒めることで印象をよくしようと考えなくもなかったが割りと本心を口にしたつもりだ。
「な、生意気………ですか。すみません……娘のことになるとどうしても………しかし、そういうことでしたら少し安心いたしました」
しかし、言い方が悪かったため変に気にさせてしまったようなのがわかる。だが、少しばかりほっとした様子を見ればまあ変態ではないことに関しては納得させられたようだ。
「いや、寧ろ愉快だ。媚びを売る鬱陶しい奴らより信用に置ける。さすがは我が妻の父君であらせられるな。さて、そんな義父殿にお願いができた。もちろん礼はしよう」
それはそれとして悪くいうつもりはなかったことだけは弁明する必要があるだろうと思いその点は言い直す。
それと共にやはり無視できないのはコルトリアを物件扱いして縁談を申し入れた奴ら。
「お、お願い、ですか?」
先走りすぎたか、急な願いにまたしても義父を警戒させてしまったようだった。特にいじめるつもりなどさらさらないんだがな。
本心を告げ、笑みをつくれば何故か態度からして怯えられたのがわかる。そんなに俺の笑った顔は怖いのか……?
「わ、私が聞きたいのはそんなことではありません!ごご誤魔化しても無駄ですよ!?」
まるで警戒心丸だしで怯えながらなんとかきゃんきゃん吠えて威嚇する犬のよう。なんだかとてもいじめている気分にされる。
「誤魔化しなどせん。とりあえずちゃんと話しはするから首が疲れるだろう。そこのソファに座れ」
「え、あ、はい」
こちらを見上げてばかりいるからそう感じるのかもしれないと近くのソファに座らせる。そこまで大きなソファじゃないが子供三人分の大きさではあるので、コルトリアとその両親には三人で十分座れる大きさだった。
そして俺も本来医師が診察の際に使う一人椅子に座り、誤解をされないように言葉を選びながら話を始める。
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少しの口説きとコルトリアの親を褒めることで印象をよくしようと考えなくもなかったが割りと本心を口にしたつもりだ。
「な、生意気………ですか。すみません……娘のことになるとどうしても………しかし、そういうことでしたら少し安心いたしました」
しかし、言い方が悪かったため変に気にさせてしまったようなのがわかる。だが、少しばかりほっとした様子を見ればまあ変態ではないことに関しては納得させられたようだ。
「いや、寧ろ愉快だ。媚びを売る鬱陶しい奴らより信用に置ける。さすがは我が妻の父君であらせられるな。さて、そんな義父殿にお願いができた。もちろん礼はしよう」
それはそれとして悪くいうつもりはなかったことだけは弁明する必要があるだろうと思いその点は言い直す。
それと共にやはり無視できないのはコルトリアを物件扱いして縁談を申し入れた奴ら。
「お、お願い、ですか?」
先走りすぎたか、急な願いにまたしても義父を警戒させてしまったようだった。特にいじめるつもりなどさらさらないんだがな。
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