5 / 13
5
しおりを挟む
「リリリーが間違えというんです!第二王子殿下は何か勘違いされているのでは?」
私が切実な気持ちを漂わせている間に何を考えたのか、ダメンズ様はリの人を信じることにしたようだ。写真まであるのにバカなのかなぁ?
色々衝撃的すぎて……さらには立場が逆転したと確信できたから逆にダメンズに大して私は余裕を持ちつつあった。
「ほう……?私が、間違えと」
ダメンズ様?貴方の隣にいる女性顔が真っ青だよ。貴方の発言のせいで。信じられすぎるのも考えものなんだなとこの場のがらっと変わる空気にそう感じる。
第二王子殿下は無表情なために低い声からかなり怒っているように聞こえた。ダメンズ様気のせいかズボンの股少し濡れて………うん、見なかったことにしよう。
「間違ってません!わ、私どうしてもダメンズ様と結婚したくて自作自演で嘘をつきました!」
「り、り、りりりりり!?」
そしてダメンズ様がリの人を信じる発言に続き、第二王子殿下の威圧に耐えきれなくなったのかリの人が自白する。それなら前もって言ってくれれば婚約解消なら考えたのにとは思う。
何故婚約破棄なんて私に傷がつくやり方で実行しようとしたのか。なんとかしないとという焦りが消え、次はだんだんと怒りが湧いてくる。顔を真っ青にさせるダメンズにも。
「そういうことだそうだ。ダメンズ・ショーモナー侯爵家長男、貴様には」
「何で、何で、何でなの!」
「ユリ?」
第二王子殿下の言葉を遮るという不敬すら気にならないほどの怒りは普段なら出さない声量の大きさで言葉として出た。こんな人前で大声をあげるなんてはしたない、第二王子殿下の言葉を遮り不敬罪とされるかもしれない。でもそれ以上に怒りがまるでコップから溢れる水のように沸き上がって止まらない。
「私が貴方達に何をしたの!?邪魔なんてしてないじゃない!好きでもない貴方との婚約して影で色々言われてきた気持ちわかる!?私に魅力がないから、無能だから……って貴方が他の女と不貞ばかり働くから誰もが私を否定して、思い悩む私の気持ち考えたことある?今回だって第二王子殿下が現れるまでついにいじめまでって……みんなが信じてた!不貞を働く貴方をみんなみんな……!婚約破棄が当たり前のように!貴方なんて大嫌い!貴女も大嫌い!何がダメンズと結婚したかったからよ!なんでそんなことで私の未来を壊そうとしたの!?この性悪女!卑怯者!人でなし!うわあぁぁぁんっ」
それはずっとずっと我慢してきた感情が、細い糸でなんとか保っていたものが切れた瞬間でもあった。私は周囲を気にせずただただ子供みたいに泣き叫んだ。
私が切実な気持ちを漂わせている間に何を考えたのか、ダメンズ様はリの人を信じることにしたようだ。写真まであるのにバカなのかなぁ?
色々衝撃的すぎて……さらには立場が逆転したと確信できたから逆にダメンズに大して私は余裕を持ちつつあった。
「ほう……?私が、間違えと」
ダメンズ様?貴方の隣にいる女性顔が真っ青だよ。貴方の発言のせいで。信じられすぎるのも考えものなんだなとこの場のがらっと変わる空気にそう感じる。
第二王子殿下は無表情なために低い声からかなり怒っているように聞こえた。ダメンズ様気のせいかズボンの股少し濡れて………うん、見なかったことにしよう。
「間違ってません!わ、私どうしてもダメンズ様と結婚したくて自作自演で嘘をつきました!」
「り、り、りりりりり!?」
そしてダメンズ様がリの人を信じる発言に続き、第二王子殿下の威圧に耐えきれなくなったのかリの人が自白する。それなら前もって言ってくれれば婚約解消なら考えたのにとは思う。
何故婚約破棄なんて私に傷がつくやり方で実行しようとしたのか。なんとかしないとという焦りが消え、次はだんだんと怒りが湧いてくる。顔を真っ青にさせるダメンズにも。
「そういうことだそうだ。ダメンズ・ショーモナー侯爵家長男、貴様には」
「何で、何で、何でなの!」
「ユリ?」
第二王子殿下の言葉を遮るという不敬すら気にならないほどの怒りは普段なら出さない声量の大きさで言葉として出た。こんな人前で大声をあげるなんてはしたない、第二王子殿下の言葉を遮り不敬罪とされるかもしれない。でもそれ以上に怒りがまるでコップから溢れる水のように沸き上がって止まらない。
「私が貴方達に何をしたの!?邪魔なんてしてないじゃない!好きでもない貴方との婚約して影で色々言われてきた気持ちわかる!?私に魅力がないから、無能だから……って貴方が他の女と不貞ばかり働くから誰もが私を否定して、思い悩む私の気持ち考えたことある?今回だって第二王子殿下が現れるまでついにいじめまでって……みんなが信じてた!不貞を働く貴方をみんなみんな……!婚約破棄が当たり前のように!貴方なんて大嫌い!貴女も大嫌い!何がダメンズと結婚したかったからよ!なんでそんなことで私の未来を壊そうとしたの!?この性悪女!卑怯者!人でなし!うわあぁぁぁんっ」
それはずっとずっと我慢してきた感情が、細い糸でなんとか保っていたものが切れた瞬間でもあった。私は周囲を気にせずただただ子供みたいに泣き叫んだ。
2
お気に入りに追加
1,287
あなたにおすすめの小説
あなたには、この程度のこと、だったのかもしれませんが。
ふまさ
恋愛
楽しみにしていた、パーティー。けれどその場は、信じられないほどに凍り付いていた。
でも。
愉快そうに声を上げて笑う者が、一人、いた。
【完結】あなたは知らなくていいのです
楽歩
恋愛
無知は不幸なのか、全てを知っていたら幸せなのか
セレナ・ホフマン伯爵令嬢は3人いた王太子の婚約者候補の一人だった。しかし王太子が選んだのは、ミレーナ・アヴリル伯爵令嬢。婚約者候補ではなくなったセレナは、王太子の従弟である公爵令息の婚約者になる。誰にも関心を持たないこの令息はある日階段から落ち…
え?転生者?私を非難している者たちに『ざまぁ』をする?この目がキラキラの人はいったい…
でも、婚約者様。ふふ、少し『ざまぁ』とやらが、甘いのではなくて?きっと私の方が上手ですわ。
知らないからー幸せか、不幸かーそれは、セレナ・ホフマン伯爵令嬢のみぞ知る
※誤字脱字、勉強不足、名前間違いなどなど、どうか温かい目でm(_ _"m)
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。
婚約破棄してくださって結構です
二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。
※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています
皇太子殿下の御心のままに~悪役は誰なのか~
桜木弥生
恋愛
「この場にいる皆に証人となって欲しい。私、ウルグスタ皇太子、アーサー・ウルグスタは、レスガンティ公爵令嬢、ロベリア・レスガンティに婚約者の座を降りて貰おうと思う」
ウルグスタ皇国の立太子式典の最中、皇太子になったアーサーは婚約者のロベリアへの急な婚約破棄宣言?
◆本編◆
婚約破棄を回避しようとしたけれど物語の強制力に巻き込まれた公爵令嬢ロベリア。
物語の通りに進めようとして画策したヒロインエリー。
そして攻略者達の後日談の三部作です。
◆番外編◆
番外編を随時更新しています。
全てタイトルの人物が主役となっています。
ありがちな設定なので、もしかしたら同じようなお話があるかもしれません。もし似たような作品があったら大変申し訳ありません。
なろう様にも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる