14 / 75
本編(完結)
目的
しおりを挟む
結局それから同じようなことが続いて続いて続きすぎて限界がきた。だってだんだん酷くなってくるからそりゃ気になるよ!お風呂は広いから温泉気分で考えればいいけど、トイレまで着いてこようとし始めたのはよくない!
兄どころか周囲の視線も痛くなってきたしね!今だけ今だけと怖くて聞けなかったのはあるが、これは辛すぎる。ストーカーされる恐怖ってこういう感じなのかな?バレバレだし、近すぎる距離だけど。大抵隣にいるし。
「あの、兄さん?」
「ん?」
今日も隣にいる兄に話しかければ軽く首を傾げてどうしたの?と聞いてくるような感じが伝わってくる。話していれば普通に思うんだけどな。
「最近俺のこと凄く見てますよね」
「うん」
直球で聞けば素直に頷かれた。まあさすがにあれだけ見てくれば明らかに意図的なのは丸分かりだけどさ。
「なんか気になることでもあるんですか?」
正直これを聞くのが怖かったから放置してきたのもある。だって先日みたいに前世の関係で変わった理由聞かれたらどうせろくに答えられないから余計怪しまれるのが目に見えるし……。
「誕生日もうすぐだよね」
「誕生日……?あ」
そう言われてはっとする。そういえば夏の終わり頃がクウリの誕生日だったなと。まさかのまさかだが誕生日プレゼントでほしいものを探ってたとか?あんな堂々とストーカー紛いなことをして?え、そこまでする必要あるか?
「今のクウリの好みがわからないから観察したらわかるかなって」
「あ、そうですか」
正直そこまでストーカー紛いなことされるくらいなら普通に聞いてほしいと思ったのは俺だけだろうか?というか、さっき今のクウリって含みある言い方だったよな……?
もうさ、確実に別人として見られてないか?俺。いや別人は別人かもだけど、一応今までのクウリの記憶もあるし決してクウリではないわけではないし……。いや、今のクウリだからクウリとして認識はしてくれてるのか。
「それに今のクウリは興味深いよね」
「ひぇ」
ぞくぞくぞくっと今背筋が凍りつく気がした。思わずまぬけな声が出たじゃないか。興味深いって何?何が?元庶民な感じが滲み出てるとか?怖いのに目が離せないのは人格は俺でも、クウリ自身の本質が兄に負けてたまるかと目を逸らさせないでいるような気がしなくもない。
それに今目を逸らすのは得策でない気がした。まるで試されているかのようにじっと鋭い視線で俺を見る兄の瞳は暗く濁っているように見えて、ここで逃げれば何かが終わってしまうような予感めいた何かを感じずにはいられなかったのだ。
何が終わるかなんてわからないけれど。
兄どころか周囲の視線も痛くなってきたしね!今だけ今だけと怖くて聞けなかったのはあるが、これは辛すぎる。ストーカーされる恐怖ってこういう感じなのかな?バレバレだし、近すぎる距離だけど。大抵隣にいるし。
「あの、兄さん?」
「ん?」
今日も隣にいる兄に話しかければ軽く首を傾げてどうしたの?と聞いてくるような感じが伝わってくる。話していれば普通に思うんだけどな。
「最近俺のこと凄く見てますよね」
「うん」
直球で聞けば素直に頷かれた。まあさすがにあれだけ見てくれば明らかに意図的なのは丸分かりだけどさ。
「なんか気になることでもあるんですか?」
正直これを聞くのが怖かったから放置してきたのもある。だって先日みたいに前世の関係で変わった理由聞かれたらどうせろくに答えられないから余計怪しまれるのが目に見えるし……。
「誕生日もうすぐだよね」
「誕生日……?あ」
そう言われてはっとする。そういえば夏の終わり頃がクウリの誕生日だったなと。まさかのまさかだが誕生日プレゼントでほしいものを探ってたとか?あんな堂々とストーカー紛いなことをして?え、そこまでする必要あるか?
「今のクウリの好みがわからないから観察したらわかるかなって」
「あ、そうですか」
正直そこまでストーカー紛いなことされるくらいなら普通に聞いてほしいと思ったのは俺だけだろうか?というか、さっき今のクウリって含みある言い方だったよな……?
もうさ、確実に別人として見られてないか?俺。いや別人は別人かもだけど、一応今までのクウリの記憶もあるし決してクウリではないわけではないし……。いや、今のクウリだからクウリとして認識はしてくれてるのか。
「それに今のクウリは興味深いよね」
「ひぇ」
ぞくぞくぞくっと今背筋が凍りつく気がした。思わずまぬけな声が出たじゃないか。興味深いって何?何が?元庶民な感じが滲み出てるとか?怖いのに目が離せないのは人格は俺でも、クウリ自身の本質が兄に負けてたまるかと目を逸らさせないでいるような気がしなくもない。
それに今目を逸らすのは得策でない気がした。まるで試されているかのようにじっと鋭い視線で俺を見る兄の瞳は暗く濁っているように見えて、ここで逃げれば何かが終わってしまうような予感めいた何かを感じずにはいられなかったのだ。
何が終わるかなんてわからないけれど。
136
お気に入りに追加
5,200
あなたにおすすめの小説
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
弟のために悪役になる!~ヒロインに会うまで可愛がった結果~
荷居人(にいと)
BL
BL大賞20位。読者様ありがとうございました。
弟が生まれた日、足を滑らせ、階段から落ち、頭を打った俺は、前世の記憶を思い出す。
そして知る。今の自分は乙女ゲーム『王座の証』で平凡な顔、平凡な頭、平凡な運動能力、全てに置いて普通、全てに置いて完璧で優秀な弟はどんなに後に生まれようと次期王の継承権がいく、王にふさわしい赤の瞳と黒髪を持ち、親の愛さえ奪った弟に恨みを覚える悪役の兄であると。
でも今の俺はそんな弟の苦労を知っているし、生まれたばかりの弟は可愛い。
そんな可愛い弟が幸せになるためにはヒロインと結婚して王になることだろう。悪役になれば死ぬ。わかってはいるが、前世の後悔を繰り返さないため、将来処刑されるとわかっていたとしても、弟の幸せを願います!
・・・でもヒロインに会うまでは可愛がってもいいよね?
本編は完結。番外編が本編越えたのでタイトルも変えた。ある意味間違ってはいない。可愛がらなければ番外編もないのだから。
そしてまさかのモブの恋愛まで始まったようだ。
お気に入り1000突破は私の作品の中で初作品でございます!ありがとうございます!
2018/10/10より章の整理を致しました。ご迷惑おかけします。
2018/10/7.23時25分確認。BLランキング1位だと・・・?
2018/10/24.話がワンパターン化してきた気がするのでまた意欲が湧き、書きたいネタができるまでとりあえず完結といたします。
2018/11/3.久々の更新。BL小説大賞応募したので思い付きを更新してみました。
【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます
猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」
「いや、するわけないだろ!」
相川優也(25)
主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。
碧スバル(21)
指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。
「僕の方がぜってー綺麗なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ」
「スバル、お前なにいってんの……?」
冗談? 本気? 二人の結末は?
美形病みホスと平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる